ExpressMail Ver3.0導入ガイド NEC 第二システムソフトウェア事業部.

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ExpressMail Ver3.0導入ガイド NEC 第二システムソフトウェア事業部

本資料について 本資料では、メールサーバとして ExperssMail を検討していただく為に必要な詳細な情報および、導入までに必要な情報を提供する事により、お客様に納得して ExpressMail をご購入いただく事を目的としています。 ExpressMail Ver3.0 の機能詳細 関連ソフトウェア 旧バージョンからの変更点 主なクライアントとの接続性について 導入時の注意事項

ExpressMail Ver3.0機能詳細

プログラム構成 以下のコンポーネントにより構成されています。 - ユーザ管理機能 - SMTPサーバ ┗メーリングリスト機能 - POP3サーバ - IMAP4サーバ - PASSWORDサーバ - CRONサーバ - HTTPサーバ ┣ユーザ設定機能 ┣リモート管理機能 ┗WEBMAIL機能 - LDAPサーバ

ユーザ管理機能 ExpressMail では、電子メールを使用可能なユーザを Windows NT のユーザ管理とは別に独自に管理します。管理する項目は以下の通りです。 - ユーザ名 - 氏名 - スプールサイズ - Expire日数 スプールサイズは SMTPサービスにより参照され、ユーザ単位にメッセージを保持する最大ディスク容量を設定します。 Expire日数は CRONサービスにより参照され、指定した日数を経過したメールは削除されます。

SMTPサーバ 以下のSMTP拡張をサポートしています。 DSN, 8BITMIME, SIZE, ETRN, AUTH * AUTH は、LOGIN, PLAIN, CRAM-MD5 に対応 不正中継の対策 設定したネットワーク以外からは自由なメール送信はできないように設定可能です。SMTP AUTH で認証が成功したユーザは、上記で設定したネットワーク外からでも自由なメール送信が可能です。 サイズ制限 送受信するメールのサイズの上限を設定可能です。

ウイルスチェック機能 トレンドマイクロ社のファイルサーバ用ウイルス対策製品ServerProtectと連携し、中継するメールの添付ファイルのウイルスをチェックする事が可能です。ウイルスが検出された場合は、メールの中継をエラーとします。 負荷制御 メールの送受信量というのは、必ずしもユーザ数に比例するものではなく、必要メモリの見積もりが非常に困難です。必要メモリの見積もりが容易なように送信処理・受信処理それぞれについて同時処理数を設定可能です。 スプールの容量制限 ユーザ単位にディスクの使用量の上限を設定可能です。 容量を越えたメール配送はエラーとなり、本人にも警告のメールが通知されます。

メール転送機能 ユーザは、WEBブラウザを使用して、メールの転送先を設定可能です。 不在通知機能 ユーザは、WEBブラウザを使用して、不在通知を設定しておく事が可能です。不在通知が設定されたユーザに対してメールが配送された場合は、メールのENVELOPE SENDER に対して、不在通知を送信します(メールヘッダの From ではありません)。また不在通知は設定した期間、同一ユーザに対して1度だけ送信されます。 エイリアス機能 管理者はエイリアスによって、指定したメールアドレスで受信したメールを複数の人に配送したり、外部プログラムに処理させる事が可能です。外部プログラムは、EXE形式とDLL形式をサポートします。

メーリングリスト機能 登録したメンバーへの一斉配信が可能です。 サポートしているコマンドは、digest, get, help, member, off, on, stat, subscribe, summary, unsubscribe です。 各コマンドの使用可否は、管理者が設定可能です。 配信したメールは指定した数まで保存されます。 保存してあるメールは、summary/get コマンドで取得可能なほか、WEBブラウザで参照可能であり、その場合、パスワードを設定可能です。 メーリングリスト宛のメールの発信者の制限が可能です。 Subject や Reply-To の書き換えを設定可能です。 配信するメールの先頭または最後に任意のメッセージを付加する事が可能です。

POP3サーバ パスワード漏洩の危険性が低い、APOP認証に対応しています。 ネットワーク単位のアクセス制限が可能です。 POP3のオプションコマンドである、TOP, UIDLコマンドをサポートしています。 古い規約との互換性の為、LASTコマンドをサポートしています。

IMAP4サーバ IMAP4rev1に対応し、パスワード漏洩の危険性が低い CRAM-MD5認証をサポートしています。 ネットワーク単位のアクセス制限が可能です。 CRAM-MD5を使用しない認証による接続のネットワーク単位でのアクセス制限が可能です。 IMAP4の拡張として、NAMESPACE, IDLE, LITERAL+, UIDPLUS をサポートしています。 SEARCHコマンドでは ISO-2022-JP をサポートしています。検索対象は、ISO-2022-JP, Shift_JIS, EUC-JP の charset のメッセージとなります。 フォルダの同時アクセスが可能です。複数のメールクライアントを起動したり、ネットワーク障害でコネクションが残ってしまった場合等でも、問題なく使用可能です。

ウイルスチェック機能 トレンドマイクロ社ServerProtectと連携し、IMAPのAPPENDコマンドで追加するメールの添付ファイルのウイルスをチェックする事が可能です。ウイルスが検出された場合は、APPENDコマンドをエラーとします。 容量制限機能 IMAP の APPEND コマンドでユーザ管理機能で設定した容量を越えてメールを追加しようとした場合はエラーとします。 共有フォルダの管理者を設定し、管理者が作成したフォルダをユーザが参照可能です。共有フォルダへのメッセージの追加は管理者および管理者が指定したユーザが行います。

PASSWORDサーバ Eudora Pro 等のメールクライアントからパスワードを変更可能とする為のサーバ機能です。 パスワードの変更はユーザ設定機能を利用して、WEBブラウザからも行う事が可能です。

CRONサーバ 指定した期間経過した古いログを削除します。 ユーザ管理で指定した各ユーザの EXPIRE 日数に基づき、指定した期間経過した古いメールを削除します。 毎日、ディスクの空き容量と、SMTPの送受信の SUMMARY を postmaster に通知します。

HTTPサーバ ユーザ設定機能、リモート管理機能、WEBMAIL機能を提供するサーバです。 他の HTTP サーバと共存できるように、ポート番号 5800 で動作するようになっています(変更可能)。 ネットワーク単位のアクセス制限が可能です。 リモート管理は登録したユーザのみ使用可能です。

ユーザ設定機能 電子メールのユーザが設定を変更する為の機能です。 WEBブラウザで http://hostname:5800/ExpressMail/ へアクセスする事により、使用可能です。 パスワードの変更、メールの転送の設定、不在通知の設定が可能であり、不在通知を送信したアドレスの一覧が参照可能です。

リモート管理機能 WEBブラウザを使用してネットワーク経由で、ExpressMailの管理を行う為の機能です。 http://hostname:5800/ExpressMail/admin/ でアクセスする事で、使用可能です。

WEBメール機能 WEBブラウザからメールを送受信する機能です。 ExpressMail Ver3.0 単体では、同時1ユーザに制限されています。ExpressMail/WEB-EXT Ver2.0 を購入する事で、同時使用ユーザ数が100増えます。最大 501 まで、増やす事ができます。 アドレス帳をはじめとした個人の設定をすべてサーバ側で保持しますので、クライアント側にはWEBブラウザが使用可能な環境があればメールの送受信が可能です。学校の端末室などに最適です。 サーバ上に作成したフォルダや既読フラグは、IMAPサーバ機能と共有していますので、状況により、IMAPと使い分ける事が可能です。

メニュー画面 新規メールの作成、アドレス帳の編集、個人設定の変更を選択します。 フォルダ画面 フォルダの作成・変更・削除・選択を行います。このフォルダはIMAP4クライアントでも参照可能です。 サマリー画面 選択したフォルダのメッセージの一覧を表示します。 メール画面 サマリー画面で選択したメールを表示します。添付ファイルはアンカーとして表示され、クリックする事で保存・表示など可能です。メニュー画面新規メールの作成、アドレス帳の編集、個人設定の変更を選択します。

一般的なメールクライアント同様、アドレス帳を作成し、メールアドレスの管理を行う事が可能です。設定は個人毎にサーバ側に保存されます。 新規メール作成画面では、宛先の指定を予め作成したアドレス帳で行う事が可能なほか、ファイルを添付する事も可能です(MIME base64形式です)。 ServerProtectと連携する設定を行っているときは、添付ファイルを指定した時点で、ウイルスチェックが行われます。ウイルスが検出された場合、ファイルの添付が失敗します。

LDAPサーバ LDAPを利用した、共有アドレス帳機能を提供します。 ExpressMail単体では、10エントリのみ登録可能です。LDAP-EXTの追加購入により、登録可能数が1000エントリ追加されます(最大5010まで増やせます)。 日本語はUTF-8で扱われ、各社のクライアントから日本語で検索/表示可能です。 エントリの登録は、ウィザード形式による登録、CSVファイルからの一括登録、ExpressMail のアカウント情報のインポートが可能です。 ウィザード形式では以下の属性が登録できます。 氏名、メールアドレス、名字、名前、会社名、所属、役職、電話番号、FAX番号、国、郵便番号、都道府県、市町村、番地、メモ、URL

その他 ExpressMail の各サービスは権限の低いユーザで動作します。万一セキュリティホールが見つかった場合でも、被害を最小限に抑えます。 セットアップ時には、メールサーバが接続されたLANからのみ自由にメールの発信が可能であり、POP3/IMAP4接続をメールサーバが接続されたLAN以外から行うにはAPOP/CRAM-MD5認証が必要なようにセットアップされます。必要に応じて、設定を変更して下さい。

関連ソフトウェア

ExpressMail/WEB-EXT Ver2. 0 ExpressMail Ver3 ExpressMail/WEB-EXT Ver2.0 ExpressMail Ver3.0 の WEBMAIL機能の同時使用ユーザ数を100追加します(ExpressMail単体では1です)。最大501まで増やせます。 ExpressMail/LDAP-EXT Ver2.0 ExpressMail Ver3.0 の 共有アドレス帳のエントリ数を1000増やします(ExpressMail単体では10です)。最大5010まで増やせます。 トレンドマイクロ ServerProtect for Windows NT ExpressMail で中継するメールに対して、ウイルスチェックを行う事が可能になります。

旧バージョンからの変更点 旧バージョンのご使用のユーザはバージョンアップの参考にして下さい。

Ver1.xからVer2.xで行われた変更の概要 IISに依存した機能は、独自のHTTPサーバを使用するように変更されました。 フォルダ構造が変更され、IMAP4の性能が改善されました。 APOP/CRAM-MD5に対応しました。 ネットワーク単位のアクセス制限が可能になりました。 SMTPの不正中継の対策が容易になりました。 サービスを実行しているユーザの権限を低くしました。

Ver2.xからVer3.0で行われた変更の概要 フォルダ構造が変更になり、突然の電源断、ハード・ソフト障害発生時でも、フォルダが破壊される危険性が低くなりました。 IMAP4で、同一フォルダに対する同時アクセス時の動作が変更になりました。旧バージョンでは、同時アクセス時には、READ-ONLY でのアクセスとなりましたが、Ver3.0 では、READ-WRITE で可能です。 SMTP AUTH に対応しました。 トレンドマイクロ社ServerProtectとの連携により、中継するメールのウイルスチェックが可能になりました(Ver2.2から)。

主なクライアントとの接続性について

●SMTP AUTHによる接続が確認できているクライアント Microsoft Outlook Express 5 Netscape Messenger 4.7 Orangesoft Winbiff 2.31beta2 Eudora Pro 4.2j ● IMAP4で共有フォルダをアクセスできる事が確認できて いるクライアント Netscape Messenger 4.7 Orangesoft Winbiff 2.31beta2

●LDAPサーバ機能による日本語検索が確認できているク ライアント Microsoft Outlook Express 5 Netscape Messenger 4.7 アドレス帳における検索結果のプロパティ表示は文字化けしますが、「再読み込み」で正しく表示できます。 Orangesoft Winbiff 2.31beta2 クニリサーチ Eudora Pro4.2j

導入時の注意事項

ネットワーク 以下のいずれかのネットワーク構成である必要があります。 - DNSが運用されているイントラネット - インターネット

ハードウェア(1) 最低限必要なハードは以下の通りです。 - Pentium 100MHz 以上 - メインメモリ 64MByte以上 - ハードディスクの空き容量 10MByte 以上 - 800×600以上のディスプレイ - CD-ROMドライブ - Windows NT 4.0 日本語 Intel 版が動作 する事 望ましい構成 - IDEディスクのモデルは避け、SCSIディスクのモデルを 選択して下さい。 - 信頼性の確保にはディスクアレイ(RAID5)モデルの選 択やUPSの追加が必要です。

ハードウェア(2) メールの送受信量・同時接続数・LDAPのエントリ数に応じたメインメモリが必要です。 ExpressMailの各サーバ機能は、おおよそ以下のメモリを消費します(同時接続数は、ユーザ数とは異なる事に注意して下さい)。 3 + 0.2 × 同時接続数 (Mbyte) LDAPサーバ機能は、上記以外にエントリ情報数に応じたメモリを消費します。 エントリ数*0.02 (Mbyte)

SMTPサーバ機能に関しては、登録したユーザがメールを発信する目的に使用する以外に、外部からメールを受信する目的にも使用される為、ユーザ数から消費メモリを予測するのが困難です。メールの送受信量が多い場合は、ExpressMail管理者ガイドの第7章を参照してチューニングを行う必要があります。 上記以外に、管理作業を行う為のメモリも必要です。 他のアプリケーションを同一マシンにインストールする場合は、そのメモリ消費も考慮の上、十分余裕を持ったメモリを搭載して下さい。

ソフトウェア(1) NT 4.0 は、SP3以降を推奨します。 OptionPack をインストールする場合は、SMTPサービスをインストールしないで下さい。 ESMPRO製品群の中にはExpressMail のHTTPサービスのポート番号(5800)とぶつかる物がありますので、ポート番号の変更など行う必要があります。 メールクライアントは、SMTP/POP3もしくはIMAP4対応のものを別途用意する必要があります(WEBMAIL機能を使用する場合は必ずしも必要ではありません)。 WEBブラウザは、HTML3.2/フレームをサポートした製品であれば使用可能ですが、Windows 上で動作するものを推奨します。

ソフトウェア(2) 汎用のディレクトリサーバが存在する場合は、LDAPサーバのポート番号を389から10389等に変更して下さい。 メールサーバには、安定稼動の為、なるべく他のソフトはインストールしないで下さい。

お試し版による評価

お試し版について 2~3ヶ月おきに期間限定・登録ユーザ数限定のお試し版を提供しております。 お試し版の有効期間は、提供時期により異なります。ダウンロード時によくご確認下さい。 登録ユーザ数は10に制限されています。 マニュアル(管理者ガイド)もお試し版に含まれています。 サーバ機能の使用感は、評価するメールクライアントにより異なります(特にIMAP4/ LDAPは、クライアントによる差異が大きな機能です)。複数のメールクライアントによる評価をお勧めします。

お問い合わせ・サポート

製品の購入に関して 製品の購入は最寄りのNEC営業経由でお願い致します。NECの営業一覧は以下のURLで参照可能です。 http://www.express.nec.co.jp/service/kyoten.html

製品の技術的な問い合わせ 以下のURLで受け付けています。 http://www.nec.co.jp/contact/ なお、購入後のサポートには、保守契約(PPサポートサービス)が必要です。PPサポートサービスに関しては、以下のURLを参照して下さい。 http://www.ace.comp.nec.co.jp/support/pp/index.htm

ExpressMailはNECの商標です。 ServerProtectはトレンドマイクロ株式会社の商標です。 Windows NT はマイクロソフトの米国およびその他の国における登録商標です。 その他の製品名・社名はそれぞれの製品の商標または登録商標です。