遺伝子の解析 第2弾 DNAシークエンス法.

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はじめに 脆弱X症候群(Fragile X Syndrome: FXS)はFMR1遺伝子 上にてCGGトリプレットの繰り返し配列が伸長することにより 生じ、自閉症において最もよく知られる遺伝的発生因子です。 脆弱X保因者には、脆弱X関連振戦/失調症候群(FXTAS)と いう加齢に伴い発症する認知症や運動障害のほか、脆弱X関.
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
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遺伝子の解析 第2弾 DNAシークエンス法

DNAシークエンス (ABI PRISM310を用いて遺伝子の配列を読む) ABI PRISM310でのシークエンス反応はサイクルシークエンス法とよばれる方法で行っています。まず、PCR反応でA,G,C,Tそれぞれに、励起する波長が異なる4種類の蛍光色素をddNTPにつける方法(Dye Terminator法)を用い、その標識されたDNAフラグメントを内径50μmのキャピラリー管のなかで電気泳動を行いA,G,C,Tそれぞれの蛍光をCCDカメラで検出し、塩基配列を読むことができます。 原理 オートシークエンサー(ABI PRISM310)の反応では合成 されるDNAを蛍光物質で標識します。 その標識されたDNAを電気泳動し、泳動中にレーザー光を当て励起光を自動で検出し、コンピューターで解析します。

~DNAシークエンスの流れ~ PCRにて目的のDNA量を増やす。(同時に蛍光標識も行う) エタノール沈殿にて目的DNAの分離・精製

デオキシヌクレオチド(dNTP)と ジデオキシヌクレオチド(ddNTP) P P OH H 塩基 塩基 デオキシヌクレオチド(dNTP) ジデオキシヌクレオチド(ddNTP) dNTPとddNTPはPCR法でそれぞれDNAの構成単位として利用されます。違いは3´の位置の水酸基が水素基になっていることです。NにはA,T,G,Cの4種類の塩基が当てはまります。

dNTPとddNTPの伸長反応の違い 伸長反応はStop OH OH dATPが 反応した場合 続く H ddATPが 反応した場合 5´末端 3´末端 A T G C P OH 3´末端 T G C A P OH 5´末端 続く dATPが 反応した場合 3´末端 T G C A P H 5´末端 ddATPが 反応した場合 伸長反応はStop

dNTPとddNTPが一緒にあるときにPCR反応をすると・・・・ dNTPをA,T,G,Cとし、ddNTPをA*,T*,G*,C*とする A* TGCATGC 5´ 3´ テンプレートDNA ACG* TGCATGC 5´ 3´ ACGTACG TGCATGC 5´ 3´ ACGTACG* TGCATGC 5´ 3´ PCR反応 ACGT* TGCATGC 5´ 3´ A*,T*,G*,C*が取り込まれると、そこで伸長反応が停止するのでいろいろな長さ(分子量)のDNA断片が作られる

Dye Terminator法 P 塩基 H 蛍光色素 ddNTPの4種類の塩基(A,T,G,C)それぞれに異なった蛍光色素を標識することで4種類のddNTPを見分けることができる。 A T G C P H P H P H P H

蛍光色素で標識することで・・・・・ ほぼ同じ長さ(分子量)だが これら4種類のDNAを 区別することができる ACA* TGTATGC ACC* TGGATGC 5´ 3´ ACG* TGCATGC ACA* TGTATGC ACT* TGAATGC ほぼ同じ長さ(分子量)だが これら4種類のDNAを 区別することができる

ゲル電気泳動の分子ふるい効果 DNAは負電荷を持つ高分子なので全て+極へ進みます。DNAの分子量が小さいほど(短いほど)ゲルマトリックスとのふるわれ方が少なく、進みやすくなります。このように一定時間泳動すると分子量の差によってDNAが分離されることを分子ふるい効果といいます。 - + ゲルマトリックス 高分子DNA 低分子DNA

Ex)塩基配列を知りたい(水色部分が知りたい部分)DNA ACGTACG TGCATGC 5´ 3´ Dye Terminator法を利用してPCRをすると A* TGCATGC 5´ 3´ ACG* ACGT* AC* ACGTA* ACGTAC* ACGTACG* 出来上がったDNA断片 プライマー

PCRで作られたDNA断片をポリマーを充填した(ゲルと同様)キャピラリー管の中で電気泳動をすると 5´ ACG* ACGT* AC* ACGTA* ACGTAC* ACGTACG* - + 分子ふるい効果 により短い断片 が早く+極側へ 移動する

よって知りたかった塩基配列はACGTACGとなる 蛍光のついた塩基を早く+極側についた順に並べると ACGTACG ACGTACG 5´ TGCATGC 3´ 5´ よって知りたかった塩基配列はACGTACGとなる 参考文献 改訂遺伝子工学実験ノート 羊土社     バイオ実験超基本Q&A 羊土社

実際のシークエンス結果(一部抜粋)