NS Felllows Corporation 目次 タイトル スライドNo 1.鉄とはどんな物質なのか 3 2.薄板製品の種類(1) 熱延鋼板 4 3.薄板製品の種類(2) 冷延鋼板 5 4・薄板製品の種類(3) 表面処理鋼板ー1 6 5.薄板製品の種類(3) 表面処理鋼板ー2 7 6.薄板製品の規格体系 加工特性 8 7.薄板製品の規格体系 抗張力(強度) 9 8.薄板製品の規格体系 使用目的(用途) 10 9.薄板製品の規格体系 厚さ許容差 11 10.薄板製品の規格体系 幅・長さの許容差 12 11.薄板製品の規格体系 平坦度・キャンバー 13 12.外観に関する規定 14 NS Felllows Corporation
NS Felllows Corporation 鉄とはどんな物質なのか 「長所」 1.強さがあると同時に加工がしやすい。 2.溶接が容易にできる。 3.各種表面処理が可能で、特にメッキすることにより希少金属との組合せで錆の対策ができる。 4.他の元素との組合せで特殊鋼、合金鋼などの製造ができ、飛躍的な材質改善・向上ができる。 5.経済的に安価である。 6.リサイクルが可能で、地球に優しい。 7.磁性、導電性、伝熱性がある。(この特性は用途によっては、短所の場合もあるが・・・・) 「短所」 1.重い。・・・・・・・鋼板の比重は通常7.85で、同じ体積の水と比べて7.85倍重い。 2.そのままでは錆びやすい。・・・・・・・水分があると顕著に加速される。 <参考> プラスチック ・・・・・・ リサイクル性、疲労強度、靭性などに課題あり。また高価である。 アルミ、チタン ・・・・・・ 高価であり、他の金属との併用、組合せで現在のところ課題あり。 炭素繊維 ・・・・・・ 鉄と比べて重さは約1/4、強さは約10倍、日本メーカーが先行、自動車へ共同開発中 NS Felllows Corporation
NS Felllows Corporation 薄板製品の種類(1) 薄板製品(普通鋼)は大別すると、「熱延鋼板」、「冷延鋼板」、「表面処理鋼板」となる。(薄板3品) 「熱延鋼板」の種類 熱延ライン巻き取りのまま 黒皮コイル、アズロールホットコイル ミルエッジ スキンパス通板 黒皮コイル 耳なし(トリムエッジ)もある。通常無塗油 デスケーリング 酸洗ライン通板 酸洗コイル 一般的にはトリムエッジ。通常は塗油 ショットブラスト ライン通板 ショットブラスト コイル・鋼板 通常は塗油。 一部にはプライマー塗装あり。 *商取引の習慣から、6mm以上を厚板、3mm以上6mm未満を中板、3mm未満を薄板と呼ぶ。 NS Felllows Corporation
NS Felllows Corporation 薄板製品の種類(2) 「冷延鋼板」の種類 冷延ライン巻き取りのまま 未焼冷延コイル ただし、一般市場には出ない。 (溶融亜鉛メッキの原板コイル) 焼きなましコイル 調質記号 A 焼 鈍 焼鈍のまま ただし、一般市場には出ない。 標準調質冷延コイル 調質記号 S 最も一般的冷延コイル 調質圧延 ダル仕上げ D ブライト仕上げ B (調質圧延ロールで作り分ける。) *みがき帯鋼とは、幅500mm 未満で冷延された鋼帯を言う。 硬質冷延コイル 調質記号8,4,2,1 顧客の硬さ指定による。 NS Felllows Corporation
NS Felllows Corporation 薄板製品の種類(3) 「表面処理鋼板」の種類-1 NS Felllows Corporation
NS Felllows Corporation 薄板製品の種類(3) 「表面処理鋼板」の種類-2 NS Felllows Corporation 6
NS Felllows Corporation 薄板製品の規格体系 1)加工特性からの体系 成形性 熱延鋼板 (JISG3131) 冷延鋼板 (JISG3141) 溶融亜鉛メッキ鋼板 (JISG3302 冷延原板) 電気亜鉛メッキ鋼板 (JISG3313 冷延原板) 一般用 SPHC SPCC SGCC SECC 絞り用 SPHD SPCD 絞り用1種 SGCD1 絞り用2種 SGCD2 絞り用3種 SGCD3 絞り用4種 SGCD4 SECD 深絞り用 SPHE SPHF(特殊キルド) SPCE SPCF(非時効性) SECE SECF(非時効性) 超深絞り用 SPCG(非時効性) SECG(非時効性) C:Commercial, D:Deep Drawing, E:Extra Deep Drawing 青字:2005年に制定 赤字:2007年に制定(非時効性) NS Felllows Corporation 7
NS Felllows Corporation 薄板製品の規格体系 2)抗張力(強度)からの体系 抗張力(N/mm2) 熱延鋼板 冷延鋼板 溶融亜鉛メッキ鋼板 電気亜鉛メッキ鋼板 270級 SPHC SPCC SGHC SGCC SEHC SECC ~400級 SAPH310 SS330 SAPH370 SS400 SAPH400 SPFC340 SPFC370 SPFC390 SGH340 SGH400 SGC340 SGC400 SE330 SE400 SEFC340 SEFC370 SEFC390 440級 SAPH440 SPFC440 SGH440 SGC440 SEFC440 490級 SS490 SPFH490 SPFC490 SGH490 SGC490 SE490 SEFC490 540級 SS540 SPFH540 SPFC540 SGH540 SGC570 SE540 SEFC540 590級 SPFH590 SPFC590 SEFC590 冷延、電気亜鉛メッキ鋼板では、更に780,980級もJIS規格化されている。 NS Felllows Corporation
NS Felllows Corporation 薄板製品の規格体系 3)使用目的(用途)からの体系 品種 使用目的(用途) 規格名称 記号(例) 備考 一般用・絞り用軟鋼板 熱間圧延軟鋼板及び鋼帯 SPHC 最も汎用性のある熱延鋼板 一般建築・構造用 一般構造用圧延鋼材 SS400 主として自動車用部品 自動車構造用熱間圧延鋼板及び鋼帯 SAPH440 プレス加工性を加味した強度鋼板 溶接鋼管用 鋼管用熱間圧延鋼帯 SPHT1 成分と機械試験値規定 圧力容器用 高圧ガス容器用鋼板 SG255 屋外使用耐候用 高耐候性圧延鋼材 SPA-H Cu,Cr,Niなどを含有 機械構造用 機械構造用炭素鋼鋼材 S35C 成分規定、熱処理用 冷間圧延鋼板及び鋼帯 SPCC 汎用性冷延鋼板 自動車用加工性冷間圧延高張力鋼板及び鋼帯 SPFC390 SPFC340H 自動車外板・内板 BH鋼板 SPA-C 特殊硬さ指定 みがき特殊帯鋼 S35CM 成分、組織、硬さ管理 ほうろう用 ほうろう用鋼板 SPPC 脱炭素した専用鋼鈑 熱延鋼板 冷延鋼板 NS Felllows Corporation
NS Felllows Corporation 薄板製品の規格体系 3)寸法・形状に関する規格体系(冷延鋼板の例) ①厚さ許容差(mm) 製品サイズ A規格 B規格 W<630 W<1,000 W<1,250 W<1,600 W≧1,600 W<160 W<250 W<400 W<630 t<0.10 t<0.16 t<0.25 t<0.4 t<0.6 t<0.8 t<1.0 t<1.25 t<1.6 t<2.0 t<2.5 t<3.15 t≧3.15 ― ― ― ― ― ±0.03 ±0.03 ±0.03 ― ― ±0.04 ±0.04 ±0.04 ― ― ±0.05 ±0.05 ±0.05 ±0.06 ― ±0.06 ±0.06 ±0.06 ±0.06 ±0.07 ±0.06 ±0.06 ±0.07 ±0.08 ±0.09 ±0.07 ±0.07 ±0.08 ±0.09 ±0.11 ±0.08 ±0.09 ±0.10 ±0.11 ±0.13 ±0.10 ±0.11 ±0.12 ±0.13 ±0.15 ±0.12 ±0.13 ±0.14 ±0.15 ±0.17 ±0.14 ±0.15 ±0.16 ±0.17 ±0.20 ±0.16 ±0.17 ±0.19 ±0.20 ― ±0.010 ±0.02 0 ― ― ±0.015 ±0.02 ― ― ±0.02 ±0.025 ±0.03 ±0.03 ±0.025 ±0.03 ±0.035 ±0.035 ±0.035 ±0.04 ±0.04 ±0.04 ±0.04 ±0.045 ±0.045 ±0.045 ±0.04 ±0.05 ±0.05 ±0.05 ±0.05 ±0.05 ±0.05 ±0.06 ±0.05 ±0.06 ±0.06 ±0.06 ±0.06 ±0.07 ±0.08 ±0.08 ±0.07 ±0.08 ±0.08 ±0.09 ±0.08 ±0.09 ±0.09 ±0.10 ±0.09 ±0.10 ±0.10 ±0.11 (注)測定位置:鋼板の両耳から15以上内側の任意の点 NS Felllows Corporation 10
NS Felllows Corporation ②幅の許容差(mm) 区分 製品サイズ W<160 W<250 W<400 W<630 W<1,250 W≧12,50 A 全 -0 +7 -0 +10 B -0 +3 -0 +4 C t<0.6 t<1.0 t<1.6 t<2.5 t<4.0 t<5.0 ±0.15 ±0.20 ±0.25 ±0.30 ― ― ±0.20 ±0.25 ±0.25 ±0.30 ― ― ±0.20 ±0.30 ±0.30 ±0.40 ― ― ±0.25 ±0.35 ±0.40 ±0.50 ― ― ±0.30 ±0.40 ±0.45 ±0.50 ― ― ±0.40 ±0.50 ±0.55 ±0.65 ― ― ③長さの許容差(mm) 区分 L<1,000 L<2,000 L<3,000 L<4,000 L<6,000 A -0 +10 -0 +15 -0 +20 B -0 +3 -0 +4 -0 +6 -0 +8 ― NS Felllows Corporation 11
NS Felllows Corporation ④平坦度(mm) 区分 A基準 B基準 呼称板幅 反り 耳延び 中延 W<1,000 W<1,250 W<1,600 W≧1,600 ≦12 ≦8 ≦6 ≦15 ≦9 ≦8 ≦15 ≦11 ≦8 ≦20 ≦13 ≦9 ≦2 ≦2 ≦2 ≦3 ≦2 ≦2 ≦4 ≦3 ≦2 ≦5 ≦4 ≦2 ⑤横曲がり・キャンバー(mm) 区分 A基準 B基準 鋼板 鋼帯 製品サイズ L<2,000 L≧2,000 W<400 W<630 W≧630 ≦8 ≦4 ≦2 ≦8 /2,000mmL ≦4 /2,000mmL ≦2 /2,000mmL ≦25 ≦10 ≦25 /2,000mmL ≦10 /2,000mmL NS Felllows Corporation 12
NS Felllows Corporation 外観に関する規定 (JISG3141冷間圧延鋼板及び鋼帯の例) 鋼板及び鋼帯は、使用上有害となる程度の欠点があってはならない。 ただし、表面の欠点は、通常、鋼板及び鋼帯の片側の面*に適用する。 なお、鋼帯は、一般に検査によって欠点を含む部分を除去する機会がないため、 若干の正常でない部分又は溶接部を含むことがある。 注記 欠点には孔、ラミネーション、表面きずなどがある。 *片側の面とは、通常、鋼板の場合は包装で上側にある面をいい、鋼帯の場合は鋼帯の外側の面をいう。 NS Felllows Corporation