青森県健康福祉部保健衛生課 健康あおもり21推進グループ 熊谷 崇子 「健康あおもり21」 中間評価と今後の対策 青森県健康福祉部保健衛生課 健康あおもり21推進グループ 熊谷 崇子
「健康あおもり21」は、健康増進法第8条に定められている「都道府県健康増進計画」であり、県民健康づくり運動として取り組んでいる。 計画期間 平成13~22年度の10年間計画 (平成13年1月策定) 平成13年度 中間評価(平成18年度) 最終評価 目 標 健康寿命の延伸、早世の減少、生活の質(QOL)の向上 方 向 一次予防の重視、住民主体の健康づくり運動 目標設定 9領域毎の指標及び行動目標を定めた。 ①栄養・食生活 ②身体活動・運動 ③こころの健康づく り(自殺予防対策) ④たばこ ⑤アルコール ⑥歯の健康 ⑦糖尿病 ⑧循環器病 ⑨がん 策定委員会 健康寿命アップ計画推進委員会(28名) 5専門部会を設置(栄養・運動部会、糖尿病・循環器病部会 がん・たばこ部会、こころ・アルコール部会、歯科部会)
喫煙習慣の状況 1 図13 性・年齢階級別 喫煙習慣がある人の割合(%)
<空気クリーン施設認証状況(平成19年3月末現在)> 施設種別 総計 内訳(保健所別) 青森 弘前 八戸 五所川原 上十三 むつ 計 1,071 338 154 204 114 130 131 官公庁 62 6 7 16 9 18 文化施設 15 1 10 4 教育・保育施設 423 96 52 117 55 31 72 医療施設(機関) 369 165 60 34 39 19 福祉・介護施設 12 2 1 5 体育施設 17 事業所 36 3 8 飲食店 97 51 13 宿泊施設 その他施設 29 6 タクシー 4 (平成15年度青森保健所医師等調査研究事業「空気もメジャー店」として認証した38件を含む)
「喫煙」について たばこによる疾病及び死亡の低減を推進していくために、引き続き取組みが必要である。 たばこによる疾病及び死亡の低減を推進していくために、引き続き取組みが必要である。 資料:平成13年度県民健康度調査、平成17年度青森県県民健康・栄養調査
項 目 区 分 たばこ領域の目標値の達成状況 指 標 目標値 基準値 出典 現状値 評価 喫煙が及ぼす健康についての知識の普及 指 標 目標値 基準値 出典 現状値 評価 項 目 区 分 喫煙が及ぼす健康についての知識の普及 (知っている人の割合) 肺がん 100% 63.5% A 67.3% B △ 喘息 41.9% 45.9% 気管支炎 44.1% 48.2% 心臓病 30.7% 38.7% 脳卒中 25.7% 39.1% 胃潰瘍 27.8% 30.0% 妊娠に関連した異常 72.4% 68.1% × 歯周病 24.4% 27.6% 未成年者と妊婦の喫煙率 男子(中学1年) 0% - 男子(高校3年) 女子(中学1年) 女子(高校3年) 妊婦 20.0% C 10.3% D 公共の場及び職場における禁煙・効果の高い分煙 県庁舎 100% E 52.6% G *- 市町村庁舎 49.3% 27.7% 文化施設(ホール等) 72.6% F 21.8% 教育・保育施設 60.9% 91.2%
項 目 区 分 指 標 目標値 基準値 出典 現状値 評価 公共の場及び職場における禁煙・効果の高い分煙 医療施設 100% 66.6% F 指 標 目標値 基準値 出典 現状値 評価 項 目 区 分 公共の場及び職場における禁煙・効果の高い分煙 医療施設 100% 66.6% F 70.6% G *- 保健施設 90.0% 70.5% 体育施設 78.4% 35.9% 事業所(50人以上) 55.1% 21.4% 事業所(50人未満) 50% 51.1% 24.8% 公共交通機関 100% - 防煙・禁煙(喫煙防止教育) 支援プログラムの普及 喫煙防止教育を行っている学校等の割合 小学校 64.1% 67.7% △ 中学校 81.4% 89.6% 高等学校 87.9% 89.5% 短大・大学・その他の学校 61.9% 57.4% × 幼稚園・保育所等 11.7% 12.9% 禁煙支援プログラムが提供されている機関の割合 市町村 40.7% 72.3% ○ 医療機関 34.1% 37.2% <データの出典> A 平成13年度県民健康度調査 B 平成17年度青森県県民健康・栄養調査 C 平成12年度こどもみらい課調べ D 平成17年度こどもみらい課調べ E 平成12年度喫煙対策状況調査 F 平成13年度たばこに関するアンケート調査 G 平成17年度公共の場及び職場等の喫煙対策調査
各指標の達成状況については、判定基準により評価した。 各指標の評価結果は、「達成」が8指標で、「順調に改善」、「やや改善」を含めると、 中間評価結果 ① 指標の達成状況 各指標の達成状況については、判定基準により評価した。 各指標の評価結果は、「達成」が8指標で、「順調に改善」、「やや改善」を含めると、 策定時より改善している指標は64指標 (71.9%:判定不能を除く)であり、概ね改善の 方向にあった。 判定区分 達 成 順 調 に改善 や や 改 善 横ばい・ 悪 化 判 定 不 能 合 計 指標数 8 20 36 25 33 122 割 合(%) 6.6 16.4 29.5 20.5 27.0 100 (再掲)判定不能を除く 9.0 22.5 40.4 28.1 71.9%
② 指標の見直し 指標の評価等により、指標項目・目標値等を見直した結果、既存の指標項目(61項目)のうち、57項目について、標値の変更、指標の定義の変更などの見直しを行った。 ③ 新規指標の追加(1項目) 領域:「たばこ」 本県の今後取組んでいく重点対策の1つとして「喫煙防止」を掲げ、たばこに関する知識の普及、未成年者等への喫煙防止教育、受動喫煙の防止、禁煙希望者に対する支援等を対策として推進しているところであり、その成果を評価するために、喫煙率を概ね半減するという目標を設定した。 新規指標:「成人の喫煙率の減少」→目標値 男性25%以下 女性5%以下
(2) 改定のポイント ① 行動目標に対する実施主体の明確化 9領域の行動目標を実施する主体(個人、家庭、行政、団体等)を明記した。 ② 重点課題の設定 中間評価結果、県民の健康の現状及び社会情勢等を踏まえ、「肥満」「喫煙」「自殺」を重点課題とし対策を強化していくこととした。
「健康あおもり21」におけるたばこ対策の取組について <目標> 喫煙率の減少 → たばこによる疾病・死亡の低減 これまでの取組 現在の状況 今後の取組 防煙(未成年者の喫煙防止) ・学校等における喫煙防止教育の実施及び支援 分煙(受動喫煙防止対策) ・「空気クリーン施設(受動喫煙防止対策実施施設)」「空気クリーン車(受動喫煙防止対策実施車両)」推進事業 禁煙(禁煙支援) ・事業所従業員を対象とした禁煙教室 ・市町村における禁煙指導 (妊婦窓口指導・健診時の個別指導) 成人の喫煙率 (基本健康診査受診者) 男性38.0%・全国ワースト4位 (全国30.0%)(H17年度老人保健事業報告) 若い女性の喫煙率 34.7% (妊娠前後の喫煙率:H17年度妊婦連絡票) 禁煙支援プログラムが提供されている市町村の割合:72.3% H18年4月から禁煙治療が保険適用になる (H19.4現在:33医療機関) 喫煙防止教育実施割合 保育園:12.9% 小学校:67.7% 中学校:89.6% 高等学校:89.5% その他の学校・大学:57.4% (H17年度喫煙対策に関する調査結果) 市町村庁舎、事業所における効果的な受動喫煙防止対策が低率 市町村:27.7% 事業所:24.5% ●禁煙支援環境の整備 ・禁煙支援マニュアルの共有化 ・禁煙治療が保険適用になる医療 機関の情報提供 ●市町村庁舎の禁煙・分煙化の促進 ●事業所の禁煙・分煙化の促進 ・実態把握 ・的を絞った推進(公衆浴場、飲食店、ホテル等) ●学校、市町村における未成年者の喫煙防止対策の普及推進 ●わかりやすい情報提供 パンフレット等の作成・配布 ●ターゲットを20~30歳代に 絞った働きかけ 小学校PTA 保育所父母、 妊婦の窓口指導 普及啓発(知識の普及) ・禁煙週間等における普及啓発 ・肺がん予防対策事業(小学校PTA等をターゲットにした普及啓発)
健康増進計画 改 定 版
「生活習慣病対策」と「こころの健康づくり対策」 これからの「健康あおもり21」は 「生活習慣病対策」と「こころの健康づくり対策」 を柱とし、 「肥満予防」「喫煙防止」「自殺予防」 を重点的に取り組んでいきます