薬歴管理事例 TS-1 20mgを4週間服用し、2週間休薬している。

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個人情報保護講座 目 次 第1章 はじめに 第2章 個人情報と保有個人情報 第3章 個人情報保護条例に規定されている県の義務 第4章 個人情報の漏えい 第5章 個人情報取扱事務の登録 第6章 保有の制限 第7章 個人情報の取得制限 第8章 利用及び提供の制限 第9章 安全性及び正確性の確保 第 10.
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薬歴管理事例 TS-1 20mgを4週間服用し、2週間休薬している。 処      方     せ     ん (この処方せんは、どの保険薬局でも有効です。) 公費負担番号 公費負担医療 の受給者番号 保 険 者 番 号 被保険者証・被保険 者手帳の記号・番号 患  者 氏 名 生年月日 区 分 明 大 昭 平 年 月 日 男・女 被保険者 被扶養者 保険医療機関の 所在地及び名称 電 話 番 号 保険医氏名 ㊞ 交付年月日 平成 24年 9 月 2 日 処方せんの 使用期間 平成 年 月 日 特に記載のある場合 を除き、交付の日を含 めて4日以内に保険薬 局に提出すること。 〔   〕 処  方 備  考 後発医薬品(ジェネリック医薬品)への変更が全て 不可の場合、以下に署名又は記名・押印 保険医署名 調剤済年月日 平成   年   月   日 保険薬局の所在 地 及び 名 称 保険薬剤師氏名 公費負担医療の 受 給 者 番 号 薬歴管理事例 12345678 TS-1 20mgを4週間服用し、2週間休薬している。 8月5日より服用開始し、4週間連続して服用している。本日同処方が14日分処方あり。休薬指示は特になし。 123・4567 大口 伊佐美 鹿児島市与次郎2-8-15 鹿児島県薬病院 25年8月25日 099-257-8288 桜 島 桜島 大 TS-1 20mg 4C           分2 朝夕食後 14日分 以下余白 〈用法及び用量〉 通常、成人には初回投与量(1回量)を体表面積に合せて次の基準量とし、朝食後及び夕食後の1日2回、28日間連日経口投与し、その後14日間休薬する。これを1クールとして投与を繰り返す。 疑義照会し、本日分は中止。2週間休薬するよう指導。

6.薬剤の調整 計数調剤 ・計量調剤 ○調剤指針、調剤内規 ○安全使用のための業務手順書 薬局における一般的な調剤の流れ 医師の処方せん発行  計数調剤 ・計量調剤 医師の処方せん発行 ○調剤指針、調剤内規 ○安全使用のための業務手順書 処方せん受付 処方せんの確認 処方内容の確認 患者インタビュー 疑 義 照 会 回  答 薬剤服用歴の確認 薬剤の調整 計数調剤 ・計量調剤 調剤薬鑑査 服薬指導 調剤報酬算定 薬剤の交付 患者

具体的手順などは下記を参考にしてください。

安全管理指針、業務手順書に則って業務を行いましょう。 ○○薬局安全管理指針 ○○薬局 平成20年4月1日 医薬品安全使用のための 業務手順書 ○○薬局 平成20年4月1日

新任者は事故を起こしやすい 調剤経験年数0~3年の者が間違いを起こしやすい インシデントを起こした薬剤師の 調剤経験年数 ヒヤリ・ハット事例当事者の職種経験年数 (処方・与薬) n=3,491 日本薬剤師会:薬局におけるインシデント事例の集計・分析結果より 厚生労働省:ヒヤリ・ハット事例収集等事業 平成14年全般コード化情報集計結果より 調剤経験年数0~3年の者が間違いを起こしやすい

7.調剤薬鑑査 ○監査業務 調剤過誤を見逃さないように、 細心の注意を! ○特に注意が必要な薬剤 薬局における一般的な調剤の流れ 医師の処方せん発行 ○監査業務   調剤過誤を見逃さないように、   細心の注意を! ○特に注意が必要な薬剤 処方せん受付 処方せんの確認 処方内容の確認 患者インタビュー 疑 義 照 会 回  答 薬剤服用歴の確認 薬剤の調整 計数調剤 ・計量調剤 調剤薬鑑査 服薬指導 調剤報酬算定 薬剤の交付 患者

調剤過誤を起こさないように 充分な監査を行いましょう。 監査手順、内容保険薬剤師資料集P327 Ⅰ処方内容の確認 ① 調剤薬名・規格の特定 ② 用法・用量・処方日数・外用部位の確認 ③ 処方歴・薬歴の確認 ④ 重複投与・多剤併用の確認 ⑤ 警告・禁忌の確認 ⑥ 相互作用(併用禁忌・併用注意)の確認 ⑦ 使用上の注意の確認 ⑧ 配合変化の確認 ⑨ 適応外使用・長期投与の確認 ⑩ 臨床検査値の確認 ⑪ 計量混合・自家製剤・一包化の確認 ⑫ 入力ミスはないか(コンピューター印字・オーダリング処方) ⑬ その他 Ⅱ 薬歴確認(合併症・アレルギー・他科受診・併用薬) Ⅲ 調剤薬監査 Ⅳ 薬袋確認(姓名・用法・用量・処方日数・調剤薬名)  調剤過誤を起こさないように 充分な監査を行いましょう。

ハイン・リッヒの法則 1重大事故 29事故 300 ヒヤリ・ハット 不安全行動・不安全状態  1件の重大な事故の裏には軽度な事故が約30件潜んでおり、さらに大事には至らなかったヒヤリ・ハット事例は300件にも及ぶといわれている。

特に注意が必要な薬剤 抗てんかん剤(アレビアチン、テグレトール、デパケン等) 向精神薬(セレネース等) 抗不安薬(デパス等) ジギタリス製剤(ジゴキシン等) 糖尿病治療剤(経口血糖降下剤、インスリン製剤等) テオフィリン製剤(テオドール、テオロング等) 抗がん剤、免疫抑制剤 休薬期間の設けられている薬剤や服薬期間の管理が必要な薬剤(TS-1、リウマトレックス、イトリゾール等) 多くの薬剤と相互作用(併用禁忌)に注意を要する薬剤 特定の疾病や妊婦に禁忌である薬剤 重篤な副作用が発現しやすい薬剤(パナルジン、メルカゾール等) 適応症により用法・用量が異なる薬剤(ゾビラックス等) P362

8.服薬指導 ○薬剤服用歴管理指導料 ○服薬指導 ○情報提供 ○副作用について ○薬剤服用歴管理簿への記載 薬局における一般的な調剤の流れ 医師の処方せん発行 ○薬剤服用歴管理指導料 ○服薬指導 ○情報提供 ○副作用について ○薬剤服用歴管理簿への記載 処方せん受付 処方せんの確認 処方内容の確認 患者インタビュー 疑 義 照 会 回  答 薬剤服用歴の確認 薬剤の調整 計数調剤 ・計量調剤 調剤薬鑑査 服薬指導 調剤報酬算定 薬剤の交付 患者

薬剤服用歴管理指導料 保険薬剤師資料集P146~147 (1) 薬剤服用歴管理指導料は、保険薬剤師が、患者に対して、当該患者の薬剤服用歴が経時的に管理できる手帳により、薬剤服用歴及び服用中の医薬品等について確認するとともに、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する。 ア 患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づいて、処方された薬剤の重複投薬、相互作用、薬物アレルギー等を確認した上で、次に掲げる事項その他の事項を文書又はこれに準ずるものにより情報提供し、薬剤の服用に関し、基本的な説明を患者又はその家族等に行うこと。 (イ) 当該薬剤の名称(一般名処方による処方せん又は後発医薬品への変更が可能な処方せんの場合においては、現に調剤した薬剤の名称)、形状(色、剤形等) (ロ) 用法、用量、効能、効果 (ハ) 副作用及び相互作用 (ニ) 服用及び保管取扱い上の注意事項 (ホ) 保険薬局の名称、情報提供を行った保険薬剤師の氏名 (ヘ) 保険薬局又は保険薬剤師の連絡先等 イ 患者又はその家族等と対話することにより、当該患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等の情報を収集し、その要点を薬剤服用歴の記録に記載するとともに、これに基づき、投与される薬剤の適正使用のために必要な服薬指導を行うこと。

薬剤服用歴管理指導料 保険薬剤師資料集P146~147 ウ 調剤を行った薬剤について、その投薬を受ける患者等に対して、調剤日、当該薬剤の名称(一般名処方による処方せん又は後発医薬品への変更が可能な処方箋の場合においては、現に調剤した薬剤の名称)、用法、用量その他必要に応じて服用に際して注意すべき事項を患者の手帳に経時的に記載すること。 エ 残薬の状況については、患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づいて、また、患者又はその家族等から確認すること。また、残薬が相当程度認められると判断される場合には、処方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努めること。 オ 薬剤情報提供文書により、調剤した薬剤に対する後発品に関する情報について患者に提供すること。

服薬指導すべき事項 指示通り服用できるように:用法用量・使用法の指導 →体質などに応じた対応(一包化、粉砕化など) 服用に際しての注意事項 指導管理等は、患者等のプライバシーに 十分配慮した上で実施しなければならないものとする。 指示通り服用できるように:用法用量・使用法の指導  →体質などに応じた対応(一包化、粉砕化など) 服用に際しての注意事項  (薬物・飲食物との相互作用、副作用情報) 副作用発現時の対処法  (副作用を未然に、最小限に防ぐ為) 生活上の注意事項(食事や運動など) 医薬品の保管、管理、廃棄に関する事項

情報提供は薬剤師の義務 (保険薬剤師資料集P23) 薬剤師法第25条の2(情報提供)    薬剤師は、販売又は授与の目的で調剤したときは、患者又は現にその看護に当たっている者に対し、調剤した薬剤の適正な使用のために必要な情報を提供しなければならない。 提供すべき情報には、服用時の一般的な注意はもちろんのこと、相互作用に関する情報や副作用およびその具体的な初期症状などが含まれます。すなわち、薬剤師には、医薬品に関する安全管理者としての役割が求められているのです。

パナルジン錠の緊急安全性情報 平成14年7月23日 〔警 告〕 〔警  告〕 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害等の重大な副作用が主に投与開始後2ヵ月以内に発現し、死亡に至る例も報告されている。[「重大な副作用」の項参照] (1) 投与開始後2ヵ月間は、特に上記副作用の初期症状の発現に十分留意し、原則として2週に1回、血球算定(白血球分画を含む)、肝機能検査を行い、上記副作用の発現が認められた場合には、ただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。本剤投与中は、定期的に血液検査を行い、上記副作用の発現に注意すること。 (2) 本剤投与中、患者の状態から血栓性血小板減少性紫斑病、顆粒球減少、肝障害の発現等が疑われた場合には、投与を中止し、必要に応じて血液像もしくは肝機能検査を実施し、適切な処置を行うこと。 (3) 本剤の投与にあたっては、あらかじめ上記副作用が発生する場合があることを患者に説明するとともに、下記について患者を指導すること。 1) 投与開始後2ヵ月間は定期的に血液検査を行う必要があるので、原則として2週に1回、来院すること。 2) 副作用を示唆する症状があらわれた場合には、ただちに医師等に連絡し、指示に従うこと。 (4) 投与開始後2ヵ月間は、原則として1回2週間分を処方すること。

薬物・飲食物との相互作用、副作用情報の指導は メーカー提供のパンフレット類も活用しましょう!

副作用の確認や適切な指導を行いましょう! 副作用について 薬物過敏症による副作用    発現する可能性は低いが、投与量に関係なく発現。あらゆる臓器で起こるので症状も様々。代表的なものは発疹、かゆみ、発熱。比較的発現が早い(6ヶ月以内)。重篤なものもあるので初めて服用する場合など説明指導する必要あり。 薬理作用の過剰発現による副作用    作用機序より予想しやすい。その薬の作用による副作用なので、発現する可能性が高い。たとえば降圧剤による低血圧、めまい、ふらつきなど。減量・変更などが必要となる場合があるので、速やかに受診するよう指導する。 薬物毒性による副作用    投与量や投与期間に依存。腎毒性、肝毒性、血液毒性が知られている。定期的に検査をして副作用が起こっていないかチェックすることが大切。 服用開始時期、服用量などを考慮して、 副作用の確認や適切な指導を行いましょう!

添付文書情報、緊急安全性情報、 重篤副作用疾患別マニュアル, 症例報告などの情報が掲載されています。 ぜひ、利用しましょう!

今から、先ほどの事例を用いて、 服薬指導・薬剤情報提供についてディスカッションしてもらいます。

「変更不可」欄に「✔」または「☓」を記載した場合は、以下に署名または記名・押印すること。 定期1)ワーファリン錠   1錠      パナルジン錠100mg 1錠      メインテート錠2.5mg 1錠         アマリール錠3mg  1錠 分1朝食後   28日分    2) アダラートCR錠20mg 2錠        パキシル錠10mg    2錠  分2朝夕食後  28日分 3)キネダック錠50mg  3錠      ベイスンOD錠0.3mg 3錠      ファスティック錠90mg 3錠  分3 毎食後   28日分    4)ホクナリンテープ2mg 5枚    5)モーラステープ     20P 12345678 123・4567 屋久島 三岳  8年 6月30日 鹿児島市与次郎2-8-15 鹿児島県薬病院 099-227-8288 外野 悟 下 野 22 7 20  8年6月30日 24 9 2 「変更不可」欄に「✔」または「☓」を記載した場合は、以下に署名または記名・押印すること。 変更不可 服薬指導 屋久島 三岳(やくしま みたけ)様の情報 心原性脳梗塞で入院していた。 退院後初めての外来受診。 軽度の右片麻痺あり。 糖尿病は10年前から。 血糖コントロールがやや不良。 来局されるなり、 「飲ん方がわからんごっなった!」 といわれ、退院時処方の残薬を 持ってこられる。 1)ワーファリン錠1mg 1錠 パナルジン錠100mg 1錠 分1朝食後 28日分 2) アダラートCR錠20mg 2錠 分2朝夕食後 28日分 3)パキシル錠20mg 1錠 分1夕食後 28日分 4)アマリール錠3mg 2錠 メデット錠250mg 2錠 分2朝夕食後 28日分 5)ベイスンOD錠0.3mg 3錠 分3毎食直前 28日分 6)アモバン錠7.5mg 1錠 分1 就寝前 28日分 7)モーラスパップ30mg 140枚 両膝1日2回、右肩1日2回 以下余白 分かりやすいように、疑義照会後の処方内容にしてあります。

これからのSGDでやること。 司会、記録、発表係を変更してください。 処方内容と患者情報より、各患者へ服薬指導・薬剤情報提供すべきことを列挙してください。 各グループには「屋久島 三岳様」が座っておられるので、足りない情報は患者様より聞き出してください。 患者様に実際の指導をする必要はありません。要点を列挙してください。 ディスカッションの時間は20分です。その後発表してもらいます。発表時間は1グループ3分です。 それでは、始めてください。司会担当の方、時間が短いですので、速やかな進行をよろしくお願いいたします。

「変更不可」欄に「✔」または「☓」を記載した場合は、以下に署名または記名・押印すること。 定期1)ワーファリン錠   1錠      パナルジン錠100mg 1錠      メインテート錠2.5mg 1錠         アマリール錠3mg  1錠 分1朝食後   28日分    2) アダラートCR錠20mg 2錠        パキシル錠10mg    2錠  分2朝夕食後  28日分 3)キネダック錠50mg  3錠      ベイスンOD錠0.3mg 3錠      ファスティック錠90mg 3錠  分3 毎食後   28日分    4)ホクナリンテープ2mg 5枚    5)モーラステープ     20P 12345678 123・4567 屋久島 三岳  8年 6月30日 鹿児島市与次郎2-8-15 鹿児島県薬病院 099-227-8288 外野 悟 下 野 22 7 20  8年6月30日 24 9 2 「変更不可」欄に「✔」または「☓」を記載した場合は、以下に署名または記名・押印すること。 変更不可 服薬指導 屋久島 三岳(やくしま みたけ)様の情報 心原性脳梗塞で入院していた。 退院後初めての外来受診。 軽度の右片麻痺あり。 糖尿病は10年前から。 血糖コントロールがやや不良。 来局されるなり、 「飲ん方がわからんごっなった!」 といわれ、退院時処方の残薬を 持ってこられる。 1)ワーファリン錠1mg 1錠 パナルジン錠100mg 1錠 分1朝食後 28日分 2) アダラートCR錠20mg 2錠 分2朝夕食後 28日分 3)パキシル錠20mg 1錠 分1夕食後 28日分 4)アマリール錠3mg 2錠 メデット錠250mg 2錠 分2朝夕食後 28日分 5)ベイスンOD錠0.3mg 3錠 分3毎食直前 28日分 6)アモバン錠7.5mg 1錠 分1 就寝前 28日分 7)モーラスパップ30mg 140枚 両膝1日2回、右肩1日2回 以下余白 分かりやすいように、疑義照会後の処方内容にしてあります。

屋久島 三岳様の隠れた情報 ・性格は温厚。農業をしている。高齢及び脳梗塞の影響で、やや認知障害あり。 ・奥様と2人暮らし。 ・薬物アレルギー、食物アレルギーなし。 ・膝関節痛で、中田整形外科に通院しており、  7月20日に  ロキソニン錠 3錠  ムコスタ錠  3錠  分3毎食後 14日分処方あり。 ・退院時、一包化されていなかったため、飲み方が分からなくなった。 ・コンプライアンスが不良なためか、血糖コントロールも不良。 ・今日も検査結果(Hba1c7.5)と少し悪かった。 ・右片麻痺あるため、シートからの取り出しも困難。コンプライアンス不良。 ・納豆が大好き。大分心臓もよくなったので、そろそろ食べようかと思っている。 ・ワーファリン錠の出血傾向についても理解していない。 ・低血糖の症状や対処法は一応主治医から説明を受けている。低血糖時は飴をなめるように指示されている。

服薬指導例 1. コンプライアンスに関して ・飲み忘れ、飲み誤りに加え、右片麻痺による取り出し困難も疑われるため、一包化を勧める。 1. コンプライアンスに関して     ・飲み忘れ、飲み誤りに加え、右片麻痺による取り出し困難も疑われるため、一包化を勧める。     ・食前服用や食直前服用の理由を指導し、コンプライアンスを高める。     ・血糖コントロールの重要性を指導する。血糖コントロールされれば合併症の悪化を抑制することができると指導する 2. 相互作用に関して    ・ワーファリン錠と納豆等との相互作用について指導。心臓が悪いから納豆と食べたらいけないわけではないこと指導。    ・併用薬のロキソニン錠とアマリール錠による作用増強リスクについて指導。    ・アダラートCR錠とグレープフルーツジュースとの相互作用について 3. 副作用に関して    ・ワーファリン錠の出血傾向について指導。    ・パナルジン錠の出血傾向、TTP、肝障害などの初期症状を伝え、対処法を指導。    ・低血糖については、コンプライアンスの改善により、または併用薬の影響により、急激に血糖値が低下する可能性もあるので注意するよう指導。またベイスンOD錠服用時は飴では低血糖が改善されないので、ブドウ糖を渡し、低血糖時はブドウ糖を服用するよう指導。外出時も携帯するよう指導。    ・メデット錠250mg追加による乳酸アシドーシス(胃腸症状として悪心、嘔吐、腹痛、下痢等や、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等)についての指導。

言葉の行き違い 言ったつもり それは聞いていない そんな意味だとは思わなかった 説明した 薬剤師が説明したこと≠患者が理解したこと

コンプライアンスとアドヒアランス アドヒアランスを援助するのが専門家(薬剤師)である。 コンプライアンスとは要求、命令になどに従うこと。医療では医師が命じたことに従う患者はコンプライアンス良好、従わないのはコンプライアンス不良。 アドヒアランスは主義を信奉することを意味する。自分の考え・信念に基づいたルールを守るということ。患者が理解し、疑問も不安も解消しながら納得して薬を飲むということ。 アドヒアランスを援助するのが専門家(薬剤師)である。

薬歴への記載内容 保険薬剤師資料集P147~148 (3) 薬剤服用歴管理指導料を算定する場合は、薬剤服用歴の記録に、次の事項等を記載する。 (3) 薬剤服用歴管理指導料を算定する場合は、薬剤服用歴の記録に、次の事項等を記載する。 ア 氏名・生年月日・性別・被保険者証の記号番号・住所・必要に応じて緊急時の連絡先等の患者についての記録 イ 処方した保険医療機関名及び保険医氏名・処方日・処方内容等の処方についての記録 ウ 調剤日・処方内容に関する照会の要点等の調剤についての記録 エ 患者の体質・アレルギー歴・副作用歴等の患者についての情報の記録 オ 患者又はその家族等からの相談事項の要点 カ 服薬状況 キ 残薬状況の確認 ク 患者の服薬中の体調の変化 ケ 併用薬等(一般用医薬品、医薬部外品及びいわゆる健康食品を含む。)の情報 コ 合併症を含む既往歴に関する情報 サ 他科受診の有無 シ 副作用が疑われる症状の有無 ス 飲食物(現に患者が服用している薬剤との相互作用が認められているものに限る。)の摂取状況等 セ 後発医薬品の使用に関する患者の意向 ソ 手帳による情報提供の状況 タ 服薬指導の要点 ソ 指導した保険薬剤師の氏名

指導の要点について ①「キプレスの薬効用法を指導した。」 これはアの内容で、これだけでは不十分ではないでしょうか? (1) 薬剤服用歴管理指導料は、保険薬剤師が、患者(後期高齢者を除く。以下この区分において同じ。)について、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する。 ア 患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づいて、処方された薬剤の重複投薬、相互作用、薬物アレルギー等を確認した上で、次に掲げる事項その他の事項を情報提供し、薬剤の服用に関し、基本的な説明を患者又はその家族等に行うこと。 (イ) 当該薬剤の名称(一般名処方による処方せん又は後発医薬品への変更が可能な処方せんの場合においては、現に調剤した薬剤の名称)、形状(色、剤形等) (ロ) 用法、用量、効能、効果 (ハ) 副作用及び相互作用 (ニ) 服用及び保管取扱い上の注意事項 (ホ) 保険薬局の名称、情報提供を行った保険薬剤師の氏名 (ヘ) 保険薬局又は保険薬剤師の連絡先等 イ 患者又はその家族等と対話することにより、当該患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等の情報を収集し、その要点を薬剤服用歴の記録に記載するとともに、これに基づき、投与される薬剤の適正使用のために必要な服薬指導を行うこと。 ②「キプレスのノンコンプライアンス。服用目的をよく理解されておらず、服用していない。就寝前服用なので、睡眠剤と勘違いされておられる様子。キプレスは喘息症状を改善する薬であるので、毎晩寝る前に服用するよう指導した。」 となればイの内容となりうると思います。 指導の要点をきちんと記入してください。 記入されていないと薬歴管理指導料は算定できません。

特定薬剤管理指導加算(留意事項) ア 特定薬剤管理指導加算(「注4」に規定する加算をいう。以下同じ。)は、処方せんの受付の際に、特に安全管理が必要な医薬品について、   ・患者の服用状況   ・効果の発現状況   ・注意すべき副作用に係る自覚症状の有無及び当該症状      の状況   ・注意すべき併用薬の有無等について  確認するとともに、  過去の薬剤服用歴の記録を参照した上で、   ・服用に際して注意すべき副作用やその対処方法   ・服用及び保管に係る取扱い上の注意事項等について  詳細に説明し、必要な指導を行った場合に算定する。   なお、具体的な薬学的管理及び指導の内容については、  「薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関する業務ガイドライン」(日本薬剤師会)等を参照すること。 留意事項を見て行きますと、 アにどのようなことをすれば算定できるのかが記載されております。 特に安全管理が必要な医薬品について、 ・患者の服用状況・効果の発現状況・注意すべき副作用に係る自覚症状の有無及び当該症状の状況 ・注意すべき併用薬の有無等について確認して、 過去の薬剤服用歴の記録を参照した上で、   ・服用に際して注意すべき副作用やその対処方法   ・服用及び保管に係る取扱い上の注意事項等について   詳細に説明し、必要な指導を行った場合に算定できるということになります。 この際には日薬作成の「薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関する業務ガイドライン」 を参照することとなっておりますので、参照するようにしてください。

薬歴記載例 服薬状況:飲み誤り、飲み忘れある様子。 患者の服用状況 体調の変化(効果発現状況):Hba1c7.5、空腹時BS126。 副作用:低血糖(冷や汗、動悸など)なし。 他科受診・併用薬:7月20日中田整形外科にてロキソニン服用開始 指導内容:飲み誤りもあり、血糖コントロール不良。処方医に確認し、一包化。ロキソニンはアマリール錠3mgの作用を増強する可能性があるので、いつも以上に低血糖に対して注意必要。特に昼食前や夕食前などに注意が必要なので、ブドウ糖を外出時も携帯するよう指導。家族の人が間違って飲まないようにきちんと専用の棚に入れるなど注意してください。 観察計画:次回、一包化によりコンプライアンス改善したか確認。低血糖発現の有無、併用薬ロキソニンの服用状況確認。 患者の服用状況 効果の発現状況 注意すべき副作用に係る自覚症状の有無及び当該症状の状況 注意すべき併用薬の有無等について 服用に際して注意すべき副作用やその対処方法 これは、患者の服用状況、効果の発現状況、注意すべき副作用に係る自覚症状の有無及び当該症状の状況確認するとともに、 過去の薬剤服用歴の記録を参照した上で、服用に際して注意すべき副作用やその対処方法、服用及び保管に係る取扱い上の注意事項等について詳細に説明し、必要な指導を行った場合に算定する。 という要件を満たすように記載してみたものです。 服用及び保管に係る取扱い上の注意事項等について

薬剤服用歴記載例 薬剤服用歴管理指導料の算定要件を満たすように。 服薬状況  (良 ・悪○) 体調の変化(有 ・無○) 他科受診  (有 ・無○) 併用薬等  (有 ・無○) 合併症   (有 ・無○) 疑副作用  (有○・無 ) 飲食物   (有○・無 ) #用法の理解不足、右片麻痺による取り出し困難によるノンコンプライアンス S:退院後、薬の飲み方がわからなくなった。 O:心原性脳梗塞による軽度の右片麻痺あり。また軽度の認知障害もある様子。 A:飲み忘れ、飲み誤り、取り出し困難あるため一包化の必要あり。 P:患者へ一包化について指導するとともに、11:40外野医師へ疑義照会し一包化。次回服薬状況確認する。 #ワーファリン錠についての理解不足による納豆の摂取 S:入院中は納豆を食べたらいけないといわれたが、退院して調子がよいので、納豆を食べてもよいか?納豆が好き。 O:入院時・退院時に服薬指導を受けていないらしい。 A:ワーファリン錠についての知識が不足している。 P:ワーファリン錠服用中は納豆などビタミンKが豊富に含まれている食物は摂取しないよう、また出血傾向についても指導。怪我しないよう注意、もし歯茎から出血があったり、鼻血が頻繁に起こったり、内出血がひどいようなときは早めに受診するよう指導。次回納豆を摂取していないか確認。 薬剤師 薬師 初人 薬剤服用歴管理指導料の算定要件を満たすように。 SOAPやフォーカスチャーティングなどを利用してもよいが、絶対に使用しないといけないわけではない。 確認した事項、指導した事項、疑義照会事項などを漏れなく記載する。

服薬指導のポイントや薬歴の書き方などは、これらの書籍を参考に各自勉強してください。

9.調剤報酬算定 ○調剤報酬点数表 薬担規則 (適正な費用の請求の確保) 薬局における一般的な調剤の流れ 9.調剤報酬算定 医師の処方せん発行 ○調剤報酬点数表 処方せん受付 処方せんの確認 薬担規則 (保険薬剤師資料集P192) (適正な費用の請求の確保) 第10条の2 保険薬剤師は、その行った調剤に関する情報の提供等について、保険薬局が行う療養の給付に関する費用の請求が適正なものとなるよう努めなければならない。 処方内容の確認 患者インタビュー 疑 義 照 会 回  答 薬剤服用歴の確認 薬剤の調整 計数調剤 ・計量調剤 調剤薬鑑査 服薬指導 調剤報酬算定 薬剤の交付 患者

保険調剤の基本的ルール ○ 保険調剤は、健康保険法等の医療保険各法に基づく、保険者と保険薬局との間の公法上の契約である。 ○ 保険調剤は、健康保険法等の医療保険各法に基づく、保険者と保険薬局との間の公法上の契約である。 ○ 保険薬局及び保険薬剤師であるということは、健康保険法等で規定されている保険調剤のルール(契約の内容)を熟知していることが前提となる。 調剤報酬が支払われる条件 ○ 保険薬剤師が ○ 保険薬局において ○ 健康保険法、薬剤師法、薬事法等の各種関係法令の規定を遵守し ○ 「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(薬担規則)」の規定を遵守し ○ 薬学的に妥当適切な調剤(患者指導を含む)を行い ○ 調剤報酬点数表に定められた算定要件を満たした上で請求を行っている  我々保険薬剤師は、契約の上で、保険調剤を取り扱っています。ですから、契約通りの仕事と、それに応じた保険請求を行う義務があるはずです。  保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則、調剤報酬点数表とその留意事項 疑義解釈資料などをしっかりと読みこなして、  それに基づいて、また、それを最低限として、 「安全で適切な薬物療法の提供」、という患者さんのための、薬剤師としての仕事をしていきましょう。 34 34 34

調剤報酬点数表 保険薬剤師資料集P121~174 [目次] 通則 第1節 調剤技術料 第2節 薬学管理料 第3節 薬剤料 第1節 調剤技術料 第2節 薬学管理料 第3節 薬剤料 第4節 特定保険医療材料料 調剤報酬の算定方法 ◇調剤報酬は次によって算定する。 請求点数=調剤技術料+薬学管理料+薬剤料                         +特定保険医療材料料

第1節 調剤技術料 (ア)調剤基本料 調剤基本料 分割調剤 (イ)調剤料 内服薬(浸煎薬、湯薬を除く。)、屯服薬、浸煎薬、 第1節 調剤技術料 (ア)調剤基本料    調剤基本料  分割調剤 (イ)調剤料    内服薬(浸煎薬、湯薬を除く。)、屯服薬、浸煎薬、    湯薬、注射薬、外用薬の7区分 (ウ)加算料   基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算   麻薬、向精神薬・覚せい剤原料・毒薬加算、   時間外・休日・深夜加算 夜間・休日等加算   一包化加算、自家製剤加算 計量混合調剤加算   後発医薬品調剤加算   内服薬(嚥下困難者用製剤加算)   注射薬(無菌製剤処理加算)

第2節 薬学管理料 ・薬剤服用歴管理指導料 ・麻薬管理指導加算 ・重複投薬・相互作用防止加算 ・特定薬剤管理指導加算 ・乳幼児服薬指導加算 第2節 薬学管理料  ・薬剤服用歴管理指導料  ・麻薬管理指導加算   ・重複投薬・相互作用防止加算  ・特定薬剤管理指導加算  ・乳幼児服薬指導加算  ・長期投薬情報提供料1   ・長期投薬情報提供料2  ・外来服薬支援料  ・在宅患者訪問薬剤管理指導料(及び麻薬管理指導加算)  ・在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料  ・在宅患者緊急時等共同指導料  ・退院時共同指導料   ・服薬情報提供料(及び服薬指導情報提供加算) 乳幼児服薬指導加算 ハイリスク薬のガイドラインP362~

第3節 薬剤料 使用薬剤料 1 使用薬剤の薬価が調剤料の所定単位につき 15円以下の場合1点 第3節 薬剤料 使用薬剤料 1 使用薬剤の薬価が調剤料の所定単位につき   15円以下の場合1点 2 使用薬剤の薬価が調剤料の所定単位につき15円を超 える場合の加算10円又はその端数を増すごとに1点 注 使用薬剤の薬価は、別に厚生労働大臣が定める。

調剤報酬点数表や保険薬剤師資料集を読んで、 正しい請求をしてください。

10.薬剤の交付 ○内容のわかる領収書 ○負担金の徴収 ○調剤済み処方せんの取り扱い ○調剤録の取り扱い ○調剤過誤を起こしてしまったら 薬局における一般的な調剤の流れ 10.薬剤の交付 医師の処方せん発行 ○内容のわかる領収書 ○負担金の徴収 ○調剤済み処方せんの取り扱い ○調剤録の取り扱い ○調剤過誤を起こしてしまったら 処方せん受付 処方せんの確認 処方内容の確認 患者インタビュー 疑 義 照 会 回  答 薬剤服用歴の確認 薬剤の調整 計数調剤 ・計量調剤 調剤薬鑑査 服薬指導 調剤報酬算定 薬剤の交付 患者

内容のわかる領収書 保険薬剤師資料集P34 薬担規則 (領収証の交付) 第4条の2 保険薬局は、前条の規定により患者から費用の支払いを受けるときは、正当な理由がない限り、個別の費用ごとに区分して記載した領収証を無償で交付しなければならない。 2 厚生労働大臣の定める保険薬局は、前項に規定する領収証を交付するときは、正当な理由がない限り、当該費用の計算の基礎となった項目ごとに記載した明細書を交付しなければならない。ただし、領収証を交付するに当たり明細書を常に交付することが困難であることについて正当な理由がある場合は、患者から求められたときに交付することで足りるものとする。 3 前項に規定する明細書の交付は、正当な理由がある場合を除き、無償で行わなければならない。

負担金の取り扱い(患者側) 健康保険法 よって、患者さんの自己負担金を徴収しないということは認められません。 (一部負担金) 第七十四条 第六十三条第三項の規定により保険医療機関又は保険薬局から療養の給付を受ける者は、その給付を受ける際、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該給付につき第七十六条第二項又は第三項の規定により算定した額に当該各号に定める割合を乗じて得た額を、一部負担金として、当該保険医療機関又は保険薬局に支払わなければならない。   一 次号又は第三号に掲げる場合以外の場合 百分の三十   二 七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合(次号に掲げる  場合を除く。) 百分の十   三 七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合であって、政令で定めるところにより算定した報酬の額が政令で定める額以上であるとき 百分の二十 2 保険医療機関又は保険薬局は、前項の一部負担金の支払を受けるべきものとし、保険医療機関又は保険薬局が善良な管理者と同一の注意をもってその支払を受けることに努めたにもかかわらず、なお療養の給付を受けた者が当該一部負担金の全部又は一部を支払わないときは、保険者は、当該保険医療機関又は保険薬局の請求に基づき、この法律の規定による徴収金の例によりこれを処分することができる。 よって、患者さんの自己負担金を徴収しないということは認められません。 家族や従業員などの分もきちんと徴収してください。

負担金の取り扱い(保険薬局側)保険薬剤師資料集P34 薬担規則 (患者負担金の受領) 第4条 保険薬局は、被保険者又は被保険者であった者については法第74条の規定による一部負担金並びに法第86条の規定による療養についての費用の額に法第74条第1項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額の支払を、被扶養者については法第76条第2項又は法第86条第2項第1号の費用の額の算定の例により算定された費用の額から法第110条の規定による家族療養費として支給される額(同条第2項第1号に規定する額に限る。)に相当する額を控除した額の支払を受けるものとする。 2 保険薬局は、法第63条第2項第3号に規定する評価療養又は同項第4号に規定する選定療養に関し、当該療養に要する費用の範囲内において、法第86条第2項又は法第110条第3項の規定により算定した費用の額を超える金額の支払を受けることができる。     

処方せん等の保存(保険薬剤師資料集P36) 薬担規則 (処方せん等の保存) 第6条 保険薬局は、患者に対する療養の給付に関する処方せん及び調剤録をその完結の日から3年間保存しなければならない。

調剤済み処方せんへの記載について 保険薬剤師資料集P256 薬剤師は、調剤したときは、その処方せんに以下の事項を記載すること。 (1) 「調剤済年月日」欄について    処方せんが調剤済となった場合の年月日を記載すること。その調剤によって、当該処方せんが調剤済とならなかった場合は、調剤年月日及び調剤量を処方せんに記載すること。 (2) 「保険薬局の所在地及び名称」欄について    保険薬局指定申請の際等に地方社会保険事務局長に届け出た所在地及び名称を記載すること。 (3) 「保険薬剤師氏名㊞」欄について    調剤を行った保険薬剤師が署名するか又は保険薬剤師の姓名を記載し、押印すること。 (4) その他次の事項を「備考」欄又は「処方」欄に記入すること。   ア 処方せんを交付した医師又は歯科医師の同意を得て処方せんに記       載された医薬品を変更して調剤した場合には、その変更内容   イ 医師又は歯科医師に照会を行った場合は、その回答の内容

処      方     せ     ん (この処方せんは、どの保険薬局でも有効です。) 公費負担番号 公費負担医療 の受給者番号 保 険 者 番 号 被保険者証・被保険 者手帳の記号・番号 患  者 氏 名 生年月日 区 分 明 昭 大 平 年 月 日 男・女 被保険者 被扶養者 保険医療機関の 所在地及び名称 電 話 番 号 保険医氏名 ㊞ 交付年月日 平成   年   月   日 処方せんの 使用期間 平成 年 月 日 特に記載のある場合 を除き、交付の日を含 めて4日以内に保険薬 局に提出すること。 〔   〕 処  方 備  考 後発医薬品(ジェネリック医薬品)への変更が全て 不可の場合、以下に署名又は記名・押印 保険医署名 調剤済年月日 保険薬局の所在 地 及び 名 称 保険薬剤師氏名 公費負担医療の 受 給 者 番 号 (1)「調剤済年月日」欄について    処方せんが調剤済となった場合の年月日を記載すること。その調剤によって、当該処方せんが調剤済とならなかった場合は、調剤年月日及び調剤量を処方せんに記載すること。 (2)「保険薬局の所在地及び名称」欄について    保険薬局指定申請の際等に地方社会保険事務局   長に届け出た所在地及び名称を記載すること。 (3) 「保険薬剤師氏名㊞」欄について    調剤を行った保険薬剤師が署名するか又は保険薬   剤師の姓名を記載し、押印すること。 ×調剤した薬剤師ではなく管理薬剤師が代表して記名押印又は署名を行っている。特に、一番問題となるのは、管理薬剤師が休んだ時にも平気で管理薬剤師の押印をしている例。 (4) その他次の事項を「備考」欄又は「処方」欄に記入すること。   ア 処方せんを交付した医師又は歯科医師の同意を得て    処方せんに記載された医薬品を変更して調剤した場合に    は、その変更内容   イ 医師又は歯科医師に照会を行った場合は、その回答    の内容

調剤録の記載及び整備 (保険薬剤師資料集P36) 薬担規則 (調剤録の記載及び整備) 第5条 保険薬局は、第10条の規定による調剤録に、療養の給付の担当に関し必要な事項を記載し、これを他の調剤録と区別して整備しなければならない。

調剤録の取り扱いについて(薬担規則) 保険薬剤師資料集P37~38 (調剤録の記載) 第10条 保険薬剤師は、患者の調剤を行った場合には、遅滞なく、調剤録に当該調剤に関する必要な事項を記載しなければならない。 調剤録の記入事項 〔薬剤師法関係〕 ①患者の氏名及び年齢 ②薬名及び分量 ③調剤年月日 ④調剤量 ⑤調剤した薬剤師の氏名 ⑥処方せんの発行年月日 ⑦処方せんを交付した医師、歯科医師の氏名 ⑧医師等の住所又は勤務する病院若しくは診療所の名称及び所在地 ⑨医師等の同意を得て処方せんに記載した医薬品を変更して調剤した場合はその変更内容 ⑩疑義照会した回答内容 〔健康保険法関係〕 ①患者の被保険者証記号番号、保険者名、生年月日及び被保険者、被扶養者の別 ②当該薬局で調剤した薬剤について処方せんに記載してある用量、既調剤量及び使用期間 ③当該薬局で調剤した薬剤についての薬剤料、調剤技術料、指導管理料、特定保険医療材料料、請求点数及び患者負担金額

薬剤師の負う責任

薬剤師の負う責任 民事責任  患者に健康被害を与えた場合などに、被害者に対して損害賠償をすること。刑事責任や行政上の責任を問われなくても、民事上の責任を追及されることは多い。 刑事責任  業務上必要な注意を怠り、患者に傷害を与えたり死亡させた場合には、業務上過失致死傷罪に問われることがある。  刑法第211条(業務上過失致死傷等)  業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。 行政上の責任  薬剤師法に違反した薬剤師、または薬事に関し犯罪または不正の行為があった薬剤師に対しては、厚生労働大臣は薬剤師法第8条に基づき免許の取り消し、あるいは業務の停止を命ずることができる。 法的責任の重さに経験年数は比例しない。 「新人」「ベテラン」の違いなく、医療人としての薬剤師は、一般人より重い法的責任を負っています。

事故事例と法的責任 ◆事故事例◆ ◆法的責任◆ 医師がアルマールを処方すべきところを誤ってアマリールを処方。  医師がアルマールを処方すべきところを誤ってアマリールを処方。  薬剤師は病態を確認せずに服用方法のみを説明し、処方せんどおりアマリールを交付。  患者はこれを指示どおりに服用し、低血糖状態にて緊急入院。植物状態となる。 ◆法的責任◆ 患者家族より損害賠償訴訟(民事) ・医師の処方ミスと薬剤師の確認ミス(共同不法行為)など ・薬局開設者に対する使用者責任 ・管理薬剤師に対する監督者責任 業務上過失致死傷罪にて刑事告訴(刑事) 判決後、医師並びに薬剤師の業務停止処分(行政)

調剤事故が発生した場合の法的手続きの流れ 民事上の責任 刑事上の責任 行政上の責任

結果予見義務と結果回避義務 「医療過誤」が成立するには、医療側に「過失」が存在し、かつその過失と結果(患者の健康被害)との間に「因果関係」が認められ、患者側に何らかの「被害」が発生していることが必要。 「過失」=「注意義務」に違反すること 「注意義務」の内容には、「結果予見義務」と「結果回避義務」が含まれる。  「結果予見義務」とは、自分の行う行為によって患者に健康被害を与えて しまうであろうことを認識し、予見しなければならない義務のこと。処方せん 中の問題点を見逃したことは、「結果予見義務」に違反したことになる。  「結果回避義務」とは、結果の認識、予見に基づいて、その結果の発生を 避けるようにしなければならない義務のこと。重篤な副作用の初期症状や 発生時の対応についての説明を怠った場合には、薬剤師は「結果回避義 務」に違反したことになります。  薬剤師には、専門的知識と経験を持って認識、予見し、予測される危険を回避する「最善の注意義務」が求められます。

※口頭(TEL)で連絡の後、調剤事故報告書の提出(FAX可) 調剤事故発生時のフローチャート 処方医 患者 ※患者・処方医からの状況把握に務める 連絡 誠意のある対応 保険薬局 保険薬剤師 ※口頭(TEL)で連絡の後、調剤事故報告書の提出(FAX可) アドバイス 報告・相談 鹿児島県薬剤師会 薬事情報センター TEL 099-527-2515 FAX 099-257-2516 医療安全委員会 アドバイス 報告・相談 保険会社 損保ジャパン 第一サービスセンター

心構え 薬剤師は医療人   薬剤師は医療法に明記されている「医療の担い手」です。したがって、薬剤師は生命に対する高度な倫理観が要求され、重い法的責任を負っています。   薬物治療は人の生命・健康に直接影響するものです。常に新しい知識や技術を吸収し続けることはもちろん、調剤をはじめとしたあらゆる業務に対し、細心の注意を払うことが要求されます。

患者さまの笑顔のために、そして 私たち(薬剤師)のやりがいのために