グループ研究1班 第一章 経営戦略とは何か 雨森 彩 大嶋 健夫 小沢 博之.

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グループ研究1班 第一章 経営戦略とは何か 雨森 彩 大嶋 健夫 小沢 博之

目次 1.経営戦略に関する議論の歴史 2.経営戦略の概念 3.経営戦略の内容 4.経営戦略のサブ・システムとその統合

1.経営戦略に関する議論の歴史 1960年代経営戦略を定義した学者が2人出てきた。 経営戦略という概念を最初に用いたのはチャンドラー(1962)である。 企業の基本的長期目標・目的の決定、とるべき行動方向の採択、 これらの目標遂行に必要な資源の配分 「経営戦略」について体系的な理論を展開したのは、アンソフ(1965)である。 意思決定を「戦略的決定」、「管理的決定」、「業務的決定」の3種類に区分

 1970年代に入って、企業の多角化がさらに進化するとともに、多角化をいかに行うかという問題よりも、多角化した事業活動をいかにして管理するかという問題の重要性が増した。  この問題に対して最も体系的に取り組んだのはGE社で、多角化した事業への経営資源の配分を合理化するための手法を開発した。  一般にプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)と呼ばれる手法である。

1970年代の後半になって、戦略ならびに戦略計画の策定のためのシステムが整備されるとともに、新たな問題として現れてきたのが、経営戦略の実行という問題であった。 経営戦略に適合した組織構造、管理システム、組織文化をいかにして作り上げるかが経営戦略の有効性を決める重要な要素であることが認識され始め、より広い組織的文脈の中に経営戦略の策定から実行までの問題を位置づけようとする考え方が現れてきた。この考え方は、「戦略的経営」と呼ばれている。

戦略的経営という考え方のもとでの経営戦略についての議論は、経営組織についての議論と緊密な関わりを持つようになった。 人や組織の問題の重要性がますます認識されるとともに、経営戦略のプロセス論という新しい見方が現れてきた。 プロセス論によると、経営戦略は企業と環境、ならびに企業内の社会的相互作用のプロセスを通じて、双発的に生み出されてくるパターンと見なせる。

2.経営戦略の概念 経営戦略の多様な概念の多くに見られる共通項 第一の共通項 経営戦略の将来の方向あるいはあり方に一定の指針を与える構想であるという点 第二の共通項 経営戦略が企業と環境との関わり方に関するものであるという点 第三の共通項 経営戦略が企業における様々な意思決定の指針あるいは決定ルールとしての役割を果たしているという点 以上の共通項を統合すると、経営戦略とは「環境適応のパターンを将来思考的に示す構想であり、企業内の人々の意思決定の指針となるもの」と定義できる。

3.経営戦略の内容 経営戦略とは、企業と環境との関わり方に関するものである。   経営戦略とは、企業と環境との関わり方に関するものである。   その関わり方を決めるためにはどのような決定が必要かを検討することによって、経営戦略の中身が明確にできる。   企業と環境との関わり方を決めるには、次の4つの側面についての決定が行われなければならない。 (1)ドメインの定義 (2)資源展開の決定 (3)競争戦略の決定 (4)事業システムの決定

3-(1)ドメインの定義 ドメインの定義とは、現在から将来にわたって「自社の事業はいかにあるべきか」を決定することである。   ドメインの定義とは、現在から将来にわたって「自社の事業はいかにあるべきか」を決定することである。   ドメインの定義は、企業の環境適応の長期的構図を描くことであり、経営戦略のほかの決定の基礎となるものである。ドメインの定義は、戦略の決定のための空間を決めることでもある。

3-(2)資源展開   決められたドメインの中で、企業が一定の地位を確立するためには、競争に必要な経営資源を蓄積しなければならない。経営資源の蓄積と配分にかかわる戦略が資源展開戦略であり、必要な資源をいかにして蓄積あるいは獲得するか、ドメインを構成する各事業分野に限られた経営資源をいかにして配分するかの決定が資源展開戦略の2つの構成要素である。 経営資源は一般に、ヒト・モノ・カネなどの物的資源と、技術、ノウハウ、信用、ブランドイメージなどの情報的経営資源に分けられる。

3-(3)競争戦略 個々の事業分野において、蓄積・配分された資源を元に、いかにして競争優位性を確立するかの決定が競争戦略の決定である。   個々の事業分野において、蓄積・配分された資源を元に、いかにして競争優位性を確立するかの決定が競争戦略の決定である。   競争戦略とは、経営資源の組み合わせを通じて競争相手に対応して差別的な競争優位性を確立するための指針を確立することである。

3-(4)事業システム   企業と他の組織体(政府、競争企業、競争業者、外注企業、流通業者)との間にどのような交換関係を確立するかを決定することが事業システムの決定である。   事業システムの決定のエッセンスは、企業間にまたがる事業活動を組織化し、持続的な競争優位をどのようにして構築するかを決定することである。

4.経営戦略のサブ・システムと その統合 経営戦略をサブ・システムに分割する基準として以下のものが用いられてきた。 機能による分割 経営戦略を、生産戦略、マーケティング戦略、研究開発戦略、財務戦略、人事戦略などの機能別分野に分割する方法である。 事業分野による分割 経営戦略を、事業単位ごとに分割する方法である。 これらのサブ・システムを統合する役割を果たしているのは、企業戦略であり、その核はドメインの定義と資源展開の決定である。

機能別戦略、事業別戦略、全社戦略の関係図

まとめ 経営戦略という概念の起源とその歴史。 そして経営戦略の内容と側面を知ることができました