バルブメタルの非水電解液中における 不働態化と表面欠陥

Slides:



Advertisements
Similar presentations
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
Advertisements

超臨界二酸化炭素を用いて作製した水素同位体交換反応用の 白金担持撥水性触媒
シラバス説明(重要事項のみ) 到達度目標 授業計画 1.溶液中の酸化還元反応を理解し、反応式を自由に書くことができる(基礎能力)
シラバス説明(重要事項のみ) 到達度目標 授業計画 1.溶液中の酸化還元反応を理解し、反応式を自由に書くことができる(基礎能力)
無機物質 金属元素 「金属イオンの分離」 3種類の金属イオン      をあてよう! 実験プリント 実験カード.
e-nuvo BMS リチウムオン電池実験キット 特徴 用途 仕様 価格(税別)
固体の圧電性.
高分子電気絶縁材料の撥水性の画像診断に関する研究
シラバス説明(重要事項のみ) 到達度目標 授業計画 1.溶液中の酸化還元反応を理解し、反応式を自由に書くことができる(基礎能力)
PEフォーミングシート ESD PE FORM (LCDグラス搬送用導電性) 電子線架橋タイプ(黒) / 無架橋タイプ(シルバー)
1.Atwoodの器械による重力加速度測定 2.速度の2乗に比例する抵抗がある場合の終端速度 3.減衰振動、強制振動の電気回路モデル
塩を溶かした水溶液の液性.
固体電解コンデンサの耐電圧と漏れ電流 -アノード酸化皮膜の表面欠陥とカソード材料の接触界面-
電界(電場)は 1C に 働く力.
リチウム二次電池正極劣化の機構解明と抑制
磁歪式振動発電の 高出力化と発電床への応用
塩化銅(Ⅱ)CuCl2水溶液の電気分解 (1)陰極で銅が析出 陰極:還元反応 Cu2+ + 2e- → Cu (2)陽極で塩素が発生 陽極:酸化反応 2Cl- → Cl2 + 2e-
電池の化学 電池とは化学反応によってエネルギーを 直接に(直流)電力に変換する装置 どんな化学反応か? 酸化還元反応 電流が 流れる 電流が
研究の背景 緒言 オゾンの効果 ①除菌 ②脱臭 ③脱色 食品衛生 室内空間を快適にする 水を透明にする 利用した製品は多数ある.
放射線(エックス線、γ線)とは? 高エネルギー加速器研究機構 平山 英夫.
PHとは・・・ pHとは、水溶液の性質をあらわす単位にすぎません。ちょうど長さをあらわすのにm(メートル)という単位があるように、水溶液の性質を知るために必要な単位です。 では、pHは水溶液のどのような性質をあらわす単位なのでしょう。 水溶液の性質(酸と塩基) 1746年にW.Lewis(英)がまとめた考え。
酸・アルカリのイオンの移動 やまぐち総合教育支援センター                          森 田 成 寿.
電池の化学 電池とは化学反応によってエネルギーを 直接に(直流)電力に変換する装置 燃焼: 化学反応 → 熱エネルギー 電池: 化学反応
生物機能工学基礎実験 2.ナイロン66の合成・糖の性質 から 木村 悟隆
配合とは?配合設計とは? コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
直流電圧計,直流電流計 例えば,電流Iを測定したい E R I E R A 電流計の読みが 電流 I を示すだろうか 電気電子基礎実験.
報告 東京大学 ICEPP 森研 M2 金子大輔.
酸性・アルカリ性を示すものの正体を調べよう。
ボルタ電池 (-)Zn|H2SO4aq|Cu(+)
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
早稲田大学理工学部 コンピュータネットワーク工学科 山崎研B4 大野遙平
情報電子実験Ⅰ-説明 測定器の使い方.
1. イントロダクション:溶液中における構造不均一性の形成と拡散
メカトロニクス 12/8 OPアンプ回路 メカトロニクス 12/8.
新潟大学工学部化学システム工学科 教授 金 熙濬
22章以降 化学反応の速度 本章 ◎ 反応速度の定義とその測定方法の概観 ◎ 測定結果 ⇒ 反応速度は速度式という微分方程式で表現
塩霧室試験用丸棒試料の吸水及び乾燥過程の評価
平成30年度 教職員サマーセミナー  【教師も楽しむ理科実験】 酸性・アルカリ性.
高分子電気絶縁材料の誘電特性計測を用いた劣化診断に関する研究
GeneratorのX線スペクトル解析 私は、generatorのX線スペクトルを測定し、解析をしました。 宇宙物理実験研究室 星 理沙.
屋外絶縁用高分子材料の吸水及び乾燥過程の誘電特性による評価
超低コスト型色素増感太陽電池 非白金対極を使用 色素増感太陽電池 Dye-sensitized solar cells (DSSCs)
電気分解の原理.
平成30年度教員免許更新講習 小学校理科の実験講習 2.水溶液の性質.
液中通電法を用いたAu, Pt, Pdナノ粒子の作成
高分子電気絶縁材料の誘電特性計測を用いた劣化診断に関する研究
酵素表層発現酵母を用いた有機リン農薬検出法の構築
永久磁石を用いた高出力マイクロ波 放電型イオン源の開発
(富大院 理工 劉 貴慶、米山嘉治、椿 範立) 多孔質セリウム化合物のテンプレート無し合成法と二酸化炭素吸着剤としての利用
Bi置換したCaMnO3の結晶構造と熱電特性
横国大工 ○中津川 博、五味 奈津子、田中 紀壮
3.ワイドギャップ半導体の オーム性電極材料開発
屋外絶縁用高分子材料の 撥水性の画像解析に関する研究
電子システム専攻2年 遠藤圭斗 指導教官 木下祥次 教授
複雑流動場における物質移行過程の解明を目指した大規模数値計算 :実験計測データとの比較による数値モデルの構築
直接通電による抵抗発熱を利用した 金属粉末の半溶融焼結
Pb添加された[Ca2CoO3]0.62CoO2の結晶構造と熱電特性
実験結果速報 目的 装置性能の向上 RF入射実験結果 可動リミター挿入 RFパワー依存性 トロイダル磁場依存性 密度依存性
DSPを用いた高電界誘電特性解析システムの開発
中和滴定の実験器具.
イミダゾリウム系イオン液体(3)ー分子性液体(2)混合溶液の二酸化炭素溶解度(1)
ガスセンサーの製作 [応用物理研究室] [藤井新太郎]
アルマイト調製グループ 高速アルマイト法の導入 → 担体の製造時間が従来法の1/10 JIS A3003アルミニウム材の使用
Au蒸着による酸化物熱電変換素子の内部抵抗低減化効果
実験計画法 Design of Experiments (DoE)
YBCO線材の高磁界中における臨界電流特性
圧電素子を用いた 高エネルギー素粒子実験用小型電源の開発
絶縁体を電気が流れる磁石に ―情報記憶容量の大幅向上に新たな道― 北海道大学 電子科学研究所 教授 太田裕道 POINT
電解質を添加したときの溶解度モデル – モル分率とモル濃度
横国大理工 ○中津川博、木村優太朗、勢山峻平
Presentation transcript:

バルブメタルの非水電解液中における 不働態化と表面欠陥 工学部 バルブメタルの非水電解液中における 不働態化と表面欠陥 (山大工*,山大院理工**,上海交通大学***)○立花和宏*,仁科辰夫**,遠藤孝志*,田中良樹**,木俣光正*,楊立***, 尾形健明* ヤン・リュウ 〒992-8510 山形県 米沢市 城南4-3-16 TEL&FAX:0238-26-3137 mailto: c1_lab@yahoogroups.jp http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/2614/

緒言~EDLC開発の歴史と課題~ <EDLCの課題> Table 1 EDLC開発の歴史 G.E..特許 SOHIO特許 年 1957 1969 1978 1990 開発 G.E..特許 SOHIO特許 NEC/Matsusita Matushita/Isuzu 構成 黒色タール塊-硫酸電解液 炭素ペースト-硫酸電解液 活性炭素織布-有機電解液 アルミ箔・活性炭-有機電解液 市場 低電圧キャパシタに市場無し メモリーバックアップ 超高電流キャパシタによる充放電 <EDLCの課題> EDLC開発の歴史と、これからのEDLCの課題。 テーブル1にEDLC開発の歴史的状況を簡潔に示しました。 1957年に米国のゼネラル・エレクトリック社が最初の特許を出した。 1969年米国のSOHIO(Standard Oil Company(Ohio))が特許を出す。 ・電気自動車用のハイブリッド出力システム ・ブレーキの回生エネルギーの回収 ・高容量安定器 ・負荷平準化設備 ・アクチュエーターやモーター駆動 ・低温、または高負荷スターター補助 ・ロボット工学のハイブリットシステム 二次電池に対して対しての優位性は ・何十万回ものサイクル寿命と  いう優れたサイクル特性 ・はるかに大きなパワー密度 ・充放電中における充電状態の忠実な表示である。 ①二次電池に比べエネルギー密度が低い。 ②低温・高温域での充放電効率が低い。 ③等価直列抵抗が電解コンデンサの、約1000倍も高い。

E=CV2/2 緒言~EDLCの問題解決策~ < これまで検討されてきた、EDLCの課題解決策> ①電解液を水溶液から有機電解液に変える。 ・広い電位窓が得られる。 ②電解液を有機電解液からイオン性液体に変える。 ・比較的高いイオン導電性が得られる。 ・不揮発性である。 ・不燃、若しくは難燃性である。 ・比較的広い電位窓を有する。 ・極めて広い液体温度範囲を有する。 これまで検討されてきたEDLCの課題解決策 ①電解液を水溶液から有機電解液に変える。 ②電解液を有機電解液からイオン性液体に変える。 ③溶質塩の最適化を図る。 キャパシタの エネルギー ③溶質塩の最適化を図る。 ・セル容量の高容量化 ・内部抵抗の低減 E=CV2/2

目的~課題の解決方法の問題点~ 目的 バルブメタルの非水電解液中での耐食性や不働態化、 表面欠陥と炭素との接触抵抗について明らかにする。 これまで、EDLCの性能の向上が、電解液の溶質や溶媒を変えることにより行われている。 しかし、電解液の溶質や溶媒と、集電体に使われるアルミニウムの耐食性や、不働態化、 炭素電極材料との接触抵抗については研究されていない。 EDLCのサイクル特性、寿命、内部抵抗は、集電体の 耐食性や、不働態化、炭素電極材料との接触抵抗に起因する。 課題解決の問題点(電解液の溶質や溶媒と集電体の組み合わせにも最適化が必要である。 ) これまで、EDLCの性能の向上が、電解液の溶質や溶媒を変えることにより行われてきた。 しかし、電解液の溶質や溶媒と、集電体に使われるアルミニウムの耐食性や、不働態化、 炭素電極材料との接触抵抗については研究されていない。 電解液の溶質や溶媒と集電体の組み合わせにも最適化が必要である。 なぜなら、 EDLCのサイクル特性、寿命、内部抵抗は、集電体の 耐食性や、不働態化、炭素電極材料との接触抵抗に起因するからである。 目的 バルブメタルの非水電解液中での耐食性や不働態化、 表面欠陥と炭素との接触抵抗について明らかにする。

実験方法~実験の流れ~ ①イオン性液体中でのAlの耐食性、 不働態化を評価 ①、②EDLCモデルを作成 し接触抵抗を評価 大まかな実験の流れについて。 ①イオン性液体中でのAlの耐食性、不働態化を評価 ②EDLCモデルを作成し接触抵抗を水溶液中で評価 ③EDLCモデルを作成し接触抵抗を有機電解液中で評価 ①、②EDLCモデルを作成 し接触抵抗を評価

実験方法~旗型電極の作成~ 旗型電極を                   Al箔(純度99.99%厚み0.1mm)                   Nb箔(純度: 99.9% , 厚み:0.05mm)      Ta箔(純度: 99.9% , 厚み:0.05mm) より作成。 5mm 8mm 試験面 S=1cm2 7mm 5mm アルカリ脱脂 1M NaOH(1分)→H2O (1分)→0.65M HNO3(1分) → H2O(超音波洗浄1分) 7mm 5mm 8mm 7mm マスキング 部分 旗型電極の詳細な作成方法について Al箔(純度99.99%厚み0.1mm) ニラコ製 Nb箔(純度: 99.9% , 厚み:0.05mm) NECトーキンより Ta箔(純度: 99.9% , 厚み:0.05mm) より作成。 NECトーキンより マスキング     柄の部分を50V(vs. Ag/AgCl)まで化成処理した. その後リード部分を切った。 リード 7mm

実験方法~EDLCモデル電極の作成~ 化成 電解液 Al: 0.3M アジピン酸アンモニウム Nb、Ta:0.1Mリン酸 条件 ・対極:Pt 参照極 化成 電解液 Al: 0.3M アジピン酸アンモニウム Nb、Ta:0.1Mリン酸 条件 ・対極:Pt ・参照極:Ag/AgCl ・電流密度:1mA/cm² ・化成電位 10、20V ・エージング:Nb,Ta 10分 Al 30分 試料極 対極 電解セル 旗型電極からEDLCモデル電極を作る詳細な方法 ・化成電解液は二オブ、タンタルは0.1Mのリン酸水溶液 ・アルミニウムは0.3Mのアジピン酸アンモニウム水溶液 エージング時間は 二オブ、タンタルが10分で アルミニウムは30分 炭素分散液 炭素分散液に ディップコーティング 乾燥(160°C,30min) 旗型電極

実験方法~イオン性液体中でのAlの耐食性、及び不働態化~ Table 2 Alの耐食性、及び不働態化を明らかにするために       CV測定時に使用したイオン性液体の電解液 金属 カチオンⅠ アニオンⅠ カチオンⅡ (1M) アニオンⅡ Al EMI BF4 Li TFSI PMI BMI CV測定条件 ・掃引速度:0.5V/sec ・対極:Pt ・参照極:Pt ・-2.0V vs.Ptから掃引 イオン性液体中でのAlの耐食性、及び不働態化についての実験 使用した電解液の種類と測定条件 Table2 イオン性液体中での耐食性と不働態化を評価するためCV測定時に使用した電解液 CVは-2.0V vs.Ptから掃引している。 イオン性液体の呼び名と水分濃度 EMI(870ppm) 1エチル3メチルイミダゾリウム PMI(710ppm) 1プロピル3メチルイミダゾリウム BMI(410ppm) 1ブチル3メチルイミダゾリウム TFSI トリフルオロメチルサルフォニル

実験方法~高電場機構によるシミュレーション~ 実測値 漏れ抵抗が 一定 OK 一致 NG 漏れ抵抗が 皮膜厚に比例 皮膜 ECM 高電場機構によるシミュレーション イオン性液体でのアルミニウムのCVが高電場機構による皮膜生成電流なのか シミュレーションより解析しました。 NG 漏れ電流なし 漏れ抵抗は、 皮膜表面の集中抵抗

実験方法~表面欠陥と炭素との接触抵抗~ CV測定条件 Al アジピン酸アンモニウム(0.05M)aq 109 Ω・cm Table 3 表面欠陥と炭素との接触抵抗を求めるためにCV      測定時に使用した水溶液系電解液と有機系電解液 CV測定条件 金属 水溶液系 有機電解液系 Al アジピン酸アンモニウム(0.05M)aq 109 Ω・cm (C2H5)4NBF4/PC (1M) Nb リン酸(0.1M)aq 96.8Ω・cm LiClO4 /EC・DEC (1M) Ta ・掃引速度:0.5V/sec ・対極:Pt ・参照極:Ag/AgCl ・自然電位から掃引 水溶液系及び有機電解液系で表面欠陥と炭素との接触抵抗を求める実験 Table2 表面欠陥と炭素との接触抵抗を求めるためにCV測定時に使用した電解液

実験方法~カーブフィッティングによる接触抵抗の算出~ 容量線形項、ラプラシアン項あり、LiCoO2電池正極模型 理想的な コンデンサ R×10 R×10 ハイブリッド キャパシタ模型 容量線形項あり ELDC模型 カーブフィッティングによる接触抵抗の算出方法について

実験結果~イオン性液体中でのAlのボルタモグラム~ ①EMI-BF4 ②PMI-BF4 ③BMI-BF4 1サイクル 2サイクル ④EMI-BF4 +Li-TFSI ⑤PMI-BF4 ⑥BMI-BF4 1サイクル 2サイクル 電流 / mA 電流 / mA 電位 / V vs.Pt 電位 / V vs.Pt イオン性液体 カチオンⅠ アニオンⅠ カチオンⅡ (1M) アニオンⅡ ① EMI BF4 ② PMI ③ BMI ④ Li TFSI ⑤ ⑥ イオン性液体中でのAlのボルタモグラム カチオンの違いを見る。 黒がEMI 赤がPMI 青がBMI 実線が1サイクル目、点線が2サイクル目 次のスライドもイオン性液体の種類とと番号の割り振りは同じ。

実験結果~Li-TFSIの添加効果~ ① ④ ② ⑤ ① EMI BF4 ② PMI ③ BMI ④ Li TFSI ⑤ ⑥ 1サイクル 2サイクル ②PMI-BF4 ⑤PMI-BF4 +Li-TFSI 1サイクル 2サイクル ① ④ ② ⑤ 電流 / mA 電流 / mA 電位 / V vs.Pt 電位 / V vs.Pt ③BMI-BF4 ⑥BMI-BF4 +Li-TFSI 1サイクル 2サイクル イオン性液体 カチオンⅠ アニオンⅠ カチオンⅡ (1M) アニオンⅡ ① EMI BF4 ② PMI ③ BMI ④ Li TFSI ⑤ ⑥ イオン性液体中でのAlのボルタモグラム カチオンの違いにより3つの図に分けた。 それぞれのLiTFSIの添加効果を見る。 黒色が1サイクル目 赤色が2サイクル目 電流 / mA 電位 / V vs.Pt

実験結果~Al,Nb,Ta(20V皮膜)のEDLCモデルのCV ~ カーブフィッティング による接触抵抗の算出 アルミニウム、二オブ、タンタルに20V皮膜をつけ、EDLCモデル電極を作成したCV。 青が二オブ、ピンクがタンタル、緑がアルミニウム。 タンタルはほぼ電流が流れなかったため静電容量及び接触抵抗は算出できなかった。 EDLCモデル 静電容量C [μF] 接触抵抗R [Ω] Al/Al2O3/AB 1700 210 Nb/Nb2O5/AB 1500 850 Ta/Ta2O5/AB ―

実験結果~有機電解液中におけるAl,Nb,Taの接触抵抗~ 線は最小二乗法による近似線

実験結果~水溶液中におけるAl,Nb,Taの接触抵抗~ タンタルはまだデータ出ていない。

結論 ●イオン性液体中でもフッ素系アニオンが含めれていれば、アルミニウムは不働態化することがわかった。よって、 EDLCの電解液としてイオン性液体を用いる場合、フッ素系アニオンが含まれているイオン性液体を使えばよい。 ●酸化皮膜の欠陥部は、バルブメタルの種類によらず、皮膜が厚くなると欠陥濃度が減ることが分かった。すなわち、集電体の表面処理は酸化皮膜の欠陥濃度に影響を与え、EDLCの内部抵抗に影響するので、最適な表面処理を行えばEDLCの内部抵抗は低減できる。

実験方法~イオン性液体の種類~