「メソ対流系の構造と発生・発達のメカニズムの解明」

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「メソ対流系の構造と発生・発達のメカニズムの解明」 航空機観測班会合@名大水圏研 on 2000 Dec. 4 (by Shinsuke Satoh) 科学技術振興事業団 戦略的基礎研究  「メソ対流系の構造と発生・発達のメカニズムの解明」 冬季日本海メソ対流系観測-2001 CAMPR観測飛行計画案 観測全体スケジュール <航空機班> B-200 [CAMPR] 1/8-2/1 (通信総研) 観測20h (戦略)、テスト1h+観測9h (CRL) (注) フライト毎にどちらの予算で飛ぶかはっきりさせること G-II [SPIDER+ PMSプローブ] 1/9-2/2、(通信総研、気象研)   テスト1h (戦略)+観測20h (戦略) CitationV [DropSonde] 1月中? (名大水圏研) ロシア航空機[プローブ?] 1月後半?(北大低温研)、 ウラジオ<-->佐渡(3往復?)、4高度 <地上班:レーダ、ゾンデ、プロファイラー他> 全体としては、 1/12-1/19 & 1/25-2/01がIOP (集中Sonde観測) January 2001 February 2001 Su Mo Tu We Th Fr Sa Su Mo Tu We Th Fr Sa 1 2 3 4 5 6 1 2 3 7 8 9 10 11 12 13 4 5 6 7 8 9 10 14 15 16 17 18 19 20 11 12 13 14 15 16 17 21 22 23 24 25 26 27 18 19 20 21 22 23 24 28 29 30 31 25 26 27 28 Japan Science and Technology Corporation - Core Research for Evolutional Science and Technology (JST-CREST) Studies on structure and formation/development mechanisms of mesoscale convective systems Original: Winter MCSs Observations over the Japan Sea -2001 (WMO over Japan Sea) My suggestion: Winter MCSs Experiments over the Japan Sea -2001 (WinMEX-2001)

観測飛行スケジュール 前半: 1/8-1/17、新潟空港ベース、6~8フライト 後半: 1/23-2/1、名古屋空港ベース、4~6フライト   ・日本海沖合(新潟沖、能登半島沖)が中心 ・実際にフライトする日数は4~7日程度 後半: 1/23-2/1、名古屋空港ベース、4~6フライト ・北陸沖、若狭湾、山陰沖(TRMM同期)が中心 ・実際にフライトする日数は3~5日程度 戦略基礎 20時間: 2時間30分×8フライト CRL 10時間: 2時間15分×4フライト 1時間×1フライト(テスト飛行) 花土弘 (1) 1/06-1/08 ( 3days): 地上試験、テスト飛行 (2) 1/23-2/01 (10days): 後半観測飛行 佐藤晋介 (1) 1/08-1/17 (10days): 前半観測飛行 中川勝広 (1) 1/08-1/17 (10days): 前半観測飛行 実際の予定スケジュール 12/25(月) or 26(火): CAMPR機材搬出(鹿島→名古屋) 1/4(木)、5(金): B200へCAMPR搭載 by 中日本 1/6(土)、7(日)、8(月): 花土さんによる地上チェック、テストフライト ・トラブルがなければ、1/8(月)から観測飛行が開始できる状態になり、 後は天気次第で観測開始日を決定する。もし、トラブルがあったり 引き継ぎが必要な場合は、必要で応じて佐藤が名古屋にすぐかけつける。 ・前半観測飛行(佐藤・中川)は、最早で1/8-17、最遅で1/13-22 ・後半観測飛行(佐藤・花土)は、最早で1/18-27、最遅で1/23-2/1 ・遅くとも、前半観測飛行は1/12(金)または13(土)までには始めなければいけない ・できる限り、前半観測飛行で多くのフライトを行う (良い条件の時に沢山飛ぶ)

観測目的 (A1) Off-shore観測(日本海上の雪雲) (A2) Along-shore観測(平野部、山岳部の雪雲)  ・ 日本海上沖合の雪雲の構造(気流構造を含む)    -沖合の雪雲のレーダ観測例はほとんどない  ・ 寒気の吹き出しにともなう混合層と雪雲の発達過程  ・ 海上における降水の生成と成長過程(雲物理) (A2) Along-shore観測(平野部、山岳部の雪雲)  ・ 海岸線や山岳で強められる降雪のメカニズム  ・ 地上レーダでは見えない山岳降雪の構造  ・ CAMPR-Dで算出される3D風速ベクトルの検証 (地上dual-Doopler観測結果との比較) ・ 地上レーダのキャリブレーション (A3) G-II, CitationV, TRMMとの同時観測 ・ 雲物理観測(降水粒子の形状、サイズ、落下姿勢) ・ CAMPRの偏波観測データとプローブ観測結果の比較 ・ 雲粒子から雪片や霰への成長(using SPIDER data) ・ 雪雲に対するTRMM PR性能の検証 (Others) 飛行コースや場所に依存しないもの ・ ATMOS-A設計開発に必要な雪雲観測データの収集 ・ 雪雲に対するCAMPRの性能や可能性の検証    -IQモード観測(+FFT)で得られるドップラースペクトルによる 降水粒子落下速度分布から粒子形状・サイズ分布の推定    -偏波観測データ(アンテナ角60°程度のZDR、NadirのLDR, ρHV)

CAMPRの長所と短所 ・ 海岸線から離れた沖合での観測が可能 ・ 詳細な鉛直構造の観測が可能(Nadirのみ) → 地上設置レーダでは観測不可能 ・ 詳細な鉛直構造の観測が可能(Nadirのみ) ・ Dual-beam 観測で3次元風速場の算出が可能 → ただしアルゴリズムが未完成、Nadir鉛直断面であればOK ・ 2重偏波観測が可能 (ZDR, LDR等) ・ データ収集部の改修によって高速データ転送 が可能になり、IQモード観測が現実的になる → ドップラースペクトル、ρHV(0)、φDP、 KDP ・ 1回の飛行時間は3時間以内、日中のみ → 雪雲の時間変化を観測することは困難 ・ アンテナを大きく振っても狭いレンジでしか 観測できず、鉛直分解能も悪い CAMPR-D主要緒元 送信周波数(波長) 13.8GHz (2.17 cm) 送信出力(送信管) 2 kW (TWTA) PRF 2, 4, 8 kHz パルス幅 0.5, 1.0, 2.0 μs 送信パルス H, V, HV, HHVV アンテナビーム幅 6.2~7.1° アンテナ走査角度 -60~+85 deg アンテナ走査速度 0~17 deg/s 航空機巡航速度 62~128 m/s

飛行高度、観測範囲、空間分解能

観測飛行可能エリア FIR 140E, 45N 135E, 40N 130E, 35N 防空識別圏(ADIZ) 飛行情報区(FIR)

Flight Simulation using GMS in Jan 1999 99/01/07,03Z 99/01/09,03Z (1) 名古屋→新潟、日本海上のPolar low の南北横断観測. FIP境界に沿った南西 向きパスは ±60 dual-mode、北向きと 東向きパスは IQ-mode Nadir、富山から は海岸線から20 km 離れて±60 dual- mode. 飛行高度はすべて8 km. (4) Lモードの雲の横断観測. できる  限り長く直線飛行を行えるコースを 選ぶ. 新潟から北北西へFIP境界 まで飛び、Lモード筋状雲の走向 (吹き出し方向)に直行するように 南西に飛んだ後、富山まで東進. 基本的にすべてNadir固定. 99/01/08,00Z 99/01/08,03Z (2) Tモード筋状雲の観測. 新潟→上越 までは内陸を通って±60 偏波-mode. Tモードの走向に直交するパスは ±60 dual-mode. FIPに沿ったパスは Nadir IQ-mode 、日本海収束帯の 背の高い雲を通り過ぎたら南東へ、 Tモードの走向に沿った北東向きの パスは±60 dual-mode. 途中の 寄り道はNadir dualでロール状対流 が見えるか? 後は±60 dual-mode. (3) Tモード筋状雲と日本海収束帯の 観測. 午前中は積分モード中心だった ので、午後はNadir IQ-mode中心と する. 山陰沖から収束帯の背の高い 雪雲に沿って北陸内陸まで飛ぶ. 引き 返す際だけは、±60 dual-mode. また、 B200が飛んだコースをG-IIに 連絡して、追い越すように飛んでもらう.   飛行高度はすべて5 km.

TRMM data on 99/1/8

観測体制・その他 地上支援・機材 FDS/POS その他必要なこと ・観測飛行中に、新潟空港から地上レーダエコーの位置やGMS 雲画像で発達したバンド雲の位置(できれば飛行コース)を指示 してくれる人を確保したい。名古屋空港も同様。 ・ Dekita-kun専用 Win95 NotePC (CRL小金井で受信するデータを PHSまたは通常電話回線によるネットワークで使用する). FAX? ・ 予備(1日2フライトの場合は2回目用)のCAMPRデータ収集用 new-NotePC(Let‘s note, portable CD-R付き).LANケーブル・ハブ ・ バックアップ用外付けHDD(30GB?、今回の改修でデータ転送が 5~10倍になるので、データ量見積もりの再チェックが必要) ・ 観測データチェック用(特にIQデータ)のLinuxPC (できればNotePC) なければDesktop PC+液晶Display) + 8mm-Drive? ・予備のTWTA:1台 or 2台(故障時は名古屋に戻る方がBetter?) → 上記の機材は、すべてB200に積んで新潟空港に直接運ぶのが Better.  荷物が多い場合は、中日本の新潟に行く整備の人に コマーシャルラインを使ってもらう. FDS/POS ・FDS: 機械式ジャイロ+ピトー管(0.1sec)、GPS(1sec) ・POS: 光ファイバージャイロ(50Hz)+Differential-GPS ・POSの再解析データ(2wayのDif-GPSを使って、50HzでGPS時刻、 緯度、経度、高度、北/東/下向き速度、ロール、ピッチ、ヘッド) で、少なくとも積分データ(1/8000*256*2=0.064sec)のドップラーは 補正可能。IQデータ(8kHz)については要検討 → 観測終了後なるべく早く、中日本に作ってもらう その他必要なこと ・ 飛行コースを決めるグリッドマップ作成、地上レーダ等の位置 ・ 新潟空港格納庫?でのPHS受信エリア/電話回線の確認. ・ 連絡網(緊急連絡先と経路を含む)、地上サイトの連絡先. ・ G-II(SPIDER, Probe)との連絡方法.