貿易日本語の授業を始める前に 質問1 QEとは何か?中国に対する影響は? 質問2 国際取引の枠組みは今どうなっていますか。
貿易日本語 貿易日本語とは 貿易(輸出、輸入)を行う上で 貿易実務、貿易金融、保険、法律、語学力(日本語会話、ビジネス文書、日本文化への理解と異文化コミュ二ヶーション能力、英語力)などを指します。
貿易実務の学習方法 専門用語、書類作成、貿易日本語、貿易英語など幅広い知識を習得することが必要となる。そこで、日頃から、職場で実務経験を積み、体得すろことが肝要ですが、一方で、一度体系的に学習し、自分なりに整理してみることも大切です。
第一課 貿易取引の概要 ◆貿易とは、国境を越えて他国の取引相手と商品の売買を行うことで、貿易取引とは異なる国の間の売買取引と考えられます。 第一課 貿易取引の概要 ◆貿易とは、国境を越えて他国の取引相手と商品の売買を行うことで、貿易取引とは異なる国の間の売買取引と考えられます。 ◆他国へ商品を販売・送り出すことを輸出、他国から商品を購入・持ち込むことを輸入と言います。 ◆通常は、形のある商品(財貨)の取引を指すが、無形物の取引を含める場合もある(例:サービス貿易、技術貿易)。
貿易実務の概念 貿易実務とは、貿易(輸出、輸入)を行う上で必要なマーケティング(市場調査)、契約交渉、船舶などの手配、保険付保、通関、輸送、決済、貿易金融、クレーム対応などの実務を指します。(参考另外的WORD)
貿易の関係者 輸出者、輸入者、銀行、船会社と航空会社、海貨業者と通関業者、保険会社、その他官公庁や関係機関(税関、政府機関、検査機関、商工会議所、大使館等)
貿易実務のポイント 三つの流れを理解すること。 モノ(商品)の流れ カミ(書類)の流れ 金(代金)の流れ
貿易で得られるチャンス 1、市場を海外に広げる(輸出) 自社の優れた商品の販売先を海外にも広げることで、国内の何倍もの市場を獲得することができます。 2、中国にない商品を扱うことができる(輸入) 中国の市場に新しい商品、安い商品を紹介することで、新たなビジネスを開拓することができます。(上海自由貿易区)
国内取引との相違点 ◆通関制度、関税の賦課など、国家が介入する度合いが高い。この結果、関税などの直接的なコストのほか、通関書類などの作成にかかる間接コストも高い。 ◆取引相手が遠方にいるため、支払い、商品の納品を確実にすることが困難。このため、信用状、D/P、D/Aなどの特殊な決済方法が発達している。 ◆多くの場合、言葉が違う相手との取引となる。このため、国際的に通用する専門用語(インコタームズ等)が普及している。さらに、言葉に加え、取引相手との商習慣、文化の違いによるトラブルも多いほか、適用される法律(裁判管轄地)(かんかつ)が異なるため、トラブルが起こると解決が難しい
◆通貨の異なる相手との取引となることが多いため、為替レート変動によるリスクがある。 ◆遠距離の輸送となるため、運賃が上乗せ(うわのせ)コストとなるほか、商品が海上事故などに被災するリスクが高いため、保険料もコストとなる。
このように、国内取引と比べてコスト増要因となる点が多いが、国内に存在しない希少価値のある商品を輸入すれば(あるいは、その商品が希少価値を持つ市場に輸出すれば)貿易にかかるコストを上回る利益が得られる可能性があり、その場合に貿易が行われることになる。
貿易の形態 ◆1、直接貿易・間接貿易 直接貿易(直貿)とは、メ-カや小売り店などが直接外国企業と取引をすることを指す。これは商社の仲介が不要となるので、その分自社の利益が大きくなり、あるいは価格競争力が増します。
間接貿易とはメーカなどが商社(仲介者)を経由して取引をすることを指す。これには利点もある。1、外国の商習慣や貿易制度に関する知識および語学力という貿易実務を担当できる人材の確保が必要とならない。2、対外的な問題とリスクは商社が負担するので、メ-カや小売り店にとってはリスクを軽減できる。3、資金力の小さい企業は商社の金融機能を活用できる。
2、 総代理店 外国の市場において有力な商社や販売会社に自社の代理権を与えて、販売契約の代理行為を行なわせること。 代理契約では、当事者は本人と代理人です。代理の人が受ける販売価格などに関する制約も受けることはない。
3、総輸入販売店 一手販売権を持つ販売店という意味です。 一手販売権とは商品を販売する権利を一定の 条件のもとで一手に取り扱う権利(独占権)を取 引相手に認めるものです。契約上は本人対本人 の取引関係であり、輸入貨物の所有権は本人 から本人に移転する。代理業務ではない。
4、駐在員事務所、支店、現地法人 5、代行貿易取引 実務経験の豊かな商社や輸出入代行業者に手数料を支払って輸出入実務を代行してもらう場合を指す。
貿易実務の現状 地球規模の「グローバリゼーション」の流れの中で、“モノ”の貿易以外にも、“サービス”の貿易や、“直接投資”などが、年々増えています。
中国の貿易基本情報 1.輸出品目 2.輸出相手国 EU 、アメリカ 、香港 、ASEAN 、日本 3.輸入品目 4.輸入相手国 機械・電気製品類、繊維・同製品、金属・同製品 2.輸出相手国 EU 、アメリカ 、香港 、ASEAN 、日本 3.輸入品目 機械・電気製品類、鉱物類(原油を含む)、金属・同製品 4.輸入相手国 EU、日本、ASEAN 、韩国 、台湾
1.中国の経常収支の推移(1980~2013年)。 (経常収支 = 貿易収支+サービス収支+所得収支+ 経常移転収支)。 2.中国の貿易収支の推移(1998~2012年) (貿易収支 = 貿易輸出額-貿易輸入額) (参考另外的文档)
●次の国際取引の枠組みを調べて、次の授業に簡単に発表してください。 a.GATT b.WTO c.FTA d.APEC
国際取引の枠組み 自由貿易におけるGATT、WTOの役割 1.GATT(General Agreement on Tariff and Trade) ---関税及び貿易に関する一般協定 貿易に関する基本的な国際ルールとして1948年に作られたGATT(General Agreement on Tariffs and Trade、日本語では「関税および貿易に関する一般協定」といいます。) 1930年代の世界的な不況対策のため、1944年に米国のブレトン・ウッズで開催された会議に基づき、1948年から機能した貿易面から国際経済を支える仕組みのことをさす。GATTの基本原則は、貿易制限措置の削減と貿易の無差別待遇による自由貿易の推進である。まず、輸入禁止や数量制限措置を原則禁止とし、関税に置き換えた。この関税を各国間の交渉で引き下げていくことで、輸出入しやすい環境を整えていった。
さらに、一国に対して関税を引き下げた場合、すべての国に対しても関税を引き下げなければならないルールとした。これを「最恵国待遇」(さいけいこくたいぐう、Most favored nation treatment)という。また、輸入品に対して国内製品よりも割高な国内税を課すような差別を禁止した。これを「内国民待遇」という。 2.WTO (世界貿易機関World Trade Organization) 1995年GATT体制は発展的に解消し、世界貿易機関がその権利と義務を引き続いで設立された。WTOは自由貿易の原則を柱にして、貿易の拡大や、環境の保護、資源の有効活用を図り、世界の貿易、経済の発展に寄与することを目的としいる。約150 カ国が加盟して公正な貿易のため現在も活動している。
WTOではGATTの役割をより強化して引き継いだものです。
FTA(Free Trade Agreement自由貿易協定)とは FTA(自由貿易協定)は、2カ国以上の国や地域が相互に関税や輸入割当などその他の貿易制限的な措置を一定の期間内に撤廃(てっぱい)あるいは削減することを定めた協定です。関税や非関税障壁」(しょうへき)をなくすことで締結国・地域の間で自由な貿易を実現し、貿易や投資の拡大を目指すものです。FTA相手国と取引のある企業にとっては、無税で輸出入ができるようになる、消費者にとっても相手国産の製品や食品などが安く手に入るようになるなどのメリットが得られます。
EPA(Economic Partnership Agreement 経済連携協定 経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)とは、2以上の国(又は地域)の間で、自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)の要素(物品及びサービス貿易の自由化)に加え、貿易以外の分野、例えば人の移動や投資、政府調達、知的財産の保護、二国間協力等を含めて締結される包括的な協定をいいます。
NAFTA:NorthAmericanFreeTradeAgreement、 北米自由貿易協定) 複数国、地域間の代表的なEPA、FTAには EU:European Union、欧州連合加盟国 NAFTA:NorthAmericanFreeTradeAgreement、 北米自由貿易協定) AFTA:ASEAN Free Trade Area、 ASEAN自由貿易地域(Association of Southeast Asian Nations) などがある。
APEC(亚太经济合作组织Asia Pacific Economic Cooperation エイペック、アジア太平洋経済協力) APECとはアジア太平洋地域の持続的発展を目標とした、域内の主要国・地域が参加するフォーラムのことをさす。1989年に発足して以来、参加国が順調に増加しており、当初12カ国(オーストラリア、 ブルネイ、カナダ、インドネシア、日本、大韓民国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、タイ、アメリカ合衆国)だったAPECは現在21カ国・地域(上記に加え、中国、台湾、香港、メキシコ、パプアニューギニア、チリ、ペルー、ロシア、ベトナム)にまで数を伸ばしている。
1993年以降、首脳会議を年1回開催しており、初回は11月に米国のシアトルで開かれた。首脳会議はAPEC参加各国の首脳が一堂に会する唯一の機会であり、域内の貿易投資の自由化・円滑化や経済問題等に関し、多様な意見を自由に交換できる貴重な場となっている。また会議の内容は域内にとどまらず、近年ではテロ対策など、国際社会問題にも焦点を当てている。