第5章 参考資料 星間塵 Interstellar dust

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第5章 参考資料 星間塵 Interstellar dust 平成26年度(後期) 総合研究大学院大学 宇宙科学専攻 飛翔体天文学特論II 松原英雄(ISAS、JAXA)

Life cycle of Cosmic matter and evolution of galaxies 宇宙の物質循環と銀河進化 (1) Transmigration in the Galaxy 銀河内物質循環 How Stars are born? Trigger mechanism? 星は何をきっかけに、どのような場所で生まれる? Interstellar Gas clouds 星間ガス雲(“星の胎盤”) At what stage, gas outflow happens? 星のガス放出は、どの進化段階で、どのように起きるのか? 超新星は塵を作る?壊す? Death of Stars: outflow, supernovae dust formation & destruction 星の終焉:ガス放出/超新星爆発、塵の生成/破壊 Birth of Stars 星の誕生

Life cycle of Cosmic matter and evolution of galaxies 宇宙の物質循環と銀河進化 (2) Transmigration of matter in the inter-galaxies 銀河間での物質循環 Outflow due to gravitational interaction 重力相互作用による物質流出 Galaxy - galaxy interaction 銀河間相互作用 (重力相互作用、衝突) Acetion of Intergalactic gas銀河間ガスの降着 Intergalactic gas 銀河間ガス Large-scale material outflow due to Supernovae 大規模な超新星爆発に よる物質流出 Starburst induced by galaxy-galaxy collision 銀河衝突による爆発的星形成 Galaxy Star formation Evolution Metal generation Dust Planetary systems Formation formation

Interstellar dust 星間塵 Extinction due to dust = absorption + scattering Solid state Interstellar Matter (1-2 % in mass) 固体の星間物質(質量で1~2%) Dust absorption / emission rate is much stronger than atoms/molecules 星間ガスに比べて光の吸収・放射が非常に強い Extinction due to dust = absorption  + scattering 塵による減光     = 吸収  + 散乱

Dust shell around mass-loss stars revealed by AKARI Where the dust come from? (1) Mass loss from Low and intermediate-mass stars 星間塵はどこから? (1) 「あかり」が明らかにした ~中小質量星からの放出ガスからダスト形成~ Oxygen-rich stars Carbon-rich stars S-type star Izumiura, Ueta et al. Dust shell around mass-loss stars revealed by AKARI 質量放出星のダストシェルの遠赤外線観測 140天体を観測して、以前のサンプル数を10倍の規模に拡大(約半数の星の周囲に広がったダストシェルを検出)、系統的に研究。

Where the dust come from Where the dust come from? (2) Formation in the remnants after Supernovae explosion 星間塵はどこから?(2) 「あかり」が明らかにした 大質量星の超新星爆発によるダスト形成 母銀河UGC4904 1万光年 SNe 2006jc IR emission from dust at 200 days after the explosion 200日後でも超新星周囲のダスト放射により赤外線で明るく輝いている Ib型超新星2006jcの近•中間赤外線分光•撮像観測 超新星爆発放出物質中で生成されたダスト量(高温成分)は、ダスト形成理論計算の予測より大幅に少ないことが示された。 一方、超新星爆発前に形成されたダスト(低温成分)を検出し、星間空間への年老いた大質量星からのダスト供給について新しいデータを得た。(Sakon et al. 2009)

Optical Depth 光学的厚み ds I(s) I(s) + dI Area 面積 dA volume 体積 dA・ds I(s) I(s) + dI n=number density of absorbers 吸収体の数密度[m-3]  ρ=mass density 質量密度 [kg/m3] σ=absorption cross section 吸収断面積 [m2]   absorption coefficient 吸収係数 [m-1] a = ns a = rk ( κ=質量吸収係数) Total absorbing area in the volume 領域内の全吸収面積は

Interstellar extinction 星間減光 D F=L / (4πD2) m=M+5log(D/10pc) D τ F=L exp(-τ)/ (4πD2) m=M+5log(D/10pc)+A A=2.5(loge)τ=1.086τ A=Interstellar extinction, caused by solid state grains (dust particles) in the interstellar space 星間減光と呼ばれ、星間空間中の微小な固体微粒子が原因と考えられている。 「天体輻射論I/恒星物理学特論IV」 東京大学(学部/大学院)  中田好一先生講義資料 http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kisohp/STAFF/nakada/intro-j.html

Interstellar extinction curve 星間減光曲線 Log(Av/Aλ) 「天体輻射論I/恒星物理学特論IV」 東京大学(学部/大学院)  中田好一先生講義資料 http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kisohp/STAFF/nakada/intro-j.html 星間吸収曲線 -1 -2 -3 -1 0 1 log(λ) 2

星間塵による減光断面積 sEXT= sABS+ sSCA=減光断面積 sABS=吸収断面積 sSCA=散乱断面積 星間物質の約1%は固体微粒子=星間ダスト 星間ダストのサイズ: 0.01~0.1μm程度 sEXT= sABS+ sSCA=減光断面積             sABS=吸収断面積        sSCA=散乱断面積           QEXT= sEXT/ pa2  QABS= sABS/pa2  QSCA= sSCA/ pa2  

Extinction Curves(減光曲線) MW LMC SMC Dot-dashed: graphite Dotted: silicate Dashed: PAH Solid: total extinction Takagi et al.(2003)

UV-optical extinction curve Calzetti et al. 1994

Absorption spectrum due to ice toward a proto-star 原始星周辺の塵に見られる様々な氷の吸収スペクトル Whittet et al. (1996) A&A

Crystallene silicate 結晶質シリケイト observed with Subaru/COMICS Honda et al. 2003

本田充彦 2005年2月23日@ISAS

Infrared emission from very small grains 非常に小さい塵からの赤外線放射 Too small heat capacity compared to the energy of interstellar photons 宇宙塵が小さくなればなるほど,その熱容量は小さくなる。 (半径0.001mの塵は 熱容量CH=0.01 [eV/K]くらい。) 一方星間空間の光子のエネルギー(E=h)は1~10eV(=1.2~0.12m)。 このため一個の光子が吸収されると塵の温度は非常に上がる! For a dust grain with radius of 0.001 mm hit by 10eV photon 半径0.001mの塵の場合h=10eVに対して T= h/CH=10/0.01=1000 [K] !! 半径0.03m以下の塵についてはこの効果が顕著に見られる。

Mid-IR spectrum of a starburst galaxy スターバースト銀河の中間赤外スペクトル フラックスの対数 ISOの15μmバンド ISOの7μmバンド PAH(?) bands Emission from Hot Dust ホットダスト(~200K) 5 10 15 20 波長〔ミクロン〕

多環芳香族炭化水素 (polycyclic aromatic hydrocarbons, PAH) Draine & Li 2006 ベンゼン環 Features are clearly identified only in the mid-IR spectra 中間赤外線スペクトルでしかはっきりと同定できない星間塵種族

Mid-IR spectra of NGC7027(top) Orion Bar (bottom)

Strength of PAH emission depends strongly on the Charge (Ionization) State Calculated / measured absorption cross section is remarkably different (CC mode increased relative to C-H mode when ionized) Peeters et al. 2002

Discovery of diffuse UIB emission from the Galaxy- Results from IRTS IRTSの成果ー我々の銀河系からの拡散UIB放射の発見 Emission from stars (3 mm continuum) 星(波長3ミクロン連続波)の分布 Emission from 3.3 mm UIB 3.3ミクロンUIB放射の分布 http://www.ir.isas.jaxa.jp/irts/nirs/uir_intro.html

Characteristics of Diffuse UIB emission 拡散UIB放射の性質 G0: UV radiation strength FIR放射量から見積もった紫外光強度 (Onaka, T. 2003)

SED of interstellar dust in the Galaxy 我々の銀河系の星間塵からの放射SED Dot-dashed: graphite Dotted: silicate Dashed: PAH Solid: total (Dwek et al.1997 & Takagi et al.2003)