平成28年度 診療実績 小児科    大宮史朗.

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平成28年度 診療実績 小児科    大宮史朗

平成28年度 小児科患者数 入院患者数 外来患者数 4月 99 598 5月 160 586 6月 87 547 7月 132 578 8月 平成28年度 小児科患者数 入院患者数 外来患者数 4月 99 598 5月 160 586 6月 87 547 7月 132 578 8月 93 661 9月 163 552 10月 558 11月 121 539 12月 72 574 1月 58 528 2月 49 569 3月 64 658 総計 1197 6948 月平均 99.8 579 1日平均 3.3 28.6

平成28年度 小児科年齢別入院患者数 1歳未満 21 1歳 26 2歳 10 3歳 13 4歳 18 5歳 12 6歳 7歳 8歳 7 9歳 平成28年度 小児科年齢別入院患者数 1歳未満 21 1歳 26 2歳 10 3歳 13 4歳 18 5歳 12 6歳 7歳 8歳 7 9歳 9 10歳 11歳 14 12歳 6 13歳 15 14歳 11 15歳 2 16歳~ 1 入院総数 200 6歳未満 100 12歳未満 65 12歳~15歳 34 16歳以上 1 入院総数 200

平成28年度 疾患別入院患者数 患者数 60 35 16 9 7 6 5 3 2 1 入院患者総数 200 入院時病名 平成28年度 疾患別入院患者数 入院時病名 患者数 急性肺炎(マイコプラズマを含む) 60 胃腸炎~腸炎 35 喘息・喘息性気管支炎 16 上気道炎~急性扁桃炎 急性声門下喉頭炎 無菌性髄膜炎 9 急性気管支炎 7 IgA血管炎・紫斑病 RSウイルス細気管支炎 6 腸間膜リンパ節炎 5 インフルエンザA型 3 右急性中耳炎 2 尿路感染症 頸部リンパ節炎 肝機能障害 川崎病 EBウイルス伝染性単核症 1 慢性便秘(巨大結腸症) ヘルペスウイルス性歯肉口内炎 百日咳 脱水症 重傷水痘 重傷筋無力症 急性副鼻腔炎 おたふくかぜ アナフィラキシー 入院患者総数 200

28年度紹介医療機関(244名) さの内科クリニック 55 おおくま内科クリニック 2 浅野内科こどもクリニック 52 可知医院 あさこうクリニック 26 岐阜県総合医療センター いのうえ小児科クリニック 22 小坂井レディースクリニック あかなべキッズクリニック 12 佐久間医院 花林レディースクリニック 8 不破医院 河村医院 6 愛知県心身障害者コロニー 1 岩佐医院 4 稲田クリニック 丸の内クリニック 大垣徳洲会病院 山田医院 小川医院 河合胃腸科クリニック 3 岐阜大学医学部付属病院 たけのうちクリニック クリニックちあき 寺倉医院 柴田皮膚科 西脇医院 すこやかこどもクリニック 渡邉医院 ながき内科クリニック 青山内科 兵藤こどもクリニック あまきクリニック 柳津病院 安八診療所 山田耳鼻咽喉科 石田医院 吉田医院 大垣市民病院 安八町保健センター

平成28年度 紹介医療機関別入院患者数(76名) 紹介医療機関 患者数 浅野内科こどもクリニック 28 さの内科クリニック 18 平成28年度 紹介医療機関別入院患者数(76名) 紹介医療機関 患者数 浅野内科こどもクリニック 28 さの内科クリニック 18 あさこうクリニック 6 いのうえ小児科 4 あかなべキッズクリニック 3 岩佐医院 2 可知医院 河村医院 たけのうちクリニック 花林レディースクリニック 安八診療所 1 稲田クリニック 河合胃腸科クリニック クリニックちあき 不破医院 丸の内クリニック 柳津病院 紹介数 76 紹介なし 124

平成28年度 住所別入院患者数 羽島市内 169 羽島市外 31 岐阜県内 25 海津市 10 岐阜市 6 大垣市 4 輪之内町 3 瑞穂市 平成28年度 住所別入院患者数 羽島市内 169 羽島市外 31 岐阜県内 25 海津市 10 岐阜市 6 大垣市 4 輪之内町 3 瑞穂市 1 笠松町 岐阜県外 東京都 2 横浜市 愛知県 金沢市

DPCコード疾患群期間別入院数 Ⅰ以内 9名 4.5% Ⅱ以内 92名 46% Ⅰ+Ⅱ 101名 (50.5%) Ⅲ以内 98名 49% Ⅲ超 計 髄膜炎 3 6 9 重症筋無力症 1 急性扁桃炎・咽頭炎 2 17 8 27 伝染性単核球床 上気道炎 10 急性副鼻腔炎 慢性化膿性中耳炎 インフルエンザ インフルエンザ処置有 肺炎等(0歳) 4 肺炎(1~15歳)処置有 肺炎処置なし 12 42 54 急性気管支炎・細気管支炎 喘息 7 胃腸炎・副病名無 胃腸炎・副病名有 急性肝炎 その他の消化管の障害 リンパ節の疾患 疱疹 体液量減少 腎・尿路感染 出血性疾患 アレルギー性紫斑病 ウイルス性腸炎 16 11 細菌性腸炎 川崎病(2歳以上) 詳細不明の損傷 その他の感染症 出来高 92 98 200 Ⅰ以内   9名      4.5% Ⅱ以内  92名     46% Ⅰ+Ⅱ  101名   (50.5%) Ⅲ以内   98名     49% Ⅲ超 1名     0.5% 出来高    1名

当院のワクチン接種数 2次医療機関として 14件接種 HB母子感染予防事業(HBワクチン+グロブリン)3件 任意(インフルエンザ) 99件 ワクチンの種類 例数 インフルエンザ 99 シナジス 6 日本脳炎 5 MR 4 おたふくかぜ HBワクチン 2 ロタウイルス 1 HBグロブリン 計 122 2次医療機関として              14件接種 HB母子感染予防事業(HBワクチン+グロブリン)3件 任意(インフルエンザ)              99件   RSV感染予防(1名)              6回接種

外来患者数(H25年~28年度の比較) 外来 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 合計 平均 増減 25年 879 670 640 970 895 689 692 624 656 746 852 846 9159 37.5 26年 532 583 724 737 620 594 476 643 794 796 727 7882 32.3 -1277 27年 574 697 741 800 644 657 680 672 686 924 948 8712 35.9 830 28年 598 586 547 578 661 552 558 539 528 569 658 6948 28.6 -1764 -91 12 -150 -163 -139 -92 -99 -141 -98 -158 -355 -290

入院患者数(H25年~28年度の比較) 入院 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 合計 平均 増減 25年 119 109 93 173 136 135 122 156 142 73 127 80 1465 4 26年 77 98 91 133 154 64 126 151 111 101 121 1336 3.7 -129 27年 140 178 182 148 229 177 196 170 83 150 1971 5.4 635 28年 99 160 87 132 163 72 58 49 1197 3.3 -774 -41 -18 -95 -8 -55 -66 -78 -57 -124 -112 -34 -86

28年度 小児科診療 総括 28年4月より常勤医1名となり、非常勤で月曜日週1回医師1名診療 応援、月1~2回の加納医師の予約診療体制となった。 28年度の外来患者数は延べ6948名で、前年よりー1784名(前年比 80%)と、入院件数は200名で延べ患者数は1197名、前年より-77 4名(前年比60%)と大きく減少した。 居住地別の入院患者は羽島市内が84.5%、羽島市外は31名中県 内25名(海津市10名、岐阜市6名、輪之内町3名、瑞穂市1名、笠松 町1名)、県外6名で圧倒的に羽島市民であった。 当科への紹介医療機関は40機関244名でうち入院は76名入院率は 31%であった。入院患者数のうち紹介入院は38%、紹介なしの入院 は124名62%であった。 入院患者の年齢別構成は6歳未満100名(50%)、6~12歳未満65 名(32.5%)、  12~15歳34名(17%)、16歳以上1名であった。

疾患別入院患者数は肺炎60名、喘息・喘息性気管支炎16名、上 気道~扁桃炎16名、クループ16名、気管支炎7名であり、呼吸器 疾患が124名(62%)と多かった。また、百日咳が1名あった。 消化器疾患では急性胃腸炎~腸炎35名(サルモネラ、キャンピロ バクター、ノロウイルスを含む)、肝機能障害2名だった。 腸重積症はいなかった。 無菌性髄膜炎はムンプス髄膜炎を含め6名であった。 IgA血管炎・アレルギー性紫斑病は再入院2名を含め7名であった。 川崎は2名であった。 当科でのワクチン接種は2次医療機関であり、任意のインフルエン ザが122件中99件と非常に多く、RSウイルス予防のシナジスが6 件(1名)、日本脳炎5件、MRワクチン4件であった。

考察・課題 外来患者数の動向を見ると下半期で大きく前年を下回った。一人診療体 制のため外来待ち時間が長くなる傾向があり、外来患者の減少につな がっていると思われる。 入院患者数も同様に下半期が大きく下回った。入院患者数の減少は小児 の入院の場合、付き添いが必要となり兄弟姉妹がいると入院での加療を 望まないため、外来点滴での加療となる傾向が強くなってきている。 しかしながら、羽島市内には小児の2次医療を担当する入院施設が当院 しかなく、小児の急性期医療を担う必要性から今後も、入院対応できる体 制の継続が必要であると思われる。 29年度も引き続き、一人体制であるが、対応できる疾患には入院・外来 で全力で対応していきたい。専門領域での診断治療が必要な場合には、 岐阜大学病院や岐阜県総合医療センター、岐阜市民病院、大垣市民病 院、長良医療センターとも連携を図ってより良い医療資源の提供に努め たい。 紹介患者の増加に対応できる体制を今後も時間をかけて構築したい。