川口則幸教授 退任記念ワークショップ 日通機における 電波天文機器の開発 2014年6月3日 日本通信機株式会社 武井 健寿
お話する主な開発機器 野辺山宇宙電波望遠鏡受信システム 45m鏡/5素子干渉計 (1980〜1982) 冷却アンプの開発 (1988~ ) VLBIビデオコンバータ (1988~) 国土地理院VLBIシステム (1994) はるか搭載LバンドLNA (1996)
JEM/SMILES 搭載冷却LNA (1997~2003) 43GHzラジオメータ (1998) VERA受信機システム (2000~2001) ALMA 冷却コンポーネント (2005~2011) 43GHz InP MMIC (2007) VLBI 2010 受信機 (2012)
45m鏡受信機 受信帯域が広かった ミリ波ローカル発振器 ダウンコンバータ フィルター 音響光学型分光計
野辺山5素子干渉計 受信周波数は22GHzと115GHz ミリ波位相同期ローカル発振器 ラウンドトリップシステム ケーブルイコライザ(スペクトル反転) ダウンコンバータ
冷却アンプの開発 冷却受信機の開発で冷却IFアンプが必要 Lバンド (1.2-1.8GHz) Cバンド(5-7GHz) Sバンド(2-2.5GHz) 冷却受信機のプリアンプとして Kバンド、Qバンド
Lバンド冷却アンプ Sバンド5CH冷却アンプ
Kバンド冷却アンプ Qバンド冷却アンプ
VLBIビデオコンバータ 小さく、安く ビデオコンバータとローカル部を各1筐体に 周波数範囲は100-500MHz ローカルは10kHzステップ 16チャンネル収容 バンド幅は2MHzでUSB/LSB選択可
K4型 VLBIビデオコンバータ(上)とローカル(下)
国土地理院測地VLBIシステム 新十津川、つくば3.8m VLBIシステム (1994) ・受信バンドはS、X つくば32m局 ・Xバンド冷却受信機 (1997) ・バックエンド
新十津川3.8mアンテナ 父島10mアンテナ
はるか搭載LNA ・初めての衛星搭載品製作 ・出来るだけ低雑音に ・受信周波数 1670MHz ・雑音温度 38.3k ・動作温度 43.4dB
はるか搭載LNA
JEM/SMILES 搭載冷却LNA 初めての衛星搭載用冷却アンプの製作 サブミリ波冷却受信機の冷却IFアンプ 周波数 11-13GHz 雑音温度 15K@20K 30K@90K 利得 16dB@20K 28dB@90K 振動レベル、信頼性確保、安全基準の確認 等に苦労
JEM/SMILES フライトモデル
43GHzラジオメータ VERAのサイト調査用 周波数 42~44GHz アンテナ 直線偏波/ビーム幅約10度 アンテナ 直線偏波/ビーム幅約10度 ミラー指向角度 EL±180度 ミラー指向再現性 0.03度以下 ミラー指向分解能 0.1度以下
北見工業大学での観測実験風景
VERA受信機システム フロントエンドからベースバンド出力まで ・22/43GHz冷却受信機 2ビームを考慮した形状・配置 ・ラウンドトリップシステム 位相安定度へのこだわり 発振器の温度コントロール
位相安定度測定@CRL小金井電波暗室
VERA RX WG (2002年~2009年) 断熱フランジの改善 LNAの性能向上 フィドーム膜の測定 2偏波化の検討 運用上で発生した諸問題への対応
ALMA 冷却コンポーネント 冷却低雑音アンプ 冷却アイソレータ 冷却ハイブリッド ※周波数帯域は4-8GHz 雑音温度 8k以下 利得 30dB以上 冷却アイソレータ 挿入損失 0.3dB以下 アイソレーション 18dB以上 冷却ハイブリッド 挿入損失 0.5dB以下 アイソレーション 19dB以上 ※周波数帯域は4-8GHz
4-8GHz冷却ハイブリッド ALMA冷却コンポーネント外観 4-8GHz冷却アンプ 4-8GHz冷却アイソレータ
43GHz InP MMIC 初めてのMMIC開発 冷却パラメータを測定し、回路設計 周波数 41-45GHz 雑音温度 30k以下 利得 28dB以上
InP HEM MMIC InP MMICアンプ外観 アンプ内部
VLBI 2010 受信機 QRFHフィードを使用した超広帯域冷却受信機 10K冷凍機を採用 フィードは20K近くまで冷却 窓にはマイラーフィルムを使用 周波数範囲 2~14GHz 雑音温度 30K以下
超広帯域冷却受信機の外観と内部
超広帯域冷却受信機の雑音特性
最後に 長い間ご指導、ご支援頂きました 川口先生をはじめ多くの関係の方々に 感謝申し上げます。