ナラ枯れの概要について 朝来市朝来町青倉 平成27年5月 兵庫県阪神北県民局阪神農林振興事務所 丹波市市島町市島 朝来市青倉 宍粟市一宮町黒原 川西市黒川(妙見山)
ナラ枯れとは!? カシノナガキクイムシ(通称「カシナガ」)の集団穿入によるミズナラ・コナラ・カシ カシノナガキクイムシ(通称「カシナガ」)の集団穿入によるミズナラ・コナラ・カシ 類を中心とした集団枯損被害で、 カシナガが病原菌(通称「ナラ菌」)を伝播す ることによって起こる樹木の伝染病。「第2の松くい虫被害」とも言われている。 ①森林の防災機能低下 ②景観形成の阻害 ③野生動植物の生息環境への影響等 ナラ枯れ拡大 による影響 <ナラ枯れ拡大の背景> 1950年代の燃料革命以降、薪炭利用が激減したことで、人が山に入らなくなり、放置されたコナラ類等の樹木が大径化し、大径木や老齢木を好むカシナガの生息環境に適した森林が増加したことが、被害拡大要因のひとつと考えられてる。 平成22年9月 平成21年10月 写真:被害状況(朝来市山内(旧朝来町))
県内のナラ枯れ被害 1 被害の経過 (1)県内の最も古い被害の記録 昭和23年 城崎郡西気村栗栖野(現在の豊岡市日高町) 1 被害の経過 (1)県内の最も古い被害の記録 昭和23年 城崎郡西気村栗栖野(現在の豊岡市日高町) その後、昭和27年に被害が拡大し、昭和29年までにコナラ・ミズナラなどの老齢広葉樹を中心に被害面積約400ha 枯損被害1,350本の被害が発生し、その後、終息している。 !全国では、昭和のはじめに宮崎県・鹿児島県の被害の記録がある。 (2)昭和29年以降は、昭和49年に城崎郡竹野町(現在の豊岡市 竹野町)で被害面積400haの記録がある。 (3)現在の被害は、昭和60年頃に但馬地域北部で確認された もので、その後年々被害は南下し、現在に至っている。
2 被害地域 南下しており、平成19年には但馬地域を越えて被害が発生! ○但馬地域以外の新たな被害発生市町 平成19年 丹波市(旧市島町) 2 被害地域 北部の但馬地域を中心に被害がみられていたが、被害は年々 南下しており、平成19年には但馬地域を越えて被害が発生! ○但馬地域以外の新たな被害発生市町 平成19年 丹波市(旧市島町) 平成21年 宍粟市(旧波賀町) 平成22年 篠山市、川西市、神戸市灘区 ※これまでで最も多い被害発生市町数10市町 平成23年 新たな被害発生市町なし。 (※川西市で被害が発生しなかったため、1市減) 平成24年 多可町、西宮市に加え川西市で被害が再発 平成25年 宝塚市でも被害を確認 (※香美町、新温泉町で被害が発生しなかったため、2町減) 平成26年 芦屋市、神河町で被害を確認 (※香美町、新温泉町で被害が再発したため、4市町増) 平成26年の被害発生市町(15市町) 但馬地域:豊岡市、養父市、朝来市、香美町、新温泉町 丹波地域:丹波市、篠山市 播磨地域:宍粟市、多可町、神河町 阪神地域:神戸市灘区、西宮市、芦屋市、宝塚市、川西市
<参考>被害発生市町の推移(旧町単位) 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成4年度 平成9年度 平成14年度 平成26年度 平成24年度 平成25年度
3 被害量 ①平成26年度のナラ枯れ被害量は、約490m3となり対前年度比 150%に増加 3 被害量 ①平成26年度のナラ枯れ被害量は、約490m3となり対前年度比 150%に増加 ②近年、被害が拡大している阪神地域で被害が大きく増加する一方、 近年終息傾向にあった但馬地域でぶり返しの傾向にある。 地域別被害量対前年度比
平成21年度ナラ枯れ被害図 (国有林を除く)
平成22年度ナラ枯れ被害図 (国有林を除く)
平成23年度ナラ枯れ被害図 (国有林を除く)
平成24年度ナラ枯れ被害図 (国有林を除く)
平成25年度ナラ枯れ被害図 (国有林を除く)
平成26年度 ナラ枯れ被害図
兵庫県の対策 1 被害の拡大防止のため、被害最先端地での重点 的防除を実施(H27被害状況により指定) H25 西宮市、宝塚市、川西市 H26 西宮市 2 保安林等公益的機能の高い森林で防除を実施し、 森林の機能低下を防ぐ
ナラ枯れ対策事業 平成26年度ナラ枯れ対策事業実施状況 ナラ枯れ伐倒駆除(燻蒸)・噴霧剤処理 西宮市 事業費2,902千円
ナラ枯れ被害木の情報提供のお願い ○県では、今後の被害区域の拡大を防止するため、被 害木の早期発見・早期駆除に努めています。 害木の早期発見・早期駆除に努めています。 ○このため、ナラ枯れ被害木の情報収集を行っていま すので、ナラ枯れらしき症状の樹木を見つけられた 場合は、阪神農林振興事務所までご連絡ください。