持続可能な森林管理 5班 樋口、藤木、増井、町田、三浦.

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持続可能な森林管理 5班 樋口、藤木、増井、町田、三浦

森林管理とは 森林の役割 ・木材などのエネルギー源供給、林産物の生産 ・気候コントロール ・野生生物の生息空間 ・涵養(地下水の供給) ・災害防止 ・レクリエーション ・教育 この他にも、森林は細かな分野で様々な役割を担っている。 森林は、木材などのエネルギ-源供給・林産物生産のほか、大気中の炭素の固定による気候コントロール、野生生物の生息空間、かん養、災害防止、レクリエーション、教育などさまざまな機能を持っています。

森林管理とは、こうした森林の多様な価値を守るために森林を保護する一方で、適切な管理・経営を持続的に行っていくこと  森林管理とは、こうした森林の多様な価値を守るために森林を保護する一方で、適切な管理・経営を持続的に行っていくこと こうした多様な価値を守るために、森林を保護する一方で、適切な管理・経営を持続的に行っていくこと。国際的な森林認証NGOであるFSCは、森林管理の原則として(1)内国法・国際条約等の遵守(2)保有権、使用権、責務の明確化(3)先住民の権利尊重(4)地域社会との関係と労働者の権利重視(5)便益の確保(6)環境影響への配慮(7)管理計画の策定(8)モニタリング、評価の実施(9)天然林の保存(10)計画的な植林 --などをあげている。

広く知られている持続可能な森林経営の定義は、   「生物多様性、生産能力、再生能力、生命力、そして現在及び将来に渡り、地域、国家、地球レベルにおいて、生態系、経済、社会的に相応な機能を十分に果たす能力を保持するとともに、他の生態系に損害を与えない方法と節度を持って、森林及び林地を管理、利用すること」  (欧州森林保護閣僚会合ヘルシンキプロセス) 端的に言えば、           「バランスを取ること」 広く知られている持続可能な森林経営の定義は、 「生物多様性、生産能力、再生能力、生命力、そして現在及び将来に渡り、 地域、国家、地球レベルにおいて、生態系、経済、社会的に相応な機能を十分に果たす能力を保持するとともに、 他の生態系に損害を与えない方法と節度を持って、森林及び林地を管理、利用すること」 (欧州森林保護閣僚会合ヘルシンキプロセス)というものです。  端的に言えば、「バランスを取ること」。 林産品はじめ森林の生み出す恩恵に対する高まる一方のニーズと、 森林の健全と多様性の保全との均衡です。このバランスは森林のみならず、 世界中の林業に依存する地域社会にとっても、まさに死活問題です。

持続可能な森林管理のために 木材は再生可能な資源 持続可能な社会の資源の循環をつくっていく上で、森林資源をうまく活用することが重要な課題のひとつ

人手を加えない状態で保護すべき森林は保護区としての管理を確立 森林資源を活用する人工林では、資源を破壊しない「持続可能な森林管理」を行う 「持続可能な森林管理」と言えるには、どういう条件を充たす必要があるかという点について、森林認証制度との関連で議論が具体化しつつある。

森林認証制度とは… 持続可能な管理がなされた森林と、そこから伐り出された木材に証明(認証)を発行し、ラベルをつけることで、消費者に環境に配慮した木材を選んで買う機会を提供する制度である。

「森林管理認証」と「CoC認証」の2つがあり、認証を取得することにより、森林管理が高品質であることを客観的に保証し、環境問題に対して、国際的な基準を以て積極的に取り組んでいることを示すことができる。

CoC認証(Chain of Custody)生産物認証 適切に管理された森林の林産物を材料とした 製品の製造、加工、流通の全ての過程におい て、認証材にそれ以外の材が混入しないような 管理基準と実効性があることを認証すること。 森林から、消費者までの全過程の認証を “チェーン”でリンクするので、“チェーン・オブ・カ スタディー(管理の連鎖)”と呼ばれる。

森林管理認証ForestManagementCertification 生態的、経済的、社会的側面などを包括的に 評価する、「森林管理のためのFSC10の原則 と基準」及び、原則を元に作成される、地域に 適した森林管理基準に基づいて、適正に管理 されている森林の認証制度です。

認証森林は 年々増加しているのです!

森林保全へ向け、消費者に選択肢を与えること になります。木材・木材製品などの林産物を購 入するときに,このロゴマークの付いたものを選 ぶことにより、適切な森林管理を行っている林 業者を支援し、世界の森林保全へ貢献できま す。

2006年4月から日本ではグリーン購入法を活用して、政府調達で合法性・持続可能性を要求する取り組みが導入されています。また、民間企業でも紙製品を中心に持続可能な管理がされている森林からの原料を優先的に購入する動きが広がっています。

世界の森林管理  G8メンバーは、森林保護が持続可能な森林経営にとって重要な要素の一つであると考えており、森林保護を促進するための国内外での活動に携わっている *カナダ  世界の森林保有国に先駆けて確立された、カナダ西部地域の保続生産体制に基づく森林管理手法は、森林施業の方法として高い評価を得ている 世界の森林管理 G8メンバーは、森林保護が持続可能な森林経営にとって重要な要素の一つであると考えており、森林保護を促進するための国内外での活動に携わっている。 カナダでの世界の森林保有国に先駆けて確立された、カナダ西部地域の保続生産体制に基づく森林管理手法は、森林施業の方法として高い評価を得ています。伐採量を生長量以下にコントロールする許容年間伐採量を指針設定することで、森林資源の継承を行う森林管理の方法は、その後国連などによって推進されつつある「持続可能な森林経営」の模範ともなりました。 カナダがこのような先駆的な森林管理体制をいち早く実現した背景には、BC州では森林面積の95%、アルバ一夕州では79%を州有林が占めるという一元管理の体制にあったことが指摘できます。それは州政府が一度森林管理の基本姿勢を決定すれば,伐採権を貸与されている林産企業は、その政策に基づいた施業管理が義務づけられるからです。

商業目的の利用から完全に除外された83,000ヘクタールを含め、森林の65%が何らかの特別保護下にある *ドイツ  商業目的の利用から完全に除外された83,000ヘクタールを含め、森林の65%が何らかの特別保護下にある *イギリス  政府が国内の保護地域の設立や  経営の仕組みに関する見直しを  開始した ドイツでは、商業目的の利用から完全に除外された83,000ヘクタールを含め、森林の65%が何らかの特別保護下にあります。また、林業においては林業経営は経済的に厳しい状況にあるので、天然更新で多様な樹種からなる森を育成する取り組みがされています。 イギリスでは、政府が国内の保護地域の設立や経営の仕組みに関する見直しを開始しました。

などを目的とし、新たに1,800万haの国有林を商業目的の利用から保護する計画を発表 *アメリカ  1999年10月   ・研究地域の提供   ・貴重な魚や野生動物の生息地の保護   ・侵入種からの防護  などを目的とし、新たに1,800万haの国有林を商業目的の利用から保護する計画を発表  保護すべき森林を特定するため、1年間の再調査を行い、世論を醸成し、環境影響報告書を作成することとしている 1999年10月、アメリカのクリントン大統領は、研究地域の提供、貴重な魚や野生動物の生息地の保護、侵入種からの防護等を 目的とし、新たに1,800万ヘクタールの国有林を商業目的の利用から保護する計画を発表しました。 保護すべき森林を特定するため、1年間の再調査を行い、世論を醸成し、環境影響報告書を作成することとしています。

まとめ 日本 人工林の管理不足→森林環境の悪化 →土砂災害 世界 実際の現場まで理解が及ばない →違法な森林伐採、取引   人工林の管理不足→森林環境の悪化                      →土砂災害 世界   実際の現場まで理解が及ばない             →違法な森林伐採、取引 日本ではこれまで、建築用の木材生産を主な目的に、 世界でも例をみない1,000万haを超える人工林を造ってきました。 しかし、この人工林の管理不足が長く続き、森林環境の悪化を招き、 土砂災害などが私たちの生活基盤を脅かしています。 世界に目を向けると、森林の持つ多面的機能を総合的に発揮させる 「持続可能な森林管理・経営」の重要性が叫ばれていますが、 実際の現場まで理解が進まず、 違法な森林伐採や取引などに歯止めがかかっていません。 その結果、生物多様性に富む貴重な自然林が破壊されつづけ、 森林生息生物の減少と絶滅、気候変動、 そして森に依存する人びとの生活を奪うなど、 環境だけでなく社会的な問題もひき起こしています。 森林管理というものが表に出てくることは少ないですが、 森林だけでなく人間や動物のくらしにとってなくてはならないものであるということがわかりました。