介護職に求められる 認知症の人の排泄ケア 〇〇事業所 平成30年〇月〇日 講師:〇〇〇〇
◆確認!排泄の意義や意味 ・生命を維持する基本。健康の増進、疾患の予防などにとても 重要な行為です。 ・人間の尊厳にかかわる極めてプライベートな行為です。 ・不適切な排泄介助は、利用者の意欲低下や社会参加の抑制に つながる恐れがあります。
◆ワーク①:こんなとき、どうする? 尿臭がしているAさんに、トイレへ誘ってみましたが、「今、行きたくあり ません」の一点張りです。さて、あなたは、どのように更衣またはトイレで の排泄をしてもらいますか。(他の条件は自由に設定してください)
◆尿失禁のタイプと症状 尿失禁の種類 説明 腹圧性尿失禁 重い物を持ち上げたり、咳やくしゃみなどによる腹圧の上昇で起こる尿失禁。主に尿道や尿道まわりに異常があり、膀胱の過活動はない。 切迫性尿失禁 強い尿意切迫感とともに、尿をこらえきれずにもらしてしまう。不随意の膀胱収縮を伴う。 混合性尿失禁 「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」の混合型。 溢流性尿失禁 (いつりゅうせい) 排出障害が基礎疾患としてあり、尿閉状態となり尿が溢れる状態。 機能性尿失禁 運動機能の障害や、認知症などのためにトイレに間に合わない、あるいはトイレが分からない、排泄行為が認識できないなどの理由で起きる。
◆ワーク②:疾患を理解した排泄介助 Bさんは機能性尿失禁があります。トイレでの排泄ができるよう、 介護職として配慮できることを挙げましょう。(他の条件は自由 に設定してください)
◆認知症の人の排泄行為に対する考え方 ①オムツを外します。 ②便を触ります。 ③行ったばかりなのにすぐにトイレへ行きたいと訴えます。 ④使用済みの紙を居室に持ち帰ります。 ⑤廊下や食堂の端で排尿します。 このような相談を受けました。 さて、①~⑤に共通する解決の糸口はなんでしょうか。
◆確認!思いやりのある排泄介助のポイント ・はじめの声かけを行います。(どんな伝え方をしていますか) ・手袋装着のタイミングとつけ方に注意します。 ・プライバシー保護や保温に注意します。 <おむつ交換> ・交換時や陰部洗浄時は膝を立てます。 ・陰部洗浄の後は水分をしっかり拭き取ります。 ・陰部清拭は尿道から肛門の方向へ行います。 ・パッドは二つに折り、引っ張り上げるように装着します。 ・鼠径部のギャザーを出し、指1本分の余裕を残します。 ・オムツ本体より上にパッド等が出ないようにします。 ・パッドを数枚重ねる装着は隙間を作り、漏れの原因になります。 ・オムツのテープは下テープから、平行ではなく、へそへ向かい止めます。 ・オムツのテープは縦に指2本分程の余裕を残します。 ・終わりの声かけを行います。(不快、着心地を確認します)