バングラデシュ周辺における 各種降水量推定値の検証

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バングラデシュ周辺における 各種降水量推定値の検証 寺尾 徹(大阪学院大学) 林 泰一(京都大学防災研究所) 松本 淳(東京大学理学系研究科)

発表の要旨 バングラデシュの月降水量推定の検証 データの品質には2回の改善がみられる 結論 バングラデシュ気象局(BMD)の降水量データを入手したので、各種月降水量推定値と比較をした データの品質には2回の改善がみられる 1985-6年頃(GPCC 利用開始の影響か) 1992年頃(GPCCのinputになんらかの改善?) 結論 GPCC導入(1986年)以前のCMAP/GPCPデータはこの領域・スケールの月降水量推定には使えない 1991年までは生のBMDデータを使った方がよい データ品質の変化の要因はまだよくわからない

降水量グリッドデータ 比較対象 GPCC monitoring Product CMAP(CPC Merged Analysis of Precipitation) GPCP(Global Precipitation Climate Project) Ver.2 GPCC monitoring Product 上記2つのデータのもととなる推定 雨量計データだけを用いた降水量推定 利用可能なのは1986年以降

バングラデシュ気象局の雨量計 BMD RG Dailyから月積算値を求める 1950-2001 約30地点 ×

CMAP/GPCP/GPCC 2.52 格子 バングラ付近2.5x2.5格子 以下の3つについて調べた Grid A: 12 BMD stations Grid B: 9 BMD stations Grid C: 9 BMD stations (Grid D: No BMD stations) D C A B

CMAP vs BMD雨量計 (JJAS) A B 1992年以降良い相関 特に1984年について、降水量の顕著な過小評価がみられる 1984年以前は非常に悪い C

x年以降1999年までのBMD雨量計データとの相関係数(x=1979-1994)の時系列 CMAP/GPCPの品質変化 CMAP/GPCPとも2回の改善が見られる? 1984-85, 1991-92 x年以降1999年までのBMD雨量計データとの相関係数(x=1979-1994)の時系列

CMAP vs BMD: Grid A Jun: 0.07 Jul: 0.46 Aug: 0.29 Sep: 0.25 JJAS: 0.08 -1991: -0.41 1992-: 0.95 GPCP -0.16 0.92

CMAP vs BMD: Grid B Jun: 0.30 Jul: 0.54 Aug: 0.62 Sep: 0.44 JJAS: 0.16 -1991: 0.06 1992-: 0.86 GPCP 0.24 0.57

CMAP vs BMD: Grid C Jun: 0.78 Jul: 0.79 Aug: 0.40 Sep: 0.66 JJAS: 0.63 -1991: 0.48 1992-: 0.96 GPCP 0.32 0.79

各BMD雨量計 vs. CMAP Grid A A A

各BMD雨量計 vs. CMAP Grid B B B

各BMD雨量計 vs. CMAP Grid C C C

BMD/CMAP/GPCP/GPCC A B 1992- BMD/GPCC 関係改善? → (特にA, B)

各グリッドGPCC利用観測点数 これといって変化はない データの量が増えたわけではない

期間別の相関係数 1986年以降、GPCCとCMAP, GPCPとは一体 1986-1991: GPCC はBMD降水量との対応は少し落ちる 79-85 BMD GPCC CMAP GPCP -0.80 -0.81 0.91 86-91 BMD GPCC CMAP GPCP 0.61 0.62 0.63 1.00 0.97 92-99 BMD GPCC CMAP GPCP 0.95 0.92 1.00 0.98 0.97 1986年以降、GPCCとCMAP, GPCPとは一体 1986-1991: GPCC はBMD降水量との対応は少し落ちる 1992年以降、GPCCとBMDはほぼ一致するようになる

CMAP Grids CMAP grids over Bangla. C A B