格差社会 769.

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格差社会 769

格差社会とは? ある基準をもって人間社会の構成員 を階層化した際に、階層間格差が大 きく、階層間の遷移が不能もしくは 困難である(つまり社会地位の変化 が困難、社会移動が少なく閉鎖性が 強い)状態が存在する社会のこと。 社会問題の一つである。

格差社会の要因は、多くが絡み合って複合 的にもたらされているが、要因の一つにグ ローバリゼーションがある。けして、企業 家たちのエゴによって行われたわけでも、労 働者が怠けていたわけでもない。かつては、 国家間の格差であったが、グローバリ ゼーションによって、国家間の格差が縮小さ れ、国内の格差が生じたためである。

グローバリゼーションとは *これまでの国家や地域など の境界を越えて地球規模で 複数の社会とその構成要素 の間での結びつきが強くなる ことに伴う社会における変化 やその過程のことをいう。

グローバル化以前の先進国の労働者賃金 は、500万円程度であったが、途上国 の労働者賃金は5万円にも満たなかった。 そのため、通信が発達しておらず高額な コスト・時間がかかった時代では途上国 に任される労働は限られていた。しかし、 インターネットなどの通信が発達した現 代では国内で生産するより、途上国で生 産したほうがコスト削減になったため、 国内の労働者賃金が減少し、途上国の労 働者賃金が上昇傾向にある。

グローバル化以前・以後の比較  グローバル化以前 先進国の労働者の賃金 年収500万円 途上国の労働者の賃金 年収5万円

インターネットの普及により、ユビキタス社会となりいつでもどこでもだれでも、仕事ができる。 いつでも、どこでも、何でも、誰でも」がコンピューターネットワークを初めとしたネットワークにつながることにより、様々なサービスが提供され、人々の生活をより豊かにする社会である。 インターネットの普及により、ユビキタス社会となりいつでもどこでもだれでも、仕事ができる。 つまり 高い賃金が必要な国内の工場とやりとりするより、10分の1以下価格で生産できる途上国に工場を建て、生産したほうが効率的。途上国では高度成長期に入り、賃金は先進国へ近づき平滑化が促される。

脱工業化以降 先進国の労働者の賃金   下降傾向 ↓↓ 途上国の労働者の賃金 大幅な上昇傾向↑↑

しかし、いつまでも好都合な状況は続か ない。途上国は高度経済成長の中にある 国が多く、先進国と途上国の賃金に平準 化が進み、労働者の賃金は平衡状態とな る。中国・インドなどの国々では、高度 経済成長に突入したといわれて久しい。 次に出てくる実質GDP成長率をみると、 中国・インド・ロシアでは10%近い経済 成長になっている。韓国は、すでに高度 成長期の峠を越し、先進国同様経済成長 は下降してきている。

実質GDP成長率 日 米 加 独 仏 英 伊 露 中 韓 印 ブラジル 2000 2.9 3.7 5.2 3.2 4.0 3.8 10.0 8.4 8.5 4.4 4.3 2001 0.2 0.8  1.8 1.2 2.4 1.7 5.1 8.3 5.8 1.3 2002 0.3 1.6 0.0 1.1 2.1 4.7 9.1 7.0 2.7 2003 1.4 2.5 1.9 ▲0.2 0.1 7.3 3.1 2004 3.9 2.3 3.3 1.0 7.2 10.1 7.5 5.7 2005 0.9 6.4 10.4 4.2 8.8 2006 2.2 2.8 6.7 10.7 5.0 9.4 7-9月 4.1 2.6 1.5 6.6 9.8 6.5 8.0 ー 10-12月 3.5 ▲0.3 7.9 9.9 6.9 9.3 1-3月 5.6 3.4 10.3 4-6月 11.5 9.6 2.0 6.8 10.6 10.2 7.8 8.7 2007 0.6 11.1 3.6

グラフから見て、中国・インドなどの 途上国は、他の先進国からの労働 を任されてることが多くなり、その分 労働者の賃金や物価が高くなってき ているためだと思われる。途上国が 先進国と同等になってくるにつれ、 お互いの格差が縮まり国同士の格 差社会はなくなってくると思った。

★現在、国内生産コストに比べ、途上国での生 産コストは、10分の1程度に抑えられているが、 間もなく平衡状態となり、途上国でも生産にか かるコストは今の10倍となる。そうなると、運 搬コストがかかる分、海外生産は不利になる。 そしてまた、振り子のように生産工場は国内生 産にシフトしてくる。格差社会が話題になるのも、 平衡状態に到達し、振り子が戻りに入るまでの ことだろう。おそらく50年後にはが、国、今の ように安く品物やサービスは手に入らなく なる家間の格差はずっと縮小されるはずだ。

まとめ これから懸念されることは、国内の経済格差が拡大されるよりも、国家間の経済格差が縮小し、食材など多くの輸入品の価格が、10倍近くに跳ね上がったとき、輸入に頼る日本が成り立つだろうか。現在の日本のシステムのままでは、原価が10倍になれば成りたたなくなる業種が過半数を占めている。これからも、先進国と途上国の格差がどう変化するかによって、日本の社会にもたくさんの影響を及ぼしてくることは予想できるかもしれない。