SASV9のLIFETESTとTPHREGを用いた メタアナリシス

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自己紹介 テキスト紹介 本スライドの目的 基本概念 用語説明 生存時間分析の分類 まとめ ノンパラメトリックモデル
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Presentation transcript:

SASV9のLIFETESTとTPHREGを用いた メタアナリシス 東京理科大学  浜田知久馬 中西 豊支 松岡 伸篤 徳茂広太 2004/7/30

発表構成(予稿とはかなり異なる) PPTファイルはダウンロード可能 http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/hamada/ SASV9の生存時間解析プロシジャの機能拡張 LIFETESTによるノンパラメトリック検定と   層を併合した解析 TPHREGによるカテゴリカルデータのモデル化と   交互作用の検討 メタアナリシスの数理 SASによる解析事例 メタアナリシスの問題点と対処

SASV9の生存時間解析 プロシジャの機能拡張 LIFETESTプロシジャ  SURVIVAL文+ODS GRAPH:様々なグラフ作成  STRATA文:ノンパラメトリック検定が4つ追加           TRENDオプションによる傾向性検定 GROUP=オプションによる層を併合解析 TPHREGプロシジャ  PHREGプロシジャのテスト版  CLASS文による分類変数と交互作用のモデル化  CONTRAST文による対比を用いた解析 

ODS Graph の機能 ods html; ods graphics on ; proc lifetest data=gehan plots=(s,lls) method=km; time week*remiss(0); strata drug; survival out=out plots=(s,lls,cl); run; ods graphics off; ods html close;

カプラン・マイヤープロット

二重対数プロット

生存率の95%信頼区間

SAS V9.1ではLIFETESTにノンパラメトリック検定が4種類追加された. ログランク検定 一般化ウイルコクソン検定 Tarone-Ware 検定 Peto-Peto 検定 modified Peto-Peto 検定 Harrington-Fleming 検定

ノンパラ検定のイメージ 生存率 1 観測生存率と期待生存率の差 H0の下での 期待生存時間曲線 時間

ノンパラ検定の統計量 t1< t2<… < tD :個体のイベント発生時間 ( ti ) 片方の群の i :イベント発生時点 ( i=1,2,…,D ) [ tiに対応 ]   片方の群の di :時点t i における観測死亡数 ei :時点t i における期待死亡数 w(ti) :時点 i における重み( w(ti) ≥ 0 )

時点の重み 検定 重み: ログランク 1 一般化ウイルコクソン Tarone-Ware Peto-Peto 時点の重み  検定         重み: ログランク 1 一般化ウイルコクソン Tarone-Ware Peto-Peto modified Peto-Peto Harrington-Fleming(p,q)

打ち切りがないときの重みのイメージ 重み 一般化ウイルコクソン(ni) Tarone-Ware ログランク(1) 時間

ログランク検定 打切りパターンが群間で変わらない前提と比例ハザード性の下で、最も検出力が大きくなる検定 Mantel-Haenszel検定の一般化 Cox-Mantel-Haenszel検定 打切りパターンが群間で変わらない前提と比例ハザード性の下で、最も検出力が大きくなる検定 生存時間が指数分布に従うとき,検出力が最大となる 時間とともに生存関数の差が   開いてくるような場合に   検出力が大きくなる 1 生存率 時間

一般化ウイルコクソン検定 相対的に試験の前期のイベントを重く評価するため、初期に生存関数の差が開いているような場合に 検出力が大きくなる. 一般化ウイルコクソン検定    Gehan-Breslow流の一般化ウイルコクソン検定 ウイルコクソン検定を途中打ち切りがある場合に拡張 生存時間がロジスティック分布に従うとき、 検出力が最大となる 相対的に試験の前期のイベントを重く評価するため、初期に生存関数の差が開いているような場合に 検出力が大きくなる.                 打ち切りがなければ,                 生存関数を重みとする                 Peto-Peto法に等しい. 1 生存率 時間

Prentice and Marekの論文 WilcoxonとPetoで結果が異なる例 動物実験 癌死がイベント ログランク:X2=6.4 一般化W: X2=0.1 PP:X2=5.9 重み   1            ni             Si Peto-Peto 検定の重み 一般化ウイルコクソン 検定の重み 200匹の中間屠殺

Gehanの白血病データ ( 再発までの時間(週), *:打切り ) 対照群 (drug=0)   1 1 2 2 3 4 4 5 5 8 8 8 8 11 11 12 12 15 17 22 23 ( n=21 ) 6-MP投与群 (drug=1) 6* 6 6 6 7 9* 10* 10 11* 14 16 17* 19* 20* 22 23 25* 32* 32* 34* 35* ( n=21 ) proc lifetest data=gehan plots=(s) method=km; time time*censor(0); strata drug / all; run;

カプラン・マイヤーと2重対数プロット

出力結果 Covariance Matrix for the Log-Rank Statistics DRUG 1 6.25696 Wilcoxon Tarone Peto Modified Peto Fleming 10.251 271.00 51.16 6.362 6.123 6.877 1 -10.251 -271.00 -51.16 -6.362 -6.123 -6.877 Covariance Matrix for the Log-Rank Statistics DRUG 1 6.25696 -6.25696 Covariance Matrix for the Wilcoxon Statistics DRUG 1 5457.11 -5457.11

Test of Equality over Strata 出力結果 Test of Equality over Strata Test Chi-Square DF Pr > Chi-Square Log-Rank 16.7929 1 <.0001 Wilcoxon 13.4579 0.0002 Tarone 15.1236 0.0001 Peto 14.0841 Modified Peto 13.9113 Fleming(1) 14.4572

性能比較 相対効率 ログランクとWilcoxon : 0.75 同じ差を検出するN 75 : 100 対照群のハザード関数 相対効率 ログランクとWilcoxon :  0.75 同じ差を検出するN 75 : 100 薬剤群のハザード関数 検定法          ログランク Tarone Wilcoxon Fleming 重み          1    S0.5 S S2 Pitmanの相対効率 1.000 0.889 0.750 0.556 N=50の検出力 0.954 0.938 0.894 0.812

性能比較 検定法 ログランク Tarone Wilcoxon Fleming 重み 1 S0.5 S S2 重み          1    S0.5 S S2 Pitmanの相対効率 0.889 1.000 0.960 0.816 N=50の検出力 0.844 0.878 0.868 0.830

性能比較 検定法 ログランク Tarone Wilcoxon Fleming 重み 1 S0.5 S S2 重み          1    S0.5 S S2 Pitmanの相対効率 0.750 0.960 1.000 0.938 N=50の検出力 0.754 0.834 0.864 0.828

性能比較 検定法 ログランク Tarone Wilcoxon Fleming 重み 1 S0.5 S S2 重み          1    S0.5 S S2 Pitmanの相対効率 0.556 0.816 0.938 1.000 N=50の検出力 0.534 0.662 0.722 0.742

皮膚癌データ u<0 u≒0 u>0

LIFETESTの出力 DOSE Log-Rank 10 -13.863 u1 30 4.814 u2 90 9.048 u3             Rank Statistics DOSE Log-Rank 10 -13.863 u1 30 4.814   u2 90 9.048 u3 Covariance Matrix for the Log-Rank Statistics Vjl DOSE 10 30 90 10 10.2810 -5.7934 -4.4875 30 -5.7934 9.0072 -3.2138 90 -4.4875 -3.2138 7.7013

傾向性検定 Z統計量 c1,c2,…,ck:各群に与える係数 u1,u2,…,uk:各群の観測死亡数と期待死亡数の差 Vjl: uj,ulの共分散 対比統計量: 標準誤差: Z統計量 H0の下で標準正規分布にしたがう

LIFETESTによる解析 proc lifetest data=scancer plots=(s); time time*censor(0); strata dose / trend all;

出力結果 Scores for Trend Test DOSE Score 10 30 90 Trend Tests Test Test Statistic Standard Error z-Score Pr > |z| Log-Rank 820.1448 206.4153 3.9733 <.0001 Wilcoxon 56800.0000 13716.8264 4.1409 Tarone 6779.1758 1657.9718 4.0888 Peto 629.2715 151.6274 4.1501 Modified Peto 620.2696 149.4233 4.1511 Fleming(1) 674.5726 162.8981 4.1411

MULTTESTによる解析 -5 -2 7 10 30 90 DATA SCANCER;SET SCANCER; IF CENSOR=1 THEN DEATH=2;ELSE DEATH=0; PROC MULTTEST OUTP=OUT;CLASS DOSE; TEST PETO(DEATH/TIME=TIME); CONTRAST ‘DOSE’ -5 2 7; CONTRAST 'LINEAR' -1 0 1; 10 30 90 -5 -2 7

MULTTESTによる解析 u=2480-1659.86=820.1 LIFETESTと一致 p-Values Variable Contrast Raw DEATH DOSE  <.0001 DEATH LINEAR <.0001         観測死亡 期待死亡 OBS _contrast_ _value_ _exp_ _se_ raw_p 33 DOSE  2480 1659.86 206.415 .000070891 34 LINEAR 109 86.09 5.192 .000010210 u=2480-1659.86=820.1 LIFETESTと一致

層を併合した解析 すい臓癌データ proc lifetest data=pcancer; time time*censor(1); イベント:癌死 生存時間(月):手術時点からすい臓癌による死亡までの期間 stage: 3=ステージⅢ(n=44)  4=ステージⅣ(n=39) treat: 0=術中照射なし(n=22)  1=術中照射あり(n=61) proc lifetest data=pcancer; time time*censor(1); strata stage / group=treat all;

層を併合した解析

カプラン・マイヤープロット STAGE Ⅲ STAGE Ⅳ

Stratified Test of Equality over Group 出力結果 Stratified Test of Equality over Group Test Chi-Square DF Pr > Chi-Square Log-Rank 5.8007 1 0.0160 Wilcoxon 3.6392 0.0564 Tarone 4.4655 0.0346 Peto 3.7857 0.0517 Modified Peto 3.7123 0.0540 Fleming(1) 3.7530 0.0527

TPHREGプロシジャ 1)PHREGプロシジャのTest版 2)CLASS文によるカテゴリカル変数のモデル化 EFFECT,GLM,ORDINAL,POLY,REF, ORTHEFFECT,ORTHORDINAL,ORTHPOLY ORTHREF 3)交互作用項のモデル化と交互作用項を含めた 変数選択 4)CONTRAST文を用いた対比による解析 

CLASS文 PARAM=オプション GLM EFFECT REF Effect Coding Design Matrix A A1 A2   Design Matrix A A1 A2 A5 1 2 5 7 -1 GLM Coding   Design Matrix A A1 A2 A5 A7 1 2 5 7 Reference Coding   Design Matrix A A1 A2 A5 1 2 5 7

使い分けは 浜田知久馬(2000) LOGISTICのV. 8の機能拡張. CLASS文 PARAM=オプション ORDINAL POLY Ordinal Coding   Design Matrix A A2 A5 A7 1 2 5 7 Polynomial Coding   Design Matrix A APOLY1 APOLY2 APOLY3 1 2 4 8 5 25 125 7 49 343 使い分けは 浜田知久馬(2000) LOGISTICのV. 8の機能拡張. 日本SASユーザー会2000論文集,13-38 を参照

PHREGによる カテゴリカル変数のモデル化 data scancer2;set scancer; select(dose); when(10) do; x1=0 ;x2=0; end; when(30) do; x1=1 ;x2=0; end; when(90) do; x1=0 ;x2=1; end; proc phreg data=scancer2; model time* censor(0)= x1 x2;  dose:test x1=x2=0;

PHREGによる カテゴリカル変数のモデル化 Analysis of Maximum Likelihood Estimates Parameter Standard Wald Pr > Risk Variable DF Estimate Error Chi-Square Chi-Square Ratio X1 1 1.427421 0.44663 10.21450 0.0014 4.168 X2 1 1.737113 0.44287 15.38522 0.0001 5.681 Linear Hypotheses Testing Wald Pr > Label Chi-Square DF Chi-Square DOSE 15.5821 2 0.0004

TPHREGによる カテゴリカル変数のモデル化 proc tphreg; class dose/param=ref ref=first; model time*censor(0)=dose;

TPHREGによる カテゴリカル変数のモデル化 Design Class Value Variables DOSE 10 0 0 30 1 0 90 0 1 Type 3 Tests Wald Effect DF Chi-Square Pr > ChiSq DOSE 2 15.5813 0.0004 Analysis of Maximum Likelihood Estimates Parameter Standard Hazard Parameter DF Estimate Error Chi-Square Pr>ChiSq Ratio DOSE 30 1 1.42729 0.44661 10.2132 0.0014 4.167 DOSE 90 1 1.73701 0.44285 15.3844 <.0001 5.680

CONTRAST文による解析 proc tphreg; class dose/param=glm; model time*censor(0)=dose; contrast ‘DOSE’  dose -5 -2 7; contrast 'LINEAR' dose -1 0 1; 10 30 90 -5 -2 7

CONTRAST文による解析 Class Level Information Class Value Design Variables DOSE 10 1 0 0      30 0 1 0 90 0 0 1 Contrast Test Results Wald Contrast DF Chi-Square Pr > ChiSq DOSE 1 13.7030 0.0002 LINEAR 1 15.3844 <.0001

UFTの延命効果のメタアナリシス 選択基準 (1)対象が非小細胞肺癌 (2)無作為化比較研究 (3)治癒切除後のUFT単独の   術後補助化学療法 (4)対照群が手術単独 (5)追跡期間が5年以上

Identification of Trials Focus on: Adjuvant Therapy for NSCLC (Dec/2003) Randomized Controlled Trial Single Chemotherapy with UFT (oral fluoropyrimidines) Computerized Bibliographic Searches Inquiry of Lung Cancer Researchers 2 Trials on UFT(published) 4 Trials on UFT (unpublished) Finally Selected Trials ( 6 Trials on UFT )

対象研究 201 332 219 172 100 979 2,003 研究 登録期間 症例数 A 西日本肺癌手術の補助化学療法研究会 (西日本肺癌 2次) 1985.12 – 1989.7 201 B 西日本肺癌手術の補助化学療法研究会 (西日本肺癌 4次) 1991.3 – 1994.4 332 C 東北地区肺癌術後化学療法研究会(東北肺癌) 1992.3 – 1994.12 219 D Osaka Lung Cancer Study Group (OLCSG) 1992.4 – 1994.3 172 E 肺癌手術補助化学療法研究会 (ACTLC) 1992.9 – 1995.8 100 F 日本肺癌術後補助化学療法研究会 (JLCRG) 1994.1 – 1997.3 979 計 2,003

ハザード比(生存時間) 統合効果 効果の異質性の検定: c =2.63, p=0.76 A 西日本肺癌 2次 B 西日本肺癌 4次 D OLCSG E ACTLC F JLCRG 統合効果 0.77(0.63- 0.94) 1.0 2.0 効果の異質性の検定: c =2.63, p=0.76 2 5

併合効果の推定 各研究の効果:E1,E2 ,E3 ,E4 ,E5 ,E6 統合効果E:各研究の重み付平均           +    +    + + +   (重み)としては,Eiの分散の逆数を用いる (Nが大きい研究は  が大きくなる)

メタアナリシスの数理

平方和の分解公式

メタアナリシスの数理

メタアナリシスの数理 E E1 E2 H0:E=0 E3 H0: E1=E2=E3=E4 E4 2乗= 2乗+ 2乗

回帰係数の統合

対数ハザード比の統合(Peto法) 研究を層として併合した検定統計量

Coxの比例ハザードモデルによる メタアナリシスのモデル Common effect model exp (b ):統合ハザード比 Trial specific effect model exp (bi): 個々の研究のハザード比 効果の異質性の検定 H0: b1 = b2 = … = bK

研究間で基準ハザード関数は異なるがハザード比は一定 Common effect model 薬剤群のハザード ハザード比= = 対照群のハザード expβ ハザード expβ expβ 時間 研究1 研究2 研究3 研究間で基準ハザード関数は異なるがハザード比は一定

Trial specific effect model 薬剤群のハザード ハザード比= = 対照群のハザード expβ1 ハザード expβ3 expβ2 時間 研究1 研究2 研究3 研究間で基準ハザード関数もハザード比も異なる

非小細胞肺癌の予後因子と入力コード G 補助化学療法 0: 手術単独群 1: 手術+補助化学療法 AGE 手術時年齢(連続変数)    0: 手術単独群  1: 手術+補助化学療法 AGE 手術時年齢(連続変数) SEX 性別 M:男性,F:女性 PT  原発腫瘍 1:pT1 2:pT2 3:pT3 4:pT4 PN  所属リンパ節 0:pN0 1:pN1 2:pN2 3:pN3  SOSIKI 組織型 AD:腺癌 SQ:扁平上皮癌       LC:大細胞癌 ASQ:腺扁平上皮癌

Trial specific effect and Common effect modelのプログラム Trial specific effect model proc phreg; model time*censor(1)=g/rl; by study; Common effect model proc phreg ; strata study;

統合効果の推定と検定 Testing Global Null Hypothesis: BETA=0 Z2:統合効果 の統計量 統合 Test Chi-Square DF Pr > ChiSq Likelihood Ratio 6.5183 1 0.0107 Score 6.5085 1 0.0107 Wald 6.4729 1 0.0110 Analysis of Maximum Likelihood Estimates Parameter Standard Hazard 95% Hazard Ratio Variable DF Estimate Error Chi-Square Pr > ChiSq Ratio Confidence Limits G 1 -0.25735 0.10115 6.4729 0.0110 0.773 0.634 0.943 Z2:統合効果 の統計量 統合 ハザード比 統合対数 ハザード比

効果の異質性の検定V8 proc phreg ; model time*censor(1)=ga gb gc gd ge gf/rl; strata study; ga=0;gb=0;gc=0;gd=0;ge=0;gf=0; if study='A' then ga=g; if study='B' then gb=g; if study='C' then gc=g; if study='D' then gd=g; if study='E' then ge=g; if study='F' then gf=g; Qhomo:test ga=gb=gc=gd=ge=gf; X2:test ga=gb=gc=gd=ge=gf=0;

ダミー変数 STUDY a b c d e f G ga gb gc gd ge gf                   G×STUDY STUDY a b c d e f G ga gb gc gd ge gf A 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 A 1 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 B 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 B 0 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 C 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 C 0 0 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 D 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 D 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 1 0 0 E 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 E 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 0 1 0 F 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 F 0 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 1

効果の異質性の検定V8 X2 9.0117 6 0.1729 X2:test ga=gb=gc=gd=ge=gf=0; Analysis of Maximum Likelihood Estimates Parameter Standard Hazard 95% Hazard Ratio Variable DF Estimate Error Chi-Square Pr>ChiSq Ratio Confidence Limits GA 1 -0.49095 0.21700 5.1187 0.0237 0.612 0.400 0.936 GB 1 -0.14633 0.25356 0.3330 0.5639 0.864 0.526 1.420 GC 1 -0.14931 0.28627 0.2720 0.6020 0.861 0.491 1.509 GD 1 -0.50000 0.33640 2.2092 0.1372 0.607 0.314 1.173 GE 1 -0.02006 0.35357 0.0032 0.9548 0.980 0.490 1.960 GF 1 -0.18414 0.17756 1.0755 0.2997 0.832 0.587 1.178        Qhomo:test ga=gb=gc=gd=ge=gf;       X2:test ga=gb=gc=gd=ge=gf=0; Linear Hypotheses Testing Results Wald Label Chi-Square DF Pr > ChiSq Qhomo 2.6334 5 0.7563 X2 9.0117 6 0.1729 効果の異質性の検定 カイ2乗の和 の検定

効果の異質性の検定V9 proc tphreg; class study g/param=ref ref=first; model time*censor(1)=g study*g/rl; strata study;

効果の異質性の検定V9 Wald Effect DF Chi-Square Pr > ChiSq G 1 0.0032 0.9548        Type 3 Tests Wald Effect DF Chi-Square Pr > ChiSq G 1 0.0032 0.9548 STUDY*G 5 2.6334 0.7563 Analysis of Maximum Likelihood Estimates Parameter Standard Parameter DF Estimate Error Chi-Square Pr > ChiSq G 1 -0.49095 0.21700 5.1187 0.0237  A研究の効果 G*STUDY B 1 0.34461 0.33374 1.0662 0.3018  AとBの差 G*STUDY C 1 0.34164 0.35922 0.9045 0.3416  AとCの差 G*STUDY D 1 -0.00906 0.40031 0.0005 0.9819  AとDの差 G*STUDY E 1 0.47089 0.41485 1.2884 0.2563  AとEの差 G*STUDY F 1 0.30680 0.28039 1.1973 0.2739   AとFの差

TPHREGプロシジャによる変数減少法 proc tphreg; class sex sosiki pt pn/param=ref ref=first; model time*censor(1) =sex|sosiki|pt|pn|age|g@2 /rl selection=backward; strata study; sex|sosiki|pt|pn|age|g@2 =sex sosiki pt pn age g sex*sosiki sex*pt・・・ 可能な2次の交互作用 6C2=15通り

TPHREGプロシジャによる変数減少法(出力1) Summary of Backward Elimination Effect Number Wald Step Removed In Chi-Square Pr > ChiSq 1 AGE*PT 20 0.1215 0.9411 2 G*SOSIKI 19 0.2341 0.8895 3 AGE*G 18 0.0644 0.7997 4 SOSIKI*PT 17 1.6921 0.7921 5 G*SEX 16 0.2733 0.6012 6 AGE*PN 15 1.5609 0.4582 7 AGE*SEX 14 0.9234 0.3366 8 SEX*PT 13 3.8624 0.2767 9 PT*PN 12 5.6242 0.3445 10 G*PT 11 1.4811 0.6866 11 SEX*PN 10 3.3809 0.1844 12 AGE*SOSIKI 9 5.9354 0.1148 13 SOSIKI*PN 8 10.0461 0.1860 14 G*PN 7 4.2064 0.1221 15 SEX*SOSIKI 6 3.8839 0.1434

TPHREGプロシジャによる変数減少法(出力2) Type 3 Tests Wald Effect DF Chi-Square Pr > ChiSq SEX 1 9.1054 0.0025 SOSIKI 4 12.3421 0.0150 PT 3 21.0276 0.0001 PN 3 45.3691 <.0001 AGE 1 25.4163 <.0001 G 1 5.4167 0.0199

TPHREGプロシジャによる調整した解析(プログラム) proc tphreg; class sex(ref='F') sosiki(ref='AD') pt(ref='1') pn(ref='0') study/param=ref ; model time*censor(1)=sex sosiki pt pn age g /rl ; strata study;

TPHREGプロシジャによる調整した解析(出力) Hazard 95% Hazard Ratio Parameter Ratio Confidence Limits SEX M 1.414 1.129 1.771 SOSIKI ASQ 3.173 1.236 8.147 SOSIKI LC 0.975 0.384 2.473 SOSIKI OT 16.024 2.129 120.577 SOSIKI SQ 1.074 0.817 1.413 PT 2 1.586 1.285 1.957 PT 3 2.330 1.205 4.505 PT 4 1.841 0.238 14.221 PN 1 2.959 1.961 4.464 PN 2 4.223 2.487 7.172 PN 3 4.317 0.579 32.204 AGE 1.036 1.022 1.050 G 0.787 0.643 0.963

strata study/all group=g; 研究を併合したノンパラ検定 proc lifetest; time time*censor(1); strata study/all group=g;

研究を併合したノンパラ検定 Stratified Test of Equality over Group Pr > Test Chi-Square DF Chi-Square Log-Rank 6.5089 1 0.0107 Wilcoxon 2.2652 1 0.1323 Tarone 4.2173 1 0.0400 Peto 5.5797 1 0.0182 Modified Peto 5.5701 1 0.0183 Fleming(1) 5.5846 1 0.0181

Kaplan-Meier curve for survival 1.0 0.9 Surg.+UFT 0.8 0.7 Surg. alone 0.6 overall survival 0.5 0.4 5-year OS 7-year OS 0.3 Surg.+UFT Surg. alone 81.8% 77.2% 76.5% 69.5% 0.2 0.1 0.0 1 2 3 4 5 6 7 Years

V9の拡張とメタアナリシス 1)LIFETESTでログランク以外の研究を併合したノンパラ検定が可能 2)TPHREGで研究効果の異質性の評価が,  群*研究の交互作用の検定で可能 3)TPHREGでCLASS文の追加   カテゴリカル変数のモデル化   交互作用のモデル化   カテゴリカル変数と交互作用の変数選択

メタアナリシスの問題点と対処 研究間の効果の異質性 変量効果モデル(DerSimonian-Laird法)    中西・浜田(2003) SUGIJ2003,369-378   異質性の原因の探索(サブグループ解析)    中西・浜田(2004) 統計学会 公表バイアス   funnelプロット trim and fill法    松岡・浜田(2003) SUGIJ2003,379-388   Inverse Probability of Publishing Weighted法    松岡・浜田(2004) 統計学会 

第3回医薬統計フォーラム 日時:10月29日(金) 13:00~17:00 場所:東京理科大学森戸記念館 チュートリアルセッション 日時:10月29日(金) 13:00~17:00 場所:東京理科大学森戸記念館 チュートリアルセッション 「メタアナリシスの役割と問題点」 東京理科大学大学院工学研究科      浜田知久馬