情報ネットワーク 2015 2年秋学期 大学院 教職(教科) ただし2014年度に入学した情報理工学科および情報通信学科の2年生が履修することはできません 来年度からは「情報通信ネットワークA」 に変更されます (3年春学期) 教室(63-201)は広いです
情報ネットワーク(授業の進め方) スケジュール表および講義資料http://www.goto.info.waseda.ac.jp/ ~goto/infonet.html 上のURLはシラバスに記載されている またCourse N@viの「お知らせ」にも掲載 後藤・菅原担当分の教科書 竹下・村山・荒井・苅田「マスタリングTCP/IP 入門編・第5版」オーム社 参考書 後藤・外山「インターネット工学」コロナ社, 2007.
後藤担当と菅原先生担当の相違点 菅原先生の講義内容はシラバスを参照 菅原先生担当 基本的なプロトコル 講義資料を各自プリントあるいは持参する前提 Course N@viに掲載(次週10月5日から実践) 後藤担当 教科書を参照しつつトッピクスを扱う 講義資料は復習用を想定 http://www.goto.info.waseda.ac.jp/~goto/infonet.html ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
再履修の諸君のための注意事項 2007年度まで「情報ネットワーク」は3単位 2008年度から「情報ネットワーク」は2単位 3単位を必要とする諸君は、本授業を聴講し、 レポートを提出し、定期試験を受ける(2単位) さらに後に連絡のある1単位分の補習教材、 レポート課題を提出する。 再履修科目は「情報ネットワーク 06 前再」と表示されている。
(再履修1単位分)履修の概要 情報ネットワーク(再履修1単位分)を以下の 形態で実施する「予定」 補習:Webにより公開する講義資料に より学習する(自習) 課題:講義の中盤ころ(昨年度の例では11月中旬)に出題する 上は秋期の授業開始時点で想定している概要 具体的な内容は CourseN@vi で連絡
これを「ネットワーク」と呼ぶのは何故だろう? 情報ネットワーク 講義資料(後藤担当分) インターネットの歴史 今回の講義の内容は菅原先生の授業内容の一部と重複します。 これに限らず、重要な事項は講師の間で若干の重複が自然に生じます THE ARPA NETWORK SEPT 1969 1 NODE # 1 IMP UCLA # 1 HOST Sigma 7 この図は1ノードだけの構成 これを「ネットワーク」と呼ぶのは何故だろう?
IMP: Computer Museumにて展示 2007年12月27日 後藤滋樹 撮影
THE ARPA NETWORK DEC 1969 4 NODES 940 # 2 SRI # 4 UTAH # 3 UCSB PDP 10 360 # 1 UCLA Sigma 7 この図が一般に「最初 のARPAネット」と言わ れている構成図 教科書p.61のAPRANETのことです。 第4版ではp.49
2008年(第24回)日本国際賞受賞者 「情報通信の理論と技術」分野 Good News in 2008 2008年(第24回)日本国際賞受賞者 「情報通信の理論と技術」分野 Vinton Gray Cerf Robert Elliot Kahn http://www.japanprize.jp/prize/2008/j1_cerf_kahn.htm
もう一人の功労者(ARPA側) Dr. Lawrence Roberts is currently Founder and Chairman of Anagran, Inc. He recognized as one of the world's foremost authorities on packet switching and network architectures. http://www.packet.cc/ Picture of Roberts in 1969 when building the Internet Lawrence G. Roberts (born 1937 in Connecticut) received the Draper Prize in 2001 for the development of the Internet, Robert Kahn, and Vinton Cerf. As a chief scientist at the Advanced Research Projects Agency, Roberts and his team created the ARPANet, packet switching and a predecessor to the modern Internet. http://en.wikipedia.org/wiki/Lawrence_Roberts_(scientist)
インターネットの重要性が 認められている スロー(slow)スタートであった理由を考える コンピュータの台数が少なかった 最初に接続されたのは、今日でいう大型機(メインフレーム) ARPAネットには利用上の規則があった 実は現在でも規則が存在する
インターネット接続しているホスト数 July 2015 現在の 全世界の総数 1,033,836,245 (10億台) 利用者の数を直接に測定するのは難しい。接続しているホストを数える。 July 2015 現在の 全世界の総数 1,033,836,245 (10億台) その中のJPドメイン76,853,538 (全体の約7.43%) この測定方法: https://www.isc.org/network/survey/ www.isc.orgで「ドメインサーベイ」を調べる 上のグラフが不鮮明で不満な諸君は、ぜひISCを調べてみてください
July, 2015 Domain Hosts = All - Dup Level 2 Level 3 Hosts Names Domains Domains TOTAL 1033836245 1111945678 78109433 5075997 136518652 net 390568793 401935276 11366483 385390 69620288 Networks com 139757928 174261091 34503163 2902986 25991212 commercial jp 76853538 77035243 181705 63768 909012 Japan de 46152418 46344741 192323 183246 2864275 Germany br 45139623 45815659 676036 1353 312927 Brazil it 26905683 26969405 63722 40373 799928 Italy cn 20321673 23167385 2845712 6642 18542 China mx 18750674 20315274 1564600 1962 119526 Mexico fr 18543657 18668024 124367 38836 665834 France au 15354163 15538975 184812 71 87830 Australia ar 15005067 15240889 235822 44 14395 Argentina nl 14438234 14690554 252320 69702 3469774 Netherlands ru 13974321 14750893 776572 105306 3803104 Russian Fed pl 13306647 13399835 93188 24509 2321763 Poland edu 12031464 12413800 382336 9600 3770540 Educational ca 9474798 9854173 379375 39083 1184881 Canada in 7072941 7142219 69278 10851 88233 India tr 7065064 7096457 31393 29 8698 Turkey tw 6792367 6854017 61650 1450 28099 Taiwan co 5897520 6211757 314237 7341 32411 Colombia
昔の(少ない)ホスト数 Date Hosts 08/1981 213 05/1982 235 08/1983 562 10/1984 1,024 10/1985 1,961 02/1986 2,308 11/1986 5,089 12/1987 28,174 07/1988 33,000 10/1988 56,000 Date Hosts 01/1989 80,000 07/1989 130,000 10/1989 159,000 10/1990 313,000 01/1991 376,000 07/1991 535,000 10/1991 617,000 01/1992 727,000
昔はホスト数が少なかった コンピュータの台数が少なかった 昔のコンピュータは大型機、メインフレーム ワークステーション、パソコンの登場は後 利用する上で制約事項があった AUP = Acceptable Use Policy これを理解しておくことが極めて重要 教科書 p.63 の説明を補うことにします
AUP = Acceptable Use Policy Use Policy であって User Policy ではない 米国政府が運用するネットワークを商業的に利用することを禁止していた 具体的には、 商取引に利用すること、 宣伝を行なうこと インターネットの商用利用は1990年以降 教科書p.63の欄外の記述「禁止されていた」に注目
なぜ AUP が設けられている 米国政府の予算を使って運用しているネットワーク (ARPAnet, NSFnetなど)を商用で使うと、一部の人にだけ恩恵を与えることになる 学術、研究に使うのは良い [誤解] 学生ならば使って良いのか? 身分や資格で制限されているのではない あくまでも利用(use)の制限である
商用のネットワークは何年から 米国で1990年にARPAnetが運用停止 商用の利用は1991年1月から その後も米国政府系のネットワークにはAUPが残っている 早稲田大学のネットワークにもAUPに相当する規則があるから注意をすること
米国のネットワークの変遷 APRAnet 1972 学界で知られるようになる TCP/IPに切り替え ドメイン名の導入 NSFnet ドメイン名の導入 NSFnet 1995 NSFnet運用停止 1990 ARPAnet運用停止 1990, 1991 商用利用の開始 vBNS スパコンセンター(5) 一部を残す 拡大 100 Internet2 1995年に政府が全面的に手を引き、民間に委ねる。 1996年に政府の関与が再開する。
米国 Internet2 http://www.internet2.edu/ By Douglas Van Houweling President & CEO Internet2
早稲田大学 情報関連システム利用内規 第1章 総則 (利用目的)第4条 本システムの利用は,原則として学術研究 および教育を目的とするものに限る. ただし,学校の管理・運営および学生・教職員の福利厚生に資するための利用については 認めるものとする. (禁止事項)第6条 五 営利を目的とした行為 http://www.waseda.jp/wits/RULES/rule-wns01.html
早稲田大学が接続している SINET (国立情報研) 加入規定 第6条 加入者は、次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。 研究・教育並びにその支援のための管理 業務以外の目的にネットワークを利用しないこと。 営利を目的とした利用を行わないこと。
アジアを中心として描いた研究ネットワーク
演習問題(解答を説明したばかり) 問題: 米国では新しいビジネスを考える人が多いという。事実、今日のインターネットに関わるビジネスは米国で生まれたものが多い。そのようなビジネスは、何故か米国でも1980年代には全く存在しなかった。これは、どのような理由によるものか。 この項の参考書:尾家、後藤、小西、西尾「岩波講座インターネット1インターネット入門」岩波書店、p.180参照 全体の教科書の他に、各項目で参考になる文献を掲げる場合があります。