小型デバイスからのデータアクセス 情報処理系論 第5回
今日の授業は? 小型デバイスからのデータアクセス 先週やったこと 今週は,,, PDAをはじめとする小型デバイス ハードウエアとソフトウエア(概要) 今週は,,, 分散ファイルシステムを例にとって小型デバイスから遠隔データにアクセスする際の色々 キャッシング,デュプリケーション,ファイルロック
小型デバイスのソフトウエア このように,小型デバイスのハードウエアは,フツーのデスクトップ計算機や大型計算機やラップトップ計算機とは全く異なる. 小型デバイスでは,記憶装置も小型 そこで,小型デバイスでは, ファイルサーバを使って記憶装置を大きく 見せられる(分散ファイルシステム). ファイルサーバを介した情報共有も 可能
小型デバイスから見た ファイルサーバ ファイルサーバ上に置いてあるファイルを小型デバイスから操作できる. 一般的なモデル オサム君の カシオペア (クライアント) ファイルサーバ くっつける (マウント) ①アクセス ②リモートアクセス オサム君のファイル
ファイルサーバのモデル アップロード/ダウンロードモデル リモートアクセスモデル アップロード/ダウンロード モデル 編集したいファイル全体をまずクライアントにダウンロードしておき,編集が終わったら元へ クライアント(小型端末内)にファイルの大きさ分の記憶装置が必要 ファイルの共有ができないので作るのが簡単 サーバ クライアント ③ファイルをサーバへ戻す 新しいファイル 古いファイル ①ファイルをクライアントへ移動 ②ファイルを編集
ファイルサーバのモデル アップロード/ダウンロードモデル リモートアクセスモデル ファイルは常にサーバ上にある クライアントは,オープン/クローズ,ファイルの一部の読み取り/書き込みなどを行なう クライアントにファイルを転送しないので,資源的制約が少ない. クライアント サーバ サーバ上に常 駐するファイル クライアントからの要求によりリモートファイルをアクセス
ファイルの共有 複数のユーザ(クライアント)が同じファイルを共有する場合,読み書きする意味を定義する必要がある. 単一ホスト上では:UNIX意味論 書き込み命令後の読み込みでは,直前に書きこまれた内容を返す 2回の書き込み命令後の読み込みでは,最後に書きこまれた内容を返す 全ての処理が一つずつ順番に実行される. プロセス ファイル プロセス プロセス
サーバ上のファイル共有 UNIX意味論 UNIX意味論をサーバ(分散ファイルシステム)で実現すると, キャッシング(後で説明) 全ての命令(書き込みと読み込み)がいちいちネットワークを経由してサーバに届く 性能が悪い キャッシング(後で説明) ネットワーク クライアント ファイル クライアント クライアント
サーバ上のファイル共有(2) セッション意味論 UNIX意味論を緩和し,分散ファイルシステムに適した形にしたもの セッション意味論 オープンされたファイルの変更点はファイルを修正したクライアントに対してのみ見える ファイルがクローズされた場合にのみ,他のクライアントに対して変更点が見える 二つ以上のクライアントが同じファイルを同じに変更するとどうなる?⇒キャッシュの一貫性問題
サーバ上のファイル共有 トランザクション処理 複数のクライアントが同じファイルを変更するとき, クライアントAの処理がクライアントBの処理に妨害されずに,順番に実行されればよい これを保証する処理をトランザクション処理という. 実行される順番 1 2 3 ネットワーク クライアントA ファイル 4 5 6 クライアントB
小型デバイスのファイルシステム キャッシング 一度遠隔ファイルシステムから取得したデータを,とりあえず小型デバイスのメモリ上にできる限り残しておく. ネットワークが切断されても編集を継続できる.(ディスコネクテッドオペレーション) メモリ中に 残しておく ネットワーク ファイルサーバ
小型デバイスのファイルシステム デュプリケーション(複製) PCのファイルシステム上のデータのうち,よく使うと思われるものを小型デバイスにあらかじめ複製して持ち歩く. ワーキングセット/ブリーフケース ワーキングセットとして あらかじめ複製しておく 行って 来ます!
小型デバイスのファイルシステム シンクロナイゼーション(同期) お出かけ先で編集したワーキングセットやネットワーク切断中に編集したデータを,元のデータと統合する. Windowsのブリーフケースや Palm Pilotのホットシンクなど. ワーキングセットをもとの データと統合する. ただいま!