水素社会を実現するための施策別目標とあるべき姿

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【事業名】(実証内容がわかるような事業名としてください)
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水素社会を実現するための施策別目標とあるべき姿 FCV(燃料電池自動車)を中心とした 水素社会実現を促進する研究会 2014年6月16日

【水素エネルギー社会実現に向けた基本的な考え方】 我が国において、エネルギー安全保障、地球温暖化が、国家の主要課題であ る。課題解決の為にも、エネルギー基本計画で主要な2次エネルギーの一つに 位置付けられた水素エネルギーを活用した「水素社会」を早期に実現する必要 がある。 2015年を水素社会元年、2020年を“水素による”おもてなしオリンピック・パ ラリンピック、2025年には、水素インフラ輸出国として、世界の環境課題の解 決と経済発展をリードする。 各種競技会場、選手村、国賓、外国人観光客が滞在するホテルや商業施設及 び交通手段が水素エネルギーによって運営され、オリンピック・パラリンピックを、 水素関連の製品・技術を輸出するための「水素ショーケース」とする。

水素ステーションの近くの自動車 販売店はFCV車を積極的に販売 目指す姿 政策目標 FCV販売価格 2025年頃 標準的なハイブリット自動車と 同等の価格帯(200万円台)を目標 1台当たり200万円台になり得る水準の政府補 助を2025年までの10年間に渡って減額しつつ 実施 エコカー減税、自動車グリーン税制の適応 水素の 末端流通価格 2025年頃 ハイブリット自動車並みの経済性を 国民が感じられる水準とし、 将来は50円/㎥(税別)を目指す 当面、課税は消費税のみ 販売エリア 水素ステーションの近くの自動車 販売店はFCV車を積極的に販売 水素ステーションの建設地周辺のディーラーや 業務用車両営業組織に対してFCVの販売に注 力させる 投入車輌 2015年 業務用にも車輌を投入 一般消費者、営業車、ハイヤー等の業務向け製 品と同時に、タクシー用に対応する車種も開発 販売量 2020年FCV車4万台/年、 2030年には40万台/年を販売 (2030年 累計200万台) 2020年に主要路線はFCVバス 数値目標を達成するために、政府は官公庁の 公用車や企業の役員車、営業車、タクシーなど 業務用車両へのインセンティブ制度を積極的に 導入

東名、名神、東北など主要な高速道路のサービスエリアに水素STを設置 水素STが非常時に水素供給機能が発揮できるよう規制を緩和 水素ステーションの整備目標 目指す姿 政策目標 水素のテーション の建設費 導入期は簡易仕様で1億、 普及後の高性能仕様でも2億 欧米並みの水準を目指す FCV車導入期は簡易仕様で低コスト機器を配置 普及後に改めて高い仕様の機器を投入 導入期の簡易仕様の規制緩和 最大2億円を設備費と工事費を補助 水素ステーションの 設置数  2015年:100箇所(4大都市圏)  2020年:150箇所  2030年:1,000箇所 都市部のビジネス街では公共スペースに移動 式水素STトレーラーを積極的に展開 移動式水素STの開発費も最大2億円を補助 水素STセルフ化の規制改革 水素ステーションの 建設場所 既存のステーション事業者目線に加えて自動車販売店からの要望も反映 水素ステーション事業者だけでなく、自動車販売 店から見て水素STがあることで売り易くなる地 域も把握して積極的に補助 自動車ディーラー、ショッピングモール、役所、 パーキングエリアなと、現在、EV充電基地となっ ている場所も建設場所として積極的に検討 水素ステーションの 全国展開 2015年 東名、名神、東北など主要な高速道路のサービスエリアに水素STを設置 高速道路のサービスエリアへの水素ST導入に 向け、NEXCOなどと協議 水素ステーションの 非常時供給拠点化 2015年 水素STが非常時に水素供給機能が発揮できるよう規制を緩和 FCV車両や水素コジェネが非常時のバックアッ プ電源として稼動した場合、水素STからトレー ラー等で水素供給ができるように規制緩和

FCVの購買需要喚起とインフラ整備を促進する政策(1/2) 目指す姿 政策目標 購買需要 の喚起政策 2020年 政府および民間の調達条件に営業車に占める環境対応車の保有比率を30%を義務付け 民間企業でも影響力が大きな小売業等が率先 して調達基準に営業車のFCV保有率を導入 国、自治体、独立行政法人等での導入の 義務付け 買い替え時に環境対応車に することを義務付け 自治体、外郭団体に対してFCV車の保有率を盛 り込むように協力を要請 政府が大株主である日本郵便、道路公団、NTT、 JT等へは、一定量の購入・リースを株主提案 FCV車を非常時のバックアップ電源と位置づけ、 政府における2020年までの調達計画を策定 営業車・役員車を 利用している企業 への促進策 FCV車を業務用車輌としてリースした 場合、リースの税額控除を適用 リースの税額控除を総額の7% バス・タクシー事業等を 展開している企業への促進策 FCV車を業務用車輌として購入した 場合は、設備投資減税を適用 グリーン投資減税の特別償却を50%で適用

FCVの購買需要喚起とインフラ整備を促進する政策(2/2) 目指す姿 政策目標 水素ステーション 運営補助基金 運営補助は数年間にわたることから、政府による基金化を検討 自動車メーカーをはじめ、水素ビジネスで成長を 目指す様々な業種の企業からも運営基金への 拠出を募り、水素STの普及加速へ産業界全体 でのコミットを促す 迅速な普及拡大 に向けた初期購入者 向け特典 2015年~2017年まで 民間向けに対しては 水素0円 2017年までの2年間、民間(タクシー会社を除く、 企業と個人)のFCV車購入者が無料で、水素を 充填できる運用の仕組みを検討 再生可能エネルギー由来の水素ステーションの実用性検証 2015年 再生可能エネルギー由来の 水素STを都道府県に設置 47都道府県庁に再生可能エネルギー由来の水 素STを設置するための補助金 FCV保有後の 持続的な特典 2015年~2020年まで FCV車の高速道路無料化 高速道路会社に対する補助金で対応 国際規格競争 への戦略的な対応 2015年 FCVの水素システムの世界統一基準の国内法規への受け入れと 相互認証の実現 国内と同一仕様の車を諸外国でも販売すること を可能とするために世界統一基準の国内法規 への受け入れを進め、更に、各国政府の再認可 が不要になるように相互承認を迅速に推進

水素エネルギー社会を実現するための目標 水素発電の普及 早期に水素混焼発電を実現 2020年 水素専焼発電タービンを開発 目指す姿 政策目標 水素発電の普及 早期に水素混焼発電を実現 2020年 水素専焼発電タービンを開発 将来、水素発電をエネルギーミックスの構成電 源に位置づけられるよう技術開発を促進 電力会社以外の民間企業が水素発電に参入す る際の設備投資補助や買取制度を整備 水素発電の発電効率の向上 2020年 水素発電のコスト競争力を高めるために、プラント全体の発電効率向上 発電効率を高めるタービンをはじめとする技術 開発の補助や大学等での実証支援を行い、民 間の実用化を加速させる 定置用燃料電池 の普及 2017年 定置用燃料電池の実証実験を完了 2030年 コジェネに占める定置用燃料電池の比率を大きく向上 普及期に至るまで、技術開発・導入支援を行う 工場の自家発電や非常用発電における実証実 験、導入企業に対するグリーン投資減税等の適用 日本企業が開発した定置用燃料電池に対する 規格の国際標準化に早期に取り組む 定置用燃料電池の導入に対する支援 既存建物に適した定置用燃料電池の開発 2020年 建物の空間に収まり、出力要件を満たす定置用燃料電池の仕様の開発 要件を満たす燃料電池の製品化 都心部のビルで利用できる大きさや出力のモデ ル仕様を策定し、その仕様で性能要件が満たせ る技術開発投資を補助 不動産会社が複数台の発注が見込める仕様を 提示

政府及び民間企業は水素発電の利用比率が20%以上の企業から優先して 水素エネルギー社会を実現するための目標 目指す姿 政策目標 水素利用ビルの 容積率の緩和 定置用燃料電池、水素ST等を設置する物件に対する容積率の緩和、都市再生特区においては、地域貢献要素として容積割合増を認める 水素の利用度合いに応じた容積率緩和案を策 定 自治体においても独自にできる容積率緩和につ いては自主政策を立案 水素発電利用企業からの調達を優先 2030年 政府及び民間企業は水素発電の利用比率が20%以上の企業から優先して 購買することを条件化 政府、自治体、民間企業の調達には、調達先企 業が利用している電力量に占める水素発電比 率が20%以上の企業を優先することを条件化 民間企業への調達条件への反映を政府から協 力要請していく

水素タウン物件やエネファーム設置物件の資産価値を高める 水素を活用できる街づくりに向けた目標 目指す姿 政策目標 水素スマートシティ の技術開発 高効率かつCO2フリーな水素を使用する街。エネルギー使用量、CO2排出量を最大限削減 都市ガスを水素タウンの入り口で集中改質する 大規模改質機を開発 地中やマンションで配管できる水素パイプライン の開発(既存のガス官の活用可能性も検証) 自治体の指針となる水素を活用した街づくりの 開発指針の策定 エネファーム電力によるオール電化の実現 2017年 家電機器の消費者満足度向上 家庭内100%電化を促進 家電機器メーカーは、オール電化における消費 者の満足度を高める新機器を開発・製造 水素利用物件の 価値算定基準策定 2017年 水素タウン物件やエネファーム設置物件の資産価値を高める 水素関連物件の資産算定ロジックを策定する エネファームの低価格 の実現 2030年 エネファーム70万円 純水素エネファーム60万円 SO方式、純水素エネファームの普及、及び設置 コストの削減を推進 設置工事費削減のために、稼動チェック検査体 制等の人件費の低減を実現

国内での水素調達を加速するための目標 自然エネルギー からの水素製造能力の向上 2020年 水素の国内製造技術を確立 2025年 目指す姿 政策目標値 自然エネルギー からの水素製造能力の向上 2020年 水素の国内製造技術を確立 2025年 大量製造を実現 民間企業による自然エネルギーからの水素生 成効率を大幅に向上させる技術開発の支援 自然エネルギーからの水素製造効率を向上さ せる技術開発をリードし、世界で最も高い効率 性を実現する技術を確立 鉄道の回生電力 の活用 2017年 電車の回生電力からの 水素製造と貯蔵の実用化 電車の回生電力を水素化する実証実験を推進 一定規模の下水処理施設からの水素製造 の普及 2016年 4大都市圏の下水処理場に1箇所ずつ水素製造拠点を設置 下水処理場からの水素製造を低コストで実現す るための規制緩和と技術開発を推進する実証 実験を実施 4大都市圏の下水処理場を水素製造拠点として 位置づけ、水素STを併設する 都市ガスの再エネ 由来の水素リッチ化 2017年 都市ガスのパイプラインを再生可能エネルギー由来の水素を流せるようにし、分散している水素源をネットワーク化 下水処理施設や自然エネルギー等から製造さ れる水素をガス管に流入させ、消費者に提供す るモデルタウンを実証 水素リッチガス用 改質機の開発 2017 水素リッチガスの改質の効率性を高める技術開発を促進 水素リッチガスになることで改質が効率化される 改質機の技術開発をリードする

水素の輸送および動力源とするモビリティを普及させるための目標 目指す姿 政策目標 水素輸送船の開発 2020年 海外からの大量輸送を低コストで実現する輸送船の実用化を目指す MCH、液化、アンモニアなど低コスト化が期待で きる大量輸送方式を選択し、技術開発と実用化 を促進すると共に、技術規格の国際標準の獲得 も実現 燃料電池船の普及 2016年 燃料電池船の実証実験 2020年 水上バスや遊覧船を燃料電池船化 燃料電池船の開発支援を行い、東京湾を運航 する水上バス、遊覧船を燃料電池化 グリーン投資減税の場合は特別償却を50%、 リースの場合は7%を控除 水素スクーターの普及 2020年 水素スクーターの普及を目指す FCV車と同様に消費者が購入を検討できる水 準に向けた一定の購入補助額を検討 法人向けにはFCV車と同様にリース減税やグ リーン投資減税の適用を検討 FCフォーリフト の普及 2020年 空港や港、周辺の倉庫におけるFCVフォークリフトの利用を促進 4大都市圏における港や物流拠点などの倉庫集 積地域に水素STを普及 グリーン投資減税の場合は特別償却を50%、 リースの場合は7%を控除 水素に対する不要な 不安意識の低減 2015年~2020年 水素に対する不要な不安が蔓延しないように水素への理解を促進 公共広告機構などを通じて国民が誤った情報に よって水素を不安視することが無いように、適切 な情報提供を継続的に実施。特に2015年~ 2020年を特別期間とする