水中で落下する球体の運動
測定に用いた道具 デジタルビデオカメラ 木製の定規(1m) アクリル製の気柱、厚紙(水色) 鉄製スタンド デジタルノギス(直径を測る道具) 電子上皿天秤(質量を測る道具) 種類 質量(g) 直径(mm) 密度(g/mm3) 鉄球 8.0 12.5 7.8 32.6 20.0 63.6 25.0 198.3 36.5 225.3 38.1 マウス 49.6 25.3 5.9 ビー球 2.9 13.0 2.5 19.7 24.8
測定方法 (1) 気柱に水を入れ、鉄製スタンドで机上に垂直に固定する。また、その隣に、木製の定規も同様に固定する。 (1) 気柱に水を入れ、鉄製スタンドで机上に垂直に固定する。また、その隣に、木製の定規も同様に固定する。 ↑測定装置 (2) 球を、水を入れた気柱の中に水中から落とし、その落下する様子をビデオカメラで撮影する。 (3) 撮影したビデオをコマ送りしな がら再生し、時刻(1コマあたり1/30イ上の球の位置を記録し、間ごとの速さを求める。 (4) 球の種類を変え、(2)(3)の方法で測定を行う。
測定結果 種類 鉄球 マウス ビー玉 質量(g) 8.0 32.6 63.6 198.3 225.3 49.6 2.9 19.7 直径(㎜) 12.5 20.0 25.0 36.5 38.1 25.3 13.0 24.8 密度(㎝3/g) 7.8 5.9 2.5 時刻 速さ [×1/30] [cm/s] 1 60 30 90 2 150 3 120 180 4 5 6 7 8 9
質量8.0gの鉄球の各時刻における速さ 時刻 区間ごとの速さ[㎝/s] 平均値 [×1/30s] 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 2 48 78 93 63 60 68.4 3 66 51 81 90 70.8 4 96 114 99 105 100.8 5 102 6 144 108 120 115.2 7 126 8 136 132 123.8 9 129 141 135 131.4 10 156 150 148.8 11 139 138 140.6 12 143 147 140.8
球の種類と各時刻における速さの平均 種類 8g 鉄球 32.6g 49.6g マウス 63.6g 時刻 速さ [×1/30] [cm/s] 68.4 66 63.0 65.25 3 70.8 86.4 87.0 78.6 4 100.8 103.8 96.0 103.2 5 102 117.6 117.0 115.8 6 115.2 127.2 131.4 7 120 132 124.2 133.8 8 123.8 149.4 129.0 9 145.8 136.2 157.8 10 148.8 147 11 140.6 159.75 142.8 165.6 12 140.8 165 146.4 171
f mg < f = 0 である f (抵抗力) f (抵抗力) = 10 mg (重力) 20 = 0< 30 40 v = v2 のとき 速度について v2・・・終端速度 v1・・・終端速度以前の速度 (0<v1<v2) f (抵抗力) v = v2 のとき v =0 のとき v = v1 のとき f (抵抗力) (速度) = 10 f がv に比例すると f = k v f = k v1 または f = k v12 f が増加し続けると f = mg となり mg (重力) 20 f がv 2に比例すると f = k v2 なので v1 >0 なので このとき速度は抵抗力 f に阻まれ、これ以上増加できなくなり、一定になる(終端速度) = < f mg 速度について v2・・・終端速度 v1・・・終端速度以前の速度 (0<v1<v2) 0< 30 f = 0 である 40
( ) 理論値の求め方 1)抵抗力が速さに比例するとき → f = k v ①をma=mℊ - f へ代入し ma=mℊ - k v 微分方程式を解いて 球の質量:m 重力加速度:ℊ 速度:v 水による抵抗力を:f のときの加速度:a v = ( ) k mℊ
( ) 理論値の求め方 2)抵抗力が速さの2乗に比例するとき→ f = k ‘v 2 ②をma=mℊ - f へ代入し ma=mℊ - k ‘v 2 微分方程式を解いて 球の質量:m 重力加速度:ℊ 速度:v 水による抵抗力を:f のときの加速度:a ( ) v= k´ mℊ
終端速度の求め方 50cm以降の地点の速度変化を測定し、1/30sごとの速度のすべての値を平均する 例 表3質量32.6gの鉄球の測定値 から ≒171(cm/s) (168+171+168+165+174+・・・+180+180) 33 33個の測定値
考察Ⅰ 抵抗力は速さの2乗に比例する ↳ f = k ‘v 2 グラフから抵抗力が速さの2乗に比例するグラフのほうが、測定値がより近い値を取る。 抵抗力は速さの2乗に比例する ↳ f = k ‘v 2
考察Ⅱ < < (150㎝/s) (171㎝/s) 速さは質量に影響され、質量が大きいほど抵抗力は小さくなると考えられる。 質量63.6gの鉄球の加速度 質量49.6gのマウスボールの加速度 < 質量49.6gのマウスボールの終端速度 < 質量63.6gの鉄球の終端速度 (150㎝/s) (171㎝/s) 速さは質量に影響され、質量が大きいほど抵抗力は小さくなると考えられる。