期末試験 20. 1. 25 出題問題 選択問題 70問 講義ホームページのスライドに載っている問題すべて+α。 記述問題 10問 期末試験 20. 1. 25 出題問題 選択問題 70問 講義ホームページのスライドに載っている問題すべて+α。 記述問題 10問 入力換算雑音が1μV の増幅器で、10mV の入力信号を測定するとS/N比は何デシベルか。 C(F)のコンデンサとR(Ω)の抵抗のCR直列回路に角速度ωの交流電 流が通るときのインピーダンスZを計算して下さい。 C(F)のコンデンサとL(H)のインダクタンスのCL並列回路に角速度ωの交流電流が通るときのインピーダンスZと共振周波数 f (Hz)を計算して下さい。
C(F)のコンデンサとR(Ω)の抵抗のCR結合回路の時定数τ(=CR )が 時間の次元になる(単位が 秒 になる)理由を説明して下さい。 電力会社が商用電力を交流電圧で供給する理由を説明して下さい。 入力インピーダンスの低い測定器は人体から発生する電圧を正確に測定できない(インピーダンス不整合による電圧降下)。 その理由を説明して下さい。 ホイートストンブリッジ回路で、対向する抵抗値の積が等しい場合には対角線の電流が0になる。その理由をキルヒホッフの法則を用いて 説明して下さい。 不分極電極について説明して下さい。 心電図を正確に測定するために臨床検査技師が注意することは何か。 増幅率Aのオペアンプに R1, R0 (Ω) の 抵抗を接続した反転増幅回路の 増幅率を計算して下さい。
入力換算雑音(測定装置が発生する雑音)の限度 信号電圧 入力換算雑音 心電図 1~5mV 10μV 以下 脳波 1~500μV 3μV 以下 筋電図 0.01~10mV 5μV 以下 入力換算雑音が10μV の増幅器で、 1mV の入力信号を測定すると、S/N比は S/N 比 = 20 log10 ( Signal / Noise ) = 20 log10 ( 1mV / 10μV ) = 20 log10 (10 2) = 40 答 40 dB
S/N 比 信号対雑音比 Signal / Noise ratio 入力信号、または出力信号における 測定したい信号(Signal)と、ノイズ(Noise)の比率。 単位は dB。 S/N 比 は、大きいほうが望ましい。 入力換算雑音 (内部雑音) 測定装置の入力端子間を、抵抗器でつないで 入力信号がない状態で出力される信号の大きさ。 測定器自体が発生するノイズ(内部雑音)の大きさ。 Peak to peak 電圧で表示。 小さいほうが望ましい。
18年国家試験 解答 5
CR結合回路の時定数(τ time constant ) τ(sec)=C(F) x R(Ω) 遮断周波数(Hz) = 1/(2πCR) (抵抗電圧では、低周波遮断周波数) (コンデンサ電圧では、高周波遮断周波数) 一般的に、抵抗電圧を使って 低周波遮断フィルタ(=微分回路)として 利用する場合が多い。 (測定したい波形よりも緩やかな波形(ドリフト)を除去する)
心電計や脳波計にも CR結合回路が利用されている。 心電計の時定数は 3 秒 (教科書的には 3.2秒以上) 遮断周波数=1/(2πx 3) = 0.05 Hz 0.05 とは 1/20 = 3/60。 1分に3回以下の振動しか 示さない緩い波は、ドリフト雑音なので測定しない。 脳波計の時定数は、0.3 秒 遮断周波数=1/(2πx 0.3) = 0.53 Hz 0.5 とは 1/2 = 30/60。 1分間に30回以下しか振動 しないような緩い波は、脳波ではないので測定しない。
脳波の種類 0.5 Hz 以下の脳波は存在しないので遮断する。 δ(デルタ)波 0.5~4Hz 未満 ぐっすり寝ている時に現れる。 θ(シータ)波 4~8Hz 未満 とろとろと眠くなって来た時に現れる。 α(アルファ)波 8~13Hz 未満 脳の休めている部位に現れる。 β(ベータ)波 13~40Hz 未満 精神活動している部位に現れる。
18年国家試験 解答 3,4
CCD (Charge Coupled Device Image Sensor) デジタルカメラなどに広く使用されている CMOS FET を用いた半導体素子による 画像センサである。
サーミスタ 半導体の温度特性を利用した温度センサ。 温度が上昇すると抵抗値が下がる。(上がる製品もある) サーミスタ 半導体の温度特性を利用した温度センサ。 温度が上昇すると抵抗値が下がる。(上がる製品もある) 体温計、呼吸モニタ、電子部品(CPUなど)の温度センサ サーミスタ温度計
圧力センサ 歪みゲージ (ストレインゲージ) 圧力センサ 歪みゲージ (ストレインゲージ) ピエゾ素子 ピエゾ効果( 圧電効果 piezo-electric effect ) 電圧をかけることにより、ある方向に伸びる材料。 逆に圧力をかけて変形させると電圧が生じる。 シリコンゴム、セラミックスが使われる。 血圧センサ、微小駆動装置 (インクジェットプリンタなど)、 電子ライターの点火などに利用される。 抵抗線ストレインゲージ シリコンゴム管に電解液を封入した チューブ。 引っ張ると電気抵抗が大きくなる。 呼吸センサなどに利用。
ストレインゲージ (圧力、歪みセンサの一種) strain 【名】 ひずみ, 変形. gauge 【名】 計測器 シリコンゴム管に電解液を 封入したチューブなど。 引っ張ると電気抵抗が大きくなる。 呼吸センサ、観血式血圧センサ(患者の動脈に挿入された カテーテルを介して血圧を測定)などに利用。
Po2電極 Po2 測定 銀Ag-AgCl電極と白金Pt電極 間に電圧をかけて、 溶液中の酸素による還元電流を測定。 (ポーラログラフ法) 酸素分圧測定用電極として 白金電極を用いたものが クラーク電極である。
ISFET Ion Sensitive Field Effect Transistor (イオン感応性 電界効果トランジスタ) イオンセンサ 化学センサ ISFET Ion Sensitive Field Effect Transistor (イオン感応性 電界効果トランジスタ) ISFETのゲート上の イオン感応膜 に溶液が接すると、 溶液中のイオン活量に応じて電圧が発生する。 イオン感応膜にSiO2 -Si3N4 を使用すると 水素イオンに感応し、pHセンサになる。 従来のガラス電極法に比べると イオン感応膜を変えることで CO2測定なども可能、 測定時間が短い、装置の小型化 消耗品の減少などの利点がある。
2005年 国家試験
光電脈波計 末梢血管の血行状態を測定する装置。 爪などに光を当て、その反射量をCdSで測定する。 抹消血管容積に比例する曲線が得られる。
光センサ CdS素子 光導電効果 フォトダイオード、フォトトランジスタ 光起電力効果 光センサ。光伝導(導電)セル。 光センサ CdS素子 光導電効果 光センサ。光伝導(導電)セル。 硫化カドミウム CdS を使った抵抗で、 光が当たると、抵抗値が小さくなる。 車のヘッドライトの点灯確認装置などに利用。 フォトダイオード、フォトトランジスタ 光起電力効果 光が半導体のPN接合部に当たると 電子が接合部を通りやすくなる性質を 利用した光センサ。 CdSより小型で、光に対する反応が速い。
CdTe カドミウム テルル (カドテル) 半導体素子 赤外線が当たると抵抗値が変化する。 温度計、赤外線センサ、サーモグラフィに 利用される。
18年国家試験 解答 1,5
感知電流 体表に流れる電流を感知するときの電流値。 商用100V交流で 約1mA が、最小感知電流。 交流の周波数が上がると、電流を感じにくくなる。 (1kHz 以上では 周波数に比例して電撃閾値が上る。) 女性の方が低い電流を感知する(電撃閾値が低い)。 離脱電流 10mA 以上では、筋肉の不随意収縮が生じ、 自らの意思で動けなくなる。これを離脱電流という。 100mA 以上の電流が体表を通ると、心筋に 100μA 以上の電流が通り、心室細動の危険がある。
許容量は、危険値の10% マクロショック 患者体表に着けた電極、患者の手などを介して受ける電撃。 許容電流は、100μA (1mA で電流を感じる(感知電流)) ミクロショック ICU、CCU、手術室などで、心臓カテーテルの電極を 介して受ける電撃。 直接、心臓に流れる電撃。 許容電流は、10μA (100μA で心室細動の危険がある) (正常の心筋収縮運動とは無関係な不規則運動)
EPR システム (等電位化接地システム) Equipotential Patient Reference System ミクロショック電撃事故を 防ぐシステム 患者が複数の医用機器、テレビ、ベッドなどの金属を触れる 可能性のある環境では、それらの機器のアース電圧を同じ にすると、電撃事故を防止できる。 同じ接地端子(センタ)に全ての機器やベッドのアースを繋ぐ。 アース線も同じ銅線を使う。 (0.1Ω/m 以下の太い銅線) 機器間のアース電位差が10mV 以下になれば、体表抵抗は 約1kΩなので、電撃は 10μA 以下に抑制できる。
2003年 国家試験 解答 2,5
低周波遮断回路 = 細かい振動を通す = 変動成分を抽出 = 変化量の抽出 = 微分
高周波遮断回路 = 緩い振動を通す = 変化の乏しい成分を抽出 = バイアスの抽出 = 積分
2002年 国家試験 解答 5
トランジスタの欠点 電流増幅素子なので、入力電極間に電流が流れないと 動作しない。 入力に電流が流れる=入力インピーダンスが低い ベース、コレクタ、エミッタの各端子の間の抵抗値が小さい。 端子間に電流が常に流れている。 半導体の内部で電子と正孔が常に動いているので 発熱しやすい。 高密度な集積回路には向かない。 温度で増幅率が変動する。 この問題を解決するために FETが作られた。
FET Field Effect Transistor 1960年に アメリカのベル研究所で、カーンらが発明。 ベル研究所は、真空管と動作が類似したFETを、 先に作ろうとしていた。 トランジスタは、FETの開発段階で作られたもの。 トランジスタに比べ、端子間の抵抗値が高く (インピーダンスが高い)、 発熱量が低く、より低消費電力化、小型化、高集積化可能。 現在の集積回路にはFETが多く使われている。
SQUID 脳磁図計
発光ダイオード LED Light Emitting Diode 順方向に電圧をかけたときに PN接合部で電子と正孔が再結合する。 結合すると、電子と正孔の状態で離れていた ときよりもエネルギー状態が低くなるので、 再結合時に余ったエネルギーを電磁波として 放出する。 半導体に別の元素を混ぜることで 放出電磁波の周波数を、赤、黄、青、白色など の可視光線になるように調整している。 電球よりも少ない電力で明るい光が得られる。
ツェナーダイオード (定電圧ダイオード) ダイオードの両端の電圧がほとんど 変化しないダイオード。 定電圧電源回路に利用される。 フォトダイオード 発光ダイオードと逆の働きをするダイオード。 光が当たると、そのエネルギーで PN接合部に電子が流れ、電流が通る。 光センサとして利用される。
臨床工学技士CEを志す人は、ぜひ在学中に 第2種ME技術実力検定試験を受けて下さい。 保健学科図書館に参考書、問題集を入れました。
3年前期のME実習で北大ME管理室の見学実習があります。 手術室、透析室などの医療現場では 臨床工学技士(CE)が非常に不足している。 特に臨床検査技師の資格を持つCEが求められている。 (CEは採血等、患者に触れる医療行為ができない。) 卒業後1年間のCE受験資格取得コース (半年間の北里大学(新潟県長岡市)での講義 および半年間の関東での病院研修)を勧めます。 短大23期生のCE進学者は1名。北大病院勤務中。 1期生のCE進学者は3名。