トラック デザインスペース.

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トラック デザインスペース

本セッションの構成 はじめに DS トレーニングの目的 主要メッセージとトレーニングのテーマ(小グループで実施) 10分 主要メッセージとトレーニングのテーマ(小グループで実施) 80分 討論,フィードバック(可能であれば全体で実施) 15分 トラックレポート(可能であれば全体で実施) 主要メッセージの明確さ 懸念事項 明確化の必要性

はじめに デザインスペースの設定は,規制要件ではない 品質リスクマネジメントのアプローチは,デザインスペースの頑健性を確実にする上で考慮する必要がある デザインスペースにより,パラメータ間の相互作用に関する理解を示すことができ,製造上の柔軟性が提供される 立証された許容範囲のみでは,デザインスペースとはいえない デザインスペースには,重要パラメータと非重要パラメータが含まれる デザインスペースは,検証され,フルスケールで運用可能とする必要がある 完全な製造スケールでのデザインスペース開発は要件ではない デザインスペースの提示方法(および提示箇所)については,多数の選択肢がある

トレーニングの目的 デザインスペースの開発 デザインスペースの実施 申請資料におけるデザインスペースの提示 デザインスペース開発の諸段階 既に得られている知識 QRM DOEとモデル化 デザインスペース開発における要素としての工程パラメータと品質特性 デザインスペースの実施 申請資料におけるデザインスペースの提示

小グループに分かれてください

デザインスペース開発の諸段階 デザインスペースの構築において, QTPPを考慮する CQAの初期決定 変動要因とその影響を理解するため,既に得られている知識を評価する 科学的原則と過去の経験 CQAとの関係において製造工程の初期リスクアセスメントを行い,リスクの高い製造工程段階を特定する(->CPPs) 実験計画法(DoE)を実施する 実験データを評価する 必要に応じて追加実験/分析を実施する

各単位操作のQbDの流れ 単位操作の具体例: 品質リスクマネジメント QTPP & CQA 工程変数 実験計画法 デザインスペース 管理戦略 バッチリリース 単位操作の具体例: リアルタイム リリース試験 (定量,含均,溶出性) 原薬 晶析 混合 打錠 8

DS開発-既に得られている知識 主要メッセージ 既に得られている知識として考えられるもの: 開発から製造に至るまでの内部知識 外部知識:科学的および技術的な公表文献(文献や査読付き論文) 承認申請における文献の引用:承認申請書類, 社内報告書や社内ノート,参考文献 科学分野ではよく知られ理解されている知識であれば,出典の提示は不要

DS開発-既に得られている知識 既に得られている知識の情報源として,何が考えられるか? 事例研究の例:原薬の晶析 晶析中に粒子径管理が必要 既に得られている知識/第一原理より,他の工程(カップリング反応,水抽出,濾過および乾燥)が純度や粒度分布に影響を与えるリスクは低い 過去の承認申請から得られた知識 研究/パイロット試験データから得られた知識(同様の「プラットフォーム」技術を用いる他の化合物で得られたデータなど) 教科書,論文,その他の信頼される情報源から得た第一原理・知識

DS開発-QRM 既に得られている知識と,製品および製造プロセスに関連する経験に基づいてリスクアセスメントを行う 知識にギャップが生じた場合は,さらなる実験で対応 リスクレベルの割付けについて,適切な方法で妥当性を立証しなければならない リスクアセスメント/コントロールは,関連する新しい情報が得られるたびに繰り返される 繰り返しの終了は,リスクが許容レベルにまでコントロールされたことを示す

DS開発-QRM トレーニングの課題 リスクの判定基準(結論)が,科学理論/既に得られている知識が示す内容と異なっている場合は,予期せぬ結論の妥当性を立証するためにさらなる説明が行われるか? 情報にギャップがある場合,リスクをさらに低減するよう調整を行うために,どのような計画が考えられるか?

事例研究からの具体例-粒度分布管理のリスクアセスメント 事例研究の例 事例研究からの具体例-粒度分布管理のリスクアセスメント DOEで検討 このような詳細な作業文書は,申請資料に含まれる可能性は低いと考えられる

DS開発-DOEとモデル化 QTPPから得られた望ましい品質特性範囲を標的と すること 不適合境界(edge of failure)の決定は要件ではない モデル化は,デザインスペース開発の要件ではない モデルは検証し,更新し,維持する必要がある

DS開発-DOEとモデル化 DOEの結果は、事例研究で提示された様に、デザインスペースを決定するために充分な情報を示しているか? モデルの実施:工程操作および/ または分析方法に起因する変動が,モデルの使用においてどのように考慮されているかを記載すること モデルの維持および更新のためのプロセスを記載すること

DS開発-工程パラメータと品質特性 申請資料におけるデザインスペースの提示は,重要パラメータおよび非重要パラメータを含むことができる 重要パラメータの範囲/モデルは,規制上のコミットメントであり,非重要パラメータの範囲は,申請資料の審査を補足するものである デザインスペース内における重要パラメータの変更は,品質システムによって取り扱う。デザインスペース外の変更は,適切に規制当局へ通知する必要がある 非重要パラメータは,品質システムによって管理される

DS開発-工程パラメータと品質特性 具体例とトレーニングの課題 粒度分布(PSD)管理のモデル(次のスライド)は,スケールおよび機器に非依存的であることが立証されたか? デザインスペースを設定するために,数学的モデルは常に必要か? デザインスペースに非重要工程パラメータが含まれる場合,これらのパラメータを変更したときの影響をどのように評価するか? 非重要パラメータの変更に関する技術評価は,重要パラメータに対する科学的考え方と同じ

事例研究からの具体例:QTPPとCQA QTPP CQAは既に得られている知識から導き出す(例:過去の錠剤開発の経験) 製剤のCQA 定量 剤形及び力価 有効成分30 mgを含有する即放性錠剤 有効期間中を通して安全性及び有効性を保証するための規格項目設定 定量, 製剤均一性(含量均一性)及び 溶出性 性状及び硬度 輸送及び取扱いに際して耐久性のある錠剤 外観 患者が服薬遵守しやすい大きさのフィルムコート錠とする。 30 mg錠の総重量が約100 mgで直径を約6 mmとする。 製剤のCQA 定量 含量均一性 溶出性 錠剤の機械的強度 CQAは既に得られている知識から導き出す(例:過去の錠剤開発の経験) CQAは,品質リスクアセスメントを用いてランク付けしてもよい

原薬の晶析: デザインスペースと管理戦略 粒子径 晶析 温度 20 ~ 30℃ 23~27℃で管理する 供給時間 5 ~ 15 時間 原薬の晶析: デザインスペースと管理戦略 粒子径 晶析 温度 20 ~ 30℃ 23~27℃で管理する 供給時間 5 ~ 15 時間 流速の設定値で管理する 撹拌速度 1.1 ~ 2.5 m/s 撹拌機のサイズ変更に伴う撹拌速度の変更を品質システムで保証する 種晶質量% 1 ~ 2質量% 計量器と再検査によって管理する 加水分解物 蒸留/晶析 水分含量 1質量%未満 工程内分析によって管理する 19

デザインスペースの実施 考慮する必要があるPQS要素は何か? どの情報を製造施設に伝達すればよいか? バッチ記録およびバッチリリースにおいて、DSはどのように記録されるか? 製造工程の変更の管理において,DSに関する知識をどのように活用するか? どの情報を製造施設に伝達すればよいか?

申請資料におけるデザインスペースの提示 申請資料では,デザインスペースを明確に提示し,その妥当性を示す必要がある 申請資料では,デザインスペースについて十分詳細に記載する必要がある 完璧な理解を確実にするため,記載には重要パラメータと非重要パラメータを含み得る 申請資料では,QRMおよび/または実験結果に基づいて,重要性(criticality)の妥当性を示す必要がある

申請資料におけるデザインスペースの提示 デザインスペースの実施を立証するためには,申請資料の製造工程に関する記載に何が必要か? 申請資料では, DOEとその結論をどの程度詳細に示すのが適切か?

事例研究からの具体例: デザインスペース描写のオプション 左の理想的な例では,楕円形がデザインスペース全体を表し,一つの数式で示される必要がある または,ある範囲を用いることにより,デザインスペースを緑の四角形として表すことが可能である デザインスペースの一部は利用されていないが,シンプルに表現できるメリットがある Seed wt% 四角形(大)は実験計画法で試験した範囲を表す 赤い部分は不適合操作範囲 緑の部分は適合操作範囲