イスカンダルの豆腐屋ゲーム 計算数理2演習 課題2 (2011年度、阿原)
豆腐屋です。 100日間、豆腐屋を経営してください。儲けがどれだ け出るか、という課題です。 最初の資産は50万円です。 天気予報を参照しながら、効率よく売ってください。 材料が3ランクあります。高い材料で作ると店の人気 が上がりやすくなります。安い材料で作ると単価を安 くすることができます。 競合店が2店あります。店の人気や定価などで遅れ をとるとお客を取られてしまいます。
儲けるための基本 豆腐を作るのには材料費がかかります。 (材料費は安いもので1個あたり20円、中くらいのも ので1個当たり30円、上等なもので1個当たり40円 です。) 翌日幾つ売るかを前日の仕込みの段階で決定しま す。そのときに、いろいろな情報を参考にします。与 えられる情報は、天気予報、競合店の今日の定価 です。 毎日、光熱費や人件費で5000円の費用がかかりま す。これを諸費用と呼ぶことにします。
儲けるための基本 翌日の定価も決めなければいけません。競合店の 定価を参考にしましょう。ただし、競合店でどの材料 を使っているのかはわかりません。 儲けは 定価×売れた個数-材料費×作った個数-諸費用 です。 初日は自由に設定することができますが、2日目か らは、一度仕入れた材料は5日間は変えられないル ールになっています。
売れ行きを決める諸条件 天気:天気予報を見ながら、翌日幾つ作るかを決め ます。諸条件により実際に売れる個数は変わります。 あと、天気予報は当たるとは限りません。 作る個数:売れ残ってしまえば、廃棄します。(豆腐 は新鮮なものしか売れません。)その分の材料費は 無駄になります。また逆に、少なく作って早い時間帯 に売切れてしまうと、人気が落ちてしまいます。
売れ行きを決める諸条件 同じ種類の材料をつかって、競合店より安く売れば、 お客は店に集まります。 売れ行きは天気に大きく左右されますが、固定客が つくので、天気による売れ行きの変動が少なくなりま す。 「店の人気」に相当する暗黙のパラメーターがあると 思われます。たくさん売れ始めると、その翌日以降 もお客が集まるようになります。その分布を把握す ることが大切です。
何をするの? をダウンロードしてください。(表紙ページからもダウ ンロードできます。)まず解凍してください。 http://www.math.meiji.ac.jp/~ahara/ske4/2011tofu2010.zip をダウンロードしてください。(表紙ページからもダウ ンロードできます。)まず解凍してください。 2011tofu2010\tofu_vcというフォルダの中の tofu_vc.vcproj というファイルをクリックしてVisualC++を起動してく ださい。 今回皆さんはtofu_vc.cppの中のsenryaku()関数だ けを変更してください。
void senryaku(){ void Form1::senryaku(void){ syurui=1; kosuu=600; tanka=80; } この関数の中身を変更してください。その際に使ってよいのは、 int yohou,tankaB,tankaC; の3つです。
代入する変数の値の意味 int tankaには、翌日の単価を入力してください。 int kosuu には、翌日作る個数を入力してくださ い。 int syuruiには、材料の種類を入力してくださ い。0だと安い材料、1だと中程度、2だと上等な材料 という意味です。
パラメータの説明 int yohou は天気予報です。0で晴れ、1で晴れ のち曇、2で曇、3で雨という予報です。 Int tankaB,tankaC は競合店B,Cの昨日の単 価です。
例 中程度の材料で、毎日1000個ずつ作り、100円で 売る。 void Form1::senryaku(void){ { syurui=1; kosuu=1000; tanka=100; } これではたぶん早いうちに破産します。
コンパイルの仕方。 「デバッグ」メニューの「デバッグ開始」を選んでください。([F5]キーでも 同じことです。)
初級者のためのヒント まずは、「天気予報を見て、翌日の作る個数を決め る」というプログラムを書いてみましょう。材料の種類 と定価は固定して考えます。つまり、 syurui=0; //種類は固定 tanka=60; // 単価は固定 if( yohou == 0 ){ // 予報が晴れならば kosuu=500; } ……..
初級者のためのヒント プログラムを実行すると、tofu_vcフォルダの中に tohu*******.csv というファイルが自動生成されます。(実行するたび にファイル名が変わります。) このファイルはEXCELで開くことができ、日々のデー タが記入されています。 EXCELによるデータ処理を行い、戦略を立てるため のデータ解析を行いましょう。
レベルとは ゲーム画面にはレベルが4つ設定できます. レベル1:競合店とは同じ条件で,アメになる確率は 25パーセント レベル2:競合店からは後発条件で,アメになる確率 は25パーセント レベル3:競合店とは同じ条件で,アメになる確率は 40パーセント レベル4:競合店とは後発条件で,アメになる確率は 40パーセント
レポートのポイント 定価を決めるために何らかの調査が必要です。その 調査の方法についてレポートしてください。 レベルごとに戦略を決めるための考え方についてレ ポートしてください。 競合店に必ず勝たなければいけないわけではありま せん。150万円の資産が残れば成功です。 店の経営がうまくいくようになると,売り上げは緩やか な上昇カーブを描きます.この上昇カーブの「式」につ いての考察を加えてもらえると大変うれしいです.た ぶん難しいので「出来れば」ということで結構です.