フェロニッケルスラグ骨材を用いた コンクリートの設計施工指針 ・ 銅スラグ細骨材を用いた コンクリートの設計施工指針 の概要 フェロニッケルスラグ骨材を用いた コンクリートの設計施工指針 ・ 銅スラグ細骨材を用いた コンクリートの設計施工指針 の概要
非鉄スラグ骨材コンクリート研究小委員会 2013.10~2016.3 委 員 長 宇治公隆 幹 事 長 佐伯竜彦 非鉄スラグ骨材コンクリート研究小委員会 2013.10~2016.3 委 員 長 宇治公隆 幹 事 長 佐伯竜彦 幹 事 綾野克紀,上野 敦,橋本親典,呉 承寧 委 員 阿波 稔,伊藤康司,氏家 勲,臼井達哉 久保善司,栗田守朗,佐川康貴,近松竜一 信田佳延,羽渕貴士,丸岡正知、三浦律彦 山路 徹,渡辺博志 委託側委員 大舘広克,亀谷敏博,川崎康一,川西政雄 黒岩義仁,栗栖一之,立屋敷久志,安田智弘
JIS A 5011-2,JIS A 5011-3 の改正 2016.4(予定) 前指針(H10)をベースに,最近の情報を加えて改定 FNG(フェロニッケルスラグ粗骨材) 環境安全品質の導入
循環資材の環境安全品質の基本的考え方 (1) 最も配慮すべき曝露環境に基づく評価 (2) 放出経路に対応した試験項目(溶出・含有) 次の5項目による考え方を提案 (1) 最も配慮すべき曝露環境に基づく評価 (2) 放出経路に対応した試験項目(溶出・含有) (3) 利用形態を模擬した試験方法 (4) 環境基準等を遵守できる環境安全品質基準 (5) 環境安全品質を保証するための合理的な検査体系 4
環境安全形式検査 環境安全品質基準合格 受渡検査判定値合格 受渡(検査報告書を提出) 5 環境安全受渡検査 判定値を設定 スラグ骨材試料 利用模擬試料 JIS K 0058-1 の 5. JIS K 0058-2 受渡(検査報告書を提出) 形式検査に合格したものと同じ製造条件の コンクリート用スラグ骨材 一つ以上を該当スラグJISで選択 環境安全受渡検査 判定値を設定 環境安全形式検査 受渡検査判定値合格 5
「環境安全形式検査」における環境安全品質基準 一般用途 項目 溶出量(mg/L) 含有量(mg/kg) カドミウム 0.01 以下 150 以下 鉛 六価クロム 0.05 以下 250 以下 ひ素 水銀 0.0005 以下 15 以下 セレン ふっ素 0.8 以下 4000 以下 ほう素 1 以下 港湾用途に限定 項目 溶出量(mg/L) カドミウム 0.03 以下 鉛 六価クロム 0.15 以下 ひ素 水銀 0.0015 以下 セレン ふっ素 15 以下 ほう素 20 以下 注) 港湾用途の材料が備えるべき環境安全品質に関する科学的知見が十分ではないため,当面の間,この規定としている。 6
環境安全形式検査: スラグ骨材が環境安全品質を満足するものであるかを判定するための検査. 環境安全受渡検査: 環境安全形式検査に合格したものと同じ製造条件のスラグ骨材の受渡しの際に,その環境安全品質を保証するために行う検査. 一般用途: スラグ骨材を用いるコンクリート構造物又はコンクリート製品の用途のうち,港湾用途を除いた一般的な用途. 港湾用途 :スラグ骨材を用いるコンクリート構造物等の用途のうち,海水と接する港湾の施設又はそれに関係する施設で半永久的に使用され,解体・再利用されることのない用途.港湾に使用する場合であっても再利用を予定する場合は,一般用途として取り扱わなければならない.
フェロニッケルスラグ骨材を用いた コンクリートの設計施工指針
目 次 1章 総 則 2章 フェロニッケルスラグ骨材を用いたコンクリートの品質 3章 環境安全性 4章 性能照査 5章 材料の設計値 目 次 1章 総 則 2章 フェロニッケルスラグ骨材を用いたコンクリートの品質 3章 環境安全性 4章 性能照査 5章 材料の設計値 6章 骨 材 7章 配合設計 8章 製 造 9章 レディーミクストコンクリート 10章 運搬・打込みおよび養生 11章 品質管理 12章 検 査 13章 特別な考慮を要するコンクリート
第1章 総 則 1.1 一 般 この指針は,フェロニッケルスラグを細骨材または粗骨材として用いるコンクリートの設計と施工について,一般の標準を示すものである 2016年のJIS改正にてフェロニッケルスラグ粗骨材が追加 フェロニッケルスラグ細骨材(FNS)とフェロニッケルスラグ粗骨材(FNG)は併用しないことを標準とする FNSとFNGを併用して用いると,コンクリートの単位容積質量の増加が100kg/m3を超える アルカリシリカ反応の抑制対策に信頼性がない ただし,コンクリートの品質が確認されれば併用してもよい 1.2 用語の定義 1.3 本指針の構成
第2章 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの品質(1/6) 2.1 一 般 FNS混合率またはFNG混合率は,容積比で50%以下を標準とする コンクリートの単位容積質量の増加が100kg/m3程度以下であり,特別な配慮を必要とせず普通骨材コンクリートと同等と考えてよい 現在,コンクリート用骨材として市場に供給されているものは,フェロニッケルスラグ細骨材においてはFNS5,FNS1.2およびFNS5-0.3の3種類で,フェロニッケルスラグ粗骨材においてはFNG20-5の1種類である 2.2 均質性 細骨材あるいは粗骨材のフェロニッケルスラグ骨材混合率が50%を超えるコンクリートの場合には,過度なブリーディング等の材料分離が生じにくい配合とするとともに,ブリーディングの影響を小さくする施工計画が望まれる
第2章 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの品質(2/6) 2.3 ワーカビリティー フェロニッケルスラグ骨材コンクリートのワーカビリティーは,フェロニッケルスラグ細骨材混合率あるいはフェロニッケルスラグ粗骨材混合率が容積比で50%以下であれば普通骨材コンクリートと同等以上と考えてよい フェロニッケルスラグ骨材コンクリートは,FNS混合率あるいはFNG混合率の増加にともないブリーディングが生じ,ワーカビリティーが低下しやすい傾向にある 2.3.1 充填性 2.3.2 圧送性 2.3.3 凝結特性 始発時間および終結時間は普通骨材コンクリートと同等と考えてよい
第2章 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの品質(3/6) 2.4 強度およびヤング係数 2.4.1 強 度 FNSコンクリートおよびFNGコンクリートの圧縮強度の発現は,一般に,普通骨材コンクリートと同等以上になる コンクリートの圧縮強度と引張強度の関係および圧縮強度と曲げ強度との関係は,フェロニッケルスラグ骨材の混合率によらず普通骨材コンクリートと同程度と考えてよい 2.4.2 ヤング係数 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートのヤング係数は,細骨材あるいは粗骨材のスラグ骨材混合率が大きくなるほど,普通骨材コンクリートよりも大きくなる傾向がある(ヤング係数が1割から2割増加)
第2章 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの品質(4/6) 2.5 耐久性 2.5.1 コンクリートの耐久性 JISに適合するフェロニッケルスラグ骨材を用いたコンクリートの耐凍害性は,AE剤を用い,所要の空気量とすることで確保できる フェロニッケルスラグ細骨材混合率が大きくなると,エントラップトエアが増加しやすいことに注意が必要である コンクリートのブリーディング率が大きくなると,耐凍害性が低下する傾向がある 細骨材では電炉水砕,粗骨材では電炉徐冷により製造されたフェロニッケルスラグ骨材においてアルカリシリカ反応性が認められている JIS A 5011-2附属書D(規定)に従って適切なアルカリシリカ反応抑制対策を施さなければならない
第2章 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの品質(5/6) 2.6 水密性 水セメント比を55%以下にするとともに,適切な混和材料を使用するなどして,できるだけ単位水量を小さくしてブリーディングを抑制する 普通骨材コンクリートと同等の水密性が得られる 2.7 ひび割れ抵抗性 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの沈みひび割れやプラスティック収縮ひび割れ等の施工段階におけるひび割れ抵抗性は,ブリーディング性状に大きく影響される コンクリートの乾燥収縮量は,フェロニッケルスラグ細骨材あるいはフェロニッケルスラグ粗骨材の使用により低減する傾向にある 単位水量およびブリーディングの増大に注意し,良質なフェロニッケルスラグ骨材を用いることは,コンクリートの収縮ひび割れの抑制が期待できる
第2章 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの品質(6/6) 2.9 環境安全品質 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの環境安全品質は,JIS A 5011-2に示される環境安全品質基準を満足するものでなければならない フェロニッケルスラグ細骨材および粗骨材ともに,環境安全品質基準に設定された検査項目の溶出量と含有量の試験値は,これまでの実績では,全ての項目が基準値未満であり,フェロニッケルスラグ骨材が環境安全品質上問題となることはない ふっ素については,溶出量が高めになることが知られているため,フェロニッケルスラグ骨材を受け入れる際には,受け渡し時の試験成績表において,ふっ素の溶出量を確認しておくのがよい
第3章 環境安全性(1/3) 3.1 一 般 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの用途が一般用途の場合,環境安全品質は溶出量および含有量に関する環境安全品質基準を満たすことを照査しなければならない フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの用途が港湾用途の場合,環境安全品質は溶出量に関する環境安全品質基準を満たすことを照査しなければならない 含有量および溶出量はスラグ骨材単体であっても環境安全品質基準を満たしている フェロニッケルスラグ骨材が環境安全品質基準を満たしていれば,それを骨材として用いたコンクリートも,環境安全性を満足していると見なすことができる フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの環境安全性に対する照査は,フェロニッケルスラグ骨材が環境安全品質基準を満足していることを確認することにより照査にかえて良いこととした
第3章 環境安全性(2/3) 解説 表3.1.1 環境安全品質基準 (a)一般用途の場合 (b)港湾用途の場合 項目 溶出量(mg/L) 第3章 環境安全性(2/3) 解説 表3.1.1 環境安全品質基準 (a)一般用途の場合 項目 溶出量(mg/L) 含有量a)(mg/kg) カドミウム 0.01以下 150以下 鉛 六価クロム 0.05以下 250以下 ひ素 水銀 0.0005以下 15以下 セレン ふっ素 0.8以下 4,000以下 ほう素 1以下 a) ここでいう含有量とは,同語が一般的に意味する“全含有量”とは異なることに注意を要する. (b)港湾用途の場合 項目 溶出量(mg/L) カドミウム 0.03以下 鉛 六価クロム 0.15以下 ひ素 水銀 0.0015以下 セレン ふっ素 15以下 ほう素 20以下
第3章 環境安全性(3/3) 3.2 環境安全品質 フェロニッケルスラグ骨材に含まれる重金属等の含有量およびその溶出量の設計値は,使用が想定されるフェロニッケルスラグ骨材を製造している工場が実施した環境安全形式検査の試験結果を用いてよい フェロニッケルスラグ骨材を製造する工場では,製品の原料や製造工程が変わる都度,または,3年に1度の定期にフェロニッケルスラグ骨材に含まれる重金属類の含有量,およびフェロニッケルスラグ骨材とそれを用いたコンクリートの溶出量に関する環境安全形式検査を実施している フェロニッケルスラグ骨材においては特にふっ素の溶出量に注意する必要がある
第4章 性能照査 4.1 一 般 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートは,構造物が要求される性能を満足できる品質が確保されていなければならない 具体な方法は,コンクリート標準示方書[設計編]に従う 4.2 耐 久 性 4.2.1 鋼材腐食に対する照査 4.2.1.1 一 般 4.2.1.2 中性化に伴う鋼材腐食に対する照査 4.2.1.3 塩化物イオンの侵入に伴う鋼材腐食に対する照査 4.2.2 コンクリートの劣化に対する照査 4.2.2.1 凍害に対する照査 4.2.2.2 化学的侵食に対する照査 4.3 水密性に対する照査 4.4 ひび割れに対する照査 4.5 単位容積質量に対する照査
第5章 材料の設計値 5.1 一 般 原則としてコンクリート標準示方書[設計編]に従う 5.2 強 度,応力−ひずみ曲線,ヤング係数,ポアソン比 5.3 熱物性 5.4 中性化速度係数 5.5 塩化物イオン拡散係数 5.6 凍結融解試験における相対動弾性係数,スケーリング量 5.7 収 縮,クリープ 5.8 化学的侵食深さ 5.9 単位容積質量
6章 骨 材 6章 骨材 6.1 総則 6.2 フェロニッケルスラグ細骨材 6.2.1 一般 6.2.2 粒度 6.3 普通細骨材 6章 骨 材 6章 骨材 6.1 総則 6.2 フェロニッケルスラグ細骨材 6.2.1 一般 6.2.2 粒度 6.3 普通細骨材 6.4 フェロニッケルスラグ混合細骨材 6.4.1 一般 6.4.2 フェロニッケルスラグ混合細骨材の粒度 6.4.3 フェロニッケルスラグ混合細骨材の塩化物含有量 6.5 フェロニッケルスラグ粗骨材 6.5.1 一般 6.5.2 粒度 6.6 普通粗骨材 6.7 フェロニッケルスラグ混合粗骨材 6.7.1 一般 6.7.2 ファロニッケルスラグ粗骨材混合率 6.7.3 フェロニッケルスラグ混合粗骨材の粒度
6章 骨材 改正概要(1/4) 6.1 総則 *フェロニッケルスラグ粗骨材を追記。 6.2 フェロニッケルスラグ細骨材 6.2.1 一般 6章 骨材 改正概要(1/4) 6.1 総則 *フェロニッケルスラグ粗骨材を追記。 6.2 フェロニッケルスラグ細骨材 6.2.1 一般 *FNSの品質例(解説 表6.2.3)を最新データに更新。 *JIS A 5011-2に規定される「環境安全品質」を追記。 →3章でも記載。 →一般用途:溶出量、含有量(注:1N,HClでの酸溶解の溶出量) →港湾用途:溶出量 *JIS A 5011-2 附属書D(規定)に従ったASR抑制対策を導入。 (この場合FNS混合率は30%以下) 6.2.2 粒度 *微粒分量許容差(JIS A 5011-2)を追記
6章 骨材 改正概要(2/4) 6.3 普通細骨材 *JIS A 5308附属書Aに規定の砂、または、JIS A 5005に規定の砕砂のみを明示(粒度および塩化物含有量を除く)。 *混合に用いる普通細骨材はASR反応性区分が「無害」のものを用いる旨、追記。 →他のスラグ細骨材、再生細骨材などとの混合使用は不可。 →ASR反応性が「無害でない」普通細骨材との組合せのデータ不足。
6章 骨材 改正概要(3/4) 6.4 フェロニッケルスラグ混合細骨材 6.4.1 一般 6章 骨材 改正概要(3/4) 6.4 フェロニッケルスラグ混合細骨材 6.4.1 一般 *あらかじめ混合されたフェロニッケルスラグ混合細骨材の場合、混合前の品質が確認でき、かつ、混合率が明示されることに加え、これを保証する必要があることを明示。 *ASR反応性区分が「無害でない」FNSは、あらかじめ混合した状態で製造・使用できない旨、明示。 →混合率が変動すると、ASR抑制対策の確実性が低下するため。 *あらかじめ混合されたフェロニッケルスラグ混合細骨材は,日本鉱業協会の非鉄スラグ製品の製造販売ガイドラインに基づいて製造・販売されたものを用いなければならない旨、明記。
6章 骨材 改正概要(4/4) 6.5 フェロニッケルスラグ粗骨材 6.5.1 一般 *JIS A 5011-2の規定を追記。 6章 骨材 改正概要(4/4) 6.5 フェロニッケルスラグ粗骨材 6.5.1 一般 *JIS A 5011-2の規定を追記。 *品質例のデータを追記。 →環境安全品質はFNSと同じ。 6.6 普通粗骨材 *JIS A 5308附属書Aに規定の砂利、または、JIS A 5005に規定の砕石のみを明示(粒度および塩化物含有量を除く)。 *混合に用いる普通粗骨材はASR反応性区分が「無害」のものを用いる旨、追記。 →他のスラグ粗骨材、再生粗骨材などとの混合使用は不可。 →ASR反応性が「無害でない」普通粗骨材との組合せのデータ不足。 6.7 フェロニッケルスラグ混合粗骨材 *あらかじめ混合した状態のものは規定しない →ASR反応性区分が「無害でない」場合が多いため
7章 配合設計(1/2) <目次(1/2)> 7章 配合設計 7.1 総則 7.2 配合設計の手順 7章 配合設計(1/2) <目次(1/2)> 7章 配合設計 7.1 総則 7.2 配合設計の手順 7.3 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの特性値の確認 7.3.1 一般 7.3.2 設計基準強度 7.3.3 耐久性 7.3.4 単位容積質量 7.3.5 乾燥収縮 7.3.6 その他の特性値 7.4 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートのワーカビリティー 7.5 配合条件の設定 7.5.1 フェロニッケルスラグ骨材混合率 7.5.2 粗骨材の最大寸法 7.5.3 スランプ 7.5.4 配合強度 7.5.5 水セメント比 7.5.6 空気 ・・・つづく
7章 配合設計(2/2) <目次(2/2)> 7.6 暫定の配合の決定 7.6.1 単位水量 7.6.2 単位セメント量 7章 配合設計(2/2) <目次(2/2)> 7.6 暫定の配合の決定 7.6.1 単位水量 7.6.2 単位セメント量 7.6.3 単位粉体量 7.6.4 細骨材率 7.6.5 混和材料の単位量 7.6.6 フェロニッケルスラグ骨材混合率 7.7 試し練り 7.7.1 一般 7.7.2 試し練りの方法 7.8 配合の表し方
7章 配合設計 改正概要(1/2) *全体として、2012年制定施工編に準じて記載項目を変更・追記 *フェロニッケルスラグ粗骨材が追記。 7章 配合設計 改正概要(1/2) *全体として、2012年制定施工編に準じて記載項目を変更・追記 *フェロニッケルスラグ粗骨材が追記。 7.3 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートの特性値の確認 7.3.3 耐久性 *ASR抑制対策について、JIS A 5011-2附属書Dによる方法を記載。 →FNS,FNGのASR区分による、解説表を挿入。 解説 表7.3.1 コンクリート製造に使用できるフェロニッケル細・粗骨材および普通細・粗骨材の アルカリシリカ反応性の区分と組合せについて 骨材のアルカリシリカ反応性の区分 アルカリシリカ フェロニッケル 併用する普通骨材 反応抑制対策の スラグ骨材 細骨材 粗骨材 要・不要および種類 フェロニッケルスラグ細骨材 無害 対策不要 無害でない JIS A 5011-2 附属書D フェロニッケルスラグ粗骨材 使用せず
7章 配合設計 改正概要(2/2) 7.5 配合条件の設定 7.5.1および7.6.6 フェロニッケルスラグ骨材混合率 7章 配合設計 改正概要(2/2) 7.5 配合条件の設定 7.5.1および7.6.6 フェロニッケルスラグ骨材混合率 *FNS、FNGともに、試験に基づいて定める。 *FNSおよびFNG混合率は、一般には50%以下を標準。 →単位容積質量、ブリーディングなどの特性変化を考慮。 →FNS、FNGの乾燥収縮低減効果について記載。 7.6.2 単位セメント量、7.6.3 単位粉体量(追記) *ワーカビリティー、材料分離低減の観点から単位セメント量および単位粉体量の下限値を追記 →Gmax20〜25mm:270kg/m3以上、Gmax40mm:250kg/m3以上 →望ましくは、単位粉体量で、300〜340kg/m3以上 →骨材の微粒分は含めない。微粒分量によって調整。 →非セメント質の微分末、減水効果の高い化学混和剤の使用もブリーディング抑制に有効。
<目次> 8章 製 造 8.1 総 則 8.2 製造設備 8.2.1 貯蔵設備 8.2.2 ミキサ 8.3 計 量 8.4 練混ぜ 現行の示方書施工編の標準編の書式の合わせて書き換えた.章構成は変更なし。 フェロニッケルスラグ骨材コンクリートに注意すべき点を解説に記述した. 9章 レディーミクストコンクリート 9.1 総 則 10章 運搬・打込みおよび養生 10.1 総 則 10.2 練混ぜから打終わりまでの時間 10.3 運 搬 10.4 打込み、締固めおよび仕上げ 10.5 養 生
<目次> 11章 品質管理 11.1 総 則 11.2 銅スラグ細骨材の品質管理 11.3 銅スラグ混合細骨材の品質管理 11.4 銅スラグ細骨材コンクリートの品質管理 12章 検 査 12.1 総 則 現行の示方書施工編の標準編と検査標準の書式の合わせて、品質管理と検査を別な章に書き換えた。
<目次1/2> 13章 特別な考慮を要するコンクリート 13.1 総 則 13.2 単位容積質量が大きいコンクリート 13.2.1 適用の範囲 13.2.2 単位容積質量が大きいコンクリートの品質 13.2.3 材 料 13.2.4 配合設計 13.2.5 製 造 13.2.6 施 工 13.3 舗装コンクリート 13.3.1 適用の範囲 13.3.2 材 料 13.3.3 配合設計 13.3.4 製 造 13.3.5 施 工
<目次2/2> 13章 特別な考慮を要するコンクリート 13.4 ダムコンクリート 13.4.1 適用の範囲 13.4.2 材 料 13.4.3 配 合 13.4.4 製 造 13.4.5 施 工 単位容積質量が大きいコンクリート、舗装コンクリート、ダムコンクリートという節を新設し、現行の示方書施工編、舗装標準示方書コンクリート舗装編、示方書ダムコンクリートの書式に書き換え、フェロニッケルスラグ骨材コンクリートを用いた場合の注意点を示した。
改正概要(1/3) 8章 製 造 混合率が最大50%以下であり、普通骨材コンクリートと同様に扱える範囲のため、通常のバッチミキサの製造の範囲とした。 9章 レディーミクストコンクリート 普通骨材コンクリートの場合と同様に、JIS A 5308 に適合し、JIS認証品を使用することを原則し、適マークを取得した工場から選定する。 環境ラベルの表記において数値が質量比を意味し、容積混合率ではない。FNS30%→30%は容積混合率ではない。 10章 運搬・打込みおよび養生 運搬、打込み、締固め、仕上げおよび養生に関する記述をした。ブリーディング特性以外は、普通骨材コンクリートと同じ。
改正概要(2/3) 11章 品質管理 フェロニッケル細骨材混合率の推定方法 11章 品質管理 フェロニッケル細骨材混合率の推定方法 ①「非鉄スラグ製品の製造販売ガイドライン 附録Ⅲ フェロニッケルスラグ細骨材および銅スラグ細骨材混合率確認方法」の蛍光X線分析による方法 ②混合骨材の絶乾密度測定による方法 12章 検査 節は総則のみ。受入れ検査は、示方書検査標準に準ずる。環境安全品質の検査が新しく入る。ふっ素のみ 特別な試験はなく、成績表に記載された含有量(ふっ素)がふっ素に関する基準値以下であることを確認する行為。 トレーサビリティーの確保
改正概要(3/3) 13章 特別な考慮を要するコンクリート 13章 特別な考慮を要するコンクリート FNSの混合率が50%を超える場合、あるいは、FNSとFNGを併用した場合の注意点を記述した。<12章までは併用は認めていない。> ただし、FNSのうち、アルカリシリカ反応で無害でないと判定されるものは除外。<12章までの同じ> 節として、「単位容積質量が大きいコンクリート」、「舗装コンクリート」「ダムコンクリート」を設定した。 3節とも同様な考え方 配合設計では、ブリーディングを抑制するための方策 製造では、ミキサの負荷や電力供給の注意 施工では、運搬の過積載、型枠の側圧、ブリーディング等の注意
フェロニッケルスラグ骨材を用いたコンクリートの設計施工指針の付録内容 付録I コンクリート用スラグ骨材一第2部:フェロニッケルスラグ骨材 JIS A 5011-2抜粋(検討中) 付録Ⅱ フェロニッケルスラグ骨材に関する技術資料 付録Ⅲ 非鉄スラグ製品の製造販売ガイドライン 付録Ⅳ フェロニッケル細骨材および銅スラグ細骨材混合率推定方法 付録Ⅴ フェロニッケルスラグ骨材に関する文献リスト
付録Ⅱ フェロニッケルスラグ骨材に関する技術資料 付録Ⅱ フェロニッケルスラグ骨材に関する技術資料
銅スラグ細骨材を用いた コンクリートの設計施工指針
目 次 1章 総 則 2章 銅スラグ細骨材を用いたコンクリートの品質 3章 環境安全性 4章 性能照査 5章 材料の設計値 6章 骨 材 目 次 1章 総 則 2章 銅スラグ細骨材を用いたコンクリートの品質 3章 環境安全性 4章 性能照査 5章 材料の設計値 6章 骨 材 7章 配合設計 8章 製 造 9章 レディーミクストコンクリート 10章 運搬・打込みおよび養生 11章 品質管理 12章 検 査 13章 特別な考慮を要するコンクリート
第1章 総 則 1.1 一 般 (1) 銅スラグ細骨材を,砂または砕砂と混合して用いるコンクリートの設計と施工について,一般の標準を示すものである. 【解説】CUSを用いた場合の利点を,記述した。(近年,CUS2.5が供給可能な体制が整っている。) CUS2.5は良好な粒度分布→単位水量の低減 乾燥収縮ひずみは小さくなる。 (2) 一般用途に用いられるコンクリートの銅スラグ細骨材の混合率は,容積比で30%以下を標準とする. 【解説】30%程度以下であれば,いずれの工場から産出される銅スラグ細骨材を用いても,環境安全品質基準を満足することが確かめられている.(コンクリートの性状は大きく変化せず,単位容積質量の増加も100kg/m3以下に抑えられる.)
第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(1/7) 2.1 一 般 【解説】 呼び方の説明(JIS改正に合わせた) 例)CUS 2.5 A (港湾用途) (種類)-(粒度)-(ASR反応性)-(用途) CUS混合率30%以下で用いる場合には,普通骨材コンクリートと同等の取り扱いが可能. CUS2.5で30%以上に高めても,普通骨材コンクリート同等の取り扱いが可能.ただし,環境安全品質を満足するかどうか,要確認. CUS5-0.3で高い混合率で用いる場合には,環境安全品質に加え,ブリーディングやポンプ圧送性などについても配慮が必要 .
第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(2/7) 2.3 ワーカビリティー 第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(2/7) 2.3 ワーカビリティー CUS混合率が容積比で30%以下であれば普通骨材コンクリートと同等以上と考えてよい. 30%以上では,ブリーディング量が増大する場合があるため,減水効果の大きい混和剤を使用する方法,各種鉱物質微粉末を使用しコンクリートの材料分離抵抗性を向上させる方法などの対策を施す必要がある. 2.3.2 圧送性 CUS2.5をCUS混合率100%で使用しても,圧送性に悪影響がないことが実験により確認されている. 2.3.3 凝結特性 以前は,CUSを用いた場合に凝結時間が遅れることが懸念されていた(循環冷却水中に酸化亜鉛が濃縮していた可能性).現在では,製造方法が変わり,定期的に冷却水中の酸化亜鉛濃度が測定されるようになっており,凝結時間が遅れるCUSは供給されない.
第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(3/7) 2.4 強度およびヤング係数 2.4.1 強 度 銅スラグ細骨材コンクリートの圧縮強度は,CUS混合率30%以下では,一般に,普通骨材コンクリートと同等である. CUS混合率100%の場合に,曲げ強度が2割程度低下することが実験で報告されている. 2.4.2 ヤング係数 銅スラグ細骨材コンクリートのヤング係数は,普通骨材コンクリートと同等以上. CUS混合率を50%以上とした場合,2割程度増加する.
第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(4/7) 2.5 耐久性 2.5.1 コンクリートの耐久性 JISに適合する銅スラグ細骨材を用いたコンクリートの耐凍害性は,AE剤を用い,所要の空気量とすることで確保できる. CUS5-0.3を用いるとエントラップトエアが増加しやすいため,消泡剤で過剰なエントラップトエアを減らし,適切な量のエントレインドエアを連行する必要がある. JISに適合する銅スラグ細骨材は,ASR反応性は「無害」と判定される. 耐化学的侵食性に関するデータは,硫酸に対する抵抗性に関するものを除いてほとんど無いのが現状. 2.5.2 鋼材を保護する性能 以前は,製造工程において,水砕時に海水を用いる製造所もあったが,現在,海水は使用されておらず,塩分(NaCl)量は0.01%以下である.
第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(5/7) 2.6 水密性 水セメント比を55%以下にするとともに,適切な混和材料を使用するなどして,できるだけ単位水量を小さくしてブリーディングを抑制する. 普通骨材コンクリートと同等の水密性が得られる. 2.7 ひび割れ抵抗性 銅スラグ細骨材骨材コンクリートの沈みひび割れやプラスティック収縮ひび割れ等の施工段階におけるひび割れ抵抗性は,ブリーディング性状に大きく影響される. 銅スラグ細骨材コンクリートの乾燥収縮による収縮ひずみは普通骨材コンクリートと比べて小さいことが実験により明らかになっている.
第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(6/7) 2.8 単位容積質量 銅スラグ細骨材コンクリートの単位容積質量は,設計で設定されている値を満足するものでなければならない JISでは3.2g/cm3以上と規定されているが,実際には3.4~3.6g/cm3の範囲のものが多い. CUS混合率30%程度では一般的な普通骨材コンクリートよりも100kg/m3大きくなる程度である. CUS混合率が30%を超える場合は,浮力の影響を考慮する必要がある消波ブロックなどの港湾用途には密度が大きい特性を効果的に利用できる.
第2章 銅スラグ細骨材コンクリートの品質(7/7) 2.9 環境安全品質 銅スラグ細骨材コンクリートの環境安全品質は,JIS A 5011-3に示される環境安全品質基準を満足するものでなければならない. 銅スラグ細骨材混合率が容積比で30%以下の銅スラグ細骨材コンクリートは,環境安全品質基準に設定された検査項目の溶出量と含有量の試験値は,全ての項目で基準値未満となる. しかし,容積比で30%を超える混合率の場合には溶出量が基準値を超えることは少ないが,含有量が基準値を超える可能性がある. したがって,一般用途のコンクリートに銅スラグ細骨材を用いる場合には,鉛,カドミウム,ひ素の3項目について,これらの含有量が環境安全品質基準を超えない混合率を設定しなければならない.
第3章 環境安全性(1/3) 3.1 一 般 銅スラグ細骨材コンクリートの用途が一般用途の場合,環境安全品質は溶出量および含有量に関する環境安全品質基準を満たすことを照査しなければならない. 銅スラグ細骨材コンクリートの用途が港湾用途の場合,環境安全品質は溶出量に関する環境安全品質基準を満たすことを照査しなければならない. カドミウム,鉛,ひ素の3つの化学成分について環境安全品質基準を満たすことを照査する必要がある. 設計では,使用が予定される銅スラグ細骨材の環境安全形式(かたしき)試験成績表を入手し,環境安全品質基準を満足していることを確認しなければならない.
第3章 環境安全性(2/3) 解説 表3.1.1 環境安全品質基準 (a)一般用途の場合 (b)港湾用途の場合 項目 溶出量(mg/L) 第3章 環境安全性(2/3) 解説 表3.1.1 環境安全品質基準 (a)一般用途の場合 項目 溶出量(mg/L) 含有量a)(mg/kg) カドミウム 0.01以下 150以下 鉛 六価クロム 0.05以下 250以下 ひ素 水銀 0.0005以下 15以下 セレン ふっ素 0.8以下 4,000以下 ほう素 1以下 a) ここでいう含有量とは,同語が一般的に意味する“全含有量”とは異なることに注意を要する. (b)港湾用途の場合 項目 溶出量(mg/L) カドミウム 0.03以下 鉛 六価クロム 0.15以下 ひ素 水銀 0.0015以下 セレン ふっ素 15以下 ほう素 20以下
第3章 環境安全性(3/3) 3.2 環境安全品質 銅スラグ細骨材コンクリートからの化学物質の含有量および溶出量の設計値には,使用が想定される銅スラグ細骨材を製造している工場が実施した環境安全形式検査の試験結果を用いてよい. 環境安全形式検査は,製品の原料や製造工程が変わる都度,または,3年に1度,行われる.
第4章 性能照査 4.1 一 般 銅スラグ細骨材コンクリートは,構造物が要求される性能を満足できる品質が確保されていなければならない 具体な方法は,コンクリート標準示方書[設計編]に従う 4.2 耐 久 性 4.2.1 鋼材腐食に対する照査 4.2.1.1 一 般 4.2.1.2 中性化に伴う鋼材腐食に対する照査 4.2.1.3 塩化物イオンの侵入に伴う鋼材腐食に対する照査 4.2.2 コンクリートの劣化に対する照査 4.2.2.1 凍害に対する照査 4.2.2.2 化学的侵食に対する照査 4.3 水密性に対する照査 4.4 ひび割れに対する照査 4.5 単位容積質量に対する照査
第5章 材料の設計値 5.1 一 般 原則としてコンクリート標準示方書[設計編]に従う 5.2 強 度,応力−ひずみ曲線,ヤング係数,ポアソン比 5.3 熱物性 5.4 中性化速度係数 5.5 塩化物イオン拡散係数 5.6 凍結融解試験における相対動弾性係数,スケーリング量 5.7 収 縮,クリープ 5.8 化学的侵食深さ 5.9 単位容積質量
6章 骨材 <目次> 6章 骨材 6.1 総則 6.2 銅スラグ細骨材 6.2.1 一般 6.2.2 粒度 6.3 普通細骨材 6章 骨材 <目次> 6章 骨材 6.1 総則 6.2 銅スラグ細骨材 6.2.1 一般 6.2.2 粒度 6.3 普通細骨材 6.4 銅スラグ混合細骨材 6.4.1 一般 6.4.2 銅スラグ混合細骨材の粒度 6.4.3 銅スラグ混合細骨材の塩化物含有量 6.5 普通粗骨材
6章 骨材 改正概要(1/3) 6.2 銅スラグ細骨材 6.2.1 一般 *CUSの品質例(解説 表6.2.3)を最新データに更新 6章 骨材 改正概要(1/3) 6.2 銅スラグ細骨材 6.2.1 一般 *CUSの品質例(解説 表6.2.3)を最新データに更新 *JIS A 5011-3に規定される「環境安全品質」を追記 →3章でも記載。 →CUSの混合率がコンクリートの特性ではなく、微量成分により制約を受けることが多いため。 →一般用途:溶出量、含有量(注:1N,HClでの酸溶解の溶出量) →港湾用途:溶出量 6.2.2 粒度 *微粒分量許容差(JIS A 5011-3)を追記
6章 骨材 改正概要(2/3) 6.3 普通細骨材(混合する場合の相手の細骨材) 6章 骨材 改正概要(2/3) 6.3 普通細骨材(混合する場合の相手の細骨材) *JIS A 5308附属書Aに規定の砂、または、JIS A 5005に規定の砕砂のみを明示(粒度および塩化物含有量を除く)。 →他のスラグ細骨材、再生細骨材などとの混合使用は不可。 6.5 普通粗骨材 *銅スラグ細骨材コンクリートに使用できる粗骨材として、普通粗骨材のみを規定 →普通粗骨材以外との組み合わせのデータ不足のため。
6章 骨材 改正概要(3/3) 6.4 銅スラグ混合細骨材 6.4.1 一般 6章 骨材 改正概要(3/3) 6.4 銅スラグ混合細骨材 6.4.1 一般 *あらかじめ混合された銅スラグ混合細骨材の場合、混合前の品質が確認でき、かつ、混合率が明示されることに加え、これを保証する必要があることを明示。 *あらかじめ混合された銅スラグ混合細骨材の混合率の許容誤差は±3%とし、混合率の上限を25%とした。(ミキサ内混合は混合率上限を30%標準(7章にて記載) →計量誤差、混合行為での誤差を考慮し、環境安全品質面での安全性を担保するため。 *あらかじめ混合された銅スラグ混合細骨材は,日本鉱業協会の非鉄スラグ製品の製造販売ガイドラインに基づいて製造・販売されたものを用いなければならない旨、明記。
6章 骨材 6.4抜粋 6.4 銅スラグ混合細骨材 6.4.1 一 般 (1)銅スラグ細骨材と普通細骨材とをコンクリートの練混ぜ時にミキサ内で混合する場合,所定の銅スラグ細骨材混合率が確保されるようにしなければならない. (2)あらかじめ混合された銅スラグ混合細骨材は,混合前のそれぞれの細骨材の品質が試験成績表によって確認でき,かつ目標とした銅スラグ細骨材混合率が明示され,これを保証されたものでなければならない.また,銅スラグ細骨材と普通細骨材とが均一に混合されているものでなければならない. (3)あらかじめ混合された銅スラグ混合細骨材の混合率の上限は,25%とする. <解説抜粋> 銅スラグ混合細骨材中の銅スラグ細骨材混合率確認方法には,蛍光X線分析および表乾密度による方法がある.これらの方法の詳細については,付録IIを参照されたい.目標とした銅スラグ細骨材混合率に対する試験結果の許容誤差は,±3%とする.なお,あらかじめ混合された銅スラグ混合細骨材は,日本鉱業協会の非鉄スラグ製品の製造販売ガイドラインに基づいて製造・販売されたものを用いなければならない. (3)について あらかじめ混合された銅スラグ細骨材の製造においては,銅スラグ細骨材と普通細骨材を計量する際の誤差と,混合する行為における誤差が複合する.そして,コンクリートを練り混ぜる段階では,混合細骨材を計量する際の誤差が加わる.銅スラグ細骨材の場合,環境安全品質面(主に鉛の含有量基準)で混合率の変動を許容できる余裕が少なくなる.このため,あらかじめ混合された銅スラグ細骨材を用いてコンクリートを製造する場合は,混合率の上限値を5%低く設定することとした.
7章 配合設計(1/2) <目次(1/2)> 7章 配合設計 7.1 総則 7.2 配合設計の手順 7章 配合設計(1/2) <目次(1/2)> 7章 配合設計 7.1 総則 7.2 配合設計の手順 7.3 銅スラグ細骨材コンクリートの特性値の確認 7.3.1 一般 7.3.2 設計基準強度 7.3.3 耐久性 7.3.4 単位容積質量 7.3.5 乾燥収縮 7.3.6 その他の特性値 7.4 銅スラグ細骨材コンクリートのワーカビリティー 7.5 配合条件の設定 7.5.1 銅スラグ細骨材混合率 7.5.2 粗骨材の最大寸法 7.5.3 スランプ 7.5.4 配合強度 7.5.5 水セメント比 7.5.6 空気量 ・・・つづく
7章 配合設計(2/2) <目次(2/2)> 7.6 暫定の配合の決定 7.6.1 単位水量 7.6.2 単位セメント量 7章 配合設計(2/2) <目次(2/2)> 7.6 暫定の配合の決定 7.6.1 単位水量 7.6.2 単位セメント量 7.6.3 単位粉体量 7.6.4 細骨材率 7.6.5 混和材料の単位量 7.6.6 銅スラグ細骨材混合率 7.7 試し練り 7.7.1 一般 7.7.2 試し練りの方法 7.8 配合の表し方
7章 配合設計 改正概要(1/2) *全体として、2012年制定施工編に準じて記載項目を変更・追記 7.5 配合条件の設定 7章 配合設計 改正概要(1/2) *全体として、2012年制定施工編に準じて記載項目を変更・追記 7.5 配合条件の設定 7.5.1および7.6.6 銅スラグ細骨材混合率 *試験に基づいて定める。 *銅スラグ細骨材混合率は、一般には30%以下を標準。 →単位容積質量、ブリーディングなどの特性変化を考慮。 *銅スラグ細骨材混合率に関わらず、試験成績表により環境安全品質基準を満たしていることを確認する。 →3章での環境安全品質面での設計を満足できるかを確認。
7章 配合設計 改正概要(2/2) 7.6.2 単位セメント量、7.6.3 単位粉体量(追記) 銅スラグ細骨材コンクリート 7章 配合設計 改正概要(2/2) 7.6.2 単位セメント量、7.6.3 単位粉体量(追記) *ワーカビリティー、材料分離低減の観点から単位セメント量および単位粉体量の下限値を追記 →Gmax20〜25mm:270kg/m3以上、Gmax40mm:250kg/m3以上 →望ましくは、300kg/m3以上 →骨材の微粒分は含めない。微粒分量によって調整。 →非セメント質の微分末、減水効果の高い化学混和剤の使用もブリーディング抑制に有効。
<目次> 8章 製 造 8.1 総 則 8.2 製造設備 8.2.1 貯蔵設備 8.2.2 ミキサ 8.3 計 量 8.4 練混ぜ 現行の示方書施工編の標準編の書式の合わせて書き換えた.章構成は変更なし。 銅スラグ細骨材コンクリートに注意すべき点を解説に記述した. 9章 レディーミクストコンクリート 9.1 総 則 10章 運搬・打込みおよび養生 10.1 総 則 10.2 練混ぜから打終わりまでの時間 10.3 運 搬 10.4 打込み、締固めおよび仕上げ 10.5 養 生
<目次> 11章 品質管理 11.1 総 則 11.2 銅スラグ細骨材の品質管理 11.3 銅スラグ混合細骨材の品質管理 11.4 銅スラグ細骨材コンクリートの品質管理 12章 検 査 12.1 総 則 現行の示方書施工編の標準編と検査標準の書式の合わせて、品質管理と検査を別な章に書き換えた。検査においては、環境安全品質の検査方法を解説で示した。
<目次> 13章 特別な考慮を要するコンクリート 13.1 総 則 13.2 単位容積質量が大きいコンクリート 13.2.1 適用の範囲 13.2.2 単位容積質量が大きいコンクリートの品質 13.2.3 材 料 13.2.4 配合設計 13.2.5 製 造 13.2.6 施 工 単位容積質量が大きいコンクリートという節を新設した。
改正概要(1/3) 8章 製 造 混合率が最大30%以下であり、普通骨材コンクリートと同様に扱える範囲のため、通常のバッチミキサの製造の範囲とした。 9章 レディーミクストコンクリート 普通骨材コンクリートの場合と同様に、JIS A 5308 に適合し、JIS認証品を使用することを原則し、適マークを取得した工場から選定する。 環境ラベルの表記において数値が質量比を意味し、容積混合率ではない。CUS30%→30%は容積混合率ではない。 10章 運搬・打込みおよび養生 運搬、打込み、締固め、仕上げおよび養生に関する記述をした。ブリーディング特性以外は、普通骨材コンクリートと同じ。
改正概要(2/3) 11章 品質管理 銅スラグ細骨材混合率の推定方法 を明記 11章 品質管理 銅スラグ細骨材混合率の推定方法 を明記 ①「非鉄スラグ製品の製造販売ガイドライン 附録Ⅲ フェロニッケルスラグ細骨材および銅スラグ細骨材混合率確認方法」の蛍光X線分析による方法 ②混合骨材の絶乾密度測定による方法 12章 検 査 環境安全品質の検査が新しく入る。特別な試験はなく、成績表に記載された含有量(カドミウム、亜鉛、ひ素)が受渡判定値のJISK00528-2の含有量以下であることを確認する行為。 受渡判定値は、設定された銅スラグ細骨材混合率のコンクリートにおいて3つの化学物質の含有量(JIS A 5011-3に定義されている含有量)が環境安全品質を満足するように日本鉱業会が定めた含有量の上限値に基づき,個々の骨材製造業者が定めた含有量 トレーサビリティーの確保
改正概要(3/3) 13章 特別な考慮を要するコンクリート CUSの混合率が30%を超える場合の注意点を記述した。 13章 特別な考慮を要するコンクリート CUSの混合率が30%を超える場合の注意点を記述した。 →CUSの混合率がコンクリートの特性ではなく、微量成分により制 約を受け、一般用途と港湾用途に分かれる。 →一般用途:溶出量、含有量(注:1N,HClでの酸溶解の溶出量) →港湾用途:溶出量 節として、「単位容積質量が大きいコンクリート」を設定した。 配合設計では、ブリーディングを抑制するための方策 製造では、ミキサの負荷や電力供給の注意 施工では、運搬の過積載、型枠の側圧、ブリーディング等の注意
銅スラグ骨材を用いたコンクリートの設計施工指針の付録内容 付録I コンクリート用スラグ骨材一第3部:銅スラグ骨材JIS A 5011-3抜粋(検討中) 付録Ⅱ 銅スラグ細骨材に関する技術資料 付録Ⅲ 非鉄スラグ製品の製造販売ガイドライン 付録Ⅳ フェロニッケル細骨材および銅スラグ細骨材混合率推定方法 付録Ⅴ 銅スラグ細骨材に関する文献リスト
付録Ⅱ 銅スラグ細骨材に関する技術資料