健康・医療の知識とメディア                  林 剛生.

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健康・医療の知識とメディア                  林 剛生

今、起きている問題 健康についての知識が 不足している!! 一般市民がメディアに翻弄されている 例  ○○ダイエット、 ○○がガンに効く、etc 原因  信憑性の低い情報    消費者の自分で判断する能力のなさ 健康についての知識が 不足している!!

今、起きている問題 医療に対する認識が 間違っている!! 医療現場で不当なクレーマーが増えている 例 完治していないのに金なんか払えるか! 例 完治していないのに金なんか払えるか! 原因 クレームを許す社会的風潮     医療者に対する司法の場での責任追及の増大 医療に対する認識が 間違っている!!

知識の不足、誤解の原因は? 一般市民が情報を得る手段 テレビ、新聞、インターネット、などのメディア メディアの影響力は非常に大きい。  → メディアに問題があるのでは?

知識の不足、誤解の原因は? メディアの問題点を探り、 改善方法、対策を考える。 情報の流れ ここに注目 知識不足 誤解 情報源 メディア 一般市民 知識不足 誤解

メディアの問題点 健康情報について 質の低い情報、誇張表現、あおり 例  食べてヤセる!!!        食材Xの新事実   → 間違った知識が定着するおそれ

メディアの問題点 医療事故報道について メディアの主観や脚色 → ”ストーリー”が独り歩き 不適切な表現 例 ミス、過誤、放置、etc  → ”ストーリー”が独り歩き 不適切な表現 例 ミス、過誤、放置、etc 「経験豊富でも予見困難」と医師らを不起訴処分   京大病院医療ミス   → 医療者側が悪、と認識させてしまう        医療に対する誤解

メディア関係者の立場から メディアにはさまざまな問題があるように思えるが メディア関係者はどのように考えているのか? あるテレビ会社の広報担当の方から 伺ったお話をもとに・・・ 削除する場合も

メディアの姿勢 自主・自律の精神 → 正確な情報を誤解のないよう伝える努力 放送倫理・番組向上機構(BPO) 日本インターネット医療協議会  → 正確な情報を誤解のないよう伝える努力 放送倫理・番組向上機構(BPO) 日本インターネット医療協議会   「医療情報発信者ガイドライン」 削除する場合も

知識の不足、誤解の原因は? 情報の流れ 情報源 メディア 一般市民 知識不足 誤解 メディアの自主・自律の精神が 機能していない

改善方法、対策 メディア・ドクター

メディア・ドクターとは 健康・医療関連の情報を専門家が評価する仕組み 医療者側がメディア、一般市民と相互作用できる。 ex)オーストラリアのメディア・ドクターのWebサイト http://www.mediadoctor.org.au/ ニューカッスル公衆衛生研究所の学者、臨床医で構成 ニューカッスル公衆衛生研究所が資金提供

メディア・ドクターの目的 情報の流れ メディアが情報の質の改善するように 一般人がメディアの情報を 鵜呑みにしないように 情報源 メディア 一般市民 知識不足 誤解

メディア・ドクターの課題 一般の認知度が低い    → 普及させる活動が必要 評価基準が確立されていない。   → 評価基準について議論を尽くす必要性

メディア・ドクターの課題 評価結果の活用法が確立されていない。 → 評価結果を一般人が手軽に見られるように → 評価結果が情報発信者側に   → 評価結果を一般人が手軽に見られるように   → 評価結果が情報発信者側に      フィードバックされるように 

これから・・・ より多くの人が健康で いられる社会を 医療者側とメディアが相互理解し、協力することが大切。  → 市民のニーズにあった適切な情報提供  → メディアの力を借りて、 医療提供者と患者が互いに信頼しあえるように より多くの人が健康で  いられる社会を