フッ化物洗口35年の結果から 上都賀歯科医師会 中田 嘉之
昭和48年当時の西方小学校児童の歯への関心と口腔内の状態 1.口腔内が非常に不潔である 2.痛くなければむし歯とは思わない 3.食後の歯みがき習慣がほとんどない 4.学校でも給食後の歯磨きをやっていない 5.6年生で永久歯が残根になっている児童が多数いる 6.西方村に歯科医院が1軒しかない
歯科校医として、この悲惨な状況を 絶対に改善させよう 1.学校側とむし歯予防法について検討 2.父兄へのアンケート調査 3.フッ化物洗口の効果を「歯界展望」で知り 学校側と検討し、実施を決定
西方小学校での取り組み 1.給食後の歯みがきの徹底 2.カラーテスターによる正しい歯みがき指導 3.歯の学習による全校生への教育 4.フッ化物溶液による週2回の洗口法
給食後の歯みがきの徹底 学校での日課表の中に給食後の 歯みがき時間を位置づけ、全校生 が給食後かならず歯をみがくように 指導した
生徒たちの歯みがき風景です
最近は教室でビデオを見ながら磨いています
カラーテスターによる正しい歯みがき指導
小学2年生を特別指導学年にしました
最初は私が年6回染め出して指導しました
8年間続け、昭和59年から年3回当院の 全スタッフで指導しました
歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手・受付 など全員で指導しました 15年間続けてやめました
歯の学習による全校生 への教育
年1回「歯の学習」で全校生にむし歯予防の教育を行っています
フッ化物溶液による週2回の洗口法 昭和51年5月17日より、フッ素イオン濃度450ppmの溶液約10ccで1分間、水曜日と 金曜日の週2回フッ化物洗口をしています
当時の西方小学校です
最初は外でフッ化物洗口をやりました
水道が学校の建物の中に無かったからです
昭和52年に新校舎が完成しました
昭和43年生まれの生徒たちです
現在の西方小学校です
校長先生と養護教諭と私です
フッ素は2か月に1回私が計量し学校に渡します
1回の使用量は4gです
養護教諭はフッ素剤を水に溶かします
よく振って溶かします
4Lのポリタンクに入れます
水を追加して4Lにし、よく溶かします
各クラスのフッ素係が保健室に取りに来ます 分注ビンに量って分注します
洗口セットを各クラスに持って行きます
個人用の10ccのコップにフッ素液を分けます
タイマーで計って1分間洗口します
水道でフッ素液を捨てコップを洗います
西方小学校6年生のDMFT
西方小学校全校生のDMFT
栃木県の12歳児と西方小学校6年生のDMFT比較
西方小学校6年2組の生徒達
ご静聴ありがとうございました