DTM講習 第4回 簡単な音楽知識・作曲のコツ
コード(和音)とは、音楽の中でも重要な役割を果たすものです。コードの扱いによって、曲の雰囲気がガラっと変わったりします。メジャー(Maj コード(和音)とは、音楽の中でも重要な役割を果たすものです。コードの扱いによって、曲の雰囲気がガラっと変わったりします。メジャー(Maj.)、マイナー(Min.)というコードが基本的なもので、よく使われます。 コードには、ある程度の進行方法(いわゆるコード進行。和音進行とも)が決まっていますが、これを無視するというテクニックもあります(いわゆる楽典においては禁止されている進行方法があるが、正直気にしたところで面白い音楽は作られない。ただし、きれいな響きが得られるので参考にするといいかもしれないです)。 コード(和音)について
和音はもっともシンプルなもので「5th」というものがあります(厳密に言えば和音ではありませんが)。五線譜上で確認すると、右の五線譜のようになります。 この場合だと、「ド」と「ソ」の音からなる、 「C 5th」となります。さらに「ミ」の音を追加すると、 ↓ 「C Maj.」の和音が成立します。 ちなみに、和音の元となる一番下の音を 「根音」と呼びます(右画像の場合はCが根音)。3音のうちのどれかをオクターブ上にもっていっても、名前上では「C Maj.」が成立します(このテクニックを転回という)。 コード(和音)について
この他にも、沢山の和音が存在します。Dominoの画面右上にある「ピアノにスケール/コードを表示」というボタンをクリックして、種類を確認してみましょう。和音には、「協和音(一般に美しいとされる和音)」と「不協和音(不安定な印象を与える和音)」に分かれますが、実はこの二つの間には具体的な境界線がありません。人それぞれに境界線があると言っても過言ではないでしょう。 また、和音ではないものを「非和声音」と呼びます。和音に旋律をのせるだけで自然と成立します。 コード(和音)について
コード(和音)について
コード(和音)について
さきほどの画像で、「コード」一覧の左横に「スケール」というものがありました。これは日本語でいう「音階」で、いわゆる「調」などの概念にも関わってきます。 音階を更に細かくしたものが「旋法(モード)」です。西洋の音楽では説明し切れない独特なものから、キリスト教文化から生まれたものまで様々です。 極端に言ってしまえば、旋法も音階も同じようなものです。今はあまり深く考えなくても問題ないです。 旋法・音階について
この「スケール」を用いれば、あら不思議、あっという間に作曲家気分なわけです。試しにDominoの「スケール」一覧から「Ryukyu」を選択し、「ピアノロールにスケールまたはコードを表示する」をチェック、最後にOKを押してみましょう。すると、ピアノロール上に色がついたと思います。 では、赤と白の部分に何でも構わないのでノートを配置してみましょう。そして再生すると…。 あっという間に沖縄風メロディができちゃいます。作曲に慣れないうちは、この機能を活用するといいと思います。 旋法・音階について
おまけ:対応表
~対応表について~ 「ド」の音に相当するものを赤色、「レ」の音に相当するものを緑色、…とした。文字の背景色は、(上に)5度の関係にある音と同じ色とする。バイカラー部分は、半音を表す。 #(シャープ)・♭(フラット)は、 日本語では音名の前に「嬰・変」、 独逸語では音名の後に「is・es(s)」をつける。 ただし、シ♭は、独逸語ではB(ベー)と表記されるので注意(不思議なことに、ラ#の場合はBとは言わないのだが)。 おまけ:対応表
作曲のコツというのもなんですが、さきほどのスケールを使ってしまえば、びっくりするほど曲が作り易くなると思います。 ですがしかし、これだけでは何か物足りないと思いますので、「おお!」(ってなるかどうかは分からないですが)というムダ知識をレクチャーしてしまいます。 作曲のコツ
まずは、構成する楽器。楽器の特色を覚えておくことで、音楽表現の幅が広がります。分からない楽器などは、ぜひ調べてみてください(直接私に質問でも構わないので)。 そして、その楽器の構成の仕方ですが基本的に「メロディ」「コード(伴奏)」「ベース」「パーカッション」さえあれば、それらしくなります。 例えば「メロディ」にフルート、「伴奏」にピアノ、「ベース」にコントラバスとテキトーに配置、さきほどのスケールに従いながらノートを並べればそれなりのものが出来る…筈です。 作曲のコツ
そして「パーカッション」ですが、これがあることによって曲にアクセントが付きます。 パーカッションの扱いですが、「スネアドラム(小太鼓)」と「バスドラム(大太鼓)」そして「シンバル」だけでも充分です。フレーズの初めにシンバルを置き、スネアドラムとバスドラムを交互に置くだけでいいかもという位です。次ページに参考画像を載せておきました。パクってみてください。 作曲のコツ
作曲のコツ
メロディはピアノロール上のC4~C6、伴奏はC3~C5、ベースはC2~C4あたりにノートを配置してみましょう。 最後に一つ、少々応用的なものですが伴奏に「不協和音」を使ってみるとさらに曲が面白くなります。曲の途中に不協和音を入れることで、曲に緊張感を持たせます。不協和音の後に協和音を入れると、何とも言えぬ、安堵感が味わえると思います。ちなみにこれを和音の「解決」といいます。 作曲のコツ
恐らく「今なら一曲作れちゃうゾ!」って感じるようになったのではないでしょうか。 次回は、「音色の扱い」についてです。シンセ音を有効活用したり、楽器の奏法に基づいたエフェクトの掛け方、そして新しい音源(新しいサウンドフォント)の導入までやります。 では、以上です。 お疲れ様でした!