過去の遺物ISO9001 YONETO QM OFFICE OCT 2011  1.

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過去の遺物ISO9001 YONETO QM OFFICE OCT 2011  1

ISO9001シリーズ国際規格 英国規格に基づく1994年版 2000年 品質マネジメントシステムに変貌したが、伝統的な「手続き(procedure)型」が残存した。 システムアプローチが提唱されたが、Systemic(全体的)アプローチは採用されていない。 コンピュータやインターネットの発達によってシステム全体がグローバルに展開しているにも関わらず監査手法はReductionist(局所的な見かた)が主体。 (CPI Position Paperより引用) 2

品質マネジメントの環境変化 組織基本形態に変化が起きている。すなわち、 組織基本形態に変化が起きている。すなわち、  Machine Model(機械的)からBiological Model(有機的)へ。 「所有者のための利益の追求」から「経営幹部の意思決定に従業員が参画」に。 グローバル経済の進展によってマネジャーは全体的に(sytemically)考え、体系的に(systematically)行動しなくてはならない時代。 人を核に据えるアプローチが重要。なぜなら、高度な教育を受けた人びとが増え、情報への自由なアクセスができるから意思決定に参画する意欲が高いから。 予測困難な市場変化と極度な競争による経済環境の出現によりシステムレベルでのリスクマネジメントが必須。 3

21世紀の品質マネジメントシステム 伝統的な品質マネジメントシステムは、製品設計と生産に焦点を当てる性格を有している。 変動やバラツキをなくすための工程管理が重要視されたが、システム全体を管理することは軽視している。 21世紀の組織は、各部門全体に品質上の戦略を立てる。評価も個々に適切な指標を設けて行う必要がある。 グローバル化による影響や複雑な社会構成のシステムを如何にしてマネジメントするかに重点を置く。 最新技術を屈指して業務管理だけでなく、顧客管理や供給者管理を行う必要がある。これが情報技術の画期的な発展、コミュニケーション手法の発達、知識の共有によって可能になった。 4

ISO9000には柔軟性が欠如 人の頭脳の力を活用することが必要であり、マニュアル化に頼る労力は減らすべき。 一方、フルタイムの就労者だけでは無理があり、技能と価値を持つ人を雇うことが拡大し、人びとの移動性(Mobile Workforce)が増大している。 にもかかわらず、ISO9000は静的で動的ではない。規格策定の仕組みが保守的で外部からの影響を避けた結果、近代化されていない。 規格策定プロセスが動的でないだけでなく、監査機関によるシステム評価(第三者監査)も潜在的な障壁となっている。 (CPI Position Paperより引用) 5

日本企業の問題 神戸大大学院准教授 梶原武久の 講演会(5月20日)より引用 日本企業は 収益率が低い 6

品質コスト 欧米企業の品質コストの概念 7

日本企業の品質コスト 「品質第一主義」「ゼロディフェクト」の考え方の裏付け 8

品質コストの増幅事例 2001年 三菱自動車リコール 180-190億円 2007年 ソニーリチュムイオンバッテリ回収 510億円 2001年 三菱自動車リコール 180-190億円 2007年 ソニーリチュムイオンバッテリ回収 510億円 2009年 トヨタアクセルペダル不具合 1000億円 背景は:   消費者の安全・安心の意識が高くなった   技術の高度化、加速化   製品ライフサイクルの短縮化   熾烈なグローバリゼーション競争   ブランドレピュテーション(評判) 9

日本企業のリスク増大 10

日本企業での品質コスト動向 11

日本企業の現状 品質管理コストも失敗コストも上方にシフトした結果、総品質コストが上がっている 12

悪循環 品質管理が前提となっていた日本型モデルを見直す必要あり。 財務的視点からの品質管理能力を強化すべき。 13

次期ISO9001への要望 資源のマネジメント、顧客の声に続いて、成果・収益率の測定を要望している。 その一方で、大幅な変更は希望していない。 14

次期国際規格の構成 15

高位の規格構成 16

次期規格改定にのぞむこと   グローバリゼーションを背景にしたシステムに衣替えすること、特にサプライチェーンの管理を強化した供給者の管理を要求事項に。   品質第一主義に加えて、財務的視点からの品質コストの概念を導入すること。   IT技術を前提にした顧客管理や社内外のコミュニケーションの実践を要求事項に導入すること。  不明瞭な予防処置を削除してリスクマネジメントを大幅に導入すること。 17