信仰奨励章取得のための手引き ※ Power Point2000以前の形式でご覧になると、うまく表示できない場合がございます。ご了承ください。 1
信仰奨励章の願い ・ボーイスカウト日本連盟では、 「本連盟は、本運動に参加する者が、明確な信仰を持つこと 「本連盟は、本運動に参加する者が、明確な信仰を持つこと を奨励する」ことにもとづき、宗教章が制定されています。 ・宗教章への取り組みは、 「宗教関係を育成団体とする団に所属するスカウト」 「富士章スカウトを目指すベンチャースカウト等」 の一部のスカウトに限られています。 ・より多くのスカウトが“明確な信仰を持つこと”を目指し、 その入り口となる宗教章取得に向かうためにも「前段階」と なる“信仰奨励章”を制定しました。 2
信仰奨励章の願い 宗教と信仰の違いを考えよう! ・世界では、生活の中に宗教があります。 宗教は “あなたの信ずる神様や仏様が存在し、 宗教は “あなたの信ずる神様や仏様が存在し、 その教えに則って生活をしている”ことです。 ・日本では、宗教と信仰が一つではない文化があります。 信仰は “神さまや仏さまは分からないけど、その存在を信じ、 その恩恵に生かされ生活ができていることへの「感謝 の心」を持ち、「日日の善行」ができる生活をする” ことです。 3
信仰奨励章の願い 信仰心から明確な宗教への出会いへ ・信仰心が高まると… 自然や人の心は人間の意思では自由に動かすことが 自然や人の心は人間の意思では自由に動かすことが できないことに気づき、自分にとってふさわしい神 さまや仏さまに出会い、信じる心と行動がともなっ てきます。 ・“信仰奨励章”は… 信仰心から宗教心へとつながっていく過程を支援し、 “信仰奨励章”に取り組むことで、 宗教章へとつながることを願っています。 4
「スカウト精神」に基づいたもの ⇒ スカウト章 信仰奨励章の記章 日本連盟教育規程 信仰奨励章に関する基準 7-6-3 様式 着用部位は、年功章の上部とし、 プロジェクトバッジに並列の場合 には、一番内側に縫い着ける。 記章のイメージ 「スカウト精神」に基づいたもの ⇒ スカウト章 ボーイスカウト部門を基準 ⇒ 金色 大自然をイメージ ⇒ 緑 5
信仰奨励章取得への取り組み “信仰奨励章” は、 特定の教宗派について取り扱うのではなく、 “信仰奨励章” は、 特定の教宗派について取り扱うのではなく、 「信仰心を高揚し、ちかいとおきての実践をより深める」 ために、“スカウツオウン・サービス” の取り組みを重視します。 日常とスカウト活動の中で、“スカウツオウン・サービス” を通じて、「ちかいとおきての実践をより深め」 信仰心への導きを行うことを促す必要があります。 指導者は、率先して取得要件を実践することで、 信仰奨励章の意味するところを明確にできるようになります。 6
信仰奨励章取得への取り組み “信仰奨励章”の意味するところから、宗教章に挑戦する前 から取り組むことが望ましく“初級スカウト”から実施 から取り組むことが望ましく“初級スカウト”から実施 平成23年9月からベンチャー章と隼章の進歩課目に導入 日本連盟教育規程7-54 初級 (6)信仰奨励章に取り組み、ボーイスカウト終了時までに 取得するか、又はその努力をする。 日本連盟教育規程7-59-1 ベンチャー (4)信仰 ア 信仰奨励章を取得していないスカウトは信仰奨励章を取得 するか、又はその取得に努力する。 日本連盟教育規程7-60-1 隼 ア 信仰奨励章を取得する。 7
信仰奨励章取得要件 1.初級以上のボーイスカウト、またはベンチャースカウトであ ること。 1.初級以上のボーイスカウト、またはベンチャースカウトであ ること。 2.隊集会やキャンピング・ハイキングでスカウツオウン・サー ビスに参加する。 3.スカウツオウン・サービスで自分ができる役割を果たし、ち かいとおきてを日常で実践したこと、感じたことを発表する。 4.隊集会やキャンピング・ハイキングでのスカウツオウン・ サービスで主要な役割を果たす。 5.「アンノウンスカウト」の逸話を調べ、適切な表現形式(劇、 紙、芝居など)で隊の仲間や他の人々に伝え、自分の「日日 の善行」の実践のようすについて話す。 8
信仰奨励章取得要件 6.班で年間を通じて行える奉仕活動を考え、 隊長の指導のもとに実施する。 (ターゲットバッジ「近隣奉仕」5と共通) 隊長の指導のもとに実施する。 (ターゲットバッジ「近隣奉仕」5と共通) 7.自分の家の宗教(派)か、自分の興味を持った宗教(派) の宗教儀礼、宗教行事、またはスカウツオウン・サービス に参加する。 8.自分の家の宗教(派)か、自分の興味を持った宗教(派) の教導職から信仰や宗教について話を聞く。 9.B-P卿のラストメッセージを読んで、班集会で話し合う。 (ターゲットバッジ「B-P」6と共通) 9
信仰奨励章取得要件2~4(第一段階) テーマ 「信仰奨励章の目的に 向かうための基盤づくり」 10
“スカウツオウン・サービス”とは・・・ 教導職が不在時の礼拝 教導職が中心に行う宗教儀礼ではなく、スカ 【第1段階】 取得要件2~4については、 スカウツオウン・サービスを中心に取り上げています。 “スカウツオウン・サービス”とは・・・ 教導職が中心に行う宗教儀礼ではなく、スカ ウトが自分たちで進める宗教儀礼または信仰 心を高めるための礼拝(神仏と向き合う行為) のことです。 教導職が不在時の礼拝 11
スカウツオウン・サービスの本来の形は、 【第1段階】 “スカウツオウン・サービス”の実施方法・・・ “信仰奨励章”では、広義の意味として、 取得要件2~4については、 スカウツオウン・サービスを中心に取り上げています。 “スカウツオウン・サービス”の実施方法・・・ “信仰奨励章”では、広義の意味として、 “自分自身の心と向き合う時間”として、実施します。 「おきて」を通じて、一つのテーマを決め、自分が できることを約束するという形式をとります。 ① “何が自分にできるか”考え、 ② 考えたことを“実施”し、 ③ “一日を振り返る”機会とします。 スカウツオウン・サービスの本来の形は、 「各教宗派で決められた礼拝」となります。 12
【第1段階】 スカウツオウン・サービスの進め方(例) 取得要件2~4については、 スカウツオウン・サービスを中心に取り上げています。 1.黙想(しずかに目を閉じ、自分自身の心を落ち着かせる) 2.歌(心が落ち着く歌にする) 3.おきて唱和(活動テーマに合うおきてを一つ選ぶ) 4.B-Pの言葉(B-Pの言葉や活動テーマに合った短い話し) 5.発表 (活動の始めは、「おきて」に基づき自分ができること、活動の終わりは、 「おきて」に基づき自分ができたことや、できなかったことを発表する) 6.黙とう (自分の心と向き合う時間。活動の始めなら、「おきて」に基づき自分が 実践できることを心にちかい、活動の終わりなら、実践できたことを感謝 し、実践できなかったことは反省する) 実施例は、「信仰奨励取得のための手引き」を参考にして下さい。 13
テーマ:さらに深めよう スカウツオウンの一例 信仰奨励のためのスカウトハンドブックより(活動の前) 1.黙想 (しずかに目を閉じ、自分自身の心を落ち着かせる) 2.ソング「わが旗かざし」 いざゆかんスカウト はるか遠くたゆまず わが旗かざし めざす丘に進まん ゆく手 険しくとも ほがらかに歌いて まことのしるべを 強く歩まん ラララ 3.おきて唱和 「スカウトは勇敢である」 (全員がスカウトサインをし、司会者がはじめに独唱し、その後全員で唱和) 4.B-Pの言葉 題名「困難」 「困難な仕事に取り組まなければならない時は、それを助けてくれるよう神にお願 いしなさい。そうすれば、神はあなたに力を与えてくれるだろう。しかし、それでも なお、あなた自身が取り組まなければならないことだ」 5.おきての実践発表 (一人ひとりが今日一日、おきてに基づき、実践したいことを発表する) 6.黙とう (おきてに基づき、実践できることを心にちかう) 14
テーマ:さらに深めよう スカウツオウンの一例 信仰奨励のためのスカウトハンドブックより(活動の後) 1.黙想 (しずかに目を閉じ、自分自身の心を落ち着かせる) 2.ソング「ひとひの終わり」 ①星かげさやかに 静かに更ける 集いの喜び 歌うはうれし ②名残りはつきねど まどいは果てぬ 今日のひとひの幸 静かに思う 3.おきて唱和 「スカウトは勇敢である」 (全員がスカウトサインをし、司会者がはじめに独唱し、その後全員で唱和) 4.B-Pの言葉 題名「困難」 「神は私たちが人生を幸福に楽しむよう、この世界に送られたものと私は信じて いる。幸福を手にする本当の方法は、他の人に幸福を与えることである」 5.おきての実践発表 (おきてに基づき、自分ができたことや、できなかったことを発表する) 6.黙とう (自分の心と向き合い、実践できたことは感謝し、できなかったことは反省する) 15
【第1段階】 【支援のポイント】 1.隊長が主宰するものとし、5回程度の参加実績をもって 認定する。 (取得要件2に該当) 取得要件2~4については、 スカウツオウン・サービスを中心に取り上げています。 【支援のポイント】 1.隊長が主宰するものとし、5回程度の参加実績をもって 認定する。 (取得要件2に該当) 2.実践したことや感じたことの発表内容は、 隊長だけではなく、班や隊の仲間にも認めてもらう。 (取得要件3に該当) 3.スカウツオウン・サービスの場面や役割(司会進行役・企画 立案等)については、隊長と相談しながら進める。 (取得要件4に該当) 「信仰奨励取得のための手引き」 “おきて別 B-Pの言葉”を参考にして下さい。 16
信仰奨励章取得要件5~6(第二段階) テーマ 「日日の善行の考え方と 生かされている自分」 17
①日日の善行と奉仕活動の考え方 【第2段階】 “人は生まれつき善いことをする”という本能を持って 取得要件5~6については、日日の善行や 奉仕活動として実践することを取り上げています。 ①日日の善行と奉仕活動の考え方 “人は生まれつき善いことをする”という本能を持って いるとし、やり方さえ判れば「善行」という実践を通じ て、本能は満たされ、他の人に「慈善の心」をもった行 動が伴うように発達させるとしています。 それは、精神的な変化をもたらし、 “何を得ることができるか”ということから、 “人生において私は何を与えることができるか” というものに変わってくるとしています。 18
り物)をもっており、それを他の人々に役立つ ことに活かすことで、神仏からいただいた資質 (贈り物)を活かすのです。 【第2段階】 取得要件5~6については、日日の善行や 奉仕活動として実践することを取り上げています。 ②神仏からいただいた贈り物 一人ひとりには、神仏からいただいた資質(贈 り物)をもっており、それを他の人々に役立つ ことに活かすことで、神仏からいただいた資質 (贈り物)を活かすのです。 それは「神仏のみ業」を行うことになり、本当 の“幸福の意味を見いだす”ことにもなるとし ています。 19
【第2段階】 取得要件5~6については、日日の善行や 奉仕活動として実践することを取り上げています。 【支援のポイント】 1.「アンノンスカウト」の逸話の表現形式は、劇や紙芝居の他、読み 聞かせや朗読でもよい。対象は、隊の仲間の他には、保護者、地域 の人々、カブスカウトやビーバースカウトなどでもよい。 (取得要件5に該当) 2.班がその奉仕活動が年間を通じて、継続できるものか、隊長として 判断し、支援すること。 (取得要件6に該当) 【ねらい】 1.“日日の善行”の実践は、内容だけではなく、「心の変化」が大切 です。 2.隊長は、継続できる奉仕活動であることを判断し、スカウトが実施 しやすいように環境づくりを行います。 20
信仰奨励章取得要件7~8(第三段階) テーマ 「明確なる信仰へのスタートライン」 21
自分の力では何もできない気持ちが起こってきます! 【第3段階】 取得要件7~8については、明確な宗教に 触れることを取り上げています。 第ニ段階までの達成基準 “自然や人の心は人間の意思では 自由に動かすことができない心へ” 【これまでの確認】 ①神仏の恩恵によって生かされているという想い ②人々の善意によって生活が成立っていることへの感謝の心 ③人のために役立ちたいという心の芽生え 自分の力では何もできない気持ちが起こってきます! 22
“神仏と向き合う機会”と“神仏の具体化”を目指します。 【第3段階】 取得要件7~8については、明確な宗教に 触れることを取り上げています。 自分自身の心と向き合うことにあわせて、 “神仏と向き合う機会”と“神仏の具体化”を目指します。 ①身近な寺院や神社、教会に赴くか、家の関係する宗教施 設に赴いて、礼拝や行事に参加したり、自分自身だけで 礼拝をしてみる。 神聖な雰囲気を、五感を働かせて感じ取る。 ②さらに踏み込んで、教導職から話しを聞いてみる。 感謝の意味、人の生き方、人に役立つための行い 等々 23
【第3段階】 取得要件7~8については、明確な宗教に 触れることを取り上げています。 【支援のポイント】 1.少なくとも、複数回は参加することとし、その様子を感想文など でまとめる。 (取得要件7に該当) 2.お話を聞いた内容を感想文などでまとめる。 (取得要件8に該当) 3.感想文については、「よかった」「つらかった」、実施内容だけ ではなく、これからの自分に何ができるかなども書いてみる。 (取得要件7・8共通) 【ねらい】 1.“スカウツオウン・サービス”は、教導職のいない礼拝のことです。 2.感想文は、自分の姿勢を振り返り、これからの自分の姿勢について 考える機会とします。ただし、スカウトの年代を考えて内容を確認 ください。 24
信仰奨励章取得要件9(第四段階) テーマ 「自分にとってのメッセージとは」 25
【第4段階】 またポイントとなる文面は複数箇所を示し、そのテーマごとに話し合った結果、何を目指し、何をしたいのかを決意する。 取得要件9は、ラストメッセージの意味 を考えることを取り上げています。 【ふりかえり】 1.神さま仏さまの存在を信じることができましたか。 2.神さま仏さまの恩恵によって生かされていることを信じることがで きましたか。 3.神さま仏さまの恩恵は人々の善意によってあらわれ、人々の恩恵の 中で、生活ができていることに「感謝の心」を持てましたか。 4.「日日の善行」を実践できる生活ができていますか。 【支援のポイント】 ラストメッセージを読んで、一人ひとりで感想を述べ合うのではなく、ラストメッセージの中で、ポイントとなる文面を取り上げ、そのことをテーマに話し合っていく。 またポイントとなる文面は複数箇所を示し、そのテーマごとに話し合った結果、何を目指し、何をしたいのかを決意する。 26
【参考】ラストメッセージで示されたこと ・神さまは、私たちを幸せに暮らし、人生を楽しむように、この世界に 誕生させた。 ・神さまは、私たちを幸せに暮らし、人生を楽しむように、この世界に 誕生させた。 ・幸せへの第一歩は、健康で強い体を作ること。そうすれば、大人にな った時、世の中の役に立ち、人生を楽しむことができる。 ・自然は神さまが作ったものである。神さまのメッセージを受けること ができれば、美しいものや素晴らしいもので、この世界が満たされて いることに気づき、人生を楽しみ喜び合うことができる。 ・一人でも多くの人が、幸福に満ちた世界になるようにと、神さまが私 たちに託された。 ・幸せな人生を送るために、「そなえよつねに」を忘れず、「ちかいと おきて」を守ること。そうすれば神さまは、私たちを守ってくださる。 このラストメッセージを心にきざみ、 さらに“信仰奨励章” の取得要件の取り組みを積み重ねていきます。 27