《Ⅴ 解説》 35.監査調書様式体系の全体像 【監査の基本的な方針】 【詳細な監査計画】 【リスク評価手続】 【リスク対応手続の立案】

Slides:



Advertisements
Similar presentations
1 ( 様式8 ) 提案書雛型イ 資料2 - 1 (提案者名を記載) ○○○○ 受付番号 イ.ⅠT活用等による介護事業者の経営効率化、安定化に資する 調査 平成 23 年度医療・介護等関連分野における規制改革・産業創出実証事業 ( IT 等を活用した医療・介護周辺サービス産業創出調査事業) 提案書 (提案事業のタイトルを記載:
Advertisements

1 ( 様式8 ) 提案書雛型ア 資料2 - 1 (提案者名を記載) ○○○○ 受付番号 ア.地域見守りサービス創出における調査 平成 23 年度医療・介護等関連分野における規制改革・産業創出実証事業 ( IT 等を活用した医療・介護周辺サービス産業創出調査事業) 提案書 (提案事業のタイトルを記載:
1業務の実施方針等に関する事項 【 1.1 調査内容の妥当性、独創性】  事業の基本方針、目的及び調査内容 記述内容 ・仕様書を踏まえて、本事業の基本方針、目的について具体的に記述する。 ・仕様書を踏まえて、本事業の内容について具体的に記述する。 ・当局が提示した内容以外に、当該事業を効果的・効率的に実施するための新たな提案がある場合、その内容を具体的に記述する。
2016/7/251 1 ブックオフ 入手可能データ まとめ 10/25 社会工学類経営工学主専攻4年次 野澤寛.
業務プロセスマップ 【 9 】単体決算業務 「経理・財務サービス スキルスタンダード研究開発事業」.
第5章 経営行動と会計の仕組みを知る. 1.経営行動と会計の関係を知 る [1]経営プロセスと会計プロセス ・経営行動の結果を測定・評価し整理要約することに より、会計情報利用者に情報を提供することが会計 の役割。 ・「管理会計」・・・内部経営管理向けの会計情報を 取り扱う 領域。 ・「財務会計」・・・外部公表向けの会計情報を取り.
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 「逆止弁」の要求仕様
XBRLを使って, 財務分析(2015) 専修大学商学部 高萩栄一郎.
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 破断試験の計測準備
社会福祉法人の財務諸表等開示システムの概要等①
(提案者名を記載) ○○○○ 平成22年度「医療情報化促進事業」 提案書 (様式8) 提案書雛型ア、イ及びウ
【23】貸付金管理_会社機能 融資 【グループ向】 融資 融資 残高管理 融資条件 見直 23.1 融資申請 23.2 融資決定 23.3
【表Ⅲ‐1】 子法人等・関連会社と連結計算書類の対象
マイナンバー対策 実演セミナー 1 2 第一部 13:30~14:30 2015年7月21日(火) 第二部 14:40~15:40
持 分 法 会 計 桝岡源一郎.
ERPとして必要な統合管理機能を有し、内部統制等の様々なニーズに柔軟に対応
上海市精華外語専修学院 特別講座(全十回)
2010年6月25日 09BA390L 山村美帆 金融の規制強化・制度改革 ~アメリカ~.
監査とは テキスト第8章 田宮治雄.
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 原子炉建屋に対する外部事象の調査
パッケージソフトウェア利用コンピュータシステム構築委託契約書 パッケージソフトウェア、OS、第三者ソフトウェアの使用許諾契約
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 「熱流動解析および水素濃度解析」の要求仕様
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 竜巻条件の設定作業

「経理・財務サービス スキルスタンダード研究開発事業」
「保険会計テンプレート」全体構成図 <財務会計> <管理会計> 保険会計テンプレート 会計DB (SAP R/3) 統合DWH
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) フラジリティ検討用解析モデルの作成
【1 事業の目的、内容及び実施方法】 1.1 事業目的
機密情報/個人情報/特定個人情報等の 開示を伴う案件に関する依頼事項 株式会社エクサ デリバリー業務改革推進部 2016年12月.
市町村等から電話照会等を行う場合の対応について
(2003年4~6月期) 図表10-1 GMRヘッドの世界シェア (出所) レンドフォーカス社調べ。
複式簿記とは テキスト第2章                田宮治雄.
受講レポート: 「眠くならない」財務研修 開催概要 ●日時:2018年5月15日(火) 16: :00
第11回 継続的監査.
(注)本様式8は、説明図等を除き、文字フォントはMSPゴシック・文字サイズは12ポイント以上とする。
【1 調査の目的、内容及び実施方法】 1.1 調査目的
言語XBRLで記述された 財務諸表の分析支援ツールの試作
「経理・財務サービス スキルスタンダード研究開発事業」
上級アドミニストレータ連絡会 関西研修会 平成18年11月25日 公認会計士・公認システム監査人 藤野正純
本フォーマットに従い、提案する研究開発の説明資料を作成してください。
「経理・財務サービス スキルスタンダード研究開発事業」
平成24年4月から 業務管理体制整備の届出が必要となります。 休止・廃止届を事前届出制にするなどの制度改正が併せて行われました。
「経理・財務サービス スキルスタンダード研究開発事業」
【1 調査の目的、内容及び実施方法】 1.1 調査目的
(提案事業のタイトルを記載:80文字以内) ○○○○○○○○○○○○ (提案者名を記載) ○○○○
その他 手法の組合せ.
【1 研修の目的、内容及び実施方法】 1.1 研修目的
【1.1 事業(調査)目的】 1 8.1 (別紙1) 提案書雛型 本事業(調査)の目的について 記述内容
米国連結会計 SFAS 年3月13日(木) 担当:内部監査室 加藤英之.
会計学概論 講義の概要 田宮治雄.
第11回 内部統制.
監事の監査報告について 計算関係書類・財産目録の監査 事業報告等の監査
連 結 会 計 論 第2回 連結会計の基礎.
1業務の実施方針等に関する事項 【1.1調査内容の妥当性、独創性】
パッケージソフトウェア利用コンピュータシステム構築委託契約書 パッケージソフトウェア、OS、第三者ソフトウェアの使用許諾契約
会計業務の概要 会計情報システムの対象業務.
1業務の実施方針等に関する事項 【1.1事業実施の基本方針、業務内容等】
人工知能技術適用によるスマート社会の実現 ○○テーマ
第10回 商法Ⅱ 2006/12/11.
6.1(別紙1) 提案書雛形 【雛形頁番号1】 事業内容(実施方法を含む) 記述内容
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 薬品配管施工設計・保守点検架台製作
この章で学ぶこと: ①決算書の作成プロセス ②期中取引と決算整理事項 ③決算政策とは
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 実規模免震装置の破断試験結果の詳細評価
資格取得スキルⅠb (ITパスポート試験対策講座)
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 試験体の製作
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 3方向地震入力の検討条件の設定
調査項目:(事業環境/健康投資/品質評価から選択) コンソーシアム等名称:
内部統制とは何か.
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 「モックアップ試験の計画検討」の要求仕様
【1 事業の内容及び実施方法】 1.1. 事業内容(実施方法を含む) 破断試験のシミュレーション結果の評価
Presentation transcript:

《Ⅴ 解説》 35.監査調書様式体系の全体像 【監査の基本的な方針】 【詳細な監査計画】 【リスク評価手続】 【リスク対応手続の立案】 《Ⅴ 解説》 35.監査調書様式体系の全体像 【監査の基本的な方針】 【様式2-1】グループ監査の方針 【様式2-4】監査チーム等の編成 【様式1-1】監査契約の締結及び更新 【様式2-2】スケジュール 【様式2-5】他の監査人の関与 【様式1-2】初年度監査における追加的な考慮事項 新規締結 の場合のみ 【様式2-3】重要性の決定 【様式2-6】監査チーム内の討議 【様式1-3】監査契約の解除に関する検討 相互に密接に関連 【詳細な監査計画】 【リスク評価手続】 【リスク対応手続の立案】 【様式4】財務諸表全体レベルのリスク評価・全般的対応 【様式3-2】 企業及び企業環境の理解 財務諸表 全体レベル 財務諸表全体orアサーション・レベル リスク評価 全般的対応 【様式3-3】 不正による重要な虚偽表示のリスクの識別 【様式5】アサーション・レベルのリスク評価・リスク対応 リスク評価 リスク対応 個別財務諸表(子会社) アサーション・ レベル 【様式8-1】 実証手続の 立案 リスク評価 リスク対応 個別財務諸表(親会社) 【様式3-4】 全社的な内部統制の理解 【様式3-1】リスク評価手続の実施 リスク評価 リスク対応 連結財務諸表 リスク対応手続の実施 Yes 追加手続の要否 【様式8-2】 実証手続の立案(決算・財務報告プロセス) 【様式3-5】 全社レベルの決算・財務報告プロセスに係る内部統制の理解 【様式6】 業務プロセスに係る内部統制 No 影響 整備状況 運用状況※ 【様式8-3】 経営者による内部統制の無効化に関係したリスク対応手続の立案 監査意見 形成へ 【様式3-6】 ITの概括的理解 【様式7】ITに係る全般統制 整備状況 運用状況※ 【様式3-7】 特別な検討を必要とするリスク 影響 ※ 計画段階では、   運用評価手続の   立案まで行う。 - 16 -

36.【様式2-1】「グループ監査の方針」の記入方法(1/2) 1.財務指標は、例えば、連結財務諸表の資産、負債、キャッシュ・フロー、利益又は売上高から、職業的専門家としての判断により選択する。 2.選択した財務指標に対して適用する比率を設定し、これを超過している構成単位(グループに対する個別の財務的重要性を有する構成単位)に○印を付ける。 適用する比率は、職業的専門家としての判断により設定するが(例えば15% )、状況によってはこれより高い又は低い比率を適切と考える場合もある。 3.連結財務諸表に係る特別な検討を必要とするリスクが含まれる可能性があると判断した場合には、その旨を記載する。 4.上記2、3のいずれかに該当する構成単位が「重要な構成単位」となるので、○印を記載する。 5.上記2で○印を付けた「グループに対する個別の財務的重要性を有する構成単位」については、財務情報の監査を実施する。 6.上記3で識別した「連結財務諸表に係る特別な検討を必要とするリスクが含まれる可能性がある構成単位」については、少なくとも次のいずれかの作業を実施する。 ①財務情報の監査、②当該リスクに関連する特定の勘定残高、取引種類又は開示等の監査 、③グループ財務諸表に係る特別な検討を必要とするリスクに関連する特定の監査手続 7.重要な構成単位以外の構成単位においては、グループ・レベルで分析的手続を実施する。 8.上記の作業すべてを実施しても、十分かつ適切な監査証拠を入手できない場合に実施する、重要な構成単位以外の構成単位での作業を記載する。 - 17 -

37.【様式2-1】「グループ監査の方針」の記入方法(2/2) 注:本様式を使用せず、連結精算表などを適宜参照して手続を立案することも考えられる。 1.構成単位は、連結財務諸表に含まれる構成単位すべてを記載する。 2.構成単位に対し実施する作業を「【様式2-1】グループ監査の方針」「3.構成単位に実施する作業」から転記する。 3.構成単位に関する作業を他の監査人に依頼する場合には、○印を記載する。 4.【様式5】の調書への参照先を記載する。 【様式5】は、重要な構成単位において自ら手続を実施する場合に作成する。 重要な構成単位以外の構成単位において、追加の手続を実施する場合は、適宜【様式5】を作成する。 6.連結財務諸表における「重要な取引種類、勘定残高、開示等」を識別し、○印を記載する。 7. 6で識別した連結財務諸表における「重要な取引種類、勘定残高、開示等」に基づき、各構成単位において「重要な取引種類、勘定残高、開示等」として識別すべきか否かを検討し、○印を記載する(連結財務諸表監査目的)。 親会社の個別財務諸表監査目的で、個別財務諸表において「重要な取引種類、勘定残高、開示等」としたものは連結財務諸表監査目的においても「重要な取引種類、勘定残高、開示等」となることが多い。 5.連結財務諸表の勘定残高と、構成単位ごとの勘定残高を記載する。 - 18 -

38.【様式5】「アサーション・レベルのリスク評価・対応手続一覧」(連結財務諸表の場合)の記入方法 1.連結固有あるいは連結プロセスで重要な影響を受ける勘定科目及び連結財務諸表に重要な影響を与える開示項目を記載する。 5.計画段階では、「統制リスクの評価」と「重要な虚偽表示のリスクの評価」 は、内部統制の暫定的評価(運用評価手続を実施する前の評価)に基づいて記載する。 6.「アサーション・レベルの虚偽表示のリスク」 の内容、重要な虚偽表示のリスクの評価に基づき、主な実証手続を立案し、記載する。 なお、連結上の重要な開示等に関しては、対応する各々の主な実証手続を立案し記載する。 2.内部統制の整備・運用状況の評価を実施した調書にリファーする 3.識別した「アサーション・レベルの虚偽表示のリスク」を記載する。 4.記載した「アサーション・レベルの虚偽表示のリスク」をアサーションに関連付け、○印を付ける。 7.立案した実証手続の詳細は、【様式8-1】に記載する。 - 19 -

39.【様式5】「アサーション・レベルのリスク評価・対応手続一覧」(親会社、子会社等の場合)の記入方法 1.「取引種類、勘定残高、開示等」には財務諸表の勘定科目などを記載する。 2.監査計画時は、空欄。 6.記載した「アサーション・レベルの虚偽表示のリスク」をアサーションに関連付け、○印を付ける。 7.計画段階では、「統制リスクの評価」と「重要な虚偽表示のリスクの評価」 は、内部統制の暫定的評価(運用評価手続を実施する前の評価)を記載する。 8.「アサーション・レベルの虚偽表示のリスク」 の内容、重要な虚偽表示のリスクの評価などに基づき、実証手続を立案する。その主な内容をここに記載する。 なお、重要な開示等に関しては、対応する各々の主な実証手続を立案し記載する。 3.記載した「取引種類、勘定残高、開示等」について監査に関連する業務プロセスを記載する。 監査に関連する業務プロセスには、以下がある。 ■特別な検討を必要とするリスクに関連する内部統制、及び実証手続のみでは十分かつ適切な監査証拠を入手することができないリスクに関連する内部統制 ■監査人の判断により、監査に関連していると認識した内部統制 4.内部統制の整備・運用状況の評価を実施した調書にリファーする。 5.勘定等の特性、【様式3群】及び【様式6】の過程で識別した「アサーション・レベルの虚偽表示のリスク」を記載する。 9.立案した実証手続の詳細は、【様式8-1】に記載する。 - 20 -

40.【様式6】「業務プロセスに係る内部統制」の記入方法 1.その業務プロセスにおいて識別した「起こり得る虚偽表示」をNo.を付けて記載する。 2.記載した「起こり得る虚偽表示」をアサーションに関連付け、○印を付ける。 3.監査計画時は、運用評価手続を実施していないので、空欄となる。 4.起こり得る虚偽表示に対応する内部統制を記載する。 5.記載した内部統制が、起こり得る虚偽表示に対し、防止的統制である場合には”P”を、発見的統制である場合には”D”を記載する。 7.監査計画時は、運用評価手続の立案まで行う。よって、期中及び残余期間の評価結果やW/P ref.は、空欄となる。 6.起こり得る虚偽表示に対応する内部統制が十分でない場合は、”N”を記載する。 - 21 -