UECコンピュータ大貧民大会 参加後の考察

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UECコンピュータ大貧民大会 参加後の考察 日本大学文理学部 情報システム解析学科 谷聖一研究室 松藤 光司 谷研究室の松藤光司が「UECコンピュータ大貧民大会参加後の考察」について発表を始めさせて頂きます。 UECコンピュータ大貧民大会2012に 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

構成 1.背景 2.クライアントの作成 3.対戦結果 4.結論 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

1.1UECコンピュータ大貧民大会2012に参加 UECコンピュータ大貧民大会2012開催日前 作成者の見解 「佐藤・長谷川・松藤の3人共同で作成したクライアントは, UECコンピュータ大貧民大会2012で優秀な成績を収めるはず」 次の実績に基づく 「デフォルトクライアントとの対戦では圧勝  昨年度優勝クライアントとの対戦では接戦」 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

1.1UECコンピュータ大貧民大会2012に参加 Aブロック(点数一覧) 1459 1276 1248 1009 1008 ⬅ 1008 ⬅ Bブロック(点数一覧) 1452 1428 837 831 しかし、結果はAブロックで1008ポイントを獲得し、5位という成績に終わりました。 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

1.2UECコンピュータ大貧民大会2012を終えて なぜ負けたのか? 佐藤・長谷川・松藤の3人共同で作った クライアントの戦略は ・提出カードの選択  モンテカルロ法を用いたシュミレーション ・交換カードの選択 ⬅ここに注目  小さい順で枚数順を崩さない  ダイヤの3と8以外のカード 3人が共同で作ったクライアントの戦略は、次の2つを行っています。 提出カードの選択と交換カードの選択です。 提出カードの選択は、先程の佐藤の発表にもございました通りモンテカルロ法を用いたシュミレーションを行っていました。 交換カードの選択は、小さい順で枚数組を崩さない。ダイヤの3と8以外のカードを選択する。 私は交換カードの選択に注目しました。 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

昨年優勝クライアントに提出クライアントの 1.2UECコンピュータ大貧民大会2012を終えて 大会当日のシンポジウム参加者の多くは 昨年度優勝クライアントから作成したと語った 大会公式サイトからダウンロード可能 http://uecda.nishino-lab.jp/2012/ 昨年優勝クライアントに提出クライアントの 交換戦略を組み込んだクライアントを作成 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

1.2UECコンピュータ大貧民大会2012を終えて 下記の5つを200回対戦させたものである ・昨年度優勝クライアントに提出クライアントの交換  アルゴリズムを組み込んだクライアント(紫:836) ・昨年度優勝クライアント(赤:765) ・デフォルトクライアント3つ 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

1.2UECコンピュータ大貧民大会2012を終えて 昨年度優勝クライアントの交換アルゴリズムを提出ク ライアントの交換アルゴリズムに変更 →強くなった このことより 「佐藤・長谷川・松藤の3人共同で作成したクライアン トの交換戦略はそれなりに有用」 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

構成 1.背景 2.クライアントの作成 3.対戦結果 4.結論 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

out_cards[8][15]:提出カード情報  2.1カードテーブル                      ・変数名[8][15]の配列                                my_cards[8][15]:手札情報                                   group[8][15]  :複数枚出し情報                                   out_cards[8][15]:提出カード情報                          のように表す 画像引用元:http://uecda.nishino-lab.jp/2012/document/protocol.html 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

2.1カードテーブル ・左から3,4,5,6…K,1,2と弱い順から並んでいる ・フラグが立っているカードが1で表現される ・6行目以降はその他のフラグ処理に用いられる JK 3 4 5 6 7 8 9 10 J Q K 1 2 ♠ ❤ ♢ ♣ 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

2.2交換アルゴリズム Ⅰ.階段を構成するカードを除外する Ⅱ.グループを構成するカードを除外する Ⅲ.8を除外する Ⅳ.ランクが低い順に交換カードを選択 Ⅴ.ダイヤの3選択時、ダイヤの3を除外しⅣに   ※ここまでで交換枚数に達した場合は以下は行わない Ⅵ.単品がない場合は階段を崩す Ⅶ.階段もない場合はグループを崩す 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

Ⅰ.階段を構成するカードを除外 同じ行に1が3つ以上連続 2.2交換アルゴリズム Ⅰ.階段を構成するカードを除外 同じ行に1が3つ以上連続 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

Ⅱ.グループを構成するカードを除外 同じ列に1が2つ以上 2.2交換アルゴリズム Ⅱ.グループを構成するカードを除外 同じ列に1が2つ以上 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

2.2交換アルゴリズム Ⅲ.8を除外 9列目に1が存在 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

Ⅳ.ランクが低い順に交換カードを選択 列が小さい順に見ていく 2.2交換アルゴリズム Ⅳ.ランクが低い順に交換カードを選択 列が小さい順に見ていく 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

Ⅴ.ダイヤの3選択時、ダイヤの3を除外しⅣに [2][1]の値 2.2交換アルゴリズム Ⅴ.ダイヤの3選択時、ダイヤの3を除外しⅣに [2][1]の値 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

Ⅳ.ランクが低い順に交換カードを選択 列が小さい順に見ていく 2.2交換アルゴリズム Ⅳ.ランクが低い順に交換カードを選択 列が小さい順に見ていく 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

Ⅴ.ダイヤの3選択時、ダイヤの3を除外しⅣに [2][1]の値 2.2交換アルゴリズム Ⅴ.ダイヤの3選択時、ダイヤの3を除外しⅣに [2][1]の値 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

2.2交換アルゴリズム 交換枚数に達したので交換カード選択完了 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

構成 1.背景 2.クライアントの作成 3.対戦結果 4.結論 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

3.対戦結果 下記の5つを200回対戦させたものである ・交換強化クライアント(紫:834) ・昨年度優勝クライアントに提出クライアントの交換  アルゴリズムを組み込んだクライアント(赤:763) ・デフォルトクライアント3つ 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

3.対戦結果 下記の5つを200回対戦させたものである ・交換強化クライアント(紫:840) ・今年度提出クライアント(赤:750) ・デフォルトクライアント3つ 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

3.対戦結果 下記の5つを200回対戦させたものである ・交換強化クライアント(紫:890) ・昨年度優勝クライアント(赤:752) ・デフォルトクライアント3つ 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

3.対戦結果 下記の5つを300回対戦させたものである ・交換強化クライアント(紫:1193) ・昨年度優勝クライアント(赤:1028) ・今年度提出クライアント(青:1001) ・デフォルトクライアント2つ 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

構成 1.背景 2.クライアントの作成 3.対戦結果 4.結論 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

交換強化アルゴリズムを実装したクライアント →強くなった このことより 「交換アルゴリズムの強化はクライアントの強 化につながる」 4.1対戦結果考察 交換強化アルゴリズムを実装したクライアント →強くなった このことより 「交換アルゴリズムの強化はクライアントの強 化につながる」 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

4.1対戦結果考察 UECコンピュータ大貧民大会2012では都落ちがない 強力カードを手に入れた大富豪・富豪は, 連続で高ポイントを獲得しやすい 「交換を制す者は大貧民を制す」 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察

・交換強化クライアントの交換戦略を取り入れたUCT探索 ・モンテカルロ法のさらなる高速な実装 ご静聴ありがとうございました 4.2今後の課題 ・交換強化クライアントの交換戦略を取り入れたUCT探索 ・モンテカルロ法のさらなる高速な実装 ご静聴ありがとうございました 松藤 光司 UECコンピュータ大貧民大会2012 参加後の考察