卒業見込み判定資料作成のための工数大幅削減施策 ー2014年度業務改善コンテストー Oct. 5, 2014 東海大学 工学部 動力機械工学科 教務委員/教授 坂 本 俊 之
1.改善前 ✔改善前は、次の問題を含んでいた (1)多くの工数を要する † 動力機械工学科は、工学部で一番多い在籍数 † 新/旧カリで判定基準が異なり複雑 (2)作成ミスが工数を発生する † 時間が限られる中で間違いが発生 † 提出後、他部署(教務課)のチェック工数が発生 † ミスを解消のためのやり取り工数が発生 (3)授業への支障が起こる † 新学期前のため、授業準備等に支障が発生 (4)改善されていない † 判定データの殆どは教務課がまとめた成績データ † 数年間打上げているが改善の動きなし
1.改善前 ✔卒業見込み判定資料とは (1)今期末の卒業見込み者を判断し大学へ提出 † 判定対象者: 卒業見込み者 † 判定者: 学科 † 判定材料: 教務課からの成績紙ファイル (2)判定作業とボリューム † 紙ファイルを1枚々めくり、卒業時期を判定 ①今セメ卒業、②来セメ卒業、③発行停止 † 在籍者が多いと判定工数も増大 ⇒ 当学科は800頁を超える厚さ † 学科担当者の作業負荷が増加 † 複雑な判定条件 ⇒ 次ページで説明
1.改善前 ✔卒業見込み判定資料とは(続き) (3)複雑な判定条件 ①卒業年限 ②卒業に必要な未履修総単位数 ③卒業に必要なⅠ~Ⅴ分類科目と未履修科目 ④必修科目の履修状況 ⑤必修科目(半期)では春・秋同時開講かどうか ⑥上記⑤の科目でも同時履修可能かどうか ⑦先行履修条件を満たしているかどうか ⑧学生実験単位取得の状況 ⑨卒研着手の状況と単位取得の状況 ⑩今セメ開講科目と未履修科目の関係など
2.改善案 ✔次の改善策を提案する (1)電子データを利用し自動化 † 総合情報センター管理の成績データを利用 † 表計算ソフト上で判定アルゴリズムを構築 † 卒業見込み判定の自動化 (2)手法 ①卒業に必要な残単位を求める ⇒ 修得単位ファイル(HSF014.csv) ②成績判定の振るいをかける ⇒ 前セメ履修科目ファイル(HSF015.csv) ⇒ 前々セメまでの総履修科目ファイル (HSF016.csv) ③卒業見込み判定を行う
卒業単位✔ 卒業未履修単位 卒業Ⅰ~Ⅴ分類の未履修単位 [成績ファイル: HSF014.csv] 卒業未履修単位が24以下か? 卒業未履修単位が48以下か? No No Yes Yes 必修科目✔ ルーチンへ 卒業見込み発行分類 ⇒来セメ卒業 卒業見込み発行分類 ⇒停止
必修科目✔ 前セメ履修科目・成績 [成績ファイル: HSF015.csv] 前々セメまでの履修科目・成績 統合成績ファイル 単位✔ ルーチンから 未必修(半期)は春・秋同時開講? No Yes 履修制限なし? ✔先行履修条件有無、✔学生実験単位取得 ✔卒研着手有無、✔卒研単位取得有無 No Yes 卒業見込み発行分類 ⇒現セメ卒業 卒業見込み発行分類 ⇒来セメ卒業
3.改善後 ✔改善後は次の効果が期待できる (1) 手作業処理が電子化 † 紙ファイルを1枚々めくりながらの手作業が不要 † 紙ファイルの削減 † 作業工数の削減 (2)ミスや能率低下が解消 † 電子アルゴリズムによる判定化 † 人為的な単純ミスが解消 † 作業能率の低下が解消 † 長時間作業での疲労によるミスが解消 (3)全学でシステム導入することで事務効率化 † 大幅な工数削減で事務効率化を実現
+3,042 利益算定 ✔改善後は300万円の費用削減が期待できる No. 利益算定 内訳 費用(千円) 1 工数経費 利益算定根拠 No. 利益算定 内訳 費用(千円) 1 工数経費 (日数×人数×学科数×労務費) =1日×1人/学科×83学科×35.6千円/(人・日) 2,955 2 材料費 (プリント費×学生数) =プリント費3円/学生×29,025学生 87 3 実施経費 電子ファイル配信のみ 4 純利益 +3,042 労務費算定根拠 No. 職位(専任) 人数 月額平均基本給(千円) 月額合計(千円) 月勤務日数 人・日 日額平均(千円) 1 教授 690 815 562,273 20 13,800 40.7 2 准教授 375 659 247,015 7,500 32.9 3 講師 334 562 187,708 6,680 28.1 合計 1,399 996,996 36.5
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