世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク 全国「精神病」者集団 山本真理 障害者権利条約とは? 私たちはまず人間だ 世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク 全国「精神病」者集団 山本真理
障害者権利条約はなぜ必要か 国連人権憲章、国連人権規約はすべての人に適用され、すべての人の人権を保障している しかし実際は障害者差別がある しかし実際は障害者差別がある 障害者はまず人間であり、他の人同様の人権があることを、実質的に保障するため、すなわち他の人と違った不利益な取り扱いを禁止するため すべての法制度・社会体制・政策が障害者の存在を当然あるものと含みこんだ形で作られていくため
障害者権利条約の制定に向けて 2001年12月 障害者権利条約特別委員会設置を決議 2002年7月末から8月 第1回特別委員会 2001年12月 障害者権利条約特別委員会設置を決議 2002年7月末から8月 第1回特別委員会 2004年1月 障害者権利条約草案作成作業部会 非政府団体12 政府代表27 国内人権機関1 2005年8月 第6回特別委員会 2006年1月 第7回特別委員会
WNUSPおよび障害者団体の成果 作業部会草案において、障害者が人であり完全な法的能力が認められること、障害を根拠とした拘禁の禁止、強制的介入が拷問と位置づけられたこと これは国内法でいえば精神保健福祉法による強制入院、強制医療の禁止さらに医療観察法の廃止を意味する。 強制入院・強制医療は適正手続きによって正当化されてはならない
権利条約の現段階 今年秋に議長案が出され、それをたたき台として来年1月16日から3週間にわたり特別委員会が開催される 再来年にも総会で採択か? 議長案では作業部会草案より後退している部分がある WNUSPは障害者団体を中心として他の非政府組織とともに、国際障害コーカスにおいて意見とりまとめを行い、議長案への対案を作成提出する
日本障害フォーラム(JDF)の結成 日本身体障害者団体連合会 日本盲人会連合 全日本ろうあ連盟 日本障害者協議会 日本身体障害者団体連合会 日本盲人会連合 全日本ろうあ連盟 日本障害者協議会 DPI日本会議 全日本手をつなぐ育成会 全国精神障害者家族会連合会 全国脊髄損傷者連合会 全国社会福祉協議会 日本障害者リハビリテーション協会 以下 オブザーバー 全国「精神病」者集団 全国盲ろう者協会 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会
JDFの条約に向けた取り組み 4つある委員会の一つとして障害者権利条約委員会の結成 条約に関する意見書の作成 各団体が積極的に国連特別委員会に参加
JDF意見書はWNUSPを支持 作業部会草案のWNUSPの主張を支持 現在の議長案についても、完全な法的能力を認め、強制的介入を拷問として位置づけ、障害を根拠とした拘禁を禁止することを求めている
高さ3メートルのフェンスは2重。説明によると内側のフェンスの上部に触れると館内に通報が、外側フェンスとの間の敷地に立ち入るとすかさずセンサーが反応、カメラが映し出すとのこと。
フェンスとフェンスの間にはセンサー(左上)が取り付けられています。また病棟外壁には監視カメラ、その映像はスタッフステーション内部(右画像の4つのディスプレイ)に表示されます。
こんなに閉じ込められている「精神病」者 精神病院 刑事施設 収容者 約33万人 約6万5千人 収容期間 5年以上 約15万人 5年以上 約15万人 このうち20年以上が5万人 毎年5年以上の実刑判決を受ける人は1100人程度 常時無期「受刑者は1000人前後 1日24時間の被拘禁者 14万人あまり 6万5千人 人口の60人に一人が「精神病」者200万人強 200万人強の「精神病」者の7人に1人入院中 実数でも人口比でも世界最大の隔離収容大国 人口比実数共に世界一の収容所列島
職員水増し、違法拘束、外出制限、電話妨害 発覚時期 病院名 所在地 主な内容 1968.12 栗岡 (大阪) 院長が患者13人をバットで殴打、1人死亡 1969.8 安田 看護人3人が男性患者をバットで殴り死なす 1980.1 大和川 看護人が男性患者に暴行、死なす 1984.3 宇都宮 (栃木) 患者が職員らのリンチで死亡。 1997.2 山本 (高知) 職員2人が女性患者の頭を壁に打ちつけ死亡 .3 暴行死、 2001.8 箕面ヶ丘 職員水増し、違法拘束、外出制限、電話妨害 精神病院で発覚した主な問題事件 毎年のように精神病院の不祥事は発覚している。 この表はその中で職員による暴行氏が明らかになったものと、 箕面が丘病院の例を挙げただけ
論外の刑事司法制度獄中処遇 一般的に取調べへの弁護士の立会い、取調べ状況の可視化、公判への全証拠開示すべてなし。 起訴されれば90パーセント以上が有罪 一方不起訴、措置入院、あるいは満期出獄措置入院 冤罪事件 障害者への権利告知ほか、障害者への合理的配慮なし 迅速な医療保障なし 獄中では障害ゆえのいじめや虐殺まで
国際監視機関・国内監視機関の必要性 権利条約を意義あるものにするには監視機構が重要 独立性、当事者性、専門性を備えた監視機関を国際的にも国内的にも創設すること 国内で、障害者施設、精神病院、あるいは地域のサービス提供機関に対して、通告なしに立ち入り調査できる調査官制度が必須
各地域に障害者権利主張センターを アドボカシーは権利擁護ではなく権利主張と訳されるべき 個々人が権利主張することを支える権利主張センター 障害者総体の権利主張のための権利主張センター 草の根の権利主張センターがあって初めて国内監視機構は機能する