教育と生体リズム Biological Rhythm (概日リズム,サーカディアンリズム) 平成25年度教員免許更新講習 平成25年8月23日 千葉大学教育学部 長根光男
(Biological rhythm disturbance) 生体リズム障害 (Biological rhythm disturbance) 24時間型社会 Students of today suffering from psychosomatic complaints have problems in their basic lifestyle habits. 日本の青少年 ・就寝時刻が極めて遅い ・昼夜逆転 ・心身の不調 ・不登校 (Miike et al., 2004, Brain Dev., 26: 442-7) (Harada 2004, J of Circadian Rhythms, 2: 4) (Nagane et al., J of Circadian Rhythms, 7: 10)
ヒトの生物時計の具体的例
このデータは,何を意味するのだろうか?
生体リズムに関与する要因 生体リズム 睡眠・覚醒 運動 ストレス 食事 睡眠・遊び・食事・排泄が生体リズムに影響する。全身的な発達、精神的な発達にも影響する。 早寝、早起き、朝ごはんが良い。これが、あまり実行されていない。 食事
光刺激による生体リズムの調節 朝の光 蛍光灯等 光刺激 視交叉上核 神経系,内分泌系による生体リズムの調整 細胞
内分泌ホルモンの役割 Cortisol 副腎皮質ホルモン ストレス防御 血管緊張,グリコーゲン合成・貯蔵,酵素活性化 Melatonin 松果腺ホルモン 光刺激が減衰する夜間に合成と分泌 Non-REM睡眠との関連性 Growth Hormone 下垂体前葉ホルモン 骨末端の成長,細胞の修復 日中の精神的状態との関連性
生体リズムの例 交感神経・副交感神経の働き
睡眠にもリズムがある ノンレム睡眠時に成長ホルモンが分泌 Growth Hormone
昼夜逆転 Night Awake and Day Sleep ライフスタイルの変化 ストレス サーカディアンリズム障害 睡眠相前進型 睡眠相後退型
フリーラン実験とは 昼夜変化や時刻の情報から隔離され,時間的に全く自由な生活になる と,睡眠覚醒リズムが24時間より長くなる 内的脱同調 (Internal Desynchronization) と精神身体的不調
フリーラン実験の結果 地下生活すると25時間周期に
Fig.1 各グループにおけるMelatonin分泌リズム ( Total n=15)
Fig. 6 午前8時における3グループの心身の状態
まとめ 青少年と生体リズム 生体リズム ライフスタイル ストレス 意欲 学業成績 私たちは生体リズムに支配されている。 まとめ 青少年と生体リズム 生体リズム ライフスタイル ストレス 意欲 学業成績 私たちは生体リズムに支配されている。 しかし生体リズムを支配するのも自分達である。 •ストレス等 コーピング 生活リズムの変調 自己管理 生体リズムの変調 精神的不調