扁桃腺炎・咽頭炎
咽頭炎の起因菌 GAS/GCS場合は、抗生剤を必要とするので、 ウイルスか細菌かの鑑別を行わなければならない。 Rhinovirus 20% Group A streptococci 15~30% Coronavirus >5% Adenovirus 5% Group C streptococci 5% HSV 4% Parainfluenza 2% Influenza virus 2% EBV<1% HIV<1% Neisseria gono<1% Mycoplasma,Chlamydia<1% NEJM 2001 344 205- GAS/GCS場合は、抗生剤を必要とするので、 ウイルスか細菌かの鑑別を行わなければならない。
GAS感染で治療すると・・・・・ リウマチ熱の予防 扁桃周囲膿瘍の予防 発症48時間以内の治療なら、症状を緩和し罹病期間を1日短縮できる。
現病歴・理学所見のポイント GAS感染を疑う所見 Tonsillar exudate(+) LR+ 3.4 Pharyngeal exudate (+) LR+ 2.1 2週間以内に患者と接触(+) LR+ 1.9 GAS感染を疑わない所見 前頚部リンパ節圧痛(-) LR-0.6 Tonsillar enlargement(-) LR-0.63 Tonsillar or pharyngeal exudate(-) LR-0.74
Centor criteria GAS pharyngitis のClinical prediction rules Tonsillar exudate Swollen tender anterior cervical nodes Absence of cough A history of fever 1つ陽性につき1点。0~4までスコア分類されLR+が決まる。 検査前確率 Point LR 10 20 25 40 50(%) 0 0.16 2 3 5 10 14 1 0.3 3 7 9 17 23 2 0.75 8 16 20 33 43 3 2.1 19 34 41 58 68 4 6.3 41 61 68 81 86 検査後確率
GASの検査:培養 vs 迅速キット 咽頭培養 感度・特異度100% に近い。 検体の取り方で、 感度が落ちる。 (扁桃・後咽頭で取る) 感度・特異度100% に近い。 検体の取り方で、 感度が落ちる。 (扁桃・後咽頭で取る) 2~3日かかる。 Costは安く、もっとも 効果的。 GAS抗原迅速キット 感度60~90% 特異度90~95% 約10分で結果判定 陰性でも感染否定できず、培養で再検。
GAS治療での注意点 GASに対して、抗菌薬投与が遅れても(最大9日間)、リウマチ熱の予防効果に変わりはない。 リウマチ熱自体ほとんど見られないので気にしなくてもよいかもしれない。 GAS咽頭炎での抗菌薬治療では、溶連菌感染後 糸球体腎炎の予防はできない。 2,3日で抗菌薬をoffにすると50%で再発する。 6、7日では34%再発する。以上から抗菌薬を 10日間は使用したい。
GASの治療 Centor criteria 4点⇒抗菌薬処方 2~3点⇒迅速キットで陽性なら抗菌薬処方 0~1点⇒経過観察 第一選択薬はペニシリン系薬剤である。 もし、broadにカバーする必要があれば、 azithromysin, cephalosporins, or amox/clavが選択される。 またペニシリンアレルギーの場合は、エリスロマイシンを選択する。 扁桃腺摘出 1年間で6回、あるいは2年連続で3~4回扁桃炎がある場合は、 扁桃腺摘出をしたほうがよい。
参考文献 ① Bisno, AL. Acute pharyngitis. N Engl J Med 2001; 344:205. ②Neuner, JM, Hamel, MB, Phillips, RS, et al. Diagnosis and management of adults with pharyngitis. A cost- effectiveness analysis. Ann Intern Med 2003; 139:113. ③Mark H. Ebell, MD; Mindy A. Smith, MD; Henry C. Barry, MD; Kathy Ives, BS; Mark Carey, BS Does This Patient Have Strep Throat? JAMA. 2000;284:2912-2918.