奥田昌之 okuda@yamaguchi-u.ac.jp 夜勤労働者の食生活の特徴とその把握 奥田昌之 okuda@yamaguchi-u.ac.jp
交替勤務者の食事栄養評価と夜食の在り方についての研究 平成23年度 山口産業保健推進センター 調査研究 交替勤務者の食事栄養評価と夜食の在り方についての研究
深夜業務 PM10時からAM5時 勤務 深夜業務 夜勤と栄養素摂取 との関連 はっきりしない 注目 夜食 夜勤前後の食 食事習慣 肥満 夜食 夜勤前後の食 食事習慣 肥満 高血圧 糖尿病 心疾患
方法 対象 解析対象 619人 調査対象 727人 山口県内 深夜業 労働者 規模 30人以上 457事業所 規模 50-400人 方法 対象 山口県内 深夜業 労働者 規模 30人以上 457事業所 規模 50-400人 176事業所 調査依頼 9-11月のある1日 深夜業務(pm10-am5) 73事業所 調査対象 727人 回答 解析対象 619人 34事業所 協力 参考値(非シフト勤務者で調査参加希望者) 深夜業務(727人) 非シフト業務(183人) BMI、エネルギー摂取量にほとんど差がなかった。 深夜業務労働者は、年齢が若かった。
深夜勤務 と 非シフト勤務 深夜シフト勤務 非シフト勤務 性別 男 667 92% 111 61% 女 60 8% 72 39% 年齢 深夜勤務 と 非シフト勤務 深夜シフト勤務 非シフト勤務 性別 男 667 92% 111 61% 女 60 8% 72 39% 年齢 10代 13 2% 0% 20代 196 27% 24 13% 30代 191 26% 53 29% 40代 123 17% 54 30% 50代 161 22% 36 20% 60代 42 6% 16 9% 未回答 1
加工食品 (調理済みの食品、半調理済みの食品、インスタント食品、レトルト食品)を利用しますか。 深夜シフト勤務 非シフト勤務 毎日 61 深夜シフト勤務 非シフト勤務 毎日 61 8% 9 5% 週に4~6回 111 15% 12 7% 週に2~3回 323 44% 62 34% 月に1~4回 219 30% 89 49% 半年に1回 1% 8 4% 1年に1回以下 3 0% 2 未回答 1
食品の主な入手先 事業所の食堂で食べる食事 23 3% 31 17% 事業所の用意していた食品(インスタント食品、弁当) 90 12% 33 表6 本日と同じ勤務シフトのとき、勤務時間中にとった食品の主な入手先はどこですか。 深夜シフト勤務 非シフト勤務 事業所の食堂で食べる食事 23 3% 31 17% 事業所の用意していた食品(インスタント食品、弁当) 90 12% 33 18% 事業所の売店(食堂を含む)・ 事業所外で購入した食品 286 39% 18 10% 家庭で調理した弁当 260 36% 87 48% 未回答 68 9% 14 8%
食品摂取(深夜vs非シフト) 男性 女性 嗜好飲料 お酒、お茶、ジュースなどを含む
調査方法 質問紙 深夜業務 年齢・性別 職位 居住形態 身体活動レベル 夜食 勤務前後の食習慣 など 食事調査 調査方法 質問紙 事業所ごとに郵送 → 勤務中に記入 → 封筒に入れて事業所ごとに回収 深夜業務 年齢・性別 職位 居住形態 身体活動レベル 夜食 勤務前後の食習慣 など 食事調査 簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ) 身長・体重 → BMI 食品摂取頻度 食習慣 → 推定栄養素摂取量
解析対象者 N=619 男性 N=573 女性 N=46 mean ±SD 年齢 39.2 ±13.0 34.2 ±9.8 BMI 23.2 男性 N=573 女性 N=46 mean ±SD 年齢 39.2 ±13.0 34.2 ±9.8 BMI 23.2 ±3.7 23.1 ±4.9 エネルギー(kcal) 1912.1 ±661.6 1606.1 ±509.7 人数 リーダー(人) 89 7 一人暮らし(人) 36 身体活動が静的(人) 59 1 身体活動が中程度(人) 228 9 身体活動が活発(人) 286
深夜勤務者だけの解析 1 夜勤中の食事 2 夜勤前後の食習慣 3 追加解析(報告書・抄録になし) 主食の有無 野菜・果物の有無 普段より多い 1 夜勤中の食事 主食の有無 野菜・果物の有無 2 夜勤前後の食習慣 普段より多い 一緒に食べる人がいる 3 追加解析(報告書・抄録になし) 夜勤後就寝前の飲酒量 多変量解析では、性別、年齢、身体活動、職位を調整した。
分類 1)主食 主食のある食事 主食のない食事 2)野菜 野菜のある食事 野菜のない食事 1主食・主菜・副菜のそろった食事 主食のある食事 主食のない食事 1主食・主菜・副菜のそろった食事 2主食・主菜(副菜のない食事) 3野菜・果物だけ 4高い質の間食 5低い質の間食 6両方の間食 2)野菜 野菜のある食事 野菜のない食事 Lowden A. Scand J Work Environ Health 2010;36(2):150–162の分類を改変
主な食事(単一回答でしたが) 内訳 複数回答の内訳 単一回答者 回答数 主食・主菜 野菜・果物 高い質の間食 低い質の間食 両方の間食 内訳 複数回答の内訳 単一回答者 回答数 主食・主菜 野菜・果物 高い質の間食 低い質の間食 両方の間食 主食・主菜・副菜 276 10 24 38 17 206 58 7 15 3 33 8 2 6 129 34 79 198 127 80 60 重複回答は、より多くの食品が含まれる回答にして解析
(1)夜勤中の食事 回答数(重複解答) 主食・主菜・副菜のそろった食事 276 主食・主菜(副菜のない食事) 58 野菜・果物だけ 8 高い質の間食(ヨーグルト、パン、おにぎり、りんごなど) 129 低い質の間食(砂糖の入った食品、ジュース、インスタント食品) 198 両方の間食(高い質と低い質) 80 主なものひとつ選択 Lowden A. Scand J Work Environ Health 2010;36(2):150–162の分類を改変
(1)夜勤中の食事 主食の有無、野菜・副菜の有無は、BMIと有意な関連はなかった。 野菜・副菜 ある なし P 食物繊維(g/1000kcal) 5.3 5.0 0.015 β-カロテン(μg/1000kcal) 1489.1 1310.5 0.021 ビタミンC(mg/1000kcal) 47.1 43.4 0.049 カルシウム(mg/1000kcal) 234.5 222.4 0.079 鉄分(mg/1000kcal) 3.7 3.5 0.009 調整:性別、年代、身体活動、居住形態、職位
(2)夜勤前後の食事 食事の量 夜勤前 夜勤後 普段より多め 16 2% 普段と同じ 447 61% 336 46% 普段より少なめ 153 21% 247 34% な し 60 8% 77 11% 未回答 51 7% だれかと一緒に食べる 夜勤前 夜勤後 ほとんど 252 35% 138 19% ときどき 196 27% 210 29% めったにない 222 31% 341 47% 未回答 57 8% 38 5%
(2)勤務前後の食事 一緒に食べる、普段より多く食べる と BMIと有意な関連はなかった。 5.3 0.029 5.4 0.010 勤務前一緒に食べる 勤務後一緒に食べる いつも ときどき なし Ptrend 食物繊維(g/1000kcal) 5.3 5.2 4.9 0.029 5.4 5.0 0.010 カルシウム(mg/1000kcal) 237.4 226.2 218.5 0.024 239.4 231.6 221.6 0.040 鉄分(mg/1000kcal) 3.6 3.5 0.365 カリウム(mg/1000kcal) 1167.5 1136.1 1103.8 0.042 1159.8 1149.1 1122.4 0.223 調整:性別、年代、身体活動、居住形態、職位
ここまでの 夜勤中の食事、夜勤前後の食習慣 BMIとは有意な関連はなかった。 健康的な食事とは関連があるかもしれない。 健康的な食事とは関連があるかもしれない。 食習慣行動の変容も必要
勤務後の飲酒(男性のみ) 18か所 460人 7 16 2 73 31 549 業種 事業所 対象者 製造業 保健福祉業 運輸業 合計 追加解析 勤務後の飲酒(男性のみ) 業種 事業所 対象者 製造業 18か所 460人 保健福祉業 7 16 運輸業 2 73 合計 31 549
勤務後の飲酒(男性のみ) 追加解析 アルコール, g/1000kcal p < 0.05 BMI 脂質, %エネルギー エネルギー密度(除水), kcal/g 普段の飲酒量よりも BMI (kg/m2) と エネルギー密度(kcal/g) 調整済み回帰係数 2.21 ± 0.96 (p =0.021)
追加解析 夜勤中の食事 と 1日摂取エネルギー密度 (男性のみ) 砂糖入り食品、ジュース、インスタント食品
これまでの報告 エネルギー密度 BMIと関連がある (摂取量が増える) エネルギー/重量 食品だけ 飲料だけ 食品から水を除く 飲酒 BMIとは負の関係 飲まない人ほどBMIが高い 本調査研究は、深夜勤務の人を対象
まとめ 夜勤労働者 エネルギー密度がBMIと正の関連 「質の低い間食」を習慣をしている労働者の習慣を見直す。 (解釈欠点 横断研究、Nが小さい) 活用 センターのセミナーH24.11 山口県産業医会H25.2 論文の準備 参考値 本日と同じ勤務シフトのとき、勤務時間中にとった食品の主な入手先はどこですか。 深夜シフト勤務 非シフト勤務 事業所の食堂で食べる食事 23 3% 31 17% 事業所の用意していた食品 90 12% 33 18% 自分で購入した食品 286 39% 18 10% 家庭で調理した弁当 260 36% 87 48% 未回答 68 9% 14 8%
食事の特徴 毎日異なる食事内容である。食品種類も多い。 1日の記録で、その人の食事の特徴を把握するためには誤差が大きい。 季節変動もある。 複数日の平均摂取量 1日摂取量 摂取不足← →過剰摂取
食事調査を何に役立てるか。 労働者の生活習慣を把握する。 (トータルヘルスプロモーション事業・健康測定) ⇒ 食事頻度調査 調査対象が多い。 ⇒ 食事頻度調査 ハイリスク者の生活指導をする。 (健康診断) 調査対象が少ない。 ⇒ 食事記録、食事頻度調査
個人指導 日本人食事摂取基準2010 食事調査の結果 基準 注意 測定誤差(過小申告・過大申告、日間変動) 個人指導 日本人食事摂取基準2010 食事調査の結果 測定誤差(過小申告・過大申告、日間変動) 基準 不足 推定平均必要量or目安量、推奨量 過剰摂取 耐容上限量 一次予防 目標量 注意 他の栄養素摂取との総合判断 同じ指標(推定平均必要量)
集団教育 日本人食事摂取基準2010 食事調査 摂取量の分布を確認する 基準から外れる人の割合を求める カットポイント法 集団教育 日本人食事摂取基準2010 食事調査 摂取量の分布を確認する 基準から外れる人の割合を求める カットポイント法 平均摂取量を基準に近づけるようにする。
判定 世間でよく言われている現代日本人の食事 欧米化、西欧化 野菜摂取不足 脂肪摂取量の増加 なにが、欧米の特徴か? 実は増加中? 欧米化、西欧化 なにが、欧米の特徴か? 野菜摂取不足 実は増加中? 350g(K 食物繊維 Vit Cから)は、集団の目指すところ 欧米人の食物繊維摂取量の多くは、全粒粉。 脂肪摂取量の増加 現在、増加は停滞
判定 食事摂取基準 2010年版 5年ごと改定 過剰による 健康障害 リスク 不足 推定平均必要量 1.0 50%の人が必要量を満たす 食事摂取基準 2010年版 5年ごと改定 過剰による 健康障害 リスク 不足 推定平均必要量 50%の人が必要量を満たす 1.0 推奨量 ほとんど人が必要量を満たす 0.5 耐容上限量 健康障害リスク 目安量 十分な量 0.025 0.0 少ない← 習慣的な摂取量 →多い
食事摂取基準 目標量 生活習慣病の一次予防を目的として、 疾病リスクが低くなる栄養状態が達成できる量 目標量 生活習慣病の一次予防を目的として、 疾病リスクが低くなる栄養状態が達成できる量 海外の基準、疾病ガイドライン、現在の日本人の摂取量、食品構成、嗜好を考慮 30-49歳の男女の摂取目標量 脂質(脂肪酸) 20-25%Energy未満 コレステロール 750mg/日未満 炭水化物 50-70%Energy未満 食物繊維 19g/日、17g/日以上 ナトリウム 食塩相当 9g/日、7.5g/日未満 カリウム 2900mg/日、2700mg/日以上
山口県の特徴 脂質 25.6%E 19.4%E 平成7~11年の国民健康栄養調査 山口県 546人 長野県 566人 国民栄養調査データを活用した都道府県別栄養関連指標の検討 H14厚生科学研究 平成7~11年の国民健康栄養調査 山口県 546人 長野県 566人 脂質 25.6%E 19.4%E 食塩 12.2 g 13.8 g Vit C 102 mg 120 mg 野菜 241 g 281 g 魚介類 95 g 85 g 肉類 65 g 69 g
地域比較してみました 中学生 山口県周南市H23 (基準)群馬県嬬恋村H21-22 対象者 611人 / 576人 95人 / 112人 平均寿命 78.0 / 85.4 79.0 / 85.9 男 女
食事記録 管理栄養士 食品成分表を使う 一定の結果がでるためには、 慣れ(トレーニング)が必要 有料の簡単な方法 コストは高い 食品成分表を使う 一定の結果がでるためには、 慣れ(トレーニング)が必要 有料の簡単な方法 コストは高い げんき!食卓 旭化成
単純な質問 塩辛いものを食べますか。 ラーメンやうどんの汁を食べますか。 揚げ物は好きですか。 お菓子を食べますか。 朝食を毎日とりますか。 集団での偏りを判断する。 ポピュレーション・アプローチ 個人指導で、目標設定。 ハイリスクアプローチ 個人の栄養摂取の判断にはできない。
食事調査 陰膳法 食品を集める 食事記録 3日から7日 24時間思い出し 異なる3曜日(週末を含む) 陰膳法 食品を集める 食事記録 3日から7日 秤量記録法 はかりで、食材or食品を測定 目安記録法 食品と通常の単位(一切れ、皿) 24時間思い出し 異なる3曜日(週末を含む) 食物摂取頻度調査 ふだん、この1年、1か月 定性的 頻度のみ 半定量的 頻度と摂取量 食事歴法 食事様式 インタビューが多い。
食事調査 http://shoku365.com/
元気!食卓 (旭化成) 3日間写真撮影 栄養摂取評価 元気!食卓 (旭化成) 3日間写真撮影 栄養摂取評価
食物摂取頻度調査 Excel栄養君 建帛社 http://www.kenpakusha.co.jp/exceleiyou.html 簡易型自記式食事歴法質問票 DHQサポートセンター http://www.ebnjapan.org/
BDHQ ;brief-type self-administered diet history questionnaire 東京大学大学院医学系研究科教授 佐々木敏博士 開発 BDHQ ;brief-type self-administered diet history questionnaire <簡易型自記式食事歴法質問票> のご紹介 本日は、複数ある食事調査法の中の1つである、BDHQについてご紹介いたします。 栄養アセスメントシステム<DHQBOX system2008>
BDHQ(簡易型自記式食事歴法質問票)とは… ■東京大学大学院医学系研究科社会予防疫学分野 佐々木敏(ささきさとし)教授(専門:予防医学、栄養疫学)が開発 その開発に費やしている年月は実に12年間、尚継続中。 ■個人の習慣的な食習慣(栄養素と食品の摂取量)を知ることができる質問票 ■科学的根拠に基づいて開発されており、その信頼度(妥当性)が細かく 検討されている。わが国でもっとも信頼度の高い食習慣調査法のひとつ ■10万人級の大規模疫学研究から個人の食習慣チェックまで、幅広く利用さ れている。各地でBDHQを使った研究が進行中 ■厳選された質問でできているため、コンパクトな構造(A3大両面2つ折)。およそ80質問。 回答は選択式。比較的に少ない負担と短い時間で回答できます。(回答時間は平均15分) ■6種類の生活習慣病別に詳細な個人結果票を出力できる。病気を特定しない一般的な結果も用意されて いる(合計10種類)。これらによって個人に対応した食事指導が可能になりました。 (自分の習慣的なさまざまな栄養素の摂取量など、たくさんのことがわかります!) ■すべてのデータ(栄養素や食品摂取量)がEXCELファイルとして保存される。 集計や研究用の解析に使いやすい構造になっています (ご注意)目的をしっかり決めて、目的に適した食事調査法を使ってください。 BDHQは万能ではありません。BDHQ以外の調査法が適している場合もあります。 BDHQにも測定誤差があります。正しく使うには、ある程度の勉強が必要です。 09/01/31/001
BDHQとは?(お手元にある調査票をご覧ください) 最近1カ月間の 食習慣(食事のとり方)を知ることができる 簡便な調査票です <A4で4ページ分> ※食事調査(アセスメント)や、 食事指導に活用できます まず、お手元にあるA4サイズで2つ折りになっている調査票をご覧ください。 これは、東京大学大学院教授の佐々木敏博士が開発された、栄養アセスメントをするための調査票です。 この調査票では、最近1か月の食事のとり方をチェックすることで、食習慣を知ることができます。 食事調査や、食事指導に活用することもでき、1人あたりの回答時間がおよそ15分です。 他の食事調査と比較して、短時間で実施できる簡便なアセスメントシステムです。 1人あたりの回答時間は およそ15分です
食事調査から、どのレベルのことについて知りたいですか? 1)食事調査から得られる情報とは レベル別にみたアセスメント(BDHQの長所と短所) 提供:大久保公美先生 レベル 栄養素 食品・食材料 料理・食事 食生活・習慣 内容 名称はわかる 目に見えない ある程度、目に 見えてわかる 食べる時に見ている状態 振り返ることができる アセスメント エネルギー 炭水水物 たんぱく質 脂質 ビタミン ミネラル など 各食品・ 食品群別摂取量 主食 (ごはん、パン、麺) 主菜(肉・魚料理) 副菜(野菜料理) 朝食頻度、 嗜好、 食べる速さ 消化・吸収 代謝 ● 排泄(尿・便) ● ★ ▲ ■ まず、食事調査から得られる情報について説明いたします。 皆様にとりまして、食事調査にはどのようなイメージをお持ちですか?人は「栄養」というキーワードから、さまざまな事柄を想像します。 食事調査からはさまざまなレベルの情報を得ることができます。 たとえば、右から食生活、料理、食品、栄養素の順に考えてみましょう。この表は、右の食生活・習慣から左にむかって食物の単位が小さくなるように分類しています。 食生活や習慣は、朝食の頻度や嗜好などのことであり、振り返ったりすることが比較的容易にできます。 料理や食事は、主食またはごはんなどのことであり、食べている時に見ている状態のことです。 毎日の料理・食事が組み合わさったものが食生活となります。 次に、食品・食材料です。これは調理の仕方によって、目に見えたり、見えなかったりします。 そして、その食品の中に含まれているのが、栄養素であり、エネルギーや炭水化物などをさします。 これは、名称はご存知かと思いますが、その1つ1つを目で見ることはできません。 以上のように、食物は、さまざまなレベルに分類することができます。 そして、これらのどの部分について知りたいのかによって、食事調査の方法がかわってきます。 食事調査から、どのレベルのことについて知りたいですか?
☆簡易型自記式食事歴法質問票 質問数;80項目 BDHQの概要と使い方 1) 概要(その1) ☆対象年齢 ・成人用(BDHQ;18歳以上) (brief-type self-administered diet history questionnaire;BDHQ) ☆対象年齢 ・成人用(BDHQ;18歳以上) ・小学校高学年用(BDHQ10y) ・中高校生用(BDHQ15y) ・高齢者用(BDHQL) それでは、BDHQの概要と使い方について説明させていただきます。 BDHQとは、簡易型自記式食事歴法質問票の略称であり、 サプリメントなどを除いた、通常の食品から習慣的に摂取している栄養素量を比較、簡便に個人を単位として調べ、個人ごとの栄養素摂取量、食品摂取量、その他、若干の定性的な食行動指標の情報を得るために設計された質問票です。 現在までに、18歳以上を対象とした成人用はA3両面1枚で、80項目の質問から構成されています。 また、成人用のほかに、小学校高学年用、中高校生用、さらに高齢者用も作成されています。 質問数;80項目
☆各作業にかかる時間 ☆栄養価計算の方法 BDHQの概要と使い方 1) 概要(その2) ・回答時間 1人あたりおよそ15分。 ・データ入力 ・回答時間 1人あたりおよそ15分。 ・データ入力 ①専用の手入力ソフト-およそ3分半 。 ②専用のOCR(読み取り機)での自動入力-2秒~10秒。 ☆栄養価計算の方法 ・専用の栄養価計算プログラムで栄養価計算を行い、 一人ひとりの栄養素摂取量、食品摂取量を推定。 ・数多くの栄養素摂取量の推定が可能 (食品;58種類、栄養素;99種類)。 ・計算結果は専用のデータ (EXCELファイル)として保存。 1000件程度でも 約2~3日でできます つづいて、BDHQの各作業にかかる時間についてご説明します。 回答時間は、個人差はありますが、1人あたりおよそ15分で回答することができます。 データ入力には2種類の方法があります。 1つめの手入力ソフトは、このソフトがインストールされているパソコンであれば、どこでも入力することが可能で、1人あたりの入力時間はおよそ3分半です。 2つめの専用のOCRでの自動入力は、DHQサポートセンターで入力を代行しており、1人あたり2秒から10秒で入力できます。 このように、回答時間、データ入力時間ともに比較的短時間で行うことができるため、1000件以上の調査でも約2,3日でデータの処理をすることができます。 栄養価計算は、専用のプログラムで栄養価計算を行い、一人ひとりの栄養素摂取量や食品摂取量を推定することができます。 数多くの摂取量を推定することが可能で、食品では58種類、栄養素では99種類計算することができます。 この結果は、エクセルファイルで専用のデータとして保存されます。 44
BDHQの概要と使い方 2)BDHQで、何がわかるの? ☆一般基本編(A4片面1枚) ⇒信号の色で評価 肥満度の判定(BMI) 不足が気になる 栄養素(6種類) 次に、BDHQを使って食事調査をすると何がわかるのかを作成される個人結果票を用いて説明します。 まずはじめに、一般基本編です。これは、A4片面1枚で作成されており、結果は信号の色で評価されます。 その内容は、上から肥満度の判定、次に、不足が気になる栄養素として、カルシウム、鉄、ビタミンC、カロテン、食物繊維、カリウムの合計6種類、 そして取り過ぎが気になる栄養素は、食塩、脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、アルコールの合計5種類の結果がわかります。 さらに、信号の色で評価した右どなりには各栄養素が多く含まれている食品について説明されており、右端には、関係のある疾患について示されています。 取りすぎが気になる 栄養素(5種類)
BDHQの概要と使い方 2)BDHQで、何がわかるの? ☆詳細編(A4両面1枚) ※指導者・研究者向け <表> <裏> 食品ごとの 摂取量 栄養素 摂取量 次に、詳細編です。左が結果票のオモテ、右がウラになります。 これには、BDHQから得られるほぼすべての個人結果が数値で示されています。対象者向けではなく、指導者・研究者向けの結果です。 左には、回答されたデータと食品ごとの摂取量の結果が示されており、右には、栄養素摂取量と食品群別の栄養素摂取量について示しています。 食品群別 栄養素 摂取量 46
BDHQの概要と使い方 2)BDHQで、何がわかるの? ☆食事バランスガイド編(A4両面1枚) ※食事バランスガイドとは、 1日に「何を」「どれだけ」 食べたらよいのかを示し たものです BDHQから得られた結果をSVで示しています。 見比べることができます 対象者の性・年齢から選んだ 適切なSVを示しています (身体活動レベルはふつうと仮定) 。 また、食事バランスガイドで評価した結果票も作成することができます。 食事バランスガイドとは、厚生労働省と農林水産省が策定されたフードガイドで、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいのかを、主食、副菜、主菜など料理ごとに示したものです。 食事バランスガイドでは、サービングという単位が用いられています。 結果票には、BDHQからの結果から計算したサービングと、対象者の性・年齢から選んだ適切なサービングを示してあり、この2つを見比べることができます。 そして最後に、今回の結果を料理区分ごとに文章でまとめて示しています。 また、この結果票のウラ面には、食事バランスガイドの利用の仕方を説明しています。 最後に、結果を文章でまとめて示しています。 47
自分の食べ方(食べくせ)を知ることが重要です。 疾患別の個人結果票 1.高血圧症 2.高脂血症 3.糖尿病・高血糖 4.肥満 5.骨粗鬆症・骨折 さらに ☆妊婦編 ☆授乳婦編 BDHQでは、疾患別の個人結果票を作成することができます。 スライドに示した5つの疾患と、さらには、妊婦や授乳婦の方のための結果票もあります。 一人ひとりの食べ方は違うため、自分自身の食べ方を知ることが重要になります。 一人ひとりの食べ方は違います。 自分の食べ方(食べくせ)を知ることが重要です。
個人結果票 摂取量を信号で判定 青・黄・赤 食事バランスガイドの判定 栄養素の偏りにメッセージ 摂取量を信号で判定 青・黄・赤 食事バランスガイドの判定 栄養素の偏りにメッセージ BMI、Ca、鉄、Vit C、食物繊維、K、Na、総脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、アルコール 疾病 高血圧、脂質異常症、肥満、骨粗しょう症
BDHQの疾患別個人結果票 健診結果 BDHQの結果票 このグラフからどの食品のとり方に 問題があるのかを知ることができます。 収縮期血圧: 142mmHg、 拡張期血圧:86mmHg LDLコレステロール: 154mg/dl BDHQの結果票 食塩摂取量:約11.0g/日 アルコール:約2.2合/日 飽和脂肪酸: 今回の あなたの結果 平均的な日本人 のデータ の飽和脂肪酸摂取量を食品ごとに比較することができます。 BDHQの疾患別の個人結果票では、高血圧症の場合、高血圧症と関連のある食塩、アルコール、飽和脂肪酸などの結果を示してあり、 飽和脂肪酸では、対象者と平均的な日本人の飽和脂肪酸摂取量を食品ごとにグラフに示してあり、比較することができます。 このグラフからどの食品のとり方に問題があるのかを知ることができ、具体的な食習慣の改善を促すことが可能になります。 このグラフからどの食品のとり方に 問題があるのかを知ることができます。 ☆BDHQでは、各疾患と関連のある栄養素をどの食品からとっているのか が示されているので、具体的に食習慣の改善を促すことが可能です。
BDHQの概要と使い方 2)BDHQで、何がわかるの? ☆高血圧症編 (A4両面1枚) <表> <裏> 高血圧症に関連する 食事因子 食塩(左) カリウム(右)の摂取量 対象者と同じ性・年齢階級の日本人平均を食品群別に示しています。 それでは、疾患ごとの結果票についてご説明します。 まず、高血圧症です。結果票の表には、高血圧症に関連する食事因子が示してあります。 そして、食塩とカリウムの摂取量は、対象者の結果と対象者と同じ性・年齢階級の日本人平均を食品群別に示しています。 さらに、裏面の真ん中には、アルコールについての結果と、その下に肥満度についての結果が示されています。 アルコールに ついての結果 肥満度についての結果 51
BDHQの概要と使い方 2)BDHQで、何がわかるの? ☆肥満編 (A4両面1枚) <表> <裏> 肥満に関連 する食事因子 エネルギー摂取量 対象者と同じ性・年齢階級の日本人平均を食品群別に示しています。 これは、肥満編です。 ここでは、食べる速さと肥満度についての研究結果の紹介がされており、対象者がBDHQで回答した食べる速さが示されています。 食べる速さと肥満度についての研究結果の紹介 対象者の 食べる速さ 52