知 的 財 産 権 情報社会とコンピュータ 第13回
所有していても(2) 第12回のスライド 特に“ダウンロード”の場合,制約があることも ディジタルデータはコピーしても劣化しない 海賊版が横行 DRM(Digital Rights Management ディジタル著作権管理) コピーできなくする仕組み 自分の持っている他の機器で使えないことも “著作権”を含む “知的財産権”
知 的 財 産 権(1) 知的創作活動の成果に対する財産権 知的所有権(広辞苑) 知的創作活動の成果 知的創作活動の成果に対する財産権 知的所有権(広辞苑) 知的創作活動の成果 音楽(作詞,作曲),絵画,小説,発明など 著作権,特許権,意匠権,商標権など
知 的 財 産 権(2) https://www.jpo.go.jp/seido/s_gaiyou/chizai01.htm
知 的 財 産 権(3) 商標
知 的 財 産 権(4) 商標 商標 商品やサービスの提供者を示すマーク そのマークを見れば,提供者が分かり,商品やサービスの“質”が分かる 知 的 財 産 権(4) 商標 商標 商品やサービスの提供者を示すマーク そのマークを見れば,提供者が分かり,商品やサービスの“質”が分かる 他人に勝手に使われると困る 独占的に使うことができる(商標権) 登録する必要がある
知 的 財 産 権(5) 商標 例(https://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/chizai08.htm)
知 的 財 産 権(6) 商標 AKB48 箱根駅伝 TOKYO 2020 知 的 財 産 権(6) 商標 AKB48 箱根駅伝 TOKYO 2020 特許情報プラットフォームで検索可能 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
知 的 財 産 権(7) 発明 発明を保護 発明した人が,発明したことを独占的に利用できる(特許権) 出願して,審査を受けることが必要
知 的 財 産 権(8) 発明 発明 自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの ソフトウェアも特許の対象となる いろいろ議論がある
知 的 財 産 権(9) 発明 企業間,企業対個人で,“自分の特許権が侵害された”と相手を訴えることがよくある 知 的 財 産 権(9) 発明 企業間,企業対個人で,“自分の特許権が侵害された”と相手を訴えることがよくある 企業が他人の特許権を買うことがある その特許を利用することもあるが, 訴えられた方が,相手を訴え返すために使うこともある(自分の特許が多い方がよい) 和解を狙う?
知 的 財 産 権(10) 発明 IT企業の特許 出願した特許から,次に登場する製品がどのようなものか話題になる 知 的 財 産 権(10) 発明 IT企業の特許 出願した特許から,次に登場する製品がどのようなものか話題になる “企業名 特許”で検索するといろいろ出てくる
著 作 権 “情報社会と情報倫理”でさらに
著 作 権(1) 著作物についての権利 “著作物”とは 小説,音楽,絵画,写真,映画などと コンピュータのプログラム
著 作 権(2) 著作権法での“権利”とは “他人が,自分の著作物をコピーすることの可否を決めることができる権利” “コピーする権利”ではない 他人の著作物をコピーする場合は,著作権を持っている人の承諾が必要 他にもあるが省略 後でさらに 著作権者
著 作 権(3) 権利の期間(著作物の保護期間) 著作物の作者の死後50年間 映画は公開後70年間 長いと思う? 短いと思う? TPPで70年間に 延長される可能性
著 作 権(4) 原則 “他人の著作物をコピーする場合は,著作権者の承諾が必要” 例外 黙ってコピー(複製)することができる場合がある 著作権者の承諾不要 著作権の制限(権利の制限)
著作権の制限(1) 私的使用のための複製(著作権法30条) 個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的とする 当然複製したものを売ったりすることはできない
著作権の制限(2) 引用(著作権法32条) “公正な慣行に合致する”方法での引用 オリジナルの部分が主で,引用は従でなければならない 引用部分は明確にする 誰の著作物であるか明示する(出典明記) … レポート,卒業論文作成時に注意
著作権の制限(3) 学校その他の教育機関における複製(著作権法35条) 授業で使う目的で,必要な限度 他にもあるが省略
D R M と は やっとコンピュータの話になる
DRMとその背景(1) DRM Digital Rights Management ディジタル著作権管理 ディジタルデータ化した著作物の権利を管理(保護)する技術の総称
DRMとその背景(2) 一般にディジタルデータは,容易にコピーすることができる しかも,元のもの(オリジナル)と全く同じコピーができる 劣化しない つまり,ディジタル化した著作物の完全なコピーを作ることができる
DRMとその背景(3) プロの著作者は,自分の著作物のコピーを売ることにより収入を得ている オリジナルと同じコピーを作られ,それが自分の知らないところで流通すると,収入減となる 海賊版 困る!!!
DRMとその背景(4) しかも,ディジタルデータをコピーする機器(PCなど)の価格は下がり,ますます普及する コピーされる可能性がますます高くなる 何らかの歯止めが必要になる そのための技術的な保護手段がDRMである
D R M(1) “デジタルコンテンツを正しく楽しもう - DRMの仕組みとこれから -http://www.tdk.co.jp/techmag/knowledge/200705u/ ここで採り上げたもの以外にもある
D R M(2) 地上ディジタル放送のDVDなどへの録画 DRMに対応したメディア コピー回数の制限(ダビング10) 録画機(HDD)からDVD,ブルーレイディスク,メモリカードなどへのコピーは9回まで 10回目はムーブとなり,HDDから消去される http://www.apab.or.jp/receiver/copyctr.html
D R M(3) 再生できる機器を制限する ダウンロードした機器だけで再生できるようにする 他の機器では不可能 もし,故障したらどうなる お金を払って買ったディジタル著作物なのに…
D R M(4) オリジナルをコピーをできなくする コピーガード 厳密には,DRMとは別のもの
D R M(5) リージョンコード region code 映画のDVDなどを再生できる地域を制限する 再生機器のリージョンコードとメディアのリージョンコードが一致しないと再生できない
利用者とDRM(1) 利用者の立場からは,DRMには問題がある しかし,著作権者のことを無視することはできない
利用者とDRM(2) 著作権について,関係者の利害が大きく対立
利用者とDRM(3) 著作者(作者) 著作権者 業界(出版,音楽,映画,放送など) 利用者 業界(利用者の使う機器の製作者など) 実際には,このように 単純に分かれていないだろう
著作権を取り巻く状況(1) 以前は,一般の人(と言わせてもらう)が著作権(法)と関係することは皆無であった 厳密には,そうではなかった PCを含むディジタル機器の普及により,無関係であるとは言えなくなった
著作権を取り巻く状況(2) 手軽にスマホで撮影,何かにアップロード しかし,他人の著作物が写っていた 著作権法違反になる可能性がある テレビ番組を録画して何かにアップロード ほぼ間違いなく著作権法違反 http://www.j-ba.or.jp/ihoubokumetsu/
ま と め
ま と め いろいろな知的財産権 関係ないと思わないこと 特に著作権 (将来のことかも知れないが)自分の権利を守ることにも注意