F行列 電気回路の縦続接続を扱うのに便利、電気回路以外でも広く利用されている A B C D V1 V2 I2 I1

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F行列 電気回路の縦続接続を扱うのに常に便利、電気回路以外でも広く利用 A B C D V1 V2 I2 I1
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F行列 電気回路の縦続接続を扱うのに便利、電気回路以外でも広く利用されている A B C D V1 V2 I2 I1 二端子対回路の入出力電圧、電流の関係を 電流 I2 の向きに注意 ! F行列、 K行列、伝送行列、縦続行列などと呼ぶ 相反回路なら A, B, C, Dを、Fパラメータ、四端子定数などと呼ぶ 出力端開放時の電圧帰還率(電圧増幅率の逆数) 出力端短絡時の伝達インピーダンス 出力端開放時の伝達アドミタンス 出力端短絡時の電流帰還率(電流増幅率の逆数)

F行列の求め方 例題9.8 Z V1 V2 I1 I2 Aは、I2 = 0 (出力端開放)時の V1 / V2 A = 1 Bは、V2 = 0 (出力端短絡)時の V1 / I2 B = 0 Cは、I2 = 0 (出力端開放)時の I1 / V2 C = 1/Z Dは、V2 = 0 (出力端短絡)時の I1 / I2 D = 1 Z V1 V2 I1 I2

F行列の縦続接続 A’ B’ C’ D’ V1’ V2’ I2’ I1’ A” B” C” D” V1” V2” I2” I1” A B 縦続接続された回路におけるF行列は、個々の回路のF行列の積で表される

縦続接続によるF行列の求め方 例題9.9 下の回路のF行列を求めよ 3つの二端子対回路の縦続接続と考える Z1 Z2 Z3 Z1 Z2 Z3 例題9.10 下の回路のF行列を求めよ 3つの二端子対回路の縦続接続と考える Z12 Z13 Z23 Z13 Z12 Z23

入出力を逆にした場合 A B C D V1 V2 I2 I1 1 1’ 2 2’ 相反回路なら I2’ D B C A V2 V1 I1’ 入力と出力を逆にすると、F行列の A と D が入れ替わる 理想変成(圧)器のF行列 入力と出力を逆にすると、 V1 V2 I2 I1 1 : n V1 V2 I2 I1 n : 1

理想変圧器が含まれるF行列 例題9.11 下の回路のF行列 K を求めよ。ただし、 とする。 1 : n 1 : n K’ K’

一般の変圧器に対するF行列 L1 L2 M I1 I2 入力と出力の電圧、電流を図のようにとると、 V1 V2 p.94 式(6.22) もし、このように表示すると Zp Zs Zm 変圧器に対するZ行列 とも書ける Y行列は、Z行列の逆行列を計算すれば求められる F行列は、次に述べるZ行列とF行列との関係式を用いれば求められる 演習問題(9・5)

Z行列、Y行列との関係 Z行列との関係 A B C D V1 V2 I2 I1 I2 の向きがZ行列の定義では反対 F行列の定義では、 Y行列との関係

諸行列間の関係 ここで、

出席レポート問題 (11/24) 以下の二端子対回路に対するZ行列とY行列を求めよ。ただし、Kの四端子定数の値は既知であり、A, B, C, Dである。 n : 1 K ヒント: まず、全体のF行列を求めて、諸行列間の関係から求めると簡単 ※ 次回の講義(12/1)前までに私のメールボックスに投函か、講義に持参のこと

インピーダンスp型回路⇔T型回路間での変換 Z12 Z1 Z2 Z31 Z23 Z3 p形回路 T形回路 ※ 上記の関係式の導出を、本日の出席レポートとします。   来週の講義(12/8)前までに私のメールボックスに投函か、講義に持参のこと

アドミタンスp型回路⇔T型回路での変換 Y12 Y1 Y2 Y31 Y23 Y3 p形回路 T形回路

D-Y変換 等価 D形回路 Y形回路 p形回路 T形回路 1 2 1 2 Z12 Z1 Z2 Z31 Z23 Z3 3 3 1 Z12 2

演習問題 (9.4) Z行列を求める Z1 Z3 Z2 Z4 Z1 Z3 Z2 Z4 Z1 Z3 Z2 Z4 Zb Z3 Zc Za D→Y変換

演習問題 D→Y変換より Zb Z3 Zc Za T形回路のZ行列(教科書p.183 例題9.6)より

演習問題 (9.4) Y行列を求める Y1-1 Y3-1 Y2-1 Y4-1 Y1-1 Y3-1 Y2-1 Y4-1 Y4-1 Y1-1 Ya-1 Yb-1 Yc-1 Y4-1 Y→D変換

演習問題 Y→D変換より Ya-1 Yb-1 Yc-1 Y4-1 p形回路のY行列(教科書p.178 例題9.2)より

基本2端子対回路のパラメータ (Z表示) [Z] [Y] [K] Z 存在しない Z1 Z2 1 : n (p.182 10行目)

基本2端子対回路のパラメータ (Z表示) [Z] [Y] [K] Z1 Z3 Z2 (p.187 例題9.9 式9.43)

基本2端子対回路のパラメータ (Y表示) [Z] [Y] [K] Y 存在しない Y1 Y2 1 : n (p.182 10行目)

基本2端子対回路のパラメータ (Y表示) (p.178 例題9.2) [Z] [Y] [K] Y2 Y1 Y3

基本2端子対回路のパラメータ [Z] [Y] [K] Z1 Z2 Y1 Y2 L1 L2 M (p.183 例題9.7 式9.29)