マーケティング情報の収集と活用.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
◎標本調査とその問題点 ● 何らかの情報を得たい全体集団(母 集団)から、ランダムに適当な数の標 本(サンプル)を抽出し、それに対す る調査結果から母集団に関する情報を 推定する方法 ● 全数調査(悉皆調査:国勢調査等) と比較して、費用・時間の面で極めて 効率的 ● 標本調査が十分にその機能を果たすためには.
Advertisements

5 章 標本と統計量の分布 湯浅 直弘. 5-1 母集団と標本 ■ 母集合 今までは確率的なこと これからは,確率や割合がわかっていないとき に, 推定することが目標. 個体:実験や観測を行う 1 つの対象 母集団:個体全部の集合  ・有限な場合:有限母集合 → 1つの箱に入っているねじ.  ・無限な場合:無限母集合.
マーケティングとマーケティ ングリサーチ. マーケティングとは何か? アメリカ・マーケティング協会の定義 「個人と組織の目的を満たすような交換 を生み出すために、アイデアや財やサー ビスの考案から、価格設定、プロモー ション、そして流通に至るまでを計画し 実行するプロセスである」
●母集団と標本 母集団 標本 母数 母平均、母分散 無作為抽出 標本データの分析(記述統計学) 母集団における状態の推測(推測統計学)
市場調査の手順 問題の設定 調査方法の決定 データ収集方法の決定 データ収集の実行 データ分析と解釈 報告書の作成.
マーケティング情報の収集と活用.
マーケティング機会分析: マーケティング・リサーチ
市場機会の発見・評価・選択.
様々な仮説検定の場面 ① 1標本の検定 ② 2標本の検定 ③ 3標本以上の検定 ④ 2変数間の関連の強さに関する検定
設計段階.
顧客情報の活用.
社会調査とは何か(3) 調査対象者の選定方法
ターゲット市場調査と選定 市場セグメンテーションとターゲッティング
マーケティング戦略の決定.
検定 P.137.
流通と営業.
調査法B (心理カウンセリング学科・カウンセリング研究コース)
統計的仮説検定 基本的な考え方 母集団における母数(母平均、母比率)に関する仮説の真偽を、得られた標本統計量を用いて判定すること。
統計学 12/3(月).
テスト段階.
統計的仮説検定の考え方 (1)母集団におけるパラメータに仮説を設定する → 帰無仮説 (2)仮説を前提とした時の、標本統計量の分布を考える
統計学 11/30(木).
疫学概論 母集団と標本集団 Lesson 10. 標本抽出 §A. 母集団と標本集団 S.Harano,MD,PhD,MPH.
統計的仮説検定 治験データから判断する際の過誤 検定結果 真実 仮説Hoを採用 仮説Hoを棄却 第一種の過誤(α) (アワテモノの誤り)
本時の目標 標本調査の意味を知り、全数調査と標本調査の違いを理解する。
疫学(Epidemiology) 第4回 標本抽出法 誤差やバイアスの制御 中澤 港(内線1453)
市場調査のプロセス 企画段階.
マーケティング計画.
マーケティング情報.
製品ライフサイクルと マーケティング戦略.
調査対象の決定 (今日の目標) 1. 全数調査と標本調査の違いを理解する。 2. 標本調査の種類と特徴を理解する。 3.
マーケティング戦略.
ポジショニング戦略.
プロモーション.
母集団と標本調査の関係 母集団 標本抽出 標本 推定 標本調査   (誤差あり)査 全数調査   (誤差なし)査.
マーケティング 第2部 マーケティング・リサーチ
Net de sample 茉莉花茶.
マーケティング戦略の決定.
プロモーション戦略.
マーケティング概念.
マーケティング情報収集と活用.
母集団と標本:基本概念 母集団パラメーターと標本統計量 標本比率の標本分布
導入段階.
情報技術とビジネス・プロセス革新②(第8章) 2.プロセス革新と企業戦略
仮想評価(仮想市場)法 CVM(Contingent Valuation Method)
1.標本平均の特性値 2.母分散既知の標本平均の分布 3.大数法則と中心極限定理
顧客獲得.
疫学概論 標本抽出法 Lesson 10. 標本抽出 §B. 標本抽出法 S.Harano,MD,PhD,MPH.
1.標本平均の特性値 2.母分散既知の標本平均の分布 3.大数法則と中心極限定理
顧客関係性マネジメント.
市場調査の手順 問題の設定 調査方法の決定 データ収集方法の決定 データ収集の実行 データ分析と解釈 報告書の作成 標本デザイン、データ収集
ポジショニング戦略.
顧客ライフサイクル.
市場調査の手順 問題の設定 調査方法の決定 データ収集方法の決定 データ収集の実行 データ分析と解釈 報告書の作成 標本デザイン、データ収集
分散分析、判別分析、因子分析.
早稲田大学大学院商学研究科 2014年12月10日 大塚忠義
Analysis for Marketing Planning
マーケティング・ミックス.
「アルゴリズムとプログラム」 結果を統計的に正しく判断 三学期 第7回 袖高の生徒ってどうよ調査(3)
母集団と標本抽出の関係 母集団 標本 母平均μ サイズn 母分散σ2 平均m 母標準偏差σ 分散s2 母比率p 標準偏差s : 比率p :
数理統計学 西 山.
製品またはサービスの販売 サブタイトル.
1.基本概念 2.母集団比率の区間推定 3.小標本の区間推定 4.標本の大きさの決定
仮想評価(仮想市場)法 CVM(Contingent Valuation Method)
サンプリングと確率理論.
新製品開発戦略.
マーケティング.
市場細分化 ターゲットの設定 ポジショニング
マーケティング・チャンネル戦略.
データ・ベース・マーケティングの概念.
Presentation transcript:

マーケティング情報の収集と活用

マーケティング情報の情報源 社内記録 マーケティング・インテリジェンス活動 マーケティング・リサーチ

社内記録 企業が日常的に行なっている業務の結果として蓄積 されているデータ 収集仕組み POSデータ 取引先企業への出荷データ 取引先からの入荷データ 自社倉庫の在庫データ 収集仕組み 購買履歴データによるデータベース ユーザー登録による顧客データベース キャンペーン応募データによる顧客データベース 会員組織化によるデータベース

マーケティング・インテリジェンス活動 企業の意思決定のために必要となる情報を組織的、系 統的に収集、分析し利用する活動 営業担当者や販売担当者からの情報 顧客からの情報 取引先からの情報 商用データ提供機関からの情報

Intageのパネル・データ(SCI)

マーケティング・リサーチ  マーケティング上の特定の課題に対応するために行なわ れる情報の特定、情報収集、分析、結果に関する一連 の活動のこと。

マーケティング問題 <消費者に関する問題> 1.消費者のニーズ・欲求 2.価値観、ライフスタイル 3.購買行動 4.満足度 <マーケティング戦略に関する問題> 1.セグメンテーション、ターゲッティング 2.差別化、ポジショニング 3.市場規模 <マーケティングの4Pに関する問題> 1.新製品開発、現行製品の改良 2.価格決定 3.流通、広告に関する問題

マーケティング・リサーチのプロセス 企画段階 実施段階 分析段階 報告段階 マーケティング課題のリサーチ化 リサーチの目的の明確化・具体化 リサーチタイプの決定 企画書の作成、調査票の設計、サンプル数の決定 実施段階 調査の実施 収集データの整理 分析段階 データの統計的分析 有意性検定 報告段階 報告書の作成、口頭プレゼンテーション

マーケティングリサーチを行う理由 企業が直接消費者と接触できる場が限られている。 卸売業者、小売業者は消費者の態度、選好、好み の変化に関する情報を十分に持っていない。 競争状況を把握するには競合他社の情報を必要と する場合が多い。 新市場への進出、新商品開発の際、市場に関する 十分な情報がない。 将来の不確実性

1次データの収集方法 質問法 観察法 実験法 面接調査 電話調査 留置調査 インターネット調査 ホーム・ウォッチング トラッキング調査 模擬販売店調査 エスノグラフィック法

サンプリングとは  サンプリングとは、母集団全体の特性を評価する目的で 母集団を構成する調査単位のなかから一部分を抽出す る行為である。

サンプリング誤差 サンプリング誤差:サンプリングに由来する誤差。 サンプリング誤差 = 標本値 - 母集団値  標本数を増やせば、小さくすることができる。

サンプリング方法 確率サンプリング…ターゲット母集団に抽出単位(消費者・ 顧客)が標本に含まれる確率を指定する。 単純無作為抽出法 系統抽出法 クラスターサンプリング 層化抽出法 2段抽出法 二相抽出法 非確率サンプリング…ターゲット母集団に抽出単位(消費 者・顧客)が標本に含まれる確率を指定しない。 便宜的サンプリング 判断によるサンプリング 割り当てサンプリング スノーボールサンプリング

単純無作為抽出 ①単純無作為抽出…母集団に抽出単位のどれもがサンプルに含まれる 際に同等の確率を持っている。               際に同等の確率を持っている。 <例>乱数票による単純無作為抽出

系統抽出 ②系統抽出…母集団の成員全体に一連の番号を付けておき、第1番の 標本だけを無作為に決め、2番目以下の標本を一定の間隔          標本だけを無作為に決め、2番目以下の標本を一定の間隔          で決めていく。 等間隔サンプリングとも言われる 単純無作為標本と比べ、サンプリングの作業効率は遥かに高い <例>1000人からなる母集団から200人の標本を抽出する場合

クラスターサンプリング ③クラスターサンプリング 第1段階…母集団を互いに背反し、かつ網羅的なグループに分割   第1段階…母集団を互いに背反し、かつ網羅的なグループに分割   第2段階…それぞれのグループから単純無作為抽出をする <例>エリアサンプリング エリア別

層化抽出法 ④層化抽出法 第1段階…母集団を互いに背反し、かつ網羅的なサブグループに分割   第1段階…母集団を互いに背反し、かつ網羅的なサブグループに分割   第2段階…それぞれのグループから単純無作為抽出をする <例>標本を所得層別で抽出する場合 はそれぞれの所得水準を持った標本

2段抽出法 ⑤2段抽出法 第1段階…一次抽出単位を系統抽出やクラスターサンプリングで抽出 第2段階…二次抽出単位を単純無作為抽出する   第1段階…一次抽出単位を系統抽出やクラスターサンプリングで抽出   第2段階…二次抽出単位を単純無作為抽出する <例>一次抽出単位=大阪の13市、一次抽出単位=各市に在住の家計

二相抽出法 ⑥二相抽出法…母集団の各層のサイズが不明の場合 第1段階…大標本を抽出し、母集団の各層のサイズを推定   第1段階…大標本を抽出し、母集団の各層のサイズを推定   第2段階…選ばれた抽出単位から層化サンプリングを行なう 二相抽出法

便宜的サンプリング ①便宜的サンプリング…顧客や対象物が都合よく入手可能な場合 <例>インターセプト法  ショッピングモールで買い物をしたばかりの顧客                  をインタビューする。                  選挙時にテレビ局が街頭でインタビューする。 利点…経費がかからず、しかも短期に必要な情報が入手可能である。 欠点…リサーチの結果をターゲット母集団と関連付けることが不可能であり、      統計的な推計ができない。

判断によるサンプリング ②判断によるサンプリング…経験を積んだリサーチャーが個人的な判断 で行なうサンプリング。 <例>                   で行なうサンプリング。 <例> テストマーケティングを行なう際に、テスト市場あるいは都市をリサーチャー が選択する。

割当サンプリング ③割当サンプリング…性、年齢、地域などの基本特性について、サンプル 構成を一定の代表性が保たれるように、母集団構成               構成を一定の代表性が保たれるように、母集団構成               に比例して割り当てるサンプリング。 <例> ある大学の3・4年生を対象に調査する際に、学生数の比率が40対60とする。また3年生の男女比が60対40で、4年生のそれが50対50になっている。100人の標本を抽出する場合、3年生から40人、4年生から60人をサンプリングする。また3年生の40人の内24人が男子で16人が女子である。4年生の場合男子女子ともに30人ずつサンプリングする。

スノーボールサンプリング ④スノーボールサンプリング…ターゲット母集団が小さいため、紹介者を 経由して、雪だるま式にサンプルを増やして                     経由して、雪だるま式にサンプルを増やして                     いく方法。 <例> ハイエンドのオーディオのユーザーを対象とした調査

標本数の決定 標本数を決定するには次の3つを設定しなければならない。 1.有意水準 2.期待分散 3.標本誤差