施設ケアプラン MDS-RAPs NPOふくし@JMI 社会福祉士 小 湊 純 一
施設サービス計画 介護老人福祉施設、介護老人保健施設又は介護療養型医療施設に入所している要介護者について、これらの施設が提供するサービスの内容、これを担当する者その他厚生省令で定める事項を定めた計画をいう。 「介護保険法第7条第20項」
介護老人福祉施設 老人福祉法第20条の5に規定する特別養護老人ホームであって、当該特別養護老人ホームに入所する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、入浴、排泄、食事等の介護その他の日常生活上の世話を行うことを目的とする施設をいい、・・・ 「介護保険法第7条第21項」
介護福祉施設サービス 介護老人福祉施設に入所する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて行われる入浴、排泄、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話をいう。 「介護保険法第7条第21項」
そのためには、色々なサービス提供主体による保健・医療・福祉の介護サービスが、総合的・一体的・効率的に提供されるようなシステムが必要です。 介護保険制度では、介護を必要としている人(利用者)に対 して、一人ひとりのニーズや身体状況等に合った介護サービスを、適切に・効率的に提供するとしています。 そのためには、色々なサービス提供主体による保健・医療・福祉の介護サービスが、総合的・一体的・効率的に提供されるようなシステムが必要です。 そのシステムに、ケアマネジメントが位置づけられています。 ケアマネジメントの過程は ケアマネジメントでは アセスメント ケアプランを作成するために、個々のニーズ(問題・課題)を分析する アセスメント ケアプランの作成 サービス担当者会議 本人の了解 具体的な保健・医療・福祉の各サービスを組み合わせたケアプラン サービスの実施 継続的な管理・モニタリング が中枢になります。 評 価
MDS-RAPsが目指すケアプラン 作成者がケアの判断基準や根拠を明らかにできる ケアプラン。 「なぜ」・「どのような」ケアが必要なのかを明 らかにするための手順を示してあります。 老年医学や様々なケアの分野における研究の成果 による、科学的な裏付けを持っています。 ケアスタッフ一人ひとりの力量の向上が期待され ます。
内容はそれぞれの分野の標準知識が保たれています。 アセスメントの視点や方法が、どの職種も同じになります。 MDS-RAPsが目指すケアプラン 職種を越えた共通言語によって、多種多様なスタッフの 共通理解のもとでケアを進めることのできるケアプラン。 MDS-RAPsは、いろいろな専門職種の人達によって開発されたものです。 内容はそれぞれの分野の標準知識が保たれています。 アセスメントの視点や方法が、どの職種も同じになります。 認識が共有できます。 他職種の知識を学ぶことができます。
MDS-RAPsが目指すケアプラン 職種を越えた共通言語によって、多種多様なスタッフの 共通理解のもとでケアを進めることのできるケアプラン。 MDS-RAPsは、いろいろな専門職種の人達によって開発されたものです。 ケアチームでお互いの理解ができ、各自の役割分担 と目標が明確になります。 ケアが統一され、一貫的・継続的にサービスを提供 することができます。
MDS-RAPsの意味と関係 MDS 施設ケアアセスメント表のことです。 要介護高齢者の 病 状 症 状 生活状況 など、 病 状 症 状 生活状況 など、 ケアプランを作るための最低限必要な情報を 得ることができます。
MDS-RAPsの意味と関係 MDS A 入所者の基本的事項 B 認知・コミュニケーショ ン・視聴覚 C 身体機能と機能問題 D 気分と行動 A 入所者の基本的事項 B 認知・コミュニケーショ ン・視聴覚 C 身体機能と機能問題 D 気分と行動 E 診断と症状 F 栄養状態 G 皮膚の状態 H 特別な治療・ケア Ⅰ リハビリテーション J アセスメントへの参加
MDS-RAPsの意味と関係 RAPs 施設ケアプランの指針です。 現場の経験と検証の結果から、障害を持つ高齢者にと 現場の経験と検証の結果から、障害を持つ高齢者にと っての問題や課題になりやすい領域を示しています。 かつ、適切なケアを提供することによって、対応がで きる可能性のある領域を示しています。 問題,課題の所在と、原因,危険性,可能性を探るた めの手助けをします。
MDS-RAPsの意味と関係 RAPs 1 せん妄の兆候 2 痴呆状態・認知障害の検討 11 転倒の危険性 3 資格機能(障害)の検討 1 せん妄の兆候 2 痴呆状態・認知障害の検討 3 資格機能(障害)の検討 4 コミュニケーション障害の検討 11 転倒の危険性 12 栄養状態の検討 13 経管栄養の検討 14 脱水状態・水分補給の検討 15 口腔ケアの検討 5 日常生活動作(ADL)とリハ ビリテーションの可能性 6 尿失禁および留置カテーテルの 検討 16 じょく創の兆候 17 向精神薬の使用上の注意 18 身体抑制の検討 7 望ましい人間関係(心理社会的 充足)の検討 8 気分と落ち込みの検討 9 問題行動の兆候 10 アクティビティー(日常生活の 活性化)の必要性
例 MDS で 事実を把握します。 再転倒の可能性がある。 ・過去30日間に転倒したことがある。 で 事実を把握します。 再転倒の可能性がある。 ・過去30日間に転倒したことがある。 ・過去31日~180日間に転倒したこと がある。 RAP⑪ で 転倒の原因、危険性、予防、の可能性を 評価します。 (本人に起因する要因) ・循環器系 ・筋・神経系・身体機能上 ・整形外科系 ・感覚器系 ・精神医学上あるいは認知レベル
MDSのアセスメント視点 MDSの特徴 1 生活ニーズから医療ニーズまで幅広い項目について ケアの専門家が体系的・客観的に評価をおこなうこと 1 生活ニーズから医療ニーズまで幅広い項目について ケアの専門家が体系的・客観的に評価をおこなうこと ができます。 2 障害の程度を判定するだけではなく、障害が生活に どのような影響があるのかを判断します。 3 ケアプランに直接反映させるための項目で構成され ています。
MDSのアセスメント視点 MDSの特徴 4 利用者側に立って、何をどの程度自分で行なったか を評価します。 4 利用者側に立って、何をどの程度自分で行なったか を評価します。 5 ケアの効果・判断を明確にできます。 6 期間を区切って観察・評価をします。
MDSのアセスメント視点 MDSの見た目の特徴 1 には、数字が入ります。 2 には、該当した場合 をします。 3 コンピュータに対応するように作られています。 4 自由記入はメモだけです。
MDSのアセスメント方法 アセスメントの日を決め、原則的に過去7日間の 状態をアセスメントします。 自分の目で、ケアをしながら、話をしながら観察 します。 本人や家族に理解を求め、ケアプラン作成のため に協力をいただきます。 デリケートな項目は聞き方を工夫します。 関わっているスタッフからも話を聞きます。 最終的には、担当者が責任をもって総合的に判断 します。
が、 MDSのアセスメント方法 始めが肝心です 慣れてくると、アセスメントの項目を様子観察の ポイントとして利用できるようになります。 自分勝手に基準を決めないようにし、「アセスメント表」 及び「施設ケアアセスメントマニュアル」に書いてある記入 の仕方のとおりにアセスメントしましょう!
MDS-RAPsの 誘引項目(トリガー)の意味 アセスメントの結果から、利用者の問題となる 領域を選定するための項目を誘引項目(トリガー) と呼んでいます。
「利用者の持つ課題に対する検討の方向を示してくれるもの」 RAPsの活用方法 RAPsは、日本語で言うと、 「利用者の持つ課題に対する検討の方向を示してくれるもの」 と言えます。 このRAPsが用意されていることが本方式 の最大の特徴です。 問題・課題を見つけるだけでなく、その所在と原因を 分析し、予防や改善の可能性を探ります。
RAPsの活用方法 良く言われることですが、今までのように、経験 と勘だけによるものでなく、科学的・客観的に問題 良く言われることですが、今までのように、経験 と勘だけによるものでなく、科学的・客観的に問題 を把握し、根拠を明確にしたケアプランによりサー ビスを提供する必要があることはみなさんご存知の とおりです。 RAPsを活用し、理由をきちんと説明できるよ うな、納得していただけるようなケアプランを作る とともに、利用者と家族に満足していただけるサー ビスを提供したいものです。
入所の契約をする・サービス内容を説明する。 MDS-RAPsによる ケアプラン作成の過程 入所の契約をする・サービス内容を説明する。 MDSによるアセスメント 誘引項目(トリガー)による領域選定 RAPsにより課題を検討 課題設定 援助目標設定 具体的なケア内容の設定/調整 週間スケジュール作成
アセスメント ケアプランの作成 ケアカンファレンス 本人の了解 サービスの実施 継続的な管理・モニタリング 評 価 ケアマネジメントの過程 アセスメント ケアプランの作成 ケアカンファレンス 本人の了解 サービスの実施 継続的な管理・モニタリング 評 価
E-mail: mail@npojmi.com 以上です。 インターライ日本委員会 サポートディスク NPOふくし@JMI 社会福祉士 小 湊 純 一。 E-mail: mail@npojmi.com J.Kominato