クリティカルケア領域に おける家族看護 ICU入室中の患者家族の ニードに対する積極的介入について 先端侵襲緩和ケア看護学 古賀 雄二
文献検討の目的 ①クリティカルケア領域における 家族ニードの特徴を知る ②家族ニードに対する 看護ケアの現状を知る
文献検討の範囲(98‘~03’) 医学中央雑誌 (インターネット) キーワードは・・・ 「集中治療」 「家族」 「ニード」 文献検討の範囲(98‘~03’) <和文献> 医学中央雑誌 (インターネット) キーワードは・・・ 「集中治療」 「家族」 「ニード」 検索結果・・・全19件 原著8件、一般3件、 会議録8件 <海外文献> Pub med (インターネット) Key wordは・・・ 「ICU」 「family」 「need」 「nursing」 検索結果・・・全89件 ボランティアの活用に ついての文献を1件選出
結果とまとめ
家族システム論における 家族とは・・・ ある家族員の変化は 他の家族員の変化を引き起こす (家族看護の重要性) 相互依存で、全体が関わりあっている 相互に影響しあうダイナミックプロセス 家族員の役割や機能による 恒常性メカニズムを通して安定 ある家族員の変化は 他の家族員の変化を引き起こす (家族看護の重要性)
入院患者家族の心理社会的特徴 (クリティカル領域患者家族) (一般入院患者家族) 患者の突発的、急激な変化によるストレスフルな出来事 今後起こりうる問題へ 対処する不安 葛藤、混乱、心理的不安、 抑うつ、フラストレーション の経験 患者と同様に家族も 心理的危機状況 (道又ら) (一般入院患者家族) 多少なりとも心理的危機状況 不慣れな病院環境への不安 家族員の役割と日常生活の変化 経済的負担への不安 家族の生活の変化 それに加えて・・・
重症患者家族の45項目のニード (N.C.Molter) サポート [ support ] 社会的サポート [ social support ] 情緒的サポート [ emotional support ] 安寧・安楽 [ comfort ] 情報 [ information ] 接近 [ proximity ] 保証 [ assurance ]
家族援助の実際 危機回避を図り、家族機能を維持する援助 現実の把握と認知を可能とする 情報提供とコミュニケーション 危機回避を図り、家族機能を維持する援助 現実の把握と認知を可能とする 情報提供とコミュニケーション 不安の表出を助け、環境整備をおこない 安心感を提供 実現可能な希望を見出せるよう支援
CNS-FACE (Coping&Need Scale for Family Assessment in 家族ニードアセスメントツールの開発 CNS-FACE (Coping&Need Scale for Family Assessment in Critical and Emergency Care Setting) (重症・救急患者家族アセスメントのためのニード&コーピングスケール) 点数による評価 (1~4点) 6種のニードと2種のコーピング ex. 【情報のニード・・・・・・・・・】 1.857 【問題志向的コーピング・】 3.821 利便性 インターネット端末への入力のみ(46項目) 日本で開発(山勢ら)
海外におけるボランティアの活用 ICU家族待合室において、病院ボランティアを活用 新たなニード発見 ボランティアの役割 新たなニード発見 「更なる情報提供」、「ケアへの参加したい」 「面倒と思われたくない」 ボランティアの役割 「家族とICUの橋渡し役」、「実用的なサービス提供」 「直接的で人間的なコミュニケーション」 本来は、看護職者が果たす役割
看護職としてのアクションプラン
臨床 家族ニードの再認識 各施設の特徴の再認識 (面会制度、待合室など) CNS-FACEなどの アセスメントツールの導入 (面会制度、待合室など) CNS-FACEなどの アセスメントツールの導入 現状を評価する環境づくり
研究 潜在的な家族ニード 家族の心理社会的特徴 面会などの制度面の問題 家族自身の問題への 対処・解決能力を引き出す関わり
マネージメント 新たな家族ケアの取り組みを促す アセスメントツール導入 他部門との協同 情報提供方法(ムンテラ)の変更 面会制度の改善 アセスメントツール導入 情報提供方法(ムンテラ)の変更 面会制度の改善 待合室環境整備 など 他部門との協同
教育 家族を捉える視点 家族‐医療者の共同関係 家族が直面する心理社会的問題 家族のニーズ 家族の力 様々な健康レベルにある患者の家族
患者(家族)の擁護者 「患者のQOL」と 「家族のQOL」は比例しない
ご清聴ありがとうございました