大阪府都市基盤施設維持管理技術審議会 第3回 全体検討部会 ~中間報告に向けての整理~ 資料 6 大阪府都市基盤施設維持管理技術審議会 第3回 全体検討部会 ~中間報告に向けての整理~ Ⅲ:持続可能な維持管理の仕組みづくり 大阪府 都市整備部
「官」 「産」 持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けて 持続可能な維持管理の仕組みの検討項目 持続可能な維持管理の仕組みの検討範囲 「学」 ■人材の養成と確保、技術力の向上と継承 ○公務員技術者の技術力向上・継承 ○専門知識を備えた人材養成と確保 ○資格制度の充実、教育研修制度活用 ○維持管理組織・人員の充実 「学」 府民 ■現場や地域を重視した維持管理の実践 ○施設管理者間の人的ネットワークの強化 ○大学からの技術的アドバイスの提供や共同研究等の連携 ○民間の技術・資金などの導入 ○地域のマネジメント(施設管理者間、大学、企業など連携) ○地域住民との協働 「官」 大阪府 国 ■維持管理業務の改善と魅力向上のあり方 ○新たな技術、材料、工法などの活用と促進策 ○維持管理の重要性の理解促進(広報) ○維持管理技術者の社会的地位向上 市町村 「産」 具体的な目標や取組み、ロードマップを明確にする。
「公務員技術者の技術力向上と継承につながる仕組みの構築」が必要 1.人材の養成と確保、技術力の向上と継承 (これまでの検討状況) 持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けての整理 (人材育成の方向性) □公務員技術者(インハウスエンジニア)の技術強化が重要。 □施設操作や維持管理作業など職員が日々積み重ねてきた技術(技能)力の継承が重要。 □土木事務所を中心に市町村等の管理者も含め全体を見据えた形での人材育成を率先。 □公務員技術者(インハウスエンジニア)に完結せず、業務委託先企業も含めた人材育成を視野に入れる必要。 □地元企業など現場に近いところを見ている人材を強化する必要。(災害時の対応など) (公務員技術者の人材育成のあり方) □スペシャリストとジェネラリストのバランスをどのように考えるかが重要。 □分野を絞って核となるエキスパートを育成するような仕組みづくりと併せてエキスパートが報われるキャリアパスが必要。 □大阪府の特徴として、海抜ゼロメートル地帯や内水域があり、水門や排水機場など非常に多くの電気機械設備施設により、 高潮や豪雨等から守られていることから、その維持管理技術者の人材と制度、システムをどうしていくかといった視点が必要。 □公務員技術者(インハウスエンジニア)に求めるスキルレベルを明確化することが重要。 ※公務員技術者が備えるべき技術力 ・意思決定を最終的にする立場、それを十分に行える能力が、公務員技術者の備えるべき技術力 ・都市基盤施設の状態を現場で判断できる技術力 ・業務委託先企業を適切にマネジメントするための技術力 □大阪府域の市町村に対して、一定の技術指導ができる技術者を育てることが必要である。 【インフラ長寿命化計画(国)の指針】 □技術者・技能者の人材確保・育成 □資格・研修制度の充実 □技術開発・導入を推進するための体制強化 □各インフラ管理者への支援 「公務員技術者の技術力向上と継承につながる仕組みの構築」が必要 【維持管理技術審議会でのご意見等】 □ インハウス(公務員)の現場技術(技能)の強化が重要(技術力向上・継承) □ テクニカルアドバイス制度の拡充(地域全体としての技術力向上) □ 外部講習会などの活用に対する府としての基本的な方針を定める。 □ 施設毎に関連する技術者資格等を整理し、関係する職員の資格取得状況 と、府としての職員資格取得に関する今後の目標ライン等を明確にする。 □ 色んな団体が実施している講習の横断的な情報発信や講習共有。 □ 講習や研修内容のシラバス化。個人技術カルテの作成。 □ 若い方が研修に行きやすく、学びやすい職場の雰囲気作りが重要。 若い方への投資。 □ 大学の講義の中で、府がひとコマ持ったり現場を見せるのも非常に良い。 □ 人材育成とキャリアパスを併せてうまく人事が回る仕組みが重要。
「公務員技術者の技術力向上と継承」 (基本認識) 「公務員技術者の技術力向上と継承」 (基本認識) (公務員技術者をとりまく状況) ・近年、建設投資や工事件数の減少に伴い、技術的な経験を積む機 会が減少。 ・入契関係の業務増加など多様な業務におわれ、本来の重要な技術 的業務に携わる時間が減少。 ・人事異動等により、職員の専門性が変化 ・職員数の削減等(インハウスエンジニアが減少) ・建設系事業が減少しているため経験が少ない若い世代の維持管理 業務への配置が増加 ・今後、経験・ノウハウを有する多くの職員が退職(技術の継承に大き な懸念) ・緊急対応、維持管理、有事の際に必要な経験的な現場技術・技能 の継承(直営作業・施設操作) (公務員技術者に関する課題) ・今後、多くの都市基盤施設が経年劣化する中、府民の安全や安心 が損なわれないよう、適切な維持管理が求められる。 ・財政状況が厳しい中では、効率的、効果的な維持管理・更新を実 施していく必要がある。 ・都市基盤施設の管理者は、訴訟リスクを考慮した施設の維持管理 をこれまで以上に求められる。 (公務員技術者人材育成の必要性) ・公務員技術者(インハウスエンジニア)は、施設の管理者として、現場の最前線に立ち、施設を良好に保つとともに不具合をいち早く察知、対処 するなど府民の安全を確保することが求められ、豊富な現場経験と専門的な知識が必要である。 ・また、効率的、効果的な維持管理・更新を進めていくには、一定の技術的知見などに基づいた適切な評価・判断を行う等、 高度な施設管理のマネジメント力を発揮する必要がある。
「公務員技術者の技術力向上と継承」 (人材育成の方向性) 「公務員技術者の技術力向上と継承」 (人材育成の方向性) (公務員技術者(インハウスエンジニア)に求められるもの、目指すべきもの) ・施設の状態を把握し、法令等や一定の技術的知見に基づき、適切な判断ができる力 ・アウトソーシング等に対して適切にマネジメントできる能力(内容照査、的確な指示等) ・PDCAを通して、全体を見ながら総合的なマネジメントができる能力 ・分野に特化したエキスパート(行政組織としての必要性、キャリアパス等、要検討) (人材育成の仕組みづくり) ・人材育成、技術の継承が継続的に実施できる仕組みづくりの構築 ・分野、経験年数、職階等に応じた仕組みづくりの構築 ・キャリア等を組織内で有効に活かせるしくみ ・失敗、不都合を補完できるしくみ ・核となるスペシャリストが養成できる仕組みづくり ・市町村など他管理者など地域全体としての技術力向上の仕組づくり スペシャリストとは? ・特定の分野において、設計から建設・維持管理まで高度な専門知識を有し、所属での技術的指導や、高度な技術的課題に対する判断ができる技術職員。 一般技術職員の研修や、スペシャリストの育成も行う 【検討内容】 ◆ 公務員技術者の技術力向上・継承 ◆ 1)技術研修等の体系化(研修制度等の見直し及び充実) ・分野、階層別研修の制度化(シラバス化・技術カルテ、座学と現場実地講義など) ・職員の大学・市町村などへの外部講師派遣(人に伝える機会を創出) ・市町村など他管理者など地域全体としての技術力向上(テクニカルアドバイス制度の拡充) ・必要資格の選定・資格取得のあり方(資格補助制度など) 2)スペシャリストを養成・確保する人事制度のあり方 ・技術的判断ができる人材の養成と確保 ・緊急対応、維持管理、有事の際に必要な経験的な現場技術・技能の蓄積と継承
「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修等の体系化) 「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修等の体系化) ・分野毎に技術者が毎年継続的に技術をつける仕組みづくりが必要である。 例:一定期間、集中的に座学やフィールドワーク等幅広く構造物を見る。(事例:岐阜ME制度) ・人に伝えることによる技術力向上するための機会を創出する。 例:大学の課程の中で、府技術職員を外部講師として、学生に維持管理について講義するなど。 市町村職員に対しての維持管理の講義 ・スキルスタンダードを選択できるようなしくみが必要である。 ・分野別、職階など階層別に応じたシラバス(講習計画)の作成を検討することも考えられる。 ・講習会の受講カルテを作成し、どの講習会が足りていないかなど個人レベルの見える化を検討することも考えられる。 ・維持管理は技術力が必要であり、若い世代に維持管理を担わすのであれば、設計に関する研修等、幅広 い知識を身につけさせることが重要である。 ・若い人が研修等に行きたいときにいけるような雰囲気づくりが必要である。(若い人への投資が重要) ・研修など必要な費用については確保することが重要。 ・技術資格取得の奨励とインセンティブ(資格補助)の付与が重要である。 ・維持管理の資格があれば技術者のモチベーションの向上や社会的な認識も高くなる。 ・民間では、誰がどの資格をとったかということが、一目瞭然でわかるような見える化がかなり進んでいる。 上記を踏まえて、技術研修計画(たたき台)を作成する。
「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修の分類(たたき台)) 「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修の分類(たたき台)) A:階層別 1)経験年数(技術力)による階層(初級、中級、上級) 実務者級:技師級、主査級 →経験年数による階層研修(初級研修~上級研修) 一定の技術的知見などに基づき、外部委託先企業をマネジメント。 ・新採、初級(~5年維持管理実務経験)、 ・中級(5~10年)・上級(10年以上、3事務所経験) 実務者級:技能 →現場経験による技術及び技能の研鑽 2)職階(責任)による階層(実務者級、管理者級) 管理者級:課長補佐級(事務所維持管理担当G長)、 課長級以上(課長・所長) →危機管理事象への指揮・命令 災害、管理瑕疵事案や施設不具合等の対応(リスクマネジメント) 3)階層別の到達目標 初級:維持管理の基本的な事項を知り、一般的な施設の変状を知るとともに点検 の着眼点など習熟。 中級:分野個別施設の点検、診断、補修・補強方法など、業務委託先企業をマ ネジメントするための知識を習熟。 上級:分野個別施設の変状から一定の評価や詳細調査手法、補修、補強方法 などを導ける技術を習熟。 ※市町村職員:初級を基本として、ニーズに応じて対応。 B:分野(施設)別 道路分野 橋梁、舗装、トンネル、函渠、擁壁、 付属施設(交通安全施設、排水施設など)、 道路法面(道路防災施設など) 河川分野 河道施設(堤防、護岸、堰など)、 河川水門・排水機場など電気・機械設備、 地下河川・調整池砂防堰堤、急傾斜地施設、 地すべり施設、ダム 港湾分野 港湾施設(岸壁、物揚げ場、防波堤、護岸、橋梁、 臨港道路、緑地、泊地など) 海岸分野 海岸施設(防潮堤、突堤、離岸堤、道流堤、潜堤、 養浜・砂浜等)、 水門・排水機場など電気・機械設備 公園分野 公園施設(遊具、園路、橋梁、樹木)、街路樹 下水分野 下水施設(管渠、水槽等)、電気・機械設備 横断分野(共通) 施設管理等法令、維持管理の実態、コミニケーション 材料(コンクリート構造物、鋼構造物)、 地盤、電気・機械設備
「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修の内容(たたき台)) 「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修の内容(たたき台)) 計画、設計、維持管理、現場監理、法制などについて、経験年数及び職階により研修を体系化 1 維持管理を知る(初級、管理者級) ・維持管理の基本(維持管理の現状・課題) 2 施設の変状を知る(初級) ・コンクリート構造物、鋼構造物の劣化機構、地盤における変状事例 ・設計施工基準等の変遷(維持管理のポイントとなる部分) 3 施設を見る(観る)診る(初級、中級) ・点検の方法(点検の着目点(変状事例)、見て触っての実技演習※) ・評価、判定方法(評価・判定の着目点、事例紹介) ※実技演習にあたっては、使われていない施設などを有効に活用する。(例:港湾の岸壁など) 4 施設を直す・治す(中級、上級) ・補修・補強方法(補修・補強事例紹介(苦労話や失敗談含む)、現場監理(視察)) 5 管理者の心構え(上級、管理者級) ・管理瑕疵訴訟事例、失敗事例、致命的不具合事例とその対応(過去の事例を題材に演習)、リスクマネジメント総論 6 施設をみんなで使う(初級、中級、上級、管理者級) ・笑働OSAKA(事例紹介、ブレスト、コミニケーション) 7 維持管理を伝える(中級、上級) ・外部講師派遣(中・上級者による市町村研修の講師、学生講義の講師) その他(初級~上級) ・維持管理技術(技能)資格サポート研修 (技術:コンクリート診断士、コンクリート構造診断士、土木鋼構造診断士、構造物診断士、技能:重機の運転、玉かけ、現場溶接など) 管理施設概要、施設の役割、施設が置かれている環境(維持管理の現状)、施設管理者法令等、メンテナンスマネジメント(全体・各分野)、維持管理業務体験(穴埋め・草刈、側溝清掃など)、維持管理コミュニケーションノウハウ(先輩が語る) ※ 研修によっては、自前で実施するのではなく、 外部講師の招聘や外部講習会の参加も含め 検討する。
「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修の内容(たたき台)) 「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修の内容(たたき台)) a)講師など ・初級:職員 ・中級、上級、管理者級:職員/外部講師(大学、学協会、OB職員など) ・維持管理技術資格サポート研修:外部講師(大学、学協会、OB職員など) b)教材 ・学会、協会など各種団体の既存資料の整理・活用 ・不具合事例とその対応 →失敗事例、致命的不具合事例データを蓄積する仕組みを構築。 c)個人スキルレベルの見える化 ・講習会の受講カルテを作成し、どの講習会が足りていないかなど個人レベルの見える化を検討。 d)技術力カルテ ・採用から退職までのキャリア履歴(分野等)、研修(講習)の受講や技術資格、技術論文等の記録、 高度な不具合への対応や高度な技術が必要な工事(新設・維持管理)などの履歴を記録。 →技術力の活用。
「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修 スキルアップイメージ) 「公務員技術者の技術力向上と継承」 (技術研修 スキルアップイメージ) 10年 5年 上級 中級 新採 初級 実務者級 管理者級 1 維持管理を知る 1 維持管理を知る 2 施設の変状を知る 3 施設を見る(観る)診る 4 施設を直す・治す 5 管理者の心構え 6 施設をみんなで使う 7 維持管理を伝える その他(維持管理技術資格サポート研修)
持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けての整理 2.現場や地域を重視した維持管理の実践 持続可能な維持管理の仕組みづくりに向けての整理 【面的なメンテナンスマネジメント】 □テクニカルアドバイス制度の活用など、土木事務所を中心 とした地域全体の技術力向上。 □市町村の都市基盤施設の維持管理に関する重要性 の理解と賛同を得ることが重要であり、そのためにも、市町 村と大阪府が維持管理に関して会する 場づくりが重要。 □市町村の技術的課題やニーズなどを把握することが必要 □地元企業の技術力強化・確保(災害対応など) □大学・民間企業(地元企業など)・市町村など、施設管理 者間の連携強化。 【インフラ長寿命化計画(国)の指針】 ◆ 多様な施策・主体との連携 ◆ □ 様々な主体との連携 国と地方公共団体、都道府県と市町村、官と民、地域社会等の相互連携強化 【検討内容(たたき台)】 ◆ 地域特性、地の利や、つながりを活かした面的なメンテナンスマネジメント(土木事務所単位))◆ ・ 産官学民の交流による人材の養成と地域に密着した維持管理の実施と技術の蓄積 1)人的ネットワークの強化 ・ 維持管理を通して、顔の見える関係を構築(有事や平常時の維持管理業務に有効) 2)大学連携(情報・フィールドの共有、協同研究、技術力向上など) 大 学:科学的知見や技術的サポート、維持管理における協働研究、新技術、工法、材料の審査サポートなど 大阪府:大学の研究や教材のフィールドとしてインフラや維持管理データを提供。講義などへの外部講師、インターシップの受け入れ。など
1)人的ネットワークの強化 地域連携モデルのイメージ 「地域特性などつながりを活かした面的なメンテナンスマネジメント」の検討 1)人的ネットワークの強化 「地域特性などつながりを活かした面的なメンテナンスマネジメント」の検討 (目 的) ・地域毎の管理者(国・府・市町村)間における相互連携強化(人的ネットワーク強化による地域力アップ) ・地域毎の産官学連携による維持管理技術の向上(技術者のスキルアップ) 地域連携モデルのイメージ 維持管理ネット 豊能 三島 北河内 南河内 泉北 中河内 泉南 ●土木事務所 大阪市 堺市 人材育成 技術連携 情報共有 都市基盤施設 維持管理地域連携ネットワーク (維持管理ネット) 情報共有 ・維持管理の取組み、維持管理ノウハウ 等技術の蓄積 (例えば:不具合事例及びその対応等) 人材育成 ・技術研修 技術連携 ・テクニカルアドバイス制度 etc ・維持管理業務の連携 ・フィールドの提供 ・産官学民の場づくり メンバー構成 ・土木事務所 ・管内市町村 ・近畿整備局 ・大学(府内大学など) ・学会・協会など民間団体 など (検討ステップ) 1.市町村、大学のニーズ等の把握(市町村への中間報告と併せて技術連携のあり方アンケートの実施) 2.地域連携モデルの検討(市町村等への説明及び意見聴取) 3.地域モデル(案)の作成 4.試行実施(意見聴取・改善)
1)人的ネットワークの強化 (市町村の現状やニーズ等の把握) 1)人的ネットワークの強化 (市町村の現状やニーズ等の把握) 1.維持管理の現状を知る。 ・維持管理の予算、従事する職員、施設数、点検の実施状況(点検の有無、実施体制(直営・委託)、点検頻度、 点検要領の有無)、日常的な修繕の対応、補修・補強の対応、緊急の対応など維持管理の現状を確認。 2.市町村の課題を知る。 ・維持管理業務の懸案事項、その主な理由 3.市町村が必要とされている技術を知る。 ・技術研修の実態、技術研修のニーズ 4.今後の維持管理の連携のあり方について聞く。 ・連携する内容(情報共有・技術研修・人事交流等)、連携体制及び構成員の確認。
2)大学連携 (大学との技術連携に伴うヒアリング骨子) 2)大学連携 (大学との技術連携に伴うヒアリング骨子) 〇 大阪府は、狭い行政区域に、多くの大学(工学部)があり相互に連携した取組みの可能性を有する。 〇 大学との連携は都市基盤施設の適切な維持管理をはじめとした各種技術的課題解決等において、新たなサポート体制 を構築していく上で非常に重要と考えられる。 〇 上記を踏まえ、持続可能な維持管理の仕組づくりの一環として、「大学との技術連携のあり方」を検討するために、大学に 対して以下についてヒアリングを行う。 1.技術連携について 1)大阪府として期待するもの ・分野施設毎の高度な技術的サポート ・新技術・工法・材料の活用促進及び審査 ・共同研究 等 2)その他、大学として技術連携可能なもの 2.研究・教育等について ・都市基盤施設(フィールド)及び点検等データの研究や教材としての活用 ・都市基盤施設の維持管理専用科目を設置の有無及び今後の方向性 ・維持管理の現状など大阪府職員が外部講師として講義するニーズ ・土木事務所などにインターシップの受け入れ ・その他、大学のニーズ ヒアリングの実施方針 ・大学へのヒアリングの実施にあたっては、まずは、個別分野ごとにヒアリングを行う。 ・同時に学会・協会についてもヒアリングを行う。
3.維持管理業務の改善と魅力向上のあり方 (新技術の活用) □新技術・工法・材料活用のための新しい仕組みづくり ・既存の第三者機関の技術認定するものについて認めるやり方など公平な選定が必要である。 □民間企業等との継続的な連携関係の強化 ・官庁が持っているデータをオープンにすることで、協働が進む動きがかなりある。 (入札契約制度の改善) □電気機械施設の維持管理は、技術者の制度と人材、システムをどうしていくかという視点が必要。 ・維持管理業務には損傷した原因調査や劣化の要因も複合的なものであるため、メーカーの技術を積極的に取 り入れることは良いことである。 ・点検する会社が変わった場合、点検表により点検項目が決まっていたとしても、点検に対する視点(基準)が 変わることがある。維持管理業務では継続性や責任をもって点検をしてもらうといったことも必要である。 (魅 力) □積極的な情報発信・PR □学生達に魅力を伝えていくことが重要である。 例:維持管理の工事現場を見せることで、重要性ややりがいのある仕事であることを理解してもらう。 座学だけでなく、構造物を見て、触って、実際に診断することを体験してもらうことが重要である。 □技術者のモチベーション確保 【インフラ長寿命化計画(国)の指針】 □入札契約制度等の改善 □新技術の開発・導入 ・老朽化対策における技術開発・導 入の重要性・必要性 □技術開発・導入を推進するための体制強化 □発信・共有(国民の理解を促進) ・維持管理の必要性や重要性の理 解を促進 ・安全性に対する不安を払拭し、併せ て、研究開発等の取組を促すため、 情報を広く配信・共有化 【検討内容(たたき台)】 1)新技術・新工法・新材料の活用と促進にむけた仕組みづくり ・産官学民の連携(意見交換する場づくり) 2)設備施設の維持管理のあり方 ・機械・電気設備の維持管理に関する技能の継承や入札契約制度のあり方 3)維持管理の取組の情報発信・PR
1)新技術・新工法・新材料の活用と促進に向けた仕組みづくり(取組み状況) 1)新技術・新工法・新材料の活用と促進に向けた仕組みづくり(取組み状況) 1.新技術・新工法・材料の普及促進 ・平成25年度 新技術・新工法の講習会実施 回数 2回(7月、1月) 紹介した新技術・新工法の数 15技術(15企業) ・大阪府流域下水道技術委員会新技術検討会 回数 2回程度開催 紹介した新技術・新工法の数 3技術 2.新技術・新工法・材料の府での利用状況 ・最近5年間で採用した、新技術・新工法・材料等 各事務所で 95件(49種類) 橋梁耐震、橋梁補修、道路改良、下水等 代表的工法 種類:橋梁補修 特徴:コンクリート片剥離対策 種類:橋梁補修 特徴:錆転倒型防食塗装 種類:道路改良 特徴:EPS軽量盛土工法における、フッ素樹脂塗装鋼板を用いた保護用壁面工法 など 種類:下水設備 特徴:ベルトろ過型濃縮機 種類:下水設備 特徴:低圧集砂装置 3.活用の課題と方向性 ・課題 【新工法そのものについて】 価格が高い、効果が実証されていない、施工実績が少ない 類似の工法の開発されており、工法比較が困難 【契約について】 工法指定、商品指定ができず、契約面での課題が多い
1)新技術・新工法・新材料の活用と促進に向けた仕組みづくり(ニーズ調査) 1)新技術・新工法・新材料の活用と促進に向けた仕組みづくり(ニーズ調査) 〇新技術・新工法・新材料の活用と促進にむけた仕組みづくりについて検討する上で、現場職員が抱える新技術・新工法・新材料を活用と促進する上での課題やニーズについて確認する。 ◆対象:府出先機関 ◆ニーズ調査項目 1)現在の業務において技術的な面で困っていることや課題解決が困難なことを教えてください。 (自由記述) 2) 上記課題等の解決において、新技術・新工法・新材料を活用する思考にありますか。 あれば、具体的に書いてください。 3)これまでに、新技術・工法・材料を活用したことがありますか -1-1(ある場合) 新技術・工法・材料を活用する際の目的は。 例:施工困難、工期短縮、長寿命化、コスト縮減、その他( ) 具体的な事例を記述( ) -1-2 採用にあたってどのように情報を入手したか 例:NETIS(新技術情報提供システム)、委託先企業、企業の営業、独自調査(WEB等)、その他( ) -1-3NETISを知っているか -1-4 NETISの活用の有無 -1-5 使い勝手は?例:使いやすい、普通、使いにくい 使いにくい場合の具体的な理由( ) -2-1(ない場合) 活用しなかった理由は。 例:活用する課題に直面しなかった。 コストが高かった。 施工実績が少ない。 類似工法が多種あり比較が困難。 契約上(工法・製品指定)に問題があった。 新技術・工法・材料を探せなかった。 その他(自由記述)