平成19年10月20日 ㈳福岡市薬剤師会 理事 福岡英樹 あなたは 何を見て かぜ薬を選んでますか?
昔あったCM 覚えてますか? クシャミ3回 ルル3錠 ↓ 放送中止になりました 何故? 本当にクシャミするたびに クシャミ3回 ルル3錠 ↓ 放送中止になりました 何故? 本当にクシャミするたびに 飲む人が出てきてしまったから
大人用の 総合かぜ薬で ドリンク・アンプルタイプ は ありません
薬局・ドラッグストアの 店頭には 沢山のかぜ薬が 並んでいます 薬局・ドラッグストアの 店頭には 沢山のかぜ薬が 並んでいます
効能書きを読んでみましょう 薬の箱には 「熱に!」「のどの痛みに!」‥‥‥など 特徴が書いてあります が 「効能」のところを読むと ほとんど同じことが書いてあります
総合かぜ薬ってどんな薬? 総合かぜ薬の処方内容 ①熱・頭痛の薬 ②鼻水・鼻づまりの薬 ③のどの薬 ④せきの薬
どの総合かぜ薬を選んでも この4つの症状に 効果のある薬が 配合されています どの総合かぜ薬を選んでも この4つの症状に 効果のある薬が 配合されています
では どうやって区別すればいいでしょうか 総合かぜ薬の分類の仕方の 一つを紹介します 大きく4つに分類します
何を基準に分類するのか ① 熱・頭痛のくすり ② 鼻水・鼻づまりのくすり
① 熱・頭痛のくすり アセトアミノフェン 15歳未満 にも 使える イブプロフェン 15歳未満 アスピリン(アセチルサリチル酸) には ① 熱・頭痛のくすり アセトアミノフェン 15歳未満 にも 使える イブプロフェン 15歳未満 アスピリン(アセチルサリチル酸) には イソプロピルアンチピリン 使えない
② 鼻水・鼻づまりのくすり ○抗ヒスタミン剤 マレイン酸クロルフェニラミン フマル酸クレマスチン マレイン酸カルビノキサミン ② 鼻水・鼻づまりのくすり ○抗ヒスタミン剤 マレイン酸クロルフェニラミン フマル酸クレマスチン マレイン酸カルビノキサミン アレルギー反応を抑え鼻水、鼻づまりを解消 ○自律神経に作用する薬 塩酸プソイドエフェドリン (交感神経刺激) ヨウ化イソプロパミド (副交感神経抑制) ベラドンナ総アルカロイド(副交感神経抑制) 血管収縮作用、分泌抑制作用で鼻水・鼻づまりを解消
解熱鎮痛剤を2分類 解熱鎮痛剤 アセトアミノフェン 解熱鎮痛剤 アスピリン イブプロフェン イソプロピルアンチピリン
鼻水・鼻づまりの薬を2分類 鼻水の薬 抗ヒスタミン剤のみ 鼻水の薬 自律神経作用薬 + 抗ヒスタミン
かぜ薬の分類 解熱鎮痛剤↓ A アセトアミノフェン 鼻水の薬 →抗ヒスタミン剤のみ 解熱鎮痛剤↓ B アスピリン イブプロフェン アセトアミノフェン 鼻水の薬 →抗ヒスタミン剤のみ 解熱鎮痛剤↓ B アスピリン イブプロフェン イソプロピルアンチピリン 解熱鎮痛剤↓ C 鼻水の薬 →自律神経作用薬 + 抗ヒスタミン 解熱鎮痛剤↓ D
かぜ薬の分類 A B C D
かぜ薬の分類 A B C D
③ のどの薬 塩化リゾチーム トラネキサム酸 イブプロフェン 注意が必要な人:卵アレルギーがある人 注意が必要なケース:心筋梗塞、脳血栓、 ③ のどの薬 塩化リゾチーム 注意が必要な人:卵アレルギーがある人 トラネキサム酸 注意が必要なケース:心筋梗塞、脳血栓、 血栓性静脈炎、 術後で寝た状態にある人、 圧迫止血の処置を受けて いる人、 腎不全のある人など。 イブプロフェン 15歳未満はつかえません
④ せきの薬 塩酸メチルエフェドリン リン酸ジヒドロコデイン ノスカピン
無水カフェイン ほとんどのかぜ薬に、入ってます 頭痛をとる 頭をすっきりさせる お茶・コーヒーに含まれる 目が覚める・興奮作用あり
コンタック総合かぜ昼・夜タイプ 夜用には、カフェインが入っていない
ドリンク剤と併用していいですか? 基本的には大丈夫なのですが ほとんどのドリンク剤には カフェインが配合されています カフェインに敏感な方 カフェインに敏感な方 高血圧症の方 心臓が弱い方 等は 要注意です!!
アレルギー かぜ薬の注意点 解熱鎮痛剤はアレルギーの確立が高い薬剤です アスピリンによる喘息があります (イブプロフェンも可能性があります) アスピリンによる喘息があります (イブプロフェンも可能性があります) ピリン系によるアレルギーは症状がひどいです
緑内障 前立腺肥大 かぜ薬の注意点 抗ヒスタミン剤 交感神経興奮剤、副交感神経遮断剤 は 緑内障の 眼圧上昇 緑内障 前立腺肥大 抗ヒスタミン剤 交感神経興奮剤、副交感神経遮断剤 は 緑内障の 眼圧上昇 前立腺肥大の 尿閉 を起こすことがあります
かぜ薬の注意点 咳止めの メチルエフェドリン 交感神経の興奮作用があるため 身体に溜めている グリコーゲンを糖に分解するはたらきがあります 咳止めの メチルエフェドリン 交感神経の興奮作用があるため 身体に溜めている グリコーゲンを糖に分解するはたらきがあります 糖尿病の方の長期服用は要注意です 興奮作用もあるため、 高血圧症の方の長期服用も 要注意です
漢方薬でも注意 カゼ薬の「葛根湯」など 漢方処方には、 「麻黄」を含むものが多く有ります エフェドリンは 「麻黄」から抽出されます
かぜ薬の注意点 眠気 の副作用 抗ヒスタミン剤には すべて眠気の副作用があります。 眠気の副作用がないかぜ薬は ありません
かぜ薬を選ぶときの注意 まとめ 15歳未満の方も飲むことがあるか アスピリン、ピリン系のアレルギーはないか 鼻水、鼻づまりの症状が強いか 緑内障、前立腺肥大、はないか タマゴアレルギーはないか 心筋梗塞、脳梗塞、などの治療を受けてないか 高血圧症の治療を受けてないか 糖尿病の治療を受けてないか
ご清聴 ありがとう ございました