福祉の交通まちづくり –バリアフリー新法と福祉輸送サービスから

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平成 26 年度 地域公共交通確保維持改善事業 事業評価 真庭市地域公共交通会議 (地域協働推進事業)の概要 公共交通の現状(系統数等) ・鉄道:JR姫新線 ・4条バス路線:中鉄北部バス㈱(勝山岡山線)、備北バス㈱(呰部高 梁線) ・自家用有償旅客運送:真庭市コミュニティバス(全域 37 ルート) ・福祉移送サービス:社.
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福祉のまちづくり工学 第 5 回 前回のおさらい □ バリアフリー・ユニバーサルデザインの概念 □ バリアーフリーの背景 □ バリアフリー ・ユニバーサルデザイン ・ユニバーサル社会づく り → 住民・当事者の参加・参画 地方の時代 生活者のまちづくり □ 新しい福祉-地域が支える福祉 → 地域福祉・当事者の自立.
2010年10月 NPO法人 全国移動サービスネットワーク
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福祉サービス部会 平成27年度 活動計画(案) 岡山南障がい者相談支援センター 村上 眞 平成28年6月10日
多額の税金投入を 要しない鉄軌道事業の実現
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住み慣れた地域で自分らしく、輝いて生きるために
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地域ネットワークを構築 相談支援事業が核 甲賀地域障害児・者サービス調整会議(甲賀地域自立支援協議会)の運営 図3 約80機関で構成
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地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
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在宅医療施策の取組状況と今後の展開(案)
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自殺対策基本法(振り返り) 資料4 基本理念(第2条)
令和元年度 グリーンスローモビリティの活用検討に向けた 実証調査支援事業 企画提案書
ユニバーサルデザイン -デザインの革命- 近畿大学理工学部 社会環境工学科 三星昭宏.
福祉のまちづくり工学 第4回 前回のおさらい 障害者等の種類 障壁(バリアー) 福祉のまちづくりのあゆみ
移行定着支援事業(新規) 1 事業の目的   小規模作業所等が障害者自立支援法に基づく新体系サービス(地域活動支援センターを除く。)の事業へ  移行した場合に、新たな事務処理を定着させるために要する経費や移行前の小規模作業所等の当時からの利用  者が継続して利用し、定着できるために実施する経過的な施策に要する経費等を助成することにより、新体系.
バリアフリー車両に係る特例措置の延長 (自動車重量税)
第8回北海道産業人材育成企業知事表彰募集 1 目的
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福祉の交通まちづくり –バリアフリー新法と福祉輸送サービスから 福祉の交通まちづくり –バリアフリー新法と福祉輸送サービスから 近畿大学理工学部社会環境工学科 三星昭宏

ユニバーサルデザイン PUBLIC? あらゆる人・関係者対象: 階層・民族・家族 とくに身体・精神条件 あらゆる場面: 行為・屋内・屋外     PUBLIC? あらゆる人・関係者対象: 階層・民族・家族    とくに身体・精神条件 あらゆる場面: 行為・屋内・屋外 あらゆる時: 時間・天候・ あらゆる要因: 人・環境・生態 あらゆる方法: 工夫・技術・行政・社会システム 低コスト: 生産・流通・消費

ユニバーサルデザイン・ユニバーサルデザイン社会にむけて まちづくり 社会づくり ものづくり 人づくり バリアフリーと当事者自立   アウトカムズと評価 五感を積極的に活かす

(丁寧に) まちづくりユニバーサルデザイン 何故必要か バリアフリーを始め、「おいてこられた」問題を解決 → 住民参加・参画型 → 地方の時代 ←少数であった   ・←縦割りだった ←困難であった   ・←情報・交流がなかった ←費用がかかった  ・←流れ・システムがなかった ←技術がなかった  ・←専門家・行政・当事者                が離れていた ←規則・法律がネック  ・←習慣・権威に縛られて                いた ←利害対立があった ・←密室であった

ユニバーサルな地域交通づくり 交通バリアフリー法の流れ バス・タクシー規制緩和の流れ TDM ↓ 競争とシビルミニマム       ↓ 競争とシビルミニマム 「なんでもあり」の施策 交通計画・交通対策への参加 住民・企業・ボランティア・NPO・事業者・自治体の知恵と連携 →福祉移送サービス、過疎地域移送サービスの立ち上げ

・パーツ整備→統合的地域力向上まちづくり 目標? (詳細は考えてください) (丁寧に) 福祉の交通まちづくりへ(1) 福祉 +交通+建築+まちづくり  ・給付・救済の福祉→地域福祉へ  ・パーツ整備→統合的地域力向上まちづくり 目標? (詳細は考えてください)  1.高齢者・障害者自立、 2.すべての人にやさしく安全で活気ある地域、 3.市民当事者が参加参画したユニバーサルな地域 アウトカムズ?  (考えてください)

福祉の交通まちづくりへ(2) 目標から出発しアウトカムズを点検するまちづくりと行政 -まちづくりのPDCA 地域福祉を戦略にまちづくりを展開 

交通バリアフリー法+ハートビル法 + Others →バリアフリー新法

交通バリアフリー法(2000) 基本構想と事業        ・助成は起債が可能 ・公益法人による情報・資金・調査研究

当事者・市民→構想・計画→永続的参加・参画 つくりこみ 改善          大きな流れ   (前半戦)      (後半戦) 当事者・市民→構想・計画→永続的参加・参画 つくりこみ 改善

交通バリアフリーの柱 当事者参画 部局・事業者・分野連携 技術支援 永続的システム化

目的・目標 目標・計画・事前評価・実施・事後評価のスパイラルアップ 目標のたてかた ・討論・KJから ・基準・ガイドライン・条例・要綱から    ・討論・KJから    ・基準・ガイドライン・条例・要綱から    ・現地点検・ニーズ調査から    ・基本計画・行政方針から

当事者参画・市民参画 広い範囲→ユニバーサルデザイン 広報 → 市民へのフィードバック ボランティア・NPOの育成・活用 広報 → 市民へのフィードバック ボランティア・NPOの育成・活用 団体と個人 → 優れた個人の発掘・育成

現地点検 ニーズくみ上げのスキル 回数・継続システム・活用システム 中心的人材育成と活用 計画・設計案作成へのブリッジ    ニーズのいかし方

これまでの主な課題 ■建築物 ■調査とデータ ■公園・海岸・河川・ ■条例 駐車場・・ ■参加型施設・設計参加 ■建築物         ■調査とデータ ■公園・海岸・河川・  ■条例    駐車場・・        ■参加型施設・設計参加 ■民間施設        ■ノンステップバス ■構想未着手      ■事業連携 ■5000人以下      ■医療・福祉連携 ■継続           ■全市構想 ■駐車・駐輪       ■対象者拡大 ■財源 ■準特定経路 ■評価方法 ■ユニバーサルデザイン

この間の主な個別課題 ■ホームドア問題 ■タクシー ■ホーム段差・ギャップ ■短段差 ■エスカレータの案内 ■サイン ■ホームドア問題       ■タクシー ■ホーム段差・ギャップ    ■短段差 ■エスカレータの案内     ■サイン ■LRT、福祉タクシー     ■観光地・史跡 ■長期構想           ■照明 ■地下街            ■治安・防犯 ■フラッシング         ■景観 ■歩行者ITS          ■歩道 ■災害時            ■交差点・信号 等

関連法・行政体系 ■バリアフリー新法(旧交通バリアフリー法+ハート ビル法+その他拡張) -施設・空間・設備・情報・人・仕組    関連法・行政体系 ■バリアフリー新法(旧交通バリアフリー法+ハート  ビル法+その他拡張) -施設・空間・設備・情報・人・仕組  [計画、規制、誘導、システム] ■福祉のまちづくり条例       連携? ■福祉有償運送(改正道路運送法)-交通サービス   [規制緩和]          ■都市計画法体系[市民参加・協定]                    ■地域福祉[計画]

「バリアフリー」新法 ■交通バリアフリー法+ハートビル法+追加 旅客施設・車両・特別特定建築物 □基本構想を旅客施設を含まないエリアにも  □対象統合・拡大:  基準適合義務・努力義務(重点整備地区基本構想にも適用):  旅客施設・車両・特別特定建築物       →+道路+路外駐車場+都市公園等  □基本構想を旅客施設を含まないエリアにも   □複数管理者の移動円滑化経路協定制度・事業計画認定制度  □住民の作成提案制度                   ↑  ■構想促進、縦割りを統合、参加・参画強化、対象拡大、   責務明確化、ガイドラインバージョンアップ

一般的成果 ・車いす者の外出が増えた ・視覚障害者の外出が増えた ・オストメイト者が外出しやすく なった ・高齢者等が外出しやすくなった 参加型交通バリアフリーの事例と成果(1) 一般的成果  ・車いす者の外出が増えた  ・視覚障害者の外出が増えた  ・オストメイト者が外出しやすく    なった  ・高齢者等が外出しやすくなった 

参加型交通バリアフリーの事例と成果(2) 1.神戸中突堤船客ターミナル: 多数の障害者が参加しユニバーサルデザイン  多数の障害者が参加しユニバーサルデザイン 2.伊丹市阪急伊丹駅および駅広: 3.姫路市:  姫路市交通バリアフリー調査会議を組織し点検・提案・イラスト報告書・ビデオ  4. 豊中市:  歩行者ネットワーク、工事マニュアル及び案内システム、広報紙、千里中央、空港等

参加型交通バリアフリーの事例と成果(3) 5. 柏原市 国道長区間バリアフリー化、学童学習読本、 バリアフリーネットワーク 6. 守山市  国道長区間バリアフリー化、学童学習読本、  バリアフリーネットワーク 6. 守山市  ユニバーサルデザインまちづくり研究会(継続組織)、縁石の新開発、まちづくり連動 7. 吹田市  規模の大きい市民参加、自由に参加できる交通バリアフリー化検討部会

参加型交通バリアフリーの事例と成果(4) 8.多伎町(島根県) 274人/日の駅の基本構想、多数の町民参加と点検 9.大阪市  274人/日の駅の基本構想、多数の町民参加と点検 9.大阪市  大都市の工夫、サイン計画、総合学習、大規模駅 10.国土交通省近畿整備局バリアフリー体験コース 11.日野町  本格的交差点バリアフリー化(次頁の写真)

 新しい地域交通システム、福祉交通サービス

地域モビリティー問題 「交通手段が無い」 「交通手段があっても使えない」=「無い」と同じ 「徒歩で移動できない」 ↑ [原因] 過疎問題              ↑             [原因] 過疎問題 モータリゼーション問題 身体的交通困難問題 経済的問題 生活様式(核家族化、子育て等) 生活圏の広がり

道路運送法 80条 2002年 ・有償福祉移送サービスを許可 ・福祉移送サービスを社会システムとして公認 2004年全国ガイドライン 80条 2002年  ・有償福祉移送サービスを許可  ・福祉移送サービスを社会システムとして公認 2004年全国ガイドライン 新たな改正 2006.6、2006.9施行規則 登録制に

旧(2006以前)道路運送法 【法4条許可】   ①一般乗合旅客自動車運送事業         路線を定めて定期に運行する自動車による運送  (乗合バス)  ②一般貸切旅客自動車運送事業         一般乗合及び一般乗用以外の運送事業  (貸切バス)  ③一般乗用旅客自動車運送事業    一個の契約により乗車定員10人以下の自動車を貸切る運送  (タクシー)    ※患者等輸送事業(もっぱらケア輸送サービスを行うもの)もこの事業の一形態 【法43条許可】       特定の者の需要に応じ、一定範囲の旅客を運送        例)工業団地等の従業員送迎輸送、特定市町村の特定の要介護者の医療施設への輸送 【法80条許可】(一種免許で可)    緊急時又は公共の福祉の確保のため止むを得ない場合     例)自治体が行う過疎地の住民輸送、NPO等による福祉・過疎地有償運送   【無規制】(一種免許で可)    他人の需要に応じる輸送でないもの     例)ホテル等の送迎輸送

2006.改正道路運送法 市町村、NPOの自家用福祉・過疎地有償運送を登録制に コミュニティバス・乗合タクシーの運賃・料金設定を上限認可制から一部届け出制に 運営協議会義務 10月まで旧80条許可を登録として認める

2006.改正道路運送法  [七十八条] 自家用自動車は、次に掲げる場合を除き、有償で運送の用に供してはならない □災害のため緊急を要するとき。 □市町村、特定非営利活動法人、その他国土交通省令で定める者が、「自家用有償旅客運送」を行うとき。  [七十九条] 自家用有償旅客運送を行おうとする者は、国土交通大臣の行う登録を受けなければならない。

改正道路運送法 登録制にともないステップアップを。 共同配車センターを全国に 運転ボランティアの大量育成 交通バリアフリー法、地域福祉計画と連動 福祉タクシーの振興と両者連携強化

図 大阪府下 障害者の交通手段(現状・希望)

図-16 要介護者の交通手段別利用可能性と福祉移送サービス需要層

図-14 介護者の介護による拘束感

図-18 公共交通利用希望と要介護度のイメージ

歴史 モータリゼーションの進展と移動困難者増大 首都圏での広がり 1970-2000年 地方(過疎地域)での取組 首都圏での広がり 1970-2000年 地方(過疎地域)での取組 道路運送法改正、再改正 2000年初頭 特区、協議会、ガイドライン、全国展開、セダン、配車センター

スペシャルトランスポートサービスの研究課題 1.ニーズ: 高齢者・障害者の外出、顕在需要・潜在需要、当事者の生活と交通、交通とQOL、当事者の人間工学、交通と医療・リハ  2.交通機関の構成: バス・サービスルート、フレックスバス、ドア・ツー・ドア・サービス・タクシー・自家用車  3.STの現状: ニーズ・運行・利用者・コスト  料金・運営・補助 4.バス・タクシー規制撤廃後: 各種工夫、システム化  5.交通バリアフリー法との関係  6.分野連携・境界の撤廃: 福祉と運輸・社会基盤整  備の連携、介護保険との関係

枚方市福祉移送サービス特区の成果 当初3団体 →2年間で→ 18団体に 利用者 20数倍増 福祉移送サービスが活性化 セダン特区を開始した 当初3団体 →2年間で→ 18団体に 利用者 20数倍増 福祉移送サービスが活性化 セダン特区を開始した 共同運行サービスを開始した 市民によびかけ   →持ち込みセダン応募者100人以上

枚方市の経験 【共同配車センター 1】  □2つのシステム   ・各事業所の融通・配車・調整等   ・共同配車センター独自の利用者とボラ    ンティア

【共同配車センター 2】 □新規ニーズ掘り起こし □時間帯 □大阪・京都・兵庫・他市 □情報周知 □配車システム・ルール □システム規模

【セダン特区 1】 □各事業所のセダン □共同配車センター管理下の持ち込みセダン →実証実験を行っている。講習 □課題 ・熟成 【セダン特区 1】 □各事業所のセダン □共同配車センター管理下の持ち込みセダン   →実証実験を行っている。講習 □課題  ・運転ボランティア確保 ・保険  ・熟成

【基本問題・長期問題】 共同配車センターの今後(規模・数・機能・他地域連携・統合) タクシー事業者とNPO等事業者の協働 重層的システム構築   電車-LRT-バス-コミュニティバス・コミュニティタクシー-ST-福祉タクシー・タクシー-自家用車 ニーズ開拓、交通目的拡大、バリアフリーとの結合    → モビリティー確保基本構想

福祉交通・地域交通の展望 地域交通システム-徒歩・自転車・バス・コミュニティバス・ST・施設送迎・緊急車・相乗り自家用車・自家用車のシステムを構築 その中で極力公共交通を充実させ、福祉交通はより質の高いものに特化させる 当面全国で共同配車センターを構築

2.交通機関の構成 バス サービスルート フレックスバス ドア・ツー・ドア・サービス 施設送迎 タクシー 自家用車

5.交通バリアフリー法との関係 付帯決議: STについては調査・研究・育成・発展 地方部のバリアフリーの主要課題 当事者参画・住民参画 自治体が責任を持つ 永続的改善、ユニバーサル交通   → 検討課題とする → 検討・研究・助成・システム化

スペシャルトランスポートサービスの研究課題 1.ニーズ: 高齢者・障害者の外出、顕在需要・潜在需要、当事者の生活と交通、交通とQOL、当事者の人間工学、交通と医療・リハ  2.交通機関の構成: バス・サービスルート、フレックスバス、ドア・ツー・ドア・サービス・タクシー・自家用車  3.STの現状: ニーズ・運行・利用者・コスト  料金・運営・補助 4.バス・タクシー規制撤廃後: 各種工夫、システム化  5.交通バリアフリー法との関係  6.分野連携・境界の撤廃: 福祉と運輸・社会基盤整  備の連携、介護保険との関係

課題・分野連携・境界の撤廃 STの発展: 小規模→規模拡大→連携・統合 隙間を埋める→ 地域交通システムの構築 競争と分担、連携、システム化 隙間を埋める→ 地域交通システムの構築           競争と分担、連携、システム化                                      福祉→ あらゆる分野とのリンク・ネットワーク化    福祉、医療、保健、移送、交通、学校、幼稚園、  保育所、郵便、宅配、消防、民間、私的交通(自  家用車)、公共施設、バリアフリー 技術導入→ ITS(交通情報システム) 交通ボランティア・NPO→ 育成・拡大

「地域モビリティー確保基本計画」(試案) 地域のモビリティー問題を把握する 公共交通・私的交通の役割と分担を決める モビリティーシビルミニマムを決める 民間整備・公的整備とその連携を決める 民間活力・市民当事者活力を育成・促進する 市民・関係者による「モビリティーテーブル」(地域交通市民会議)を作る (含評価)