東日本大震災 避難所から見える これからの防災 東日本大震災 避難所から見える これからの防災 主 催 住吉台小学校社会学級 開催日時 2012.7.13 10:00~ 場 所 住吉台小学校 SONAE 仙台防災学習研究所
17年前 阪神淡路大震災 1995年(平成7年) 1月17日(火)発生 兵庫県南部地震による 大規模地震災害
いが
私たちは 阪神淡路大震災の 様々なレポートから 多くの教訓を学びました。
東日本大震災 2011年(平成23年) 3月11日(金)発生 東北地方太平洋沖地震・津波・余震 大規模地震災害
西花苑団地
西花苑団地
太白区大塒
津波被害
津波被害
死者数 阪神・淡路大震災 東日本大震災 20,364名 6,434名 (行方不明含) 住吉台中学校区 人口約8,241人(平成20年)
私たちは 阪神淡路大震災の様々なレポートから 多くの教訓を学びました。 東日本大震災についても 全国に多くの教訓を 発信できると信じます。
上杉山中学校 体育館 14:46 中学生のボランティア 1・2年生 体育館 卒業式場準備 1~3年教諭 校庭 教室の生徒 1・2年生 体育館 卒業式場準備 1~3年教諭 14:46 校庭 教室の生徒 励ましあいながら机の下 涙ぐむ生徒も 中学生のボランティア プールからのバケツリレー 仮設トイレの組み立て 炊き出し 体育館 地域の人たち続々(1000人) 保育園から乳母車・多くの園児 日頃からの協力 町内会長 教頭・教務・技師 9日間の避難所開設 (体育館)
五橋中学校 在校生・卒業生 校舎内外の清掃 支援物資の搬入 教諭の補助 14:46 町内会や避難者による運営できず 教職員による運営 地区単位 教諭引率 集団下校 1・2年生 体育館 卒業式場準備 14:46 校庭 教室の生徒 励ましあいながら机の下 在校生・卒業生 校舎内外の清掃 支援物資の搬入 教諭の補助 学区外生徒 引き渡し10時終了 最終10数名学校泊 仙台駅・ビジネスホテ 旅行者・専門学校外国人 市立病院の病状軽易な患者 2,000人 町内会や避難者による運営できず 教職員による運営 21日間の避難所開設 (武道館・体育館・普通教室)
富沢中学校 在校生・卒業生 1,000名のボランティア 仮設トイレの組み立て 14:46 プールの水の運搬 事前に避難所開設運営委員会設立 町内会単位 教諭引率 集団下校 1・2年生 体育館 卒業式場準備 在校生・卒業生 1,000名のボランティア 仮設トイレの組み立て プールの水の運搬 14:46 校庭 教室の生徒 励ましあいながら机の下 事前に避難所開設運営委員会設立 役員・役割・体育館区割り決定済み 武道館(高齢者・乳幼児専用) 授乳室設置 14日から地域のリーダーで運営 地域住民1,200人 24日間の避難所開設 (体育館・武道館・授乳室)
在校生・卒業生がボランティアとして活動してくれたことは、職員を勇気づけてくれた 南光台中学校 1・2年生 体育館 卒業式場準備 在校生・卒業生のボランティア 避難所の清掃 トイレの水汲み 食事のボランティア 在校生・卒業生がボランティアとして活動してくれたことは、職員を勇気づけてくれた 14:46 校庭 教室の生徒 励ましあいながら机の下 地域住民1,000人以上 12日以後第十町内会の協力 職員が学校再開に向けて準備ができた 21日間の避難所開設 (体育館・武道館)
ある連合町内会からの感謝状 〇〇中学校の生徒様 〇〇中学校の生徒様 ボランティアとして避難所トイレの夜間のお世話やプールからの水汲み、食事の炊き出しなど数多くの仕事に協力してくれました。 その姿は地域住民を大いに励まし、震災直後の苦難の中、一筋の光のように私たちの心を明るく照らしてくれました。 〇〇連合町内会長
それでは クロスロードゲーム 阪神淡路大震災時の 事実をもとに 京都大学が作りました それでは クロスロードゲーム 阪神淡路大震災時の 事実をもとに 京都大学が作りました
災害対応は、ジレンマを伴 う重大な決断の連続です。 クロスロードとは 「クロスロード」とは、「岐路」、「分 かれ道」、「十字路」のこと。 災害対応は、ジレンマを伴 う重大な決断の連続です。 今日は決断のゲームです。
クロスロードゲームの仕方 自分がピンと来た答え カードを読みます。YESですか それとも NOですか
あなたは小学校1年生です 下校中、学校と 家までの ちょう ど真ん中に 来たとき、大きな地震がき ました。道路の近くの家がつぶれ、瓦が 飛び散っています。 いえにかえる → YES 学校にもどる → NO
多くの人が考えそうだと思う答 えを出します さてここから本番です 今度は 多くの人が考えそうだと思う答 えを出します 私が、1,2の3と言ったら 一斉に出してください。
1 あなたは小学生の母親 大地震があり、多くの家屋が全壊して います。学校に息子(小学1年生)を 迎えに学校に向かいました。途中瓦礫 の下から助けを求める人が見えます。 周りに人はいません。あなたは救助し ますか、学校に急ぎますか。 救助する YES 学校に急ぐ NO
2 あなたは 救急隊員 多くのけが人が 出たところ。 がれきの下から 家族が救出された。 父・母はおおけが。 でも 手術すれば助かりそう 子どもは 心臓が止まっている 助かりそうな親から運ぶ?それとも? 父・母をはこぶ → YES 子どもを運ぶ → NO
3 あなたは 市民 大きな地震のため家は全壊、避難所 (小学校体育館)に避難しなければなら ない。しかし、家族同然の飼い犬“もも” (マルチーズ、メス3歳)がいる。 一緒に避難所に連れて行く? 連れて行く YES 置いていく NO
4 あなたは東京都心の会社に勤務 家族は郊外の団地に住んでいます。 大地震の後家族の安否が確認できませ ん。 午後4時、会社では家に帰るかどうか 個人の判断に任せるといいます。交通 機関は全て止まっています。 あなたは家に帰る →YES あなたは会社に残る→NO
5 あなたは避難所運営委員長 避難所の様子を報道カメラマンが 撮ろうとしている。避難所運営委員会 は、撮影について意見が分かれている。 運営委員長に一任された。 撮影させる? 撮影させる → YES 撮影させない → NO
6 あなたは 市民 です 大地震(冬1月17日発生)から2時 間が経過。 6 あなたは 市民 です 大地震(冬1月17日発生)から2時 間が経過。 自宅にいれば余震で命の危険があ る。指定避難所に行ったが、体育館が 開いていない。多くの人が集まってい る。 鍵を壊して入る → YES 責任者が来るまで待つ → NO
このゲームを通して 災害対応を自らの問題として考える 様々な意見や価値観を参加者同士共有 する 災害対応においては、必ずしも正解が あるとは限らない 過去の事例が常に正解でない 災害が起こる前から考えておくことが 重要である
仙台市避難所運営マニュアル 検証訓練用試作品(5/1現在) 仙台市避難所運営マニュアル 検証訓練用試作品(5/1現在) と 東日本大震災の 避難所から見える教訓 これからの防災
隣近所 隣近所 隣近所 A 中学校 隣近所 B 小学校 隣近所 隣近所 隣近所 隣近所 一時避難所 隣近所 A 中学校 指定避難所 一時避難所 隣近所 B 小学校 指定避難所 一時避難所 隣近所 一時避難所 隣近所 隣近所 隣近所
新しく 例外が入りました 避難できる距離に市立学校がない 市立学校の距離は近いが 避難できない理由がある 市民センター・コミュニティーセン ター
一時避難所(近隣の公園等)と 一時避難所での行動 一時避難所(近隣の公園等)と 一時避難所での行動 災害発生 自分と家族の安全確保 非常持ち出し物品 隣近所との助け合い 声がけ 近隣の安否確認 要援護者安否確認 要援護者避難支援 一時避難所に集合 安否確認報告 ③町内の被害確認 消火 ④救助 ⑤応急手当活動
自宅で生活ができますか 一時避難所での活動終了 可能 不可能・不明 自 宅 へ 指定避難所へ 事前に町内会ごとに 自 宅 へ 指定避難所へ 事前に町内会ごとに 近くの指定避難所を決めておく
避難所開設の決定から 立ち上げまで 発災 指定避難所の本格的運営 避難所開設の適否判断のため体育館に集合 体育館の区割り 校 庭 で 待 つ 避難所開設の決定から 立ち上げまで 発災 学校の鍵を持つ人 校 庭 で 待 つ 市の職員 町内会代表 学 校 避難所開設の適否判断のため体育館に集合 校庭の人に 説明 (待機要請) 体育館を開ける 避難所の 安全確認 開設決定 体育館の区割り 教室 校庭 ルール説明避難者 受付入場 避難者の 班編成 通路・受付の設置 みんなで使う場所の確保 区災害対策 本部へ報告 指定避難所の本格的運営
東日本大震災の教訓 1 ー自分の備えー 向山地区社協福祉員の方々は ・自分の家で3日間くらいどうにか暮らせる よう備えておくこと、食料、水・ビニール袋 等、市民の心得として自助の重要性を・・・ ・3日間ぐらいは自分の家で、周りの人に 頼らず生活できるよう用意しておくべき・・ 3日間 1週間
南小泉町内会福祉員の方々は ・食事をいただくのが当たり前という感じの人がいたが、自力でできないのかと・・・・ 南小泉町内会福祉員の方々は ・食事をいただくのが当たり前という感じの人がいたが、自力でできないのかと・・・・ ・赤ちゃんを抱いた母親がお湯をもらいに来ました。「ミルクはあるのですが・・・・」と。・・・・・
まず自分の「備え」 次に地域の助け合いで 自分ができることをしておく行動 仙台市の支援には限界が・・・ 教訓1 自助と共助で困難を乗り越える まず自分の「備え」 自分ができることをしておく行動 次に地域の助け合いで 仙台市の支援には限界が・・・ 教訓1 自助と共助で困難を乗り越える 「仙台市からしてもらう」から 「自分たちでする」心構え
大量の帰宅困難者が・・・ 東日本大震災の教訓 2 ―帰宅困難者ー どうしてこんなに人が・・・ 仙台市立榴岡小学校 仙台市立五橋中学校 東日本大震災の教訓 2 ―帰宅困難者ー どうしてこんなに人が・・・ 仙台市立榴岡小学校 仙台市立五橋中学校 仙台市立荒町小学校 大量の帰宅困難者が・・・
◎ 会社や大型店舗などの対応 ◎ 会社 社員に帰宅を許可した ◎デパート、大型店舗、レジャー施設、ホ テル等 店舗や施設から外へ誘導した 結果
◎ 帰宅困難者を待ち受けていたこと 人で溢れかえる道路、歩道橋 ・もし、将棋倒しが・・・ ・自宅まで徒歩で、途中で・・ ・女性の不安、真っ暗闇・・・ (学校の対応…? 引き渡し…?)
指定避難所だけが避難所か? ◎ ここも受け入れてくれたら イベント会場、大型店舗、駅、会社 ○○デパート・○○量販店・ホテル ○○株式会社仙台支店・・・・ 仙台市は 仙台駅周辺から帰宅困難者対応 協議開始する予定
◎ あるレジャー施設 2万人が混乱なく 12日朝まで一箇所にとどまった 5万人分の備蓄食料 30分おきの情報提供 社員総出の声がけ 周囲の安全が確認できるまでは
帰宅困難者対策の責任・・・条例の制定は全国初 ◎ 企業の帰宅困難者対策に関する条例が可決 -東京都港区ー 東京都港区は昨年10月12日、 防災対策基本条例を可決 事業者に対しては、 ①災害時に従業員の一斉帰宅の抑制 ②帰宅困難者の受け入れ ③そのために必要な水や食料を備蓄 ◎区は事業者や学校に必要な支援を行うと規定 条例は13日から施行 事業者に対する 帰宅困難者対策の責任・・・条例の制定は全国初 教訓2 事業者の責務の自覚
東日本大震災の教訓 3 ー避難所運営は誰がー① 東日本大震災の教訓 3 ー避難所運営は誰がー① 避難所のルール仙台市作成(H24.5.1) 〇この避難所は、地域の防災拠点です。 避難者 のみならず、在宅の被災者に対しましても、必 要に応じて食料の支援を行います 在宅被災者支援の明確化 〇避難所は、避難者及び在宅被災者が主体 となって運営します 避難所運営主体の明確化 〇仙台市は運営のバックアップを行います
学校は地域が運営できるようにきっかけづくり 運営主体が避難者・在宅被災者? (避難所運営の3段階) 学校は地域が運営できるようにきっかけづくり (1~2日間程度) 地域の町内会員・民生委員・社協・有志等で運営 (行政・学校の支援と連携) 避難者でつくる代表者で運営 (地域と学校が避難者自主運営支援) (閉鎖まで)
安否確認・在宅要援護者、避難所高齢者等支援 避難所運営の主な役割 施設管理者(例:学校職員) 地域の代表者・避難者 仙台市職員 民生委員・児童委員 施設の開放・避難所開設・運営支援 避難所開設と運営 避難所運営支援・区役所と連携 安否確認・在宅要援護者、避難所高齢者等支援
ー避難所運営は誰がー② 臨機応変が求められる緊急時 弱い人から 弱いものを中心的存在としてとらえられる 避難所運営は女性の力を 毛布100枚が来ました。避難者300人 男 女 会議を! 弱い人から 柔軟に たてまえを捨て 筋を通して 弱いものを中心的存在としてとらえられる 避難所運営は女性の力を
町内会・学校・民協・社協・PTA・ 体振・中学生 etc. そのために 教訓3 近隣の助け合いの延長で話し合い 絆は人と人 組織と組織 絆は人と人 組織と組織 そして、現在と未来 そのために 同じテーブルについての話し合い まず、地域独自の避難マニュアル作成を 教訓3 近隣の助け合いの延長で話し合い
東日本大震災の教訓 4 ー避難所に行けない人たちー 東日本大震災の教訓 4 ー避難所に行けない人たちー 個別のニーズが出せない 「皆被災して不自由なのは同じだ」 「みんな困っているんだから」 「わがままを言われても困る」 避難所に行けない、行っても辛いだけ 居場所がないとの思いで、避難所に行けない 避難してからの状況は、皆と同じではない 避難所
大量 一斉 公平 画一 個別 適時 優先的 多様 地域のボランティアの力で それは…中学生 教訓4 優先すべき人がいる 支援の見直し 大量 一斉 公平 画一 個別 適時 優先的 多様 地域のボランティアの力で それは…中学生 教訓4 優先すべき人がいる
避難所のルール 仙台市作成(H24.5.1) 〇避難所の開設時期は、水道、ガス などのライフラインが復旧するまで を目途とします。 避難所閉鎖時期の明示 〇避難者は、世帯(家族)単位で登 録する必要があります。 安否確認・治安の維持のために
避難所のルール 仙台市作成(H24.5.1) 〇食料・物資などは、原則として全員に供給 できるまで配布しません。 公平 〇食料・物資などは、小学生以下、高齢者、 障がい者、病人を優先とします。またそれ 以外でも配慮すべきだと判断した方々に優 先して配布します。
東日本大震災の教訓 5 ー避難所の暮らし― ・一週間ぶりの包丁 ・「わだすだづ、ぶだだがら 教訓5 何らかの役割を担うこと 自立を助けるのがボランティア
東日本大震災の教訓を生かし これから取り掛かる第一歩は 小・中学生が地域に関わること その第一歩 学校・コミセンの防災備蓄品の棚卸し 身近な防災備品に触って使ってみる 地域清掃は大人も子供も…顔見知り
ある男が牛に車をひかせて 田舎道を進んでいると、車輪が溝に落ちてしましました。
まず基本は・・・自助! まず基本は・・・自助! 次に 隣近所への声がけ! そして 地域団体(学校含む)の協議! 一週間分の食料と水 次に 隣近所への声がけ! さりげなく・・・ときどき・・・挨拶 そして 地域団体(学校含む)の協議! 行政がしてくれる 自分らでするへ
本日は ありがとうございました SONAE 仙台防災学習研究所