富士テストビームチャンネル案 富士テストビームチャネル製作委員会
概要 KEKBリング富士直線部において、8GeV・HERからのBremsstrahlungガンマ線を利用、3GeV程度の電子ビームラインを建設し、各種測定器開発の為のテストビームとして供用する。
KEKB富士直線部による ガンマ線生成 富士交差部の上流には100mの直線部とその終端に比較的強い偏向電磁石(BX1E.1)がある。 残留ガス(CO・3x10−8Pa)とHERビーム(1.3A)の反応による高エネルギーガンマ線(Bremsstrahlung)が発生する。 この偏向電磁石内のビームパイプの形状を最適化し、小さいロスでこのガンマ線を取り出すことができれば、比較的コリメートされたビームとして利用できる。
フォトン数見積もり フォトン数=1.6x106 /秒 Nγ= 2x10-13 / electron d/X0=1x10e-13 for CO 100m long with p= 3e-8 Pa = 3e-13 atm E=8GeV electron, kmax=8 GeV, kmin=1 GeV. Nγ= 2x10-13 / electron Nelectron(HER=1.3A)= 8.1x1018 (1/sec) フォトン数=1.6x106 /秒
Ng (NC)= Ng*exp (-2.33)= 1.6 x10-5 /秒 電子数の見積もり ビームパイプ取り出し窓厚さ(銅:3 radiation length を仮定)これによるコンバージョンロスは、 より、3.0/(9/7)= 2.33 conversion length Ng (NC)= Ng*exp (-2.33)= 1.6 x10-5 /秒 TURTLEによるHERビームのシミュレーションにより、Bremsstrahlungの生成、 Geant4によりコンバージョン電子の生成を行う。
フォトン生成シミュレーション Profile energy X Y ±1.5cm Y Bremsstrahlungのエネルギースペクトルは急峻でない。プロファイルは最下流で3x1cmに納まる。 シミュレーションでは、7x104(>1GeV)のフォトンを生成しターゲットにて電子を発生させる。これは先の計算から7/16秒に相当する。 ±5mm
コンバージョン電子のシミュレーション 方向拡がり 電子のエネルギー コンバージョン電子の方向はトンネル軸より3.5mrad リング外側へ振れている。その拡がりは±10mradでよくコリメートされているといえる。
ビームラインの設計 B3ギャラリーから 張りだした実験エリア 10cmφコンクリートシールドから取り出し KEKBリングの下を潜る 3X0 converter BX1E.2 QX2E.2 QX3E.2
取り出しビームライン (By K.Satoh and A.Morita) Aperture Bend Width ±40mm / Height ±20mm (入射路垂直ベンド参考:1.2T200A, 外形430x620x1800) Q[123] φ50 (入射路Q参考:12T/m50A,外形450mm,空冷も可) Q[45] φ166 LER(スペア在庫あり) シールドの穴 φ100 Beam Line Parameters... Bend Rotate Angle Edge1 Edge2 B150 -30.246 -9.099 1.554 1.554 B160_1 -0.315 -9.706 1.554 1.554 B160_2 -1.087 -9.706 1.554 1.554 B160_3 -1.847 -9.706 1.554 1.554 B160_4 -2.597 -9.706 1.554 1.554 B160_5 22.823 -9.706 1.554 1.554 Quad Rotate K1[m^-1] L[m] Bore[m] Q1 -40.018 0.416 0.400 0.050 Q2 20.550 -0.420 0.400 0.050 Q3 22.028 0.375 0.400 0.050 Q4 40.359 -0.276 0.584 0.166 Q5 27.505 0.317 0.584 0.166
既存KEKB機器との干渉
シールド取り出し部詳細 貫通穴加工は2006夏に可能。プラグすることで放射線審査のスケジュールからは自由になれる。
ビームライン下流での最終収量 momentum (GeV/c) Yield (electron/sec) dp/p(%) 0.5 53 +1.0 -0.8 1.0 115 +1.1 -1.0 2.0 145 3.0 196 3.4 200 -1.1
周辺の現状 ステップ・リフターの設置で 往来に配慮
実験エリア 富士B3ギャラリーからの出入りを想定 KEKBエリア B3ギャラリー
放射線 7月、放射線安全審議会に申請を希望。 2007年春のビームサーベイを可能とする。
コスト評価・予定 マグネット新作 KEKBマグネット改造 架台の製作 薄窓ビームパイプ新作(2006秋) 4000万 B150:1台 B160:5台 800万/台 Q:3台 200万/台 KEKBマグネット改造 QX3E 1台 300万 架台の製作 薄窓ビームパイプ新作(2006秋) 4000万 シールド穴加工(2006夏) 電源調達:PSブースター、ビームチャンネル ケーブル配線(2007・1月) 実験ステージ・ビームダンプ・シールド外側マグネット架台