北欧の社会2と教育.

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写真の挿入 2.テキストの入れ替え 印刷のポイント
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北欧の社会2と教育

政治的民主主義 政治的透明度が最も高い社会 政策決定や公金の使用が国民にオープンになっている。 (テキストp76) 政治的透明度が最も高い社会 政策決定や公金の使用が国民にオープンになっている。 (テキストp76) オンブズマン制度(世界初・公的存在) 「自治体」のサイズが市民の利用可能範囲に設定されている。 徹底した男女平等

風刺画事件 2005年、ムハンマドの風刺画掲載 2015.1 フランスのシャルリー・エブド社のイスラム過激派風刺画に対するイスラム原理主義者の出版社襲撃→デンマークに飛び火

経済力 トップクラスの国際競争力 第10位 カナダ 第9位 スウェーデン 第8位 オランダ 第7位 アイスランド 第6位 スイス 第5位 デンマーク 第4位 ルクセンブルク 第3位 香港 第2位 シンガポール 第1位 米国 経済開発国際研究所 (スイス)

デンマークのエネルギー自給 風力発電の数少ない成功例 何故成功したか 専門家と住民自治との連携 何故成功したか 専門家と住民自治との連携 フォルケホイスコレが風力発電の運動の中心となった。 大規模発電ではなく、小規模(個別の家庭)の風力発電を重視。 1972年に2%の自給が、現在は130%で電力を輸出している。 日本は1972年に23%、今は4%。

デンマークのエネルギー自給 (道のり) 地域暖房にはコージェネレーションを促進し、その普及率は1972年29%から1988年55%まで向上した。 1977年から建築には断熱が義務付けられた。 1979年から、風力・わら・木屑・バイオマス及び廃棄物を含む主要な再生可能エネルギーを利用した発電設備の建設費に補助金制度をつくった。 1977年エネルギー税の導入。 1982年議会は北海油田の開発に本格的に力を入れることを決議し15カ所の採掘 を許可した。 1992年頃から石油の純輸出国となり、1997年になるとエネルギー輸入と輸出がほぼ同じになった。 2000年にはエネルギー自給率は137%になり、電力はノルウェー、ドイツに輸出するまでになった。 http://eco-g.co.jp/denmark.html

デンマーク社会 世界幸福度調査 第1位(テキストp73) 経済力と社会福祉の適正なバランス 幸福の要因 ・生き方の選択の自由 世界幸福度調査 第1位(テキストp73)   経済力と社会福祉の適正なバランス   幸福の要因     ・生き方の選択の自由    ・男女平等の推進    ・マイノリティーに対する寛容      エスノセントリズムがあるという説も      (ムハンマド風刺画事件)

福祉政策 典型的な「高福祉・高負担」の国家 女性の労働力率 スウェーデン 95%前後 新自由主義ではなく、社会民主主義 「公的事業」 医療・教育・福祉等を「公的」に行う。「誰でも平等に」 女性の労働力率 スウェーデン 95%前後

なぜ高負担が可能か 国家による個人の完全な掌握。(国民総背番号制度) 福祉に使われるという信頼感 前納制度 多い部分に対して国家が利子

北欧教育の注目 PISA一位のフィンランド 何故 他の国は上位ではない 何故 PISA一位のフィンランド 何故 他の国は上位ではない 何故 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/04120101.htm 最も学習好きな国民性(デンマーク) 北欧から生まれた新しい教育形態 フォルケホイスコレ・森の幼稚園

創造性? Martin Prosperity Institute の調査(Project: Global Cities Index) 指標 Technology, Talent, Tolerance, Quality of Place 1Ottawa 2Seatle 3Oslo 4Amsterdam 5District of Columbia(USA) 6Copenhagen 7London 22Tokyo 24Paris 27Osaka 30Soeul

北欧教育の特質 公共性の高い政策は公的関与 就学義務ではなく教育義務(1915年グルントヴィ思想の影響) 私立学校以外は、すべての段階で無償 就学義務ではなく教育義務(1915年グルントヴィ思想の影響) 成績をつけない教育(ただし少し変化) 義務教育修了の認定 盛んな成人教育 職場から学校への復帰

北欧の学校制度 9年生の国民学校と3年制高校(普通科と職業科)と4年制の大学・高等専門学校 国民学校は、「個別授業」が多い エフタスコレ 非行対策から人気校へ 大学入試のポイント制

北欧の学校制度2 私立学校の自由(75%の補助)13%通学 教育内容を問わない。オランダのような「定数」制限もない。    教育内容を問わない。オランダのような「定数」制限もない。 - small independent schools in rural districts (friskoler), - large independent schools in urban districts (privatskoler), - religious or congregational schools, - progressive free schools, - schools with a particular educational aim, such as the Rudolf Steiner schools - German minority schools, - immigrant schools.

デンマークの学校制度図

PISAをめぐって1 フィンランドはなぜ一位なのか(都市は除く) 教師の地位の高さ(基礎資格が修士)→日本の教員養成改革に影響 移民の少なさ・人口の少なさ 教育の特質  わからないことを聞く権利 わかる権利 非競争主義が高学力の要因説(福田誠治)

PISAをめぐって2 デンマークは低かった。改革の動き 年間授業数の増加 試験・評価の導入 通常の評価 個々人の状況と学ぶ教材に則して、援助的な評価が必要とされる 国家的試験(義務的) デンマーク語(読み)・英語・数学・地理・生物・物理・化学(それぞれレベルが特定されている) 学生への準備計画や教師のための全国的な試験結果の参照サイトが設置

エフタースコーレ efterskole 15-18歳の前期中等教育のための全寮制通常1年間の学校 260校、28500人が学んでいる。領域が特定されていることが多い。 最初の創立は1851年。フォルケホイスコレの創立と関連(2000年の法で目的明示と自己評価が必要となった。) 戦後は不登校・落ちこぼれ対策→全般的

家族が大切 男女参画型社会 労働時間は週37時間 出生率1.7~1.9 育児休暇52週間(うち23週間は有給) 男女参画型社会 労働時間は週37時間 出生率1.7~1.9 育児休暇52週間(うち23週間は有給) 家族・子供向け公的支出の対GDP比4%     ・・・先進国内2番目に高い 自律性を育てる 必ず子どもの意思を配慮 自立性を育てる 誰でも家事ができるように・労働の許可

保育サービス 保育所 0~2・3歳児 幼稚園 2~6・7歳児 統合児童施設 0~6・7歳児 学童保育 フリータイムセンター ユーススコーレ 保育所 0~2・3歳児 幼稚園 2~6・7歳児 統合児童施設 0~6・7歳児 学童保育 フリータイムセンター ユーススコーレ  ・・・各自治体は設置義務を負っている

森の幼稚園 校舎をもたず自然の中で保育(デンマークが発祥地 1970年頃 その後各地に広まる) 自然の理解・自然の中で育つ 校舎をもたず自然の中で保育(デンマークが発祥地 1970年頃 その後各地に広まる) 自然の理解・自然の中で育つ 規律性を育てる。(危険回避) 自然の理解(積極的理解と危険回避) 健康と協調性