ブラックホール磁気圏研究会 ( 大阪市立大学)

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Presentation transcript:

ブラックホール磁気圏研究会 (2010.3.1-3.3 大阪市立大学) 降着円盤の磁気流体シミュレーション 松元亮治 (千葉大理)

ブラックホール降着円盤 M87 VLBA 43GHz VLA+ HALCA Walker et al. 2007 銀河中心核の活動性は超大質量ブラックホールへの質量降着によって駆動されていると考えられています。下図は降着円盤の模式図ですが、物質降着を可能にする角運動量輸送、円盤からのアウトフローの噴出等に磁場が本質的な寄与をしていることが明らかになってきました。さきほどの町田さんの講演でも紹介されましたように、私たちのグループでは降着円盤の時間発展を円盤全体を計算領域に含めたグローバルな磁気流体シミュレーションによって調べています。この講演ではSgrA*やこの図に示されたM87のように中心核が暗い低光度降着流の場合の計算結果について紹介します。

講演内容 降着円盤の基礎方程式 降着円盤の熱平衡曲線 ブラックホール降着円盤の状態遷移 低光度降着円盤の3次元MHD数値実験 準周期振動(QPO) 次世代降着円盤シミュレータの開発 まとめ

ブラックホール降着円盤の 熱平衡曲線 Abramowicz et al. 1995 降着率 α=0.01 r = 5rg Slim Advection Radiation ADAF/RIAF 従来の降着円盤モデルでは、ハードステートからソフトステートへの遷移は、円盤密度がある臨界値を越えた場合に発生する熱不安定性によって説明されてきました。この図はAbramowiczらによって求められた降着円盤の熱平衡曲線です。横軸に円盤の表面密度、たて軸に降着率をとると光学的に薄い状態と厚い状態のふたつのブランチがみつかります。降着率が増大してハードステートの光度が上昇するとき、ある臨界降着率を超えるとクーリングが卓越して円盤が冷え、光学的に厚い状態に遷移すると考えられます。しかしながら、この遷移が生ずる光度はエディントン光度として知られる臨界光度の1%以下であり、GX339-4などのブラックホール候補天体で光度がエディントン光度の10%程度に至るまでハードなスペクトルが観測されるという観測結果を説明することができていませんでした。 SADM 表面密度 光学的に薄い 光学的に厚い

降着円盤の基礎方程式

降着円盤に働く方位角方向の力 ストレステンソルのrφ成分 半径 r の面に働くトルク 内径 r 、外径 r+Δr の円環に働くトルク アルファモデル

角運動量輸送の式 方位角方向の運動方程式 定常円盤を仮定すると 鉛直方向に積分 動径方向に積分 ここで              (降着率)

エネルギー式 加熱率 定常円盤では 鉛直方向に積分 鉛直積分したエネルギー式

定常降着円盤の基礎方程式 ケプラー角運動量 ℓK は        から計算

降着円盤の3タイプ 標準円盤 移流優勢円盤 光学的に薄い場合:RIAF 厚い場合:スリム円盤 Slim ADAF/RIAF SADM Advection Radiation ADAF/RIAF SADM 表面密度 光学的に薄い 光学的に厚い

ブラックホール降着円盤の 状態遷移

ブラックホール候補天体の アウトバースト 0.1LEdd ここに示したのはブラックホール候補GX339-4の光度曲線で、記号の色は各時点でのカラーをあらわしています。青は硬X線強度が強いX線ハードステート、赤は軟X線強度が強いソフトステート、緑と黄色はその中間状態に対応します。2-20KeVでの光度はエディントン光度の10%を超えています。 Light Curve of GX339-4 during outbursts (Remillard 2005)

色-光度図 (HR Diagram) Remillard 2005 Luminosity Hard state Soft state 10 100 10 100 KeV KeV Optically thick cold disk Optically thin hot disk Color

状態遷移の理論モデル Abramowicz et al. 1995 降着率 α=0.01 r = 5rg Slim ADAF/RIAF Advection Radiation ADAF/RIAF 従来の降着円盤モデルでは、ハードステートからソフトステートへの遷移は、円盤密度がある臨界値を越えた場合に発生する熱不安定性によって説明されてきました。この図はAbramowiczらによって求められた降着円盤の熱平衡曲線です。横軸に円盤の表面密度、たて軸に降着率をとると光学的に薄い状態と厚い状態のふたつのブランチがみつかります。降着率が増大してハードステートの光度が上昇するとき、ある臨界降着率を超えるとクーリングが卓越して円盤が冷え、光学的に厚い状態に遷移すると考えられます。しかしながら、この遷移が生ずる光度はエディントン光度として知られる臨界光度の1%以下であり、GX339-4などのブラックホール候補天体で光度がエディントン光度の10%程度に至るまでハードなスペクトルが観測されるという観測結果を説明することができていませんでした。 SADM 表面密度 光学的に薄い 光学的に厚い

低光度降着円盤の3次元 磁気流体シミュレーション

磁気回転不安定性 (Magneto-rotational Instability:MRI) 角運動量 Balbus and Hawley (1991), Velikhov (1959)

磁気ループ形成とダイナモ +1 磁気回転不安定性が成長 +2 -1 パーカー不安定性による磁束流出 +2 浮上 -1

局所3次元MHDシミュレーション Matsumoto and Tajima 1995 z 鉛直方向の重力を考慮するとMRIで強められた磁場が浮上し、円盤内の方位角磁場方向が準周期的に反転する円盤ダイナモが発生する。 time Hirose et al. 2009 Bφ

降着円盤の形成 Machida and Matsumoto 2003

Time Evolution of Magnetic Energy and Maxwell Stress a= <-BrBf/4pP0>  a ~ 0.1 b= Pgas/Pmag ~10 The megnetic energy increases with time and saturates when beta is aound 10. The ratio of the Maxwell stress to the gas pressure is about 0.1 in the innermost region. time TIME

ブラックホール近傍で発生するX線フレア Joule Heating Current Density Magnetic Energy Current density(color) Accretion Rate T=30630 time Time variabilities of Cyg X-1

降着円盤からのアウトフロー生成 磁力線と方位角方向磁場 vz=0.05c の面 This viewgraph shows the structurfe of the jet launchig region. Left panel shows the isosurface of vertical speed and solid curves in the right panel show magnetic field lines. Colors show azimuthal magnetic fields. We found that large-scale poloidal field is created and that outflows are accelerated along these field lines. 磁力線と方位角方向磁場 vz=0.05c の面

磁気タワージェット Kato, Hayashi, Matsumoto (2004)

This viewgraph is a summary of our magnetic tower jet simulation This viewgraph is a summary of our magnetic tower jet simulation. When the central star is magnetically connected to the disk, well collimated magnetic tower develops. When the central object is a black hole and the disk has poloidal magnetic loop, the tower jet also appears.

相対論的3次元MHD シミュレーション McKinney and Blandford 2009

状態遷移の3次元 MHDシミュレーション

光学的に薄い場合の輻射冷却を考慮した 3次元MHDシミュレーション (Machida et al. 2006, PASJ 58, 193) 降着流が準定常的になってから輻射冷却項を加える 熱制動放射を仮定 Qrad = Qb r T r < r crit となる領域(コロナ)では冷却項は加えない 2 1/2 I would like to show the results of 3D MHD simulations including optically thin radiative cooling. Cooling term is switched on after the accretion flow becomes quasi-steady.

冷却不安定性の成長 density temperature Toroidal field This viewgraph shows the time evolution of density, temperature and toroidal magnetic fields. As the thermal instability grows, the disk collapses in the vertical direction and dense, cool disk is formed near the equatorial plane. The disk shrinks almost conserving the toroidal magnetic flux. Thus, strongly magnetized regions appear near the equatorial plane. In this region, the disk is supported by the magnetic pressure. density temperature Toroidal field

密度、温度等の時間変化

磁気圧優勢円盤の形成 Before the transition After the transition We found that magnetic pressure dominated disk is created during the transition. These figures show the distribution of plasma beta before and after the transition. Green and blue show the gas pressure dominated region and yellow shows the magnetic pressure dominated region where beta is smaller than 1. Low beta disk is formed because the disk shrinks in the vertical direction almost conserving its magnetic flux meanwhile gas pressure decreases due to cooling. Before the transition After the transition

磁気圧で支えられた円盤の形成 Cool Down Radiative Cooling b < 1 b ~ 10 Optically Thin Hot Disk Supported by Gas Pressure Optically Thin Cool Disk Supported by Magnetic Pressure

磁場を考慮した熱平衡曲線 Oda et al. 2009

降着率増大に伴う降着円盤の時間発展 Accretion Rate accretion Hot, b ~ 10 Hard State Optically thin cool down Machida’s Simulation b ~ 0.1 L ~ 0.1LEdd 以上の結果を模式的に描いたのがこの図です。降着率が上昇するにつれて熱不安定領域があらわれ、磁気圧優勢円盤への遷移が起こります。このときX線スペクトルはハードな状態に保たれています。さらに降着率が上昇すると円盤最内縁まで磁気圧で支えられた状態になり、光度はピークに達します。さらに降着率が上がると、円盤から磁束が流出するにつれて外側で円盤がさらに収縮して光学的に厚い領域が内側に伝わります。最も内縁の領域に蓄積された磁気エネルギーが解放されるとジェットが噴出し、この領域でも円盤が鉛直方向に収縮して光学的に厚いソフトステートへの遷移が完了します。 Transition to Soft State Cold, optically thick jet Large b ~ 10

マイクロクエーサーGRS1915+105 Plasmoid ejection Optically thin disk cooling We can apply this model to the ejection of relativistically moving blobs in microquasars. In GRA1915+105, this spike corresponds to the state transitiion between hard state to soft state. Blobs will be ejected when the innermost region of the disk collapses and the accumulated magnetic energy is released. Optically thin disk cooling Low b disk

ブラックホール候補天体の 準周期振動(QPO)

Quasi-Periodic Oscillations (QPOs) in Black Hole Candidates Power Density 0.1 1 10 100 0.01 Hz GX 339-4 LFQPO HFQPO 0.1 1 10 100 0.01 Hz XTE J1550-564 McClintock and Remillard 2004

Twin Peaks in HFQPOs GRO J1655-40 (Strohmayer 2001) Sco X-1 ( van der Klis et al.1997)

Appearance of HFQPO luminous low/hard state high/soft state Fender et al. (2004) luminous low/hard state Remillard and Muno (2002) QPO appears when the disk stays in the luminous low/hard state and hard intermediate state. When the disk stays in dark low/hard state or high/soft state, QPO are not clearly seen. When the disk luminosity exceeds 1% of the Eddington luminosity, low frequency QPOs with frequency 1-10 Hz appears. The low frequency peaks are broad. When the disk evolves to hard intermediate state, in addition to the low frequency QPO, double peak high frequency QPOs appear. As the disk completes the transition to high/soft state, QPO disappears. Therefore, it seems that the QPOs are associated with the cooling of the disk and state transition. high/soft state 1% of Eddington luminosity No QPO in high/soft state and standard low/hard state low/hard state

HFQPOs Appear When a Hot Disk is Cooled Down Abramowicz et al. 1995 Accretion Rate α=0.01 r = 5rg Slim Advection Radiation QPO ADAF SADM Surface Density Optically Thin Optically Thick

円盤温度を低下させて シミュレーションを実施 Formation ot the Inner Torus Machida and Matsumoto 2008 High temperature(HT) model Low temperature (LT) model

Sawtooth-like Oscillation Magnetic energy Joule Heating Rate

Sawtooth-like Oscillations Accompany High Frequency QPOs HFQPO The left panel shows the radial distribution of power spectral density. The horizontal axis is the radius and the vertical axis shows the frequency. When low-frequency QPOs around 10Hz is excited, high frequency QPOs with frequency around 100Hz appears. 1Hz 10Hz 100Hz Power spectrum of luminosity variation

Resonance Model Vertical Oscillation Radial Oscillation Abramowicz and Kluzniak 2004

解像度を高めた計算例 Hot Disk Cool Disk Machida and Matsumoto (2008) In my talk, we present the results of global 3D MHD simulations of black hole accretion flows. We focus on the dependence of numerical results on the gas temperature supplied from the outer region. When the accreting gas has low temperature, the inner torus is formed around 4-8rs. The inner torus deforms itself from a circle to a crescent quasi-periodically. The origin of the torus deformation is the release of magnetic energy inside the torus. The deformation of the inner torus leads to the low frequency QPO in PSD of the mass accretion rate. Machida and Matsumoto (2008)

振動パワースペクトルの空間分布 Model HT Model LT We fourier analysed the time variabilities of mass accretion rate in our global 3D MHD simulation of cool disk. The left panel shows the spatial distribution of the power spectrum. The horizontal axis shows the radius. The vertical axis shows the oscillation frequency and color shows the Fourier power. In this slid, we assume 10 solar mass black hole. In model HT, the Fourier power of low frequency becomes large and the amplitude is almost same from inner region to outer region. On the other hand, in model LT, low frequency QPO about 10 Hz appear in 4 < r <10, where the inner torus is formed. We can clearly see that several Hz oscillations and high frequency QPOs are excited. Model HT Model LT

  How a Black Hole Looks Like

次世代降着円盤シミュレータの開発 プラットフォーム : CANS 降着円盤への適用 並列計算機 向き最適化 シミュレーション結果解析 並列計算機 向き最適化 シミュレーション結果解析 シミュレーションエンジン 基本課題   ライブラリ リーマンソルバの改訂 相対論的磁気流体 ウェブページ 輻射磁気流体 可視化 私たちのグループでは、輻射が重要になる領域まで含めた降着円盤のシミュレーションを実施するためのシミュレータを開発中です。以前に私たちが作成したコードのエンジン部にあたりリーマンソルバを改定するとともに、輻射磁気流体モジュールを加え、円盤の状態遷移やジェット形成に適用することを目指しています。 降着円盤への適用 光学的に  薄 い円盤の 時間発展 ハード・ソフト 状態遷移 光学的に厚い円盤の進化 相対論的ジェットの形成

まとめと議論 差動回転円盤では磁気回転不安定性により磁気乱流が励起され、角運動量が効率的に輸送される。 大局的な3次元MHDシミュレーションにより、降着円盤の時間発展を現象論的なパラメータαを導入せずに調べることが可能になった。 降着率が増大して光学的に薄い円盤から厚い円盤に遷移する際、磁気圧で支えられた明るくハードなX線スペクトルを持つ中間状態に至る。

まとめと議論(2) 降着ガス温度が低下すると角運動量輸送率が下がり、inner torusが形成される。このとき、inner torus の10回転程度の周期で磁気エネルギーの蓄積、解放が繰り返す低振動数の QPOが発生する。 低振動数QPO発生時にはm=1の非軸対称構造が発達し、高振動数のQPOを励起する。 HLLDスキームに基づくMHDコードを実装した降着円盤シミュレータを開発中。

End